
ダイエットに効果的!「痩せるストレッチ」のやり方。運動嫌いでも◎
痩せたいけれど、ハードな運動は苦手。そんな人は、ストレッチで“痩せる体”づくりを目指してみて。体の巡りを上げるストレッチを日々の習慣に取り入れれば、ダイエットをサポートしてくれますよ。
目次
ストレッチで本当に痩せられるの?

ストレッチは、体型を整えるうえで効果的な習慣です。ただし、「ストレッチだけ」で劇的な体重減少を目指すのは難しいかもしれません。
まずは、ダイエットを目指す人にとってストレッチにどのようなメリットがあるのかを見ていきましょう。
ストレッチで体重を落とすのは難しい
ストレッチは、血行を促進したり、筋肉のこわばりをほぐしてリラックスさせたりと、体の巡りや緊張を整える効果が期待できます。
しかし、ストレッチは運動強度がそれほど高くないため、消費カロリー自体は控えめ。そのため、ストレッチだけで大幅な体重減少を目指すのは現実的ではありません。
体型を整えることにはつながる

体重だけに注目せず、「体型の変化」に目を向けてみると、ストレッチがもたらす嬉しい変化が見えてきます。
ストレッチを続けると、姿勢の改善や筋肉の柔軟性アップ、むくみの改善などにアプローチすることが可能。これらはすべて、引き締まって見える体づくりにつながる要素です。
たとえ体重が大きく減らなくても、「なんだかすっきりして見える」「服がきれいに着られるようになった」など、見た目の変化を感じられることでしょう。
ストレッチで痩せる理由
ストレッチは、「痩せやすい体」をつくるのに効果的です。
ここでは、なぜストレッチが痩せやすさにつながるのか、その理由を詳しく見ていきましょう。
姿勢や骨格が整いやすくなる

猫背や反り腰といった悪い姿勢は、下腹部に脂肪を集めたり肋骨を広げたりするなど、体の一部を突出させてしまいます。
ストレッチを続けると、筋肉のこわばりがとれて背骨のカーブや骨盤の位置が整い、自然と姿勢をきれいに保てるように。美しいウエストやヒップラインを目指したい人にもぴったりです。
むくみをやわらげる
ストレッチをすると血液やリンパの流れがスムーズになり、体の中にたまった余分な水分や老廃物が排出されやすくなります。これが、むくみの改善につながるのです。
特に、ふくらはぎは「第二の心臓」とも呼ばれます。ここをやさしく動かすことで、下半身の巡りがぐっと良くなるとされています。
むくみが取れると、見た目もすっきりした印象に。首や顔まわりのむくみ対策にも、ストレッチは効果的です。
体の使い方が改善し、運動能力が上がる

ストレッチで関節の動きがスムーズになると、体の可動域が広がって筋肉もやわらかく、動かしやすくなります。すると日常動作で無駄に力んでしまうことがなくなるため、筋肉の張り出しがなくなり、ボディラインが整うことが期待できます。
さらに、普段の生活でも体を動かすことへの抵抗が減り、自然と活動量がアップ。ウォーキングや軽い運動をしたときも、より効率的にカロリーを消費できるようになります。
ホルモンバランスと自律神経が整う

ストレッチにはリラックス効果があり、心身の緊張をやわらげてくれます。特に、ゆっくりと呼吸を意識しながら行う「静的ストレッチ」は、副交感神経を優位にし、自律神経のバランスを整える働きがあると言われています。
自律神経が整えば、日中はだるさを感じることなく、集中力を保って動けるように。夜はしっかりと体がリラックスするため、睡眠の質が高められます。
ぐっすり眠れるようになると、代謝やホルモンバランスが整い、ダイエットにも良い影響を与えてくれますよ。
自宅で簡単! ダイエットにおすすめのストレッチ
ここからは、ここからは、2~3分で手軽にできて、ダイエットにも嬉しい効果が期待できる“痩せるストレッチ”をご紹介します。
毎日の習慣として少しずつ取り入れて、痩せやすい体づくりを目指してみましょう。YouTubeなどで動画を見ながら行うと、ポイントをつかみやすいかもしれません。
いくつか組み合わせて、自分なりのメニューを組み立ててみるのもおすすめです。
むくみ改善のための「リンパストレッチ」

