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熟睡する女性

枕なしで寝るメリット・デメリットとは。いびきの原因になる?

普段、何気なく使っている枕。安易に枕なしで寝ると、いびきをかきやすくなるなど、思わぬ影響を受けることも。枕なしで寝るメリット・デメリットや体への影響、適切な枕選びについて詳しく解説します。

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枕なしで寝る人の特徴とは

枕を使わずに寝る人もいますが、その背景にはいくつかの特徴が見られます。例えば、やわらかめのマットレスを使っている人や、うつ伏せで寝る習慣がある人、あるいはストレートネックなど体の状態が関係しているケースがあります。枕を使わないほうが自然な姿勢で眠れたり、呼吸がしやすく感じたりすることもあるようです。

やわらかめのマットレスを使っている

マットレスを確認する

やわらかいマットレスで寝ると体が沈み込みやすく、枕を使った場合に寝姿勢が不自然になってしまうことがあります。あえて枕を使わずに寝ることで、後頭部や首がマットレスに適度に沈み込んで安定するのです。

マットレスのやわらかさと枕の高さのバランスによっては、枕を使うと首が持ち上がりすぎてしまう場合もあるため、「枕なしの方がラク」と感じる理由の1つになっていると考えられます。ただし、実際に体に合っているかどうかや、睡眠の質にどのような影響があるかは、日々の様子を観察しながら見極めることが大切です。

うつ伏せで寝ることが多い

うつ伏せで寝る習慣がある人も、枕なしで寝るのを好む傾向があります。うつ伏せ寝で一般的な枕を使うと、首が不自然に反らされ、負担がかかることがあるためです。枕を使わずにうつ伏せで寝れば頭の位置が安定し、比較的ラクに寝られるようになります。

ただし、うつ伏せ寝は首などに負担をかけやすい姿勢でもあります。呼吸のために首や顔を左右にひねらなければならないため、無意識のうちに首周りの神経を圧迫してしまうのです。また、腰周りの筋肉に悪影響を及ぼすリスクもあります。

無理に寝姿勢を変える必要はないものの、「最近になってうつ伏せで寝ることが増えた」という人は、寝具などの睡眠環境を見直しても良いかもしれません。

ストレートネックである

ストレートネック

ストレートネックとは、本来なだらかなS字カーブを描いているはずの首の骨(頸椎)が、まっすぐに近い状態になってしまっている状態を指します。この状態で普通の枕を使うと首が過剰に傾いてしまい、呼吸がしづらくなったり、違和感を覚えたりすることがあります。

ストレートネックであっても、頭から首までしっかり支えてくれる形や高さの枕を選べば首への負担が減り、より快適に眠れる可能性も。

枕なしで寝る主なメリット

上記のほか、人によっては枕なしで寝ることにメリットを感じているかもしれません。

ただ、「枕なしのほうが良い」と感じている人の多くは、使っている枕が自分に合っていない可能性大。寝具を見直してみると、案外「やっぱり枕があるほうが寝やすかった」となることも多いものです。

首・肩コリが軽減する可能性がある

肩こり

枕の高さが合っていないと、寝ている間に首が不自然な角度に曲がってしまい、それが原因で首や肩に負担がかかるケースがあります。そんなときに一時的に枕を使わずに寝てみると、首や肩がリラックスでき、コリが和らぐと感じる人もいます。

ただし、この効果は一時的なものである場合が大半。ずっと枕なしで寝続けると、かえって体に負担がかかることもあるので注意が必要です。首のカーブに合った高さの枕を探すことが、根本的な対策につながります。

首のシワ予防につながることがある

枕が高すぎると、あごが引けた姿勢になりやすく、首にシワが寄ってしまうことがあります。この状態が毎晩続くと、形成されたシワが定着してしまう可能性も。

枕を使わずに寝ると、立っているときに近い自然な姿勢を保ちやすくなり、首にシワが寄りにくくなる可能性があります。とは言え、適切な高さの枕を使えば、極端にシワができやすくなることはありません。

枕なしで寝る主なデメリット

枕を使わないで寝ると、体に思わぬ悪影響が出るリスクも。特にいびきが出やすくなる、体に負担がかかるなどは大きなデメリットです。現在枕なしで寝ている人も、こうした状況に心当たりがあるならば、自身に合った枕を探したほうが良いかもしれません。

