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白髪チェック

発毛専門医が解説!白髪が生える6つの原因とすぐできる対処法

30代以降になると、白髪で悩む女性が増えてきます。老けて見えることもあり、どうにか解決したいと思う人も多いのではないでしょうか。今回は、白髪が生える原因や対処法、おすすめのセルフケアを紹介します。

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白髪が生える基本的な仕組み

女性にとっては、白髪を一本でも見つけると加齢を感じますよね。そもそも私たちの髪の毛は、細胞の色を作る「メラニン色素」によって黒く見えます。白髪は、このメラニン色素が何らかの要因で髪に供給されなくなることで生えます。

メラニン色素は、色素を作る細胞の「メラノサイト」によってつくられます。毛根部分の細胞が髪の毛をつくり出す際に、メラニン色素を取り込むことで黒い色がついた髪の毛が生えます。

しかし、色素をつくるメラノサイトが、何らかの要因でつくられなかったり髪の毛をつくる細胞へ運ばれなかったりすると、メラニン色素が吸収されません。そのため、色がついていない白髪が生えるのです。

白髪が生えるのはなぜ? 主な6つの原因

白髪が目立ち始めると気になるのが、「なぜ白髪になってしまったんだろう?」という点ではないでしょうか。白髪の主な6つの原因を解説します。

老化によるもの

髪をまとめる女性

白髪の代表的な原因は老化です。加齢により体の血流が低下すると、頭皮の血流も悪くなり、細胞の働きに悪影響が出ます。そのためメラニン色素が髪の毛に供給されにくくなるのです。血流は何もしなければ誰でも加齢により低下するため、歳を重ねるほど白髪は増えます。

白髪が生えるタイミングには個人差はありますが、一般的には30代後半頃から生え始めます。

心身のストレス

ストレスを抱えることも、白髪の発生に影響します。人は心身にストレスを感じると、体内に「活性酸素」が発生します。活性酸素は過度に発生すると、体内のさまざまな機能の老化を早める原因になります。

これにより体の血流がますます低下。ストレスを溜めることは白髪が増えてしまう原因につながります。

質の悪い睡眠や睡眠不足

質の悪い睡眠や、睡眠時間が慢性的に不足することも白髪を生やす原因になります。睡眠は日中に受けたさまざまなダメージを、体が回復させる大切な時間です。

人は寝ている間に細胞の成長に関わる「成長ホルモン」が分泌されます。入眠後、約3時間で成長ホルモンの分泌はピークに。成長ホルモンが増えると、髪の発育や血流促進に欠かせない「IGF-1」という成長因子が分泌されます。

寝つきが悪い、眠りが浅いなど、質が悪いと感じる、慢性的な睡眠不足の方は、白髪が増える要因になっているかもしれません。

食生活の乱れによる栄養不足

慢性的な食生活の乱れも、白髪の発生に影響します。髪の毛の発育には、ビタミンやミネラル、たんぱく質などの栄養素が欠かせません。栄養バランスの良い食事は、健康的な体を保つことはもちろん、発毛や育毛にも重要なのです。

しかし栄養が偏った食事が続くと、健康な髪の毛を作る材料が不足。すると頭皮の働きや発毛に悪影響を及ぼし、白髪が生える原因になります。

遺伝的な要因

白髪の代表的な原因は加齢ですが、中には年齢が若くても白髪で悩んでいる方もいるのではないでしょうか。いわゆる「若白髪」といわれる場合の原因は、遺伝的なケースが考えられます。

毛根の働きや髪の成分などが、何らかの要因で白髪が生えやすい性質を受け継いでいると考えられます。

若白髪は一概に遺伝が原因とは言い切れませんが、身内に同じように若い頃から白髪が多かった家族がいれば、その可能性が高いと考えられます。

紫外線による頭皮へのダメージ

日差しの下にいる女性

長時間、紫外線に当たることは、肌のダメージになるだけでなく白髪をつくる原因になります。

太陽光に含まれる紫外線は、肌の細胞や機能を壊してしまうほど強いダメージを与えます。そのため紫外線を浴びることは、頭皮の細胞のDNA損傷や発毛機能の低下、メラノサイトの老化などが起きるといわれています。