リンパの流れを促すと、体内にたまった余分な水分や老廃物を排出しやすくなり、むくみの改善に役立ちます。
特に、首や鎖骨まわり、もも裏を意識的にストレッチすれば、スムーズなリンパの流れをサポートできます。ここでは、首まわりの「胸鎖乳突筋」と、脚の付け根からひざ裏まで伸びる「ハムストリングス」にアプローチするストレッチを紹介します。
【鎖骨まわりの「胸鎖乳突筋ストレッチ」】
- 背すじを伸ばして座り、左に首を倒す。
- 右手で鎖骨を押さえながら、顔を左側に向ける。ゆっくりと呼吸を行いながら、耳と鎖骨を遠ざけるイメージで30秒ほどキープ。
- ゆっくりと元の姿勢に戻ったら、反対側も同様に行う。
【寝たままできる「もも裏リンパストレッチ」】
- 仰向けに寝て、腰を床へと押しつける。腰がつかない場合は、たたんだタオルなどを置いて調節する。
- 右太ももの裏を両手で持つ。そのまま、太ももが床と直角になるまで、右脚をまっすぐ上に伸ばす。
- 無理のない範囲でひざを伸ばし、30秒ほどキープ。
- ゆっくりと元に戻したら、反対側も同様に行う。
ふくらはぎにも効く「アキレス腱伸ばし」

ふくらはぎは「第二の心臓」とも呼ばれ、血液を心臓へと押し戻すポンプのような役割を担っています。しっかり動かせば、血行促進や老廃物の排出がスムーズになり、むくみの予防や改善にも効果的です。
「アキレス腱伸ばし」は、ふくらはぎとアキレス腱を効率よく刺激できる簡単なストレッチ。デスクワークの合間や、脚が重くなりがちな夕方に取り入れてみてください。
【立って行う「アキレス腱伸ばし」】
- 両脚をそろえてまっすぐ立ち、右脚を大きく後ろに引く。かかとは床から離さないよう注意。
- 左ひざを軽く曲げ、左足に体重をかける。ふくらはぎとアキレス腱を伸ばし、30秒ほどキープ。かかとから頭までが一直線になるよう意識する。反対側も同様に行う。
お尻を引き締めるストレッチ

お尻の筋肉は、長時間の座り姿勢などで硬くなりやすい部位。ストレッチによって血流が良くなると、筋肉のこわばりがほぐれ、ヒップラインを引き締める効果が期待できます。
寝たままできるストレッチなら、運動が苦手な人でも取り入れやすいのでおすすめです。
【寝たままできる「仰向けストレッチ」】
- 仰向けに寝て、右ひざを立てる。左足首を右ひざの上に乗せて、数字の「4」のような形を作る。
- 両手で右ももを抱えて、胸の方へ引き寄せる。お尻が伸びているのを感じながら20秒キープする。腰が浮かないよう注意。
- ゆっくり戻したら、反対側も同じように行う。
お腹まわりを引き締める「仰向けシン(深)呼吸」

「仰向けシン呼吸」では、体幹のポジションを適切に保ちながら呼吸を行います。強く息を吐くことで横隔膜をリラックスさせ、お腹まわりのインナーマッスルを活性化。さらに肋骨を締め、細いウエストを作ってくれます。
しっかりと吐くことで副交感神経が活性化すると、心が落ち着きやすくなり、ストレスによる食べ過ぎの予防にも◎。ちょっとした隙間時間や寝る前など、思い立ったときにぜひ取り入れてみてください。
【今すぐできる「シン呼吸」】
- マットなどの上に仰向けになり、ひざを立てる。腰は反らないようにマットに当てる。
- 口をすぼめて、一気に息を「吐ききる」。肺とお腹の空気を空にするつもりで吐く。
- 鼻からゆっくりと息を吸う。腰は反らさず、肩がすくまないように注意する。
- 再度口をすぼめて、一気に息を吐ききる。5〜10呼吸繰り返す。
姿勢を良くしてボディラインを整えるストレッチ

