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ペットボトルの水

胃に優しい飲み物は?コンビニでも買えるおすすめの飲み物を解説

胃がムカムカする、気持ちが悪い、痛みがあるといった胃の不調。その原因は、食事やストレス、加齢などにあるかもしれません。管理栄養士が、コンビニでも買える胃に優しい飲み物や食べ物を解説します。

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胃もたれや胃痛の原因とは?

胃の調子が悪いと、食事を楽しむ気にもなれず、一日中どんよりしてしまいますよね。胃がムカムカする、胃痛があるなどの胃の不調の多くは、食生活やストレス、動きが低下していることが原因。胃酸が多くなりすぎたり、暴飲暴食で胃に刺激が強くなったりすることで、負担が生じている可能性があります。

ではなぜ、胃酸が多くなってしまうのでしょうか。胃は、入ってきた食べ物を少しでも早く消化しようと、胃酸を大量に分泌させます。胃酸はとても強力で、多すぎる状態が続くと、胃の粘膜のダメージに。すると胃もたれや胃痛があらわれるのです。

暴飲暴食などによる食習慣の乱れ

胃の不調を感じる女性

胃もたれや胃痛は、暴飲暴食などの食習慣の乱れで起こります。胃に食べ物が入ると、胃酸を分泌させて消化をします。特に揚げ物や肉類などの脂っこい食べ物は消化に時間がかかるため、いつもより多くの胃酸が分泌。

胃酸は、「pH(ペーハー)」で表すと、1~1.5で、とても強い酸性です。pHとは、酸性、アルカリ性の強さを表す指標で、1に近いほど強い酸性になります。この強い酸性で胃を刺激し続けてしまうため、かなりの負担がかかるのは頷けますよね。

また、食事だけでなくアルコールの飲みすぎも胃を強く刺激し、粘膜を傷つけるため、胃痛の原因になります。

脂っこい食べ物以外でも、暴飲暴食をすると同様に多くの胃酸が分泌され、胃を傷つけてしまいます。その他にも、食事の時間が定まっていない、夜遅い食事などの食習慣の乱れも、胃の不調につながると考えられます。

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加齢や運動不足による胃の働きの低下

加齢や運動不足も胃の動きを低下させ、胃もたれや胃痛につながります。胃は波打つような動きである「ぜん動運動」によって食べ物を消化し、小腸へ送り出しています。

加齢や日々の運動不足により、だんだんと胃の機能は低下。それにともなって、ぜん動運動の働きも低下するため、消化不良や食べ物が胃に滞留。その結果、胃もたれや胃痛を引き起こしやすくなります。

過度なストレスにより胃腸に負荷がかかかっている

悩んでいる女性

食事や運動以外に、ストレスも胃の不調につながります。ストレスは自律神経に影響を与え、体の不調につながると聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。

自律神経とは神経のひとつで、私たちの体の様々な働きを担っています。自律神経には交感神経と副交感神経の2つがあります。緊張すると、心臓がドキドキしたり汗をかいたりしますよね。このときは交感神経が優位になっています。

ふだんは交感神経と副交感神経がバランスを保ち、体や心の調子を整えています。しかし、過度なストレスがかかると、交感神経だけでなく、そのバランスを保つために副交感神経の働きも優位に。

すると胃の働きが弱まり、食べ物の消化不良を起こしやすくなります。さらに胃の粘膜が薄くなり刺激に弱い状態に。そして、胃は弱っているのに、食べ物を消化しようと、大量の胃酸が攻撃…。ストレスによってこのような悪循環がおこるのです。

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病気から起こる症状の可能性も

それ以外にも、病気が原因で胃もたれや胃痛がおこる可能性もあり、注意が必要です。症状の続いている期間の長さや原因で、急性的な病気と慢性的な病気に分けることができます。

急性的な場合は、突然胃痛や嘔吐などが起き、症状や原因にはよりますが数日で症状が落ちつくのが一般的です。原因は、細菌やレルギーなどが考えられ、傷んでいる食べ物を食べた、暴飲暴食をしたなど、原因がはっきりしている場合が多いでしょう。

一方慢性的な場合は、胃の症状が出たり出なくなったりして、長期で続いている状態。急性に比べ、不調の原因がはっきりとわからないことが多くあります。原因が胃の病気の可能性もあります。

急性・慢性どちらも自分で判断せず、医療機関の受診をおすすめします。

胃痛を和らげる方法はある?胃に優しい飲み物や食べ物を解説!