こうした頭皮へのダメージは、白髪のみならず、薄毛や髪が傷む原因になります。

白髪が生えてしまったときの対処法

白髪を1本でも見つけると、ショックを受ける方もいらっしゃるでしょう。老けて見える元凶になり、女性は特に気になるものですよね。

次から、白髪が生えてしまったときの対処法を紹介します。

白髪染めで髪の毛を染める

カラーリング

まず一番手軽な対処法は白髪染め。特に白髪の本数が増えてきた場合は、全体的にきれいに目立たなくできておすすめです。

髪の毛を染めるカラーリングには種類があり、黒髪を好きな色に染める「ファッションカラー」と、「白髪染め」は別ものです。

ファッションカラーは、「髪の毛を明るい色に染める」ことを想定して配合されています。

対して白髪染めは、「白髪を黒色に染めて長持ちさせること」が目的。染色力は強いため長持ちしやすいのが特徴です。しかし、白髪を黒く染めることが目的なので、明るい色には染めることは難しくなります。

現在は美容院に行かなくても、ドラックストアなどで白髪染めのセルフカラーキッドが手に入ります。ただし、セルフカラーに慣れていないと、ムラができるなど上手く染まらない可能性があります。きれいに白髪を染めたい場合は、美容院でプロに相談するのがよいでしょう。

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髪型にボリュームを出してごまかす

白髪をカモフラージュさせる方法として最適なのが、髪にボリュームを出すことです。

白髪の本数が少なくてまばらな人や、根元の白髪が目立つ人、次に染めるまでにごまかしたい人は、髪にボリュームを出す、分け目を変えるなどして髪形で目立たなくすることができます。

ポイントは、髪の根元をふわっと立ち上げ、ボリュームを持たせること。根元からボリュームを出すことで、根元で伸びてきた白髪が目立ちにくくなります。ボリュームが少なく、ペタンと頭皮に沿った髪型は、生え際が強調され、根元の白髪が目立ってしまいます。

根元にボリュームを出すには、洗髪後のドライヤーが重要。髪の毛を立ち上げながらドライヤーの風を当てることで、ボリュームが出て白髪が目立ちにくくなります。

さらにボリュームを作るためには…

  • ヘアスプレーを使う
  • ボリュームが出やすいヘアスタイルにカットするか、パーマをかける
  • マジックカーラーを使ってふんわりさせる
  • 分け目を変える

などの方法があります。

自分に合った方法で、白髪が目立たない髪形を試してみましょう。

頭皮がよろこぶ「5つの髪ワザ」 ひと工夫でふんわりボリュームアップ!

白髪隠しでカモフラージュ

白髪の部分隠しで、一時的に目立たなくする方法も。髪を染めずに表面に塗るので、傷みにくいというメリットがあります。

白髪用の部分隠しは、マスカラタイプやファンデーションタイプ、スプレーなどがあり、いずれも白髪が気になる部分に塗るだけなので簡単。出かける前のさっとひと塗りにも便利です。白髪の本数が少ない、根元の白髪が気になるときにおすすめです。

根元から切る

数本ならば、はさみで根元から切る方法もあります。頭皮へ負担をかけず、気になったときにすぐできる対策ですが、白髪の本数が多い場合は不向き。

また、切った髪の毛が伸びてくると、白髪がびょんびょんと跳ねてしまい、逆に目立ってしまうというデメリットがあります。

白髪を抜くのはNG?

