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肉料理を食べる女性

「炭水化物ダイエット」のやり方は?効果や注意点を管理栄養士が解説

ダイエット方法としてよく耳にする「炭水化物ダイエット」。炭水化物を食べなければ確かにやせますが、健康的なやり方やデメリットも気になるところ。管理栄養士がその効果や正しい方法、注意点を解説します。

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炭水化物ダイエットとは?

数あるダイエット法の中でも、簡単にはじめられるとして定番化した「炭水化物ダイエット」。そもそも炭水化物ダイエットとは、その名前の通り、食事の炭水化物を制限することでやせるダイエットです。血糖値を上げやすい、ご飯、パン、麺、砂糖などを食べないため、比較的短期間で効果が出ると言われています。

炭水化物は重要なエネルギー源となる栄養素

炭水化物は、たんぱく質、脂質とともに活動のエネルギー源となる三大栄養素の一つです。糖質と食物繊維を合わせたものが炭水化物と定義されています。

「炭水化物ダイエット」というと炭水化物のすべてを摂らないように感じますが、制限が必要なのは糖質だけ。糖質とは、ご飯、パン、麺類などの主に主食となる食べ物に加え、砂糖や芋類などエネルギー源となる栄養素です。

炭水化物

一方、食物繊維は体内で吸収されないためエネルギー源にはなりません。しかし、血液中の糖の値を示す血糖値の上昇を抑える、コレステロールを低下させる、便秘の改善に役立つなどの働きがあります。

つまり食物繊維は、ダイエット中はむしろ積極的に摂りたい栄養素。そのため、炭水化物ダイエットは「糖質制限ダイエット」「糖質オフダイエット」「糖質コントロールダイエット」などと言われています。

炭水化物ダイエットで得られるうれしい効果

先ほども説明したように、炭水化物ダイエットは結果が出やすいダイエットといわれています。糖質を抑えることでどんなうれしい効果が得られるのかを詳しく解説します。

体重が減少する

体重計

炭水化物ダイエットで制限する糖質は、一般的な食事では全エネルギー摂取量の「約50~60%」を占めています。そのため、糖質を制限することで摂取エネルギーが抑えられ、体重が減少します。ダイエットの基本は「摂取エネルギー<消費エネルギー」となること。食べなければ摂取エネルギーが減ってやせる、それが炭水化物ダイエットです。

食後血糖値の上昇を抑える

私たちが食事を摂ると、血糖値が上がります。血糖値とは、血液中のブドウ糖濃度のこと。食事の中でも炭水化物、特に糖質はすぐにブドウ糖に変換されて血液中に入るため、血糖値が上がりやすい栄養素です。

そのためおにぎりだけ、パンだけといった糖質中心の食事や、砂糖の摂り過ぎは、血糖値の急上昇を招きます。血糖値が上がると、過剰なブドウ糖を中性脂肪に変える働きがある「インスリン」というホルモンが大量に分泌されるため、太りやすくなります。

また、インスリンには血糖値を下げる作用もあり、急に低下することで低血糖に陥る危険性も。すると強い倦怠感や動悸、冷や汗などの症状があらわれ、酷いときには意識障害を起こすこともあります。

このように血糖値の急上昇は、体にとって大きな負担に。そのため、糖質を制限することで食後血糖値の急上昇・急降下を予防することができます。

中性脂肪が減る

お腹まわりを気にする女性

食事から摂取した糖質はエネルギー源として使われますが、たくさん摂りすぎると余ってしまいます。余った糖は、筋肉や肝臓に貯蔵され、さらに使われずに余るとインスリンの働きにより中性脂肪として体に蓄えらて、エネルギー不足の際に使われます。

そのため糖質制限をすると、インスリンの分泌が少なくなり、中性脂肪が増えにくくなるのです。中性脂肪が増加すると太りやすくなるため、肥満予防にもつながります。さらに、心筋梗塞や脳血管障害といった生活習慣病の予防にも効果的です。

