女性におすすめのハーフスクワット|3つの効果と正しいやり方
スクワットの“半分”の深さまでひざを曲げる「ハーフスクワット」。美脚やスタイルアップ、歩いても疲れない体づくりに最適です。そんな女性におすすめのハーフスクワットの効果や、正しいやり方を解説します。
目次
ハーフスクワットとは?
下半身を鍛える筋トレの王道といえば、スクワット。誰でも一度は試してみたことがあるのではないでしょうか。
スクワットとは、立った姿勢から上体は動かさず、ひざの曲げ伸ばしをするトレーニングのこと。これを「フルスクワット」と呼びます。
一方「ハーフスクワット」とは、名前の通り、フルスクワットに比べて「ひざを曲げてお尻を下ろす深さを半分(=ハーフ)にする」という意味。
つまりハーフスクワットは、浅めにひざを曲げ伸ばしするトレーニングです。
ポイントはひざ。ひざの位置よりもお尻を深く落とすのがスクワット、ひざよりもお尻の位置が高く、ひざの角度を90度程度で止めるのがハーフスクワットです。どちらも下半身強化に役立ちます。
両方とも優れた筋トレですが、ハーフスクワットはフルスクワットに比べて負荷が大きすぎないのがポイント。始めやすく続けやすい点から効果も感じやすくなるでしょう。
ハーフスクワットの3つの効果
ハーフスクワットの効果は主に3つあります。ハーフスクワットは、下半身のたるみが気になる、年齢とともに疲れやすくなったという人に特におすすめです。次からくわしく解説します。
脚やお尻などの下半身が引き締まる
ハーフスクワットの一つ目の効果は、脚やお尻などの引き締めです。特に内ももの筋肉、お尻の筋肉を狙って強化でき、続けると美脚へと近づけます。
内ももを強化することで、太ももの横幅を細く引き締めることができます。また、お尻の筋肉も鍛えられ、ヒップアップにもつながり、下半身の見た目の変化が感じられるでしょう。
お尻の筋肉を鍛えてヒップアップ!効果的な筋トレとストレッチとは?
疲れにくい体になる
ハーフスクワットの二つ目の効果は、疲れにくい体をつくることです。疲れの原因は血流の滞り。ハーフスクワットで筋肉が刺激されると血流がよくなります。
すると血流に乗って体の細胞に栄養や水分が届き、それと入れ違いで老廃物が体外に排出されやすくなります。血流がよくなることでこのように代謝があがり、疲れにくい体になれるというわけです。
しかも、ハーフスクワットで主に動かす骨盤周りは、下半身と上半身をつなぐ重要な交差点。ここの血流が渋滞すると、脚がむくみやすくなったり、老廃物が溜まって疲れが取れにくくなったりします。
ハーフスクワットで、筋肉の血巡りがよくなれば、血流にのって栄養成分が行きわたります。その結果、細胞は活性化し、老廃物や水分がスムーズに流れてむくみもスッキリしてくるでしょう。
加齢によるケガや不調の予防
下半身を鍛えるハーフスクワットは、ケガや不調の予防にも効果的です。運動習慣がなく、自ら体を動かしていないと、筋肉は年齢と共に衰えます。残念ながら、下半身は上半身より衰えるスピードが速いのです。
ハーフスクワットを行うと、下半身の筋肉量を増やすことができます。筋肉の衰えによるつまずきや転倒が減るため、ケガが軽減。血流もよくなるので細胞が活性化し、さまざまな不調の予防にもつながります。
ハーフスクワットは女性におすすめ
スクワットと聞くと「筋力のある人がやるもの」というイメージがあるかもしれませんが、ハーフスクワットは、女性にこそぴったりな筋トレです。女性におすすめの理由をまとめました。
運動が苦手でも始めやすい
ハーフスクワットは、筋トレ初心者や女性が始めやすいトレーニングです。フルスクワットに比べて負荷が小さく、数回程度であれば次の日に響くほどの運動量でもありません。
「筋トレはつらい」「筋力がないから無理」と思って一歩を踏み出せない人は、ぜひハーフスクワットから試してみましょう!
