ピントが合わない…「目にいいこと」で老眼・スマホ老眼対策を!
近くの文字がはっきりしない、目の疲れのせいか肩コリのせいか……。それ、もしかしてスマホ老眼かも? 眼科医の吉野真未さんにそもそも老眼って? どうすればケアできるの? そんな疑問に答えてもらいました。
目次
1つでも当てはまったら要注意! 老眼チェック
→1つでも当てはまった方は?
老眼が進んでいる、あるいはスマホ老眼と考えられます。一度眼科医で診断を受け、眼鏡店に相談しましょう。また、これから紹介するケアを続けてください。
老眼もスマホ老眼も、ケア次第で予防できる
「老眼というのは、ものを見るときにピントを調節する毛様体筋とレンズの役割をしている水晶体の老化です。個人差はありますが、だいたい40代から自覚する方が増えますね」
そう話してくれたのは、眼科医の吉野真未さん。夕方になると視界がぼやっとする、小さい文字の「9」と「8」の判別がつかないなどが、自覚の始まり。そして、首や肩がこりだしたり、頭痛がしたり、ひどくなると吐き気がする場合もあるそうです。
「老眼は目の病気ではなく、エイジングの一つです。ガマンしないで老眼鏡や遠近両用メガネをかけることで、首や肩のコリ、頭痛、吐き気などは抑えることができます」
ただし、最近は、20代や30代の患者さんが、老眼のような症状を訴えて来院されることもあるそうです。
「若い方に多いのは、スマホ老眼です。仕事でパソコンを使い、休み時間やプライベートタイムはずっとスマホを見て、メールチェックやゲームなど、手元ばかりに視線を集中しているのです。そうすると遠くを見る時間が少ないため、目の筋肉が硬くなって、遠くを見るときに弛緩しなくなり、焦点が合わせられないのです」
老眼とスマホ老眼ってどう違うの?
【老眼】毛様体筋の衰えと、水晶体がかたくなって、近くがぼやける。
【スマホ老眼】毛様体筋の緊張が続いてかたくなり、ピント合わせができなくなって、近くがぼやける。
スマホ老眼は、これから紹介する方法でケアしていくことができます。老化による老眼の改善は難しいものの、予防や進行を遅らせることはできますので、ぜひ続けてみましょう。
まだ大丈夫! スマホ老眼にも効果的な「目にいいこと」
近くのものがぼやけて見えだしたら要注意。ピント調節機能をケアする方法を続けて、老眼を予防し、少しでも進行をくいとめましょう。
目を温める
目を温めると血行が良くなり、毛様体筋をリラックスさせることができます。また、まつ毛の付け根にあるマイボーム腺から脂が分泌され、目の酷使でまばたきが少なくなった目をドライアイから守ります。
定期的に目を休める
パソコンやスマホを使用中、1時間に10分、あるいは30分に5分は休憩しましょう。そのとき目を温めるだけでなく、近くばかり見続けてきた筋肉をゆるめるために、遠くを眺めることをおすすめします。
ルテインやゼアキサンチンを積極的に摂る
ルテインとゼアキサンチンは、人の目の中にあります。ルテインは網膜の近くにあり、ゼアキサンチンは網膜に含まれています。どちらも加齢とともに減少していく成分。食品にも微量ながら含まれていますので、積極的に摂取し、補っていきましょう。
頭皮マッサージ
毛様体筋のコリを改善しようと、自分で目の周りをマッサージするのは危険です。マッサージをするなら頭皮を。首から頭全体をマッサージし、目に送られる血液量を増やし、目の周りの筋肉の緊張を取りましょう。
アスタキサンチンを積極的に摂る
目の筋肉に疲労物質をため込まないためにアスタキサンチンが働きます。アスタキサンチンは、トマトやにんじんに含まれる「カロテノイド」と呼ばれる天然色素の1つで、えび、かに、鮭など赤いものにも含まれます。
摂りにくい栄養はサプリメントで補給
老眼やスマホ老眼をケアするために、摂ったほうが良い食品を紹介しましたが、それらを毎日食事から摂るのは難しいですよね。また、3食バランスよく食事ができない場合もあります。そんなときこそサプリメントで栄養を補うのも1つの手です。
老眼もスマホ老眼も、紹介したケア方法を実践することで、予防や進行を遅らせることができます。最近なんだか目のピントが合わないなどの変化を感じている人は、ぜひ目にいいことを習慣にしてみてくださいね。
イラスト/柿崎こうこ
[ 監修者 ]