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近藤先生サムネ

大腸内視鏡検査をもっと楽に、身近に|名医図鑑#5

「川崎駅前 大腸と胃の消化器内視鏡・肛門外科クリニック」はお腹とお尻専門のクリニックです。「大腸内視鏡検査の概念を変えたい」と話す院長の近藤崇之先生に、クリニック開業の経緯をおうかがいしました。(取材日 2025年3月17日)

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お腹とお尻に特化したクリニックを目指して

近藤崇之先生
日本外科学会専門医、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医、日本大腸肛門病学会専門医。慶應義塾大学医学部卒業後、都内や川崎の病院で消化器外科、肛門外科の研鑽を積み、2024年に「川崎駅 前大腸と胃の消化器内視鏡・肛門外科クリニック」を開業。

医師を目指した理由を教えてください

父親も兄も歯医者だったので自然と医療の世界に興味を持ち、医学部へ進みました。医師といえば手術、というイメージがありましたし、病院実習で出会った外科の教授が本当にカリスマ性のある方で、少しでもその教授の役に立ちたいと外科を専門に。研修後は東京や神奈川の病院で消化器外科などに勤務し、川崎市立川崎病院では外科医長も務めました。

お腹とお尻に特化した理由は?

これまで数多くの大腸がん手術を執刀してきましたが、患者さんはかなり症状が進行してから来院されるケースが多いんです。その背景には、大腸内視鏡検査できるクリニックが少なく、患者さんにとって内視鏡検査のハードルが高いということがあります。手術が必要になるもっと早い段階で発見できるよう、内視鏡検査の門戸を広げたい思いがありました。

また近年、大腸がんの手術法はかなり確立されてきた一方、肛門まわりを専門とする医師はまだ少なく、お腹とお尻、両方きちんと診察できるクリニックが必要だと考えたんです。

クリニック開業に向けていくつか病院を見学しましたが、その中で出会ったのが大腸内視鏡検査と肛門診療で高い技術を持つ、千葉県我孫子市の東葛辻仲病院でした。大腸内視鏡検査の苦痛を軽減する「完全無送気軸保持短縮法」を初めて目の当たりにして「なんてエレガントなんだろう!」と衝撃を受けましたね。それまで内視鏡検査はうまい方だと自負していたんですが、まったく次元が違っていたんです。「この技術を自分の川崎に持ってきたい」と、その日のうちに東葛辻仲病院で修行させてもらおうと決めました。

「完全無送気軸保持短縮法」について教えてください

大腸カメラ挿入時に、空気を入れないことで腸管への負担を減らし、痛みを限りなくゼロに近づけることができます。鎮静剤も使用しますが、人によってはあまり効かないケースもあります。実際、当院でこの検査を受けた方からは「別の病院でやったときはすごく痛かったけれど、今回はまったく痛みを感じなかった」という、うれしいお声をいただいています。

女性患者さんが安心して受診できるように

内視鏡検査
確かな技術で腸への負担を最小限に

クリニックの特色を教えてください

当院は20~30代の女性の患者さんが多く、女性でも安心して胃や大腸の内視鏡検査を受けていただけるよう、女性医師による内視鏡検査も行っています。また肛門のトラブルは、男女問わず恥ずかしさから受診をためらってしまいがちです。そのため、消化器内科と肛門科を同じ診察室にしてどちらの受診か分からないようにするなどの工夫をしています。

診察ではどんなことを大切にしていますか?

「自分や自分の家族だったらどうするのか」を指標にしています。手術が必要な場合でも、もし自分の親だったらリスクを冒してまで受ける必要があるのかどうかと判断します。がん手術を執刀していた頃は、その患者さんの人生を背負うぐらいの気持ちで患者さんと向き合ってきましたし、今もそのスタンスは変わりません。

患者さんとの印象深いエピソードは?

肛門から直腸が出てしまう「直腸脱」の高齢の患者さんがいて、毎回下着を汚して家族に迷惑をかけてしまうことに気を病み「もう生きていている意味がない」とまでおっしゃっていたんです。でも手術後、すごく明るくなって「人生が変わった。これからは楽しく生きるわ」と言ってもらえたとき、開業してよかったと思いましたね。お腹とお尻の問題はとてもデリケートで、ひとときも忘れられるものではないですから、このクリニックの必要性を再認識しました。

見えない部分だからこそ、まずは相談を

今後の展望を教えてください

いま、お腹やお尻の問題で悩んでいる方は本当に多いんです。でも、ネットで調べてもそんなに情報は出てきませんし、自分では見えない部分だからこそ、何か不安がある時に「とりあえず受診しよう」と思ってもらえるような身近なクリニックを目指したいですね。

ご自身が取り入れているセルフケアは?

週に1~2回、勤務前に7kmほど走ったり、たまに兄と一緒にワークアウトしたりしています。なかなか休みが取れないので眠りにはこだわっていて、リカバリーウエアとアイマスクは必需品ですね。

クリニック内観

川崎駅前 大腸と胃の消化器内視鏡・肛門外科クリニック
神奈川県川崎市川崎区砂子2-4-17
アクセス:JR・京急川崎駅より徒歩4分
TEL:044-280-8600
診療時間:9:00~12:00、16:00~17:30
日・祝休
※検査手術は8:30~16:00
https://www.kawasaki-naishikyo.com/

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