ハーフスクワットならムキムキになりすぎない
ハーフスクワットは、下半身の筋肉を鍛えることができますが、ムキムキになりすぎないのもうれしいポイント。
フルスクワットで鍛えるのは外側の大きな筋肉。いわゆるアウターマッスルと呼ばれる筋肉です。このアウターマッスルは体を守るための筋肉。鍛えると大きくなりやすく、美脚からは少し遠ざかってしまいます。
しかしハーフスクワットは、フルスクワットよりも負荷が小さく、太ももの筋肉だけが大きくなることはありません。
内ももやお尻の筋肉を効果的に鍛えることができるため、バレリーナのように細くしなやかでありながら、しっかりと動ける脚をつくることができます。
ダイエットが成功しやすい体になる
ハーフスクワットはダイエットの後押しにもなります。ダイエットを成功させるには、有酸素運動が効果的ですが、歩いたり走ったりするには、まず土台となる下半身の筋肉が必要です。
体を支える下半身の筋肉が弱く、筋肉量も少ないまま有酸素運動を始めると、必ずと言っていいほどケガをしてしまいます。
有酸素運動を挫折なく続けるためにも、体の基礎となる下半身の筋肉が重要。より長く続けることができれば、ダイエット効果もしっかり感じられるでしょう。
正しいハーフスクワットのやり方
ここまでハーフスクワットのメリットやおすすめのポイントを解説しました。どんな運動も、正しいやり方で行わないと効果が出ないばかりか、ケガにつながる可能性もあります。
次から、筋トレ初心者でもできる、ハーフスクワットの正しいやり方をご説明します。
【ハーフスクワットのやり方】
- 足を肩幅に開いてまっすぐ立つ。ひざとつま先の向きを揃えて少し外向きにする。手は前に突き出すか胸の前で指を組み、手のひらで両手を押し合う。背骨はまっすぐ上に伸ばす。
- ひざを曲げながら、お尻をななめ後ろの方向にゆっくり下ろす。
- ひざが90度ほどになるまでお尻を下げたら、1に戻りできる回数を繰り返す。
【慣れてきたら…】
1で3秒吸い、2で8秒かけて吐きながらお尻を下ろしします。3のお尻を下げた状態でまた3秒吸い、8秒間息を吐きながら1の状態に戻ります。
このように呼吸に合わせると、速さでごまかすことなくトレーニングできるのでより効果的。3回でも息が上がり、体が熱くなります。
このハーフスクワットのやり方を、次のポイントに注意しながら行うと、さらに効果を感じられます。
ハーフスクワット効果的に行うためのポイント
ハーフスクワットを効果的に行うためには、いくつかのポイントがあります。回数は少なくてもいいので、それよりもポイントを意識しながら行ってみてください。
上半身は骨盤から背骨までまっすぐ
ハーフスクワットを行うときは上半身をまっすぐに保ちましょう。「骨盤に背骨を突き刺す」ようなイメージで、まっすぐの体勢を保ったままお尻をななめ後ろに下げます。
背中や腰が丸まったままだと効果は半減します。上半身がまっすぐだと、背骨を支える骨盤周りの腹筋や背筋もしっかり使われます。すると活動量が上がり、腰回り全体が効率よく鍛えられるでしょう。
つま先とひざの向きは必ずそろえる
肩幅に足を開いたときに軽くひざを曲げ、上からひざとつま先を見下ろします。そのとき、ひざの頭と足の中指が重なって見えるように整えるのがポイント。目で見て、つま先とひざの向きをそろえてから動作をスタートしましょう。
これはケガの予防と、筋肉を効率よく鍛えるため。向きがそろっていないと、前ももなどの他の筋肉が代わりに動いたり、靭帯が引き伸ばされたりして、ひざ周りに無理が生じます。
健康のために行うトレーニングが、体を壊しては元も子もありません。必ずひざとつま先の向きはそろえて行いましょう。
呼吸を止めずに行う
呼吸もとても大切なポイントの一つです。ハーフスクワット中は、深く息を吐きながら動きましょう。
呼吸を止めたまま行うと、血流が滞って酸素が行きわたらず、筋肉にエネルギーを供給できません。ハーフスクワットは筋肉を育てるためのトレーニングですから、元となる酸素と栄養が必要です。
息を「吐く」のではなく「吸う」ことを意識すると呼吸は浅くなります。すると、体幹や呼吸に関係する筋肉などがしっかり使えません。思ったような動きができなかったり、効果的に鍛えられないこともあります。
息は「吐き切る」ことができれば、自然と「吸う」ことができます。効率よく効果的にトレーニングを行うために、呼吸は「吸う」ことよりも、「深く吐く」ことを意識してハーフスクワットを行ってみてください。
回数は「3~5回」をゆっくり行う
ハーフスクワットの回数は、まずは3回連続を目安に始めましょう。できる人は続けて5回にチャレンジを。
初めから無理せずに「もう少しできるかも」くらいで止めておくと続けやすくなります。回数は少なくても毎日続けることができれば、より効果を感じられるでしょう。
フォームが崩れないように、ご紹介したやり方で、筋肉と呼吸に集中しながら3回ゆっくり動くのがベストです。
筋トレの回数やセット数の目安は?ダイエットに効果的な設定とは?
まとめ:ハーフスクワットで脚やせ&疲れにくい下半身に!
筋力がない女性でも始めやすいハーフスクワット。ハリのあるきれいな脚をつくることはもちろん、下半身を強化して疲れにくい体をつくる、ダイエット成功の土台となるなど、さまざまメリットがあります。
また、「歩く・立つ」といった基本的な動作がスムーズにできるかどうかは、下半身の筋力がカギを握ります。将来の健康のためにも今からハーフスクワットで“筋力貯金”をしておくことは大切です。
ご紹介したような正しいやり方とポイントに注意して、今日からハーフスクワットを始めてみてください。