炭水化物ダイエットにはデメリットも

ご紹介したような理由から、糖質を摂らなければやせる、というシンプルな炭水化物ダイエット。簡単に始められることから実践している方も多いダイエット法ですが、やり方によっては体に悪影響を及ぼすこともあります。

エネルギー不足になる

だるさを感じる女性

炭水化物ダイエットは、糖質を制限して摂取エネルギーを抑えられるというのが大きな特徴。しかし、糖質は私たちが活動するためのエネルギー源となる、大事な栄養素でもあり、極端に制限をしすぎるとエネルギー不足に陥る可能性があります。

エネルギーが不足すると、活動するための力が出ないだけでなく、脳の働きも低下。脳がエネルギー不足になると、思考能力が低下し、集中力がなくなることも。さらに、やる気が起こらない、イライラするなど、メンタルにも様々な影響が出てきます。

必要な栄養素が不足する

炭水化物を過剰に制限すると、エネルギーだけでなく体に必要な栄養素も不足しがちです。ご飯やパンなどの炭水化物には、糖質以外にもたんぱく質や食物繊維、ビタミン、ミネラルなどの栄養素も含まれています。

ビタミンは、他の栄養素がうまく働くために必要な潤滑油のような役割を担っています。また、ミネラルも体の調整のほか、歯や血液の構成材料、酵素の成分となるなどの働きがあり、どちらも必要不可欠な栄養素です。

そのため、過度な糖質制限によりこれらの栄養素が不足することもまた、体調不良の原因となる場合があります。

便秘になりやすい

腹痛に悩む女性

炭水化物ダイエットを行う上で、避けて通れないデメリットが便秘です。糖質制限によって炭水化物の量を減らすことは、そこに含まれる食物繊維の摂取量も減ることになります。

食物繊維には、腸のぜん動運動を促して便通を良くしたり、便のかさを増やすことで便秘を改善する効果があります。そのため、食物繊維の摂取量が減ると便秘になりやすいのです。

さらに、ご飯やパン、麺などの炭水化物には水分も多く含まれています。炭水化物の制限によって、これらの水分摂取も減ると、便に含まれる水分が減少。便が固くなり、便を排泄しにくくなってしまうのです。便秘体質の人が炭水化物ダイエットを始めるときには注意が必要です。

太りやすい体質になる

減量効果が出やすい炭水化物ダイエットですが、実は太りやすい体質を作り上げていることも。食事から摂取する糖質が不足し、肝臓に貯蔵されていた糖もなくなると、体はもともとある筋肉を分解してエネルギー源を作り出そうとします。

筋肉は、人間が生きていくために最低限必要な基礎代謝の多くを占めています。そのため、筋肉が分解されるということは、基礎代謝が落ちることにつながります。

ダイエットにおいて、基礎代謝を上げることはとても重要。基礎代謝が高くなると消費されるカロリーが多くなるため、やせやすい体になります。しかし炭水化物ダイエットでは、基礎代謝を下げてしまう可能性があり、結果として太りやすい体質になるのです。

炭水化物ダイエットの体重減少は、筋肉量の減少であり、脂肪は落ちていない可能性もあります。体重が減っても健康的にやせたとは言い難いので注意しましょう。

糖質不足による体と心の症状は?極端な“炭水化物抜き”が不調に。

炭水化物ダイエットのやり方と注意点

ステーキとサラダ

ごはんやパンなどの糖質を減らすだけの炭水化物ダイエットですが、健康的にやせるためには正しいやり方で行うことが重要です。

急に全ての糖質をカットしたり、体調不良なっても無理して続けていたりすると、体に悪影響となることも。ここでは、炭水化物ダイエットのやり方と行う際の注意点を解説します。

1日に摂る糖質量を「70~130g程度」に抑える

炭水化物ダイエットは糖質を制限した食事になりますが、全く食べないとエネルギーが不足したり、血糖値が下がり過ぎたりするリスクがあります。

通常、成人女性1日あたり必要な糖質量は、摂取エネルギー量の50~65%とされています。成人女性の摂取エネルギー必要量は2000kcal前後、糖質の必要量は250~325gとなります(糖質は1gあたり4kcalのため)。