姿勢が整うと、見た目の印象がぐっと引き締まって見えるようになります。反対に、姿勢が崩れると筋肉のバランスも乱れ、ボディラインがゆるみやすくなることも。
姿勢を支える背中・胸・お腹まわりの筋肉をやさしくほぐせる、2種類のストレッチを紹介します。
【座ってできる「広背筋ストレッチ」】
- 床にあぐら座りをしたら、右手を左ひざの前に伸ばす。左手は床につき、体を支える。
- 口から息を吐きながら、背中を斜め後ろに丸める。肩の後ろから背中にかけて伸ばすよう意識して、30秒間キープ。反対側も同様に行う。
【壁を使った「胸ひらきストレッチ」】
- 壁の前に立ち、右手を肩の高さでまっすぐ横に伸ばし、手のひらを壁につける。
- 体を左にゆっくりひねり、胸の前側がじんわり伸びるところで止める。深呼吸しながら20秒キープする。
- 左右を入れ替えて、反対側も同様に行う。

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寝る前におすすめ! ダイエット効率を上げるストレッチ

夜寝る前のストレッチは、心と体をゆるめる大切な時間です。リラックス効果で眠りの質が高まれば、血行やリンパの流れもスムーズに。むくみの改善や代謝アップが期待でき、ダイエット効率の向上にもつながります。
就寝前は特に、大きな筋肉をやさしくほぐすストレッチがおすすめです。ここでは初心者でも行いやすい、「お腹」と「背中」のストレッチを解説します。
お腹のストレッチ

お腹まわりの筋肉をゆるめると、血行が促進されて体が温まり、心もリラックスしやすくなります。さらに、深層部の筋肉(インナーマッスル)にもやさしくアプローチできるため、引き締め効果も期待できます。
【ごろんと寝転び「ひねりストレッチ」】
- 仰向けに寝て、両ひざをそろえて立てる。両手は左右に大きく広げる。
- 両ひざをそろえたまま、息を吐きながら体をゆっくり右側に倒す。首は左に向けて、20秒キープする。
- 息を吸いながら元に戻し、反対側も同様に行う。
背中をゆるめるストレッチ

一日の終わりには、知らず知らずのうちにたまった背中の緊張をやわらげてあげることが大切です。
寝る前に背中をゆるめれば全身がふっと軽くなり、血流が向上。自然と深い眠りに入りやすくなるのも嬉しいポイントです。
布団の上でもできるストレッチで、心も体もすっきりさせましょう。
【布団の上で「ロールストレッチ」】
- 仰向けに寝て、腰を床へと押しつける。腰がつかない場合は、たたんだタオルなどを置いて調節する。
- 両手で両ひざを抱えたら、息を吐きながら、ゆっくりとひざを肩へと引き寄せる。腰は丸めるように意識する。ゆっくりと呼吸を繰り返しながら30秒間キープする。
ストレッチのダイエット効果を高めるヒント
せっかくストレッチを習慣にするなら、よりダイエットにつながるやり方で取り入れたいですよね。効果をさらに高めるための、ちょっとした工夫や意識のポイントをご紹介します。
少しでも良いので継続する
「毎日きちんとやらなきゃ」と思うと、どうしても気が重くなってしまいがちですが、ストレッチは“少しでも続けること”が何より大切です。
夜寝る前や、朝起き上がる直前など、1日に1分でも構いません。完璧を目指すより、気づいたときに気軽に体を動かすくらいの気持ちで取り組んでみましょう。自分のペースで続けられることこそ、ダイエット成功の近道です。
呼吸を意識して行う