いびきをかきやすくなる

枕なしで仰向けに寝ると、頭がマットレスに沈み込み、あごが上がって舌が後方に落ち込んだ姿勢になります。この姿勢で寝ると気道が狭まってしまい、空気の通りが悪くなるためにいびきを引き起こす原因になるのです。放っておくと、眠っている間に呼吸が止まる「睡眠時無呼吸症候群」などにつながることも。

もし枕なしで「いびきがひどくなった」と感じる場合は、適切な高さの枕を使うことで、いびきの改善につながると期待できます。

寝違えやすくなる

肩こり

寝ている間に首が不安定になると、筋肉が固まってしまいがち。それを無理に動かそうとして軽い肉離れのような状態になったのが「寝違え」の正体です。

枕を使わないで寝ると首の角度が安定せず、首の筋肉に負担がかかりやすくなります。結果として、朝起きたときに痛みや違和感など寝違えの症状が起こることがあるのです。

自分に合った枕を使って眠れば、寝ている間も首をしっかりと支えてくれます。

寝返りがしづらくなる

人は眠っている間、無意識のうちに寝返りを打って姿勢を変えています。寝返りは、体の一部だけに圧がかかるのを分散したり、布団の中にこもった余計な熱を発散して体温を調整したりといった目的で行われる、必要不可欠な動きです。

しかし枕がないと、頭が直接マットレスに接するために摩擦が大きくなり、寝返りを打ちづらく感じる場合があります。寝返りが少なくなると、同じ場所にずっと圧がかかってしまい、血流が悪化したり体がこりやすくなったりといったおそれも。結果として、睡眠の質が低下してしまうことが懸念されます。

横向きで寝づらくなる

人体の構造上、横向き寝になると、頭とマットレスとの間には肩幅の分だけ隙間ができます。枕があるとこの隙間を埋めてくれるため、首や背骨のラインが自然なまま保たれやすくなります。

一方、枕なしだと頭が低くなり、肩や首が不自然に曲がって負担が集中。横向き寝が習慣化している人は、自分に合った高さの枕を使うほうが快適に眠れるでしょう。

顔のむくみにつながる

肌チェック

枕なしで寝ると、マットレスに頭が沈み込みます。そのため、頭の位置が心臓よりも下がってしまい、重力の影響で顔に水分や血液が停滞しやすくなります。結果として、朝起きたときに顔がむくみやすくなることがあります。

特に塩分や水分をたくさん摂った日の夜は、その影響からむくみを感じやすいもの。枕を使い、頭の位置を少し高くしておけば、むくみを軽減できる可能性があります。

寝るときの姿勢でいびきが出やすくなる?

熟睡する女性

枕の有無と同時に、寝る姿勢によってもそれぞれのメリット・デメリットがあります。質の高い睡眠やいびき対策には、無理なくリラックスできる姿勢で眠ることが大切です。また、自分の寝姿勢に合った枕を選べば、首や肩の負担を軽減し、気道の確保をサポートできます。

まずは自分にとって一番心地よい寝方を見つけて、枕や寝具を見直してみましょう。

仰向け寝:人によってはいびきにつながる

仰向けで寝ると、全身に均等に体重がかかります。体にかかる圧が分散されやすく、理想的な寝姿勢とされています。立っている状態をそのまま倒した姿勢なので、首や腰のラインも自然に保ちやすく、睡眠中の体への負担が少ないと言われています。

ただし、仰向け寝だと重力によって舌がのどの奥に落ちやすく、気道をふさぎやすいため、いびきをかきやすくなることも。仰向け寝の人がいびき対策を意識する場合、首がスッと伸びる高さの枕を選ぶなどの工夫が必要です。

横向き寝:いびきの改善には効果がある場合も

熟睡する女性

横向き寝では気道が狭まりにくいため、いびきや軽度の睡眠時無呼吸が気になる人には、横向き寝が向いている場合があります。

一方で、寝返りが少ないと肩や腰に体重が集中しやすくなるといったデメリットも。枕やマットレスのサポートで、体にかかる負担をできるだけ分散させると良いでしょう。

うつ伏せ寝:いびきはかきにくいが、体への負担大

うつ伏せで寝る姿勢は、胸やお腹が圧迫されたり温まったりするために安心感を覚える人もいます。気道がつぶれにくくなるため、仰向け寝よりもいびきを軽減できる場合もあるようです。