糖質制限では通常の半分以下、「1日70~130g」を目安に糖質を摂取することで、健康的にダイエットができます。

理想は1食あたり20~40g程度の糖質を1日3回摂ること。以下に、糖質20gの主食量をまとめました。主食を選ぶ際の参考にしてみてください。

【糖質20gの主食量】
ご飯:50g(茶碗1/3杯)
食パン(8枚切り):1枚分
うどん:1/3玉
パスタ:30g(1/3束)

たんぱく質を多めに摂る

たんぱく質

炭水化物を制限することで起こるエネルギー不足と、それを補うために行われる体の筋肉の分解。その悪循環をとめるためにも、ダイエット中はたんぱく質を多めに摂るよう心がけましょう。

食事から摂取したたんぱく質は、筋肉を作る材料となります。しっかりとたんぱく質を摂ることで、筋肉量が減って基礎代謝が落ちるのを防ぐことができます。

成人の場合、1日に必要なたんぱく質量は男性で60~65g、女性では50g程度とされています。ダイエット中は、体重1㎏あたり1~1.2gのたんぱく質を摂るように意識しましょう。体重50㎏の人であれば、50~60gです。ただし、腎臓が悪い方がたんぱく質を多くとることは負担になるためおすすめできません。

たんぱく質を多く摂るために大切なのは、1日3食の中で1食に偏らずにバランスよく摂ること。1食でたくさんのたんぱく質を摂っても、体が一度に吸収できるたんぱく質量には限度があります。

そのため、3食に分けて摂ることで効率的に使うことができます。特に、朝食は1日の始まり。エネルギーが不足しないように、しっかりたんぱく質を摂りましょう。

たんぱく質が多く含まれる食品と、含まれるたんぱく質量をまとめました。参考にしてみてください。

【たんぱく質が多く含まれる食品例とたんぱく質量】
卵1個:6.8g
納豆1パック:5.8g
絹豆腐1丁:15.9g
鶏むね肉100g:21.3g
鶏ささみ肉1本:7.9g
豚もも肉薄切り1枚:4.8g
鮭1切れ:18.9g
牛乳200ml:6.6g
ヨーグルト100g:3.6g

たんぱく質を多く摂るためには、1食の中で何かを+αできないかを考えること。例えば、朝食のコーヒーに牛乳を入れてカフェオレにする、フルーツにヨーグルトをかけるなど。また、定食にはメイン料理以外に豆腐や納豆などたんぱく質のおかずを一品追加するのもおすすめです。

糖質をゼロにするなら夜だけに

オクラの肉巻き

炭水化物ダイエットを始めると、できるだけ早く、大きな効果を得たいと、過度な糖質制限を行う人もいます。実は過度に糖質を減らし過ぎると、リバウンドしやすい体質になってしまうことがあります。

エネルギー源である糖質を極端に減らすと、体は飢餓状態に。すると体は、生命を維持するために少量の食事からでも脂肪としてため込もうとするのです。

そんな体質にならないために、一切糖質を摂らないといった極端な制限はやめましょう。もし、糖質をゼロにするならば活動量の少ない夜だけに。活動の多い朝と昼の食事では、いつもの1/3~半分程度の糖質を摂るようにしましょう。

主食以外の糖質の摂り過ぎに注意する

糖質といえば、ご飯、パン、麺類などの主食。しかし、炭水化物ダイエットの落とし穴として注意したいのは主食以外の糖質です。糖質を多く含む食品には、芋類、かぼちゃ、果物、砂糖などがあります。

さらに、砂糖の中にはケーキやチョコレートなどの甘いお菓子も。これらの食品も主食と同じように、摂り過ぎると血糖値を急上昇させ、太る原因になります。炭水化物ダイエットを行う際には、これらの食品の摂り過ぎにも注意しましょう。