コンビニでも買える胃に優しい飲み物は?

ペットボトルの水を飲む女性

胃もたれや胃痛の症状があらわれた場合は、まずは胃を休ませることが大切です。そのため飲み物にも気をつけたいところ。コンビニでも買える、胃に優しい飲み物を紹介します。胃の不調を感じたら、次のような飲み物を買って、胃腸を労わってあげてください。

(1)水

胃に不調があるときに、まずおすすめなのが刺激物の少ない水です。冷たすぎると胃を刺激してしまうため、常温がスト。胃に食べ物が滞留していると胃もたれがおこりやすくなりますが、水はそれらを流れやすくしてくれます。

また、胃痛によって食欲不振や下痢が起こると水分不足になりやすいため、その点でもこまめな水分補給が大切です。ただし、一気に飲むと、さらに胃に負担をかけてしまう可能性も。常温の水を少量ずつちょこちょこと飲むのがおすすめです。

(2)白湯

白湯

白湯は沸騰させたお湯を飲める程度まで冷ましたもの。沸騰させることで水道水に含まれる不純物が減って口当たりがまろやかになります。

白湯は、食べ物が滞留した胃腸を優しく洗い流してくれます。その他にも、胃の中から体を温める効果もあり、血行促進や代謝アップにも役立つでしょう。

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(3)牛乳

牛乳

胃の不調を感じるときには、牛乳も良いでしょう。体は通常、アルカリ性に少し偏るようにできています。そこへ強い酸性の胃酸が入ると酸性に傾き、胃もたれや胃痛の原因に。牛乳は、その酸性に傾いた状態のバランスを整えてくれます。

また、牛乳に含まれるたんぱく質には胃の粘膜を保護する働きがあり、胃痛を和らげる効果が期待できます。さらに、牛乳に含まれる糖分である「乳糖」は、善玉菌のエサになり、腸内環境を整えてくれるうれしい効果もあります。

胃の調子を整えたいときは、ホットミルクのような胃腸を冷やさない飲み方がおすすめ。冷えている牛乳は、胃を刺激してしまい逆効果になる可能性も。

(4)乳酸菌飲料

牛乳などを発酵させてつくる、乳酸菌飲料もおすすめです。乳酸菌飲料は腸内の善玉菌を増やし、胃腸の調子を整えてくれます。

そのほかにも、乳酸菌飲料はストレスからくる胃痛を和らげる効果があるという研究結果もあります(※)。乳酸菌は胃痛の原因となる、ピロリ菌が増えるのをおさえる効果や、胃の粘膜が傷つきにくくする働きが期待できます。

(※)参考:https://response.jp/article/2015/03/28/247717.html

胃の不調があるときはNG! 避けた方がいい飲み物

胃痛や胃もたれなどの胃の不調を感じるときは、次に紹介するような飲み物は避けましょう。さらに胃を刺激してしまいます。

特に、刺激になる飲み物を日常的に飲むことが多い方は、胃の不調があるときは控えてください。なるべく胃の負担を減らせるよう工夫することが大切です。

(1)カフェインを含む飲み物

アイスコーヒー

胃に不調があるときは、コーヒーや紅茶、緑茶など、カフェインを含む飲み物は控えましょう。

カフェインには胃酸の分泌を促す作用があります。胃酸の出過ぎで胃痛が起きている場合は、さらに症状を悪化させてしまう可能性があります。

胃に不調がある場合は、コーヒーや緑茶などよりも、ノンカフェインの紅茶や麦茶などが安心です。

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(2)胃を刺激する飲み物

炭酸飲料や冷たすぎる飲み物は、さらに胃を刺激するため避けておく方がいいでしょう。

炭酸飲料は胃酸の分泌を促し、胃の粘膜を傷つけてしまいます。また、冷たすぎる飲み物は、胃を刺激し冷やす原因にもなるため、常温に近い温度で飲むか、温かい飲み物がおすすめです。

(3)アルコール

ビール

アルコールは胃の粘膜を刺激し胃酸の分泌を促すことから、不調があるときは控えてください。健康なときに飲むのであれば、胃を活発化する働きがありますが、胃痛があるとき飲むとさらに胃の粘膜を傷つけてしまう恐れがあります。

また、胃は波をうつようなぜん動運動により、小腸に食べ物を送り出しています。アルコールの飲みすぎはこのぜん動運動を低下させる原因に。

すると胃に食べ物が溜まり不調を起こしやすくなります。不調があるときは、過度なアルコール摂取は避けましょう。

胃に優しい食事・生活とは?