白髪チェック

白髪を見つけると、抜きたくなるという人も多いのではないでしょうか。よく「白髪を抜くと増える」というウワサがありますが、実際は増えることはありません。しかし白髪を抜くのは毛根や頭皮にダメージを与えるため、おすすめはしません。

毛根や頭皮の働きに悪影響を及ぼし、抜いた毛穴からは髪の毛が生えてこなくなったり、炎症を起こしたりするリスクがあります。

気になる気持ちはわかりますが抜くことはやめて、ご紹介したような対処法を試してみてください。

これ以上白髪を増やさない6つの予防法

白髪は加齢によるものが大きく、残念ながら、完全に防ぐことは不可能です。しかし、なるべく増やさないように予防や改善する方法はあります。

次から、白髪を増やさないための6つの予防法を紹介します。

ストレスを溜めない

まずは日頃からストレスを発散して、溜めないことです。ストレスを抱えると体内の活性酸素が増え、年齢かかわらず白髪が発生しやすい頭皮環境になるといえます。

現代女性は、家事や仕事、育児にとても多忙で、心身にストレスを溜めやすい状態です。まずは、「自分がどの場面でストレスを感じるか?」を振り返り、対策を考えることが大切です。

そのうえで趣味の時間を楽しむ、自分がひとりになれる空間・時間を確保するなど、自分に合ったストレス発散法を見つけましょう。

栄養バランスのとれた食生活を心がける

栄養バランスの良い食事は、髪の発育には欠かせません。とはいえ、「髪のためにはどんな食材を摂ればいいの?」と思う方もいらっしゃるでしょう。

続いては、白髪に効果的な栄養素や食材をまとめました。

白髪に効果的な栄養素

髪の毛の発育には、ビタミンとミネラル、たんぱく質が必要です。ビタミンには抗酸化作用や体を調整する働きが、ミネラルには髪の毛を健康に保つ働きがあります。そして髪の毛の大部分は、たんぱく質でできています。

そのため、これらが含まれる食材を日頃から摂取することが、白髪対策として効果的です。

ビタミン
・ビタミンC:キウイ、いちごなどのフルーツ、ブロッコリー、ほうれん草、ピーマンなどの野菜
・ビタミンB群:豚肉、レバー、ささみ、さば など

キウイ

ミネラル
・ヨード:ひじき、海苔、昆布、わかめ、サバ、イワシ など
・銅:大豆、ごぼう、さつまいも、玄米、エビ、レバー など
・亜鉛:ナッツ、牡蠣 など
・鉄:レバー、小松菜、ほうれん草、カツオ、牛肉 など
・カルシウム:小松菜、牛乳、小魚、納豆 など

たんぱく質
・肉類、魚介類、卵、大豆製品、アーモンド など

食材からすべての栄養素のパーフェクトに摂るのは難しいため、サプリメントも上手に活用しましょう。

白髪に効果的な漢方食材

漢方では、「血」をつくりだす「赤い食材」と「黒い食材」が白髪予防に効果的だと考えられます。

赤い食材
・レバー、赤身肉、クコの実、トマト、くるみ、ベリー類 など

黒い食材
・黒きくらげ、海苔、黒ごま、黒豆 など

質の高い睡眠を十分にとる

質が高く、十分な睡眠は白髪予防のみならず、髪を若々しく保つのに有効です。

睡眠不足や質の低い睡眠は、成長ホルモン分泌の妨げになり髪を成長させる働きに悪影響を及ぼします。

質の良い睡眠のためのポイント

  • 毎日決まった時間帯に眠り、起床する
  • 夕方以降のカフェインやアルコール摂取を避ける
  • 入浴は睡眠の2時間前に済ませる
  • 眠る前はパソコンやスマートフォンを見ない

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血流を良くする

白髪対策には、体内の血流を良くすることが有効です。頭皮の血流が良ければ、発毛・育毛機能もスムーズになります。

血流を良くするためのおすすめの習慣を紹介します。

運動で血流促進

日頃から運動をして筋肉を動かし、体の血流を促進させましょう。お腹や背中、太ももなどの大きな筋肉を動かすと、全身の血流がアップします。また、日頃の適度な運動は、夜の睡眠の質を高めることにもつながります。