ただし、うつ伏せで長時間寝続けると、首が不自然な角度にねじれたり、腰に負担がかかったりしてしまうため、あまりおすすめできません。どうしてもうつ伏せ寝が落ち着くのであれば、抱き枕を使うなどして姿勢を調整しながら、徐々に横向き寝を目指すと良いでしょう。

いびき対策にも! 枕の選び方

枕選びする女性

いびきを軽減してぐっすり眠るためには、自分に合った枕を選ぶのがとても大切です。

選び方としては、高さ・サイズ・形・素材といったポイントに注目しましょう。特にいびきが気になるならば、気道がしっかり確保できる高さや形の枕を選ぶことです。

自分にぴったりの枕を見つけると、いびきだけでなく、睡眠の質そのものもぐんと高まります。

自分に合った枕の高さ

枕の高さは、心地よい眠りに直結する大切なポイント。仰向け寝と横向き寝とで、それぞれ下記が理想の高さです。

  • 仰向け寝:首から背骨にかけてのS字カーブが保たれ、「自然な姿勢」で寝られる
  • 横向き寝:首の骨がマットレスと平行になるくらい

枕が低めだと、頭に血がのぼりやすくなって寝つきが悪くなることも。反対に高すぎると首や肩に負担がかかり、いびきの原因になる場合があります。

近年、専門店などで高さを細かく調整できる枕も増えてきました。枕の使い心地はマットレスとの組み合わせによっても変わってくるので、実際に横になってみて、自分が一番リラックスできる高さを見つけることが大切です。

枕のサイズ選び

枕

枕のサイズは見落とされがちですが、基本的には「頭が3つ入るサイズ」を意識するのがおすすめです。

横幅が広めの枕を選べば、寝返りを打っても頭が枕から落ちることがなく、自然な動きで快適な姿勢をキープしやすくなります。特に肩幅が広い人や、寝返りの多い人には、標準より少し大きめの枕をチョイスすると良いでしょう。

枕が狭いと、寝返りのたびに頭が落ちてしまい、首や肩に負担がかかることも。体型に合わせて、余裕のあるサイズを選んでみて。

枕の形状や素材のポイント

いびき知らずの快適な睡眠を目指すなら、枕の形や素材も意識してみましょう。

まず形状について、仰向け寝の場合は、首のカーブを自然に支えてくれるタイプや、後頭部にしっかりフィットするタイプがおすすめ。横向き寝ならば、寝たときに気道を圧迫しないよう、両サイドが少し高くなっている形などが選択肢になります。

素材にもいろいろな特徴がありますが、基本的には好みで選んでOK。ただし、ポリエステルわたや羽毛などのやわらかい枕は、頭の重みで潰れてしまい、気道を確保するだけの高さを保持できないため、いびき対策としては避けたほうが良いでしょう。

  • ファイバー:かなり硬めで高反発。通気性が高いのが特徴です。
  • パイプ素材:しっかりとした硬さで、通気性も高めです。
  • ウレタン:やわらかめからかためまでバリエーションが豊富。フィット感があります。
  • ラテックス:やわらかめですが高反発。通気性は低いものの、加工によって工夫された商品も多数。

最近は、パイプやウレタンマットを詰める量を自分で変えることができ、高さを調整できるタイプの枕も市販されています。気になるものを試してみましょう。

まとめ

熟睡する女性

枕なしで寝ると、首や肩への負担が増えたり、寝返りがしづらくなったりと、体にとってマイナスになることがあります。特に気をつけたいのが「いびき」。枕を使わずに眠ると気道が狭まり、いびきが悪化してしまうケースも少なくありません。

いびきが気になる人や、今使っている枕に違和感を抱いている人は、まずは自分に合った枕を見つけるのが先決。高さや形、素材などを見直すことで、気道を確保しやすくなり、いびきの軽減や質の高い睡眠が期待できます。

いびきの悩みを抱えているなら、枕の見直しはとても有効な対策の1つ。眠りの質を高めるためにも、専門店などで相談しながら、自分の体や寝姿勢にぴったりの枕を選んでみてくださいね。

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