ストレッチ中は、呼吸を止めないことが大切。息を吐きながらゆっくりと筋肉を伸ばすと、体も心もリラックスしやすくなります。
鼻から息を吸い、口からゆっくりと吐くように意識してみてください。副交感神経が優位になり、自然と体がゆるみ、ストレッチ効果が高まりやすくなります。
気持ちよく呼吸しながら行えば、ストレッチそのものが心のケアにもつながります。

たるんだお腹まわりを引き締めるのに、キツイ運動は不要。呼吸を意識しながら“合掌”するだけで…
「痛気持ちいい」くらいの強度で行う
ストレッチは、無理に伸ばそうとすると逆効果になってしまうことも。筋肉が気持ちよく伸びていると感じる「痛気持ちいい」くらいの加減で行いましょう。
反動をつけたり、勢いよく伸ばしたりせずに、じんわり伸ばしていくのがコツ。体が硬いと感じる場合、最初は軽い強度から始めて、少しずつ柔軟性を高めていきましょう。
伸ばしている部位に集中する

ストレッチ中は、「今、どこの筋肉を伸ばしているか」を意識すること。なんとなく体を動かすよりも、伸ばしたい場所に意識を集中させれば、狙った部分にしっかりアプローチできます。
意識を向けると気持ちも落ち着きやすくなり、リラックス効果もさらに高まります。ストレッチを“ながら”で済ませず、自分の体と向き合う静かな時間として楽しんでみて。
ストレッチだけでは不十分!? ダイエットの秘訣
より効果的にダイエットを進めるためには、ストレッチと一緒に他の生活習慣や運動も取り入れることが大切です。意識したいポイントを紹介します。
軽い筋トレに挑戦してみる

筋肉量を増やすことは、ダイエット成功の大きな鍵。筋肉が増えることで、同じ体重でも全身のサイズが小さくなり引き締まったメリハリのある体型に変化します。
ストレッチで体がほぐれている状態は、筋トレを始める絶好のタイミング。まずはスクワットやプランクなど、自分の体重だけで行える簡単な筋トレから始めてみましょう。
ストレッチと筋トレをうまく組み合わせれば、無理なく、効率よくボディメイクが目指せます。
摂取カロリーにも気をつける
どれだけ運動を頑張っても、摂取カロリーが多すぎると体重は減りにくいもの。ダイエットを成功させるには、「食べすぎないこと」も重要です。
とはいえ、極端な食事制限はかえって代謝を落としたり、体調を崩したりする原因に。栄養バランスを大切にしつつ、無理のない範囲でカロリーコントロールを意識していくことが、健康的なダイエットへの近道です。
睡眠の質を見直す

「なんとなく体が重い」「なかなか痩せにくい」と感じるときは、睡眠の質が関係しているかもしれません。
睡眠不足の状態だと、代謝が落ちたり、食欲をコントロールするホルモンのバランスが乱れたりと、ダイエットにマイナスの影響を与えることも。
ストレッチを取り入れると体がリラックスし、深い眠りにもつながります。食事や運動とあわせて、睡眠も味方につけることが、健やかに引き締まった体を目指すポイントです。

眠いのになかなか寝つけなかったり、眠りが浅くて疲れがとれないとき、「セルフハグ睡眠」を試し…
まとめ

ストレッチは、運動が苦手な人でも気軽に取り入れやすいダイエットサポート方法です。むくみを改善したり、姿勢を整えたりと、さまざまな面から「痩せやすい体づくり」を後押ししてくれます。
股関節やお腹、背中など、気になる部位にアプローチするストレッチを毎日の習慣にすれば、少しずつ体の変化を感じられるようになるでしょう。
さらに、効果的な時間帯に行ったり、呼吸や強度を意識したりすると、ストレッチのメリットをしっかり引き出すことができます。
ただし、ストレッチだけで劇的な体重減少を目指すのは難しいため、軽い筋トレや栄養バランスの整った食生活と組み合わせることが、ダイエット成功への確実な1歩です。
無理なく、確実に続けられる習慣から始めて、あなたらしい理想の体を目指していきましょう。
[ 監修者 ]

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