胃痛がある、胃もたれが起きやすい場合は、胃に優しい食事や生活が基本。また、日々の生活習慣が実は胃痛の原因になっている可能性があります。ぜひ、胃に負担をかけない食事や生活の参考にしてみてください。

消化のいい胃に優しい食事を心がける

うどん

胃もたれや胃痛があるときは、なるべく消化のいい食事を摂りましょう。野菜は、大根やオクラ、じゃがいもや長芋など食物繊維が少ないものがおすすめ。大根には消化酵素が含まれ、食べ物のデンプンを分解し消化吸収を助ける働きがあります。

また、主菜は肉よりも脂肪が少ない白身魚や豆腐を。主食はおかゆやうどんなどが消化しやすいでしょう。

消化のいいメニュー例…おかゆ、雑炊、うどん、にゅう麵、白身魚の煮つけ、蒸し野菜、野菜スープ、大根おろし、すりおろしりんご、ヨーグルト。

そして、胃もたれがあるときは、脂っこい食べ物や揚げ物はNG。消化に時間がかかり、胃酸過多や粘膜を傷つける原因になります。その他にも、酸味の強いメニューや香辛料も胃を刺激してしまうため避けておく方がいいでしょう。

うどん以外の胃腸に優しい食べ物は?外食やコンビニで選ぶときのコツ

甘い物を食べたいときは消化のいいフルーツを

りんご

胃に不調があっても、甘い物が食べたくなるときがありますよね。そんなときは、りんごやバナナなどの消化のいい果物か、ヨーグルトがおすすめ。りんごは、すりおろすことで消化がよくなります。

脂肪分が多いケーキやチョコレート、ポテトチップスなどは消化に時間がかかり胃の負担に。胃の調子が悪いときは避けましょう。

暴飲暴食、腹八分目を心がける

日頃から暴飲暴食を避け、腹八分目で食事をストップすることも大切。食べ過ぎ、飲み過ぎは当然ながら胃に負担をかけ、慢性的な胃痛の原因になります。急に大量の食べ物が胃に入ることも負担につながるため、日頃から腹八分目を心がけましょう。

また、よく嚙むことは、食べ物を消化吸収しやすくするのに効果的です。食べ物が小さくなり消化吸収しやすい状態に。満腹感を得られやすく、食べ過ぎの防止にも役立ちますよ。

夜遅くに食べる、朝食を抜くなど食習慣の乱れにも注意が必要。胃に負担をかけないように、決まった時間に食べる食習慣のリズムを作りましょう。

ストレスをためすぎない

日頃から適度な運動や気分転換でリフレッシュし、ストレスをためすぎないようにしましょう。ストレスにより胃酸の分泌が促され、胃が荒れやすい状態になります。自分の好きなことで、こまめにストレス解消を。

また、十分な睡眠もストレス対策や胃もたれ改善に欠かせません。忙しくてつい睡眠時間を削ってしまうという方も多いのではないでしょうか。ご紹介したように、自律神経の乱れは胃の不調に直結します。日々の睡眠不足には気をつけましょう。

病院受診の目安は? 胃の不調が続くときは医師に相談を

医師の受診を受ける女性

食事や生活習慣に気をつけても胃の不調がずっと良くならない、症状が重くなってきたといった場合には、病気が隠れている可能性も。

激しい胃痛、吐き気や嘔吐が続いている、便に血が混じっているなどの症状がある場合は早めに病院を受診することをおすすめします。無理をせず、かかりつけ医に相談しましょう。

まとめ:胃に優しい飲み物や食事で胃腸を労わる生活を

胃もたれや胃痛は主に食習慣やストレスが原因と考えられます。そのため、日頃から脂っこい食べ物が好き、暴飲暴食が多いという方は、健康的な胃を保つためにも改善が必要です。

症状があるときは、胃に負担をかけないよう、水や白湯などで水分補給をしてください。コンビニなどを活用し、外出先でもこまめな水分補給が大切。

食事は脂っこい食べ物など刺激物は避け、なるべく胃に優しい食事がベスト。食生活や日々の習慣を見直すことが、胃もたれなどの不調を和らげ快適に過ごすカギになりますよ。

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