食物繊維はしっかり摂る

海藻サラダ

食物繊維は糖質と同じ炭水化物に含まれますが、性質は糖質とは全く異なります。血糖値を上昇させることはなく、エネルギー源にもなりません。

しかし、食物繊維には便のかさを増やして便を排出しやすくしたり、腸のぜん動運動を促すことで便秘を予防する効果があります。さらに、血糖値の上昇を防ぐ役割も担っています。

食物繊維は、ダイエットを行う上で欠かせない栄養素。糖質は制限しても、野菜類や海藻類、きのこ類など、食物繊維を多く含む食品は積極的に摂るよう心がけましょう。

炭水化物ダイエットの食事例

一日に摂る糖質量や、ほかに摂るべき栄養素などをご紹介してきました。健康的に炭水化物ダイエットを始めてみようと思った方は、次から朝・昼・夜の食事例を紹介しますので、参考にしてみてください。

目玉焼き

【朝食のメニュー例】
全粒粉食パン 8枚切り1枚
目玉焼き
野菜サラダ
ささみと野菜のコンソメスープ

活動の始まる朝の食事は、体を目覚めさせるためにとても大切。糖質は抑えながら、たんぱく質と食物繊維はしっかり摂りましょう。忙しいときは、前日に野菜たっぷりのスープやゆで卵を作っておくと便利です。主食は白いパンよりも、全粒粉パンを選ぶと血糖値の上昇をゆるやかにすることができます。

【昼食のメニュー例】
玄米または雑穀米
鮭のホイル焼き
ほうれん草のナムル
もずくスープ

主食を玄米や雑穀米にすることで食物繊維やビタミン、ミネラルを補うことができます。鮭は良質なたんぱく質が多く含まれ、ホイル蒸しにすると野菜もたくさん食べられます。調理方法もヘルシーなので、ダイエットに最適です。

お昼に外食をする場合は、できるだけ野菜が多く使われているメニューがおすすめ。先ほどもご紹介したとおり、丼物や麺類などの単品は糖質量が多くなりがちです。主食・主菜・副菜の揃った定食を選ぶようにしましょう。

【夕食のメニュー例】
玄米または雑穀米
きのこたっぷりチーズソースのチキンソテー
ピーマンとツナの塩昆布和え
豆腐とわかめの味噌汁

炭水化物ダイエット中の夕食は、主食を抜いても問題ありません。ただし、朝と昼は食べていることが前提です。主食を食べない代わりにおかずはボリュームを持たせ、満足感が得られるようにしましょう。

チキンソテーには低カロリー高たんぱく質の鶏むね肉がおすすめ。チーズソースを添えることでさらにたんぱく質量がアップ。きのこや副菜の塩昆布、わかめなどの海藻は食物繊維の補給に便利です。

ダイエットは運動や睡眠も大切

ウォーキングする女性

炭水化物ダイエットは糖質を制限することでやせるダイエット方法です。しかし、それだけでやせても健康的な体になるかといえば、そうではありません。

やはりダイエットには、食事以外にも運動や睡眠も大切です。適度な運動はストレス解消につながり、質の良い睡眠は体の疲労回復に役立ちます。ストレスや疲労から解放された体は内臓や筋肉の働きもよく、理想的なやせやすい体になります。

また、疲れにくい元気な体でいることは活動量を自然と上げ、太りにくい体質をキープできるでしょう。

まとめ:正しい炭水化物ダイエットで健康的なスリム体型に!

ご飯やパン、麺類などの糖質を制限する炭水化物ダイエットは、効果の出やすいダイエットですが、過剰に制限しすぎるとデメリットもあります。そのため無理せず正しく行うことが重要です。減量ばかりを求めて過度な制限をすると、やせ効果がないばかりか不健康な体になってしまうこともあります。

ご紹介したような糖質量やポイントを守り、無理のない食事制限をして、体に必要な栄養素をしっかり摂ることが大切です。正しい方法で健康的なダイエットを実践し、理想の体型を手に入れましょう。

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