ハードな運動である必要はありません。ウォーキングやストレッチ、ヨガなど、ゆるやかな動きでも長く続けられそうなものを試し、習慣づけしましょう。

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入浴で体を温める

お風呂でリラックスする女性

血流促進のために、お風呂で体を温めることも大切です。お湯の温度は、38~40度のぬるめのお湯に肩までつかるのが理想です。

忙しくて、シャワーだけで済ませてしまう人がいるかもしれませんが、入浴はリラックス効果や疲労回復効果もあり、ストレスリセットにもつながります。短時間でも毎日湯船につかる習慣をつけましょう。

禁煙をする

喫煙をしている人で白髪を改善したいなら、禁煙をしましょう。たばこに含まれる「ニコチン」は、血流を悪化させることがわかっています。また喫煙は、活性酸素が発生し体内の老化が進行。発毛機能に影響が出る可能性があります。

それだけでなく、たばこは健康面でさまざまな害があり、まさに“百害あって一利なし”。これを機に禁煙することをおすすめします。

紫外線を避ける

紫外線を避け、頭皮へのダメージを減らしましょう。紫外線は、頭皮の働きに悪影響を及ぼし、白髪の発生に関係します。

髪のための紫外線対策

  • 頭皮用の日焼け止めやスプレーを使用する
  • 帽子をかぶる
  • 日傘を使う

などが効果的です。

春・夏以外でも、紫外線は一年中降り注いでいます。季節問わず、対策をして頭皮を守りましょう。

塩素を除去するシャワーヘッドを使う

水道水には塩素が多く含まれています。塩素は髪にダメージを与えたり、発毛の働きを阻害したりして白髪の原因になる可能性があります。

塩素を避けるためにも、シャワーヘッドを「塩素を除去するタイプ」に変更するとよいでしょう。頭皮へのダメージを軽減できます。

白髪に効果的な頭皮マッサージ

白髪対策には、頭皮の血流を良くすることが大切。血流アップの方法としておすすめなのが、「頭皮マッサージ」です。

マッサージは指先だけでなく、指の腹や手のひら全体を使って、心地よく押したりもみ込んだりするのがポイント。

頭皮マッサージのやり方

頭皮マッサージ

(1)頭皮全体を軽くほぐす

手のひら全体で頭部を包んで、指先で小さな円を描くように頭皮全体をマッサージする。場所を移動させながら全体的にほぐすイメージで。余裕があれば、首の付け根や肩も指でもんでほぐす。

(2)前頭部をマッサージする

両手の付け根を耳の上に置き、頭の前側を手で包み込む。指先で指圧しながら、小さい円を描くようにほぐす。指先をずらして、額の生え際部分も同じようにマッサージする。生え際は指を移動させながらまんべんなく行う。

(3)指全体で下から上へマッサージする

親指以外の4本の指を耳の上あたりに置き、指先で指圧しながら、生え際から頭頂部まで引き上げる。「下から上」へ、心地よくマッサージするように。側頭部→後頭部→前頭部と移動させて、頭皮を持ち上げるように2~3回ずつ繰り返す。

(4)指先で頭頂部を指圧する

最後に、手のひら全体で頭を包み込み、頭頂部を4本の指先で指圧する。気持ちいいと思う場所にずらしながら行う。指先でポンポンと軽くたたいてもOK。

お風呂に入る前やテレビを見ながらなど、好きな時間に行ってください。

女性の薄毛対策に!髪にいい食べ物と頭皮マッサージ

まとめ:白髪が増えたらストレスを避け、セルフケアを

白髪が増える大きな原因は、加齢によるもの。それ以外に、ストレスや血流の悪化、栄養不足なども関係します。

白髪は、見つけると抜きたくなりますが、毛穴のダメージになるので抜かずに、白髪染めやヘアスタイルやセット、部分隠しなどで対処しましょう。

老化による白髪の発生を完全に避けることは難しいですが、日頃からストレスを溜めず、健康的な食事や生活習慣を心がけて予防することはできます。

今回紹介した対処法や予防法で上手に白髪対策をして、いつまでも若々しい印象をキープしましょう。

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