
内もも痩せに効く筋トレとは。内転筋を鍛えてたるみを引き締め!
脂肪がついて太くなりやすい内もも。内もも痩せを目指すなら、「内転筋」と呼ばれる筋肉を意識して鍛えるのがポイントです。自宅でできる簡単な筋トレとストレッチで、スッキリと引き締まった美脚を目指しましょう!
目次
内ももが太くなるのはなぜ?
太もも、特に内ももが太く見えてしまう場合、いくつかの要因が重なっているケースが大半。特に女性に見られる原因について、詳しく見ていきましょう。
脂肪やセルライトの蓄積

内ももの太さにつながる原因のうち、最大とも言えるのが、脂肪やセルライトの蓄積です。
運動不足や食生活の乱れなど、さまざまな原因によって消費しきれなかったエネルギーは脂肪として体内に蓄積します。特に、太ももやお腹、お尻周りには皮下脂肪がつきやすい傾向があります。
肥大化した脂肪細胞が皮膚の下で固まると、表面がでこぼこして見える「セルライト」に変化。これも、内ももを太く見せる一因です。
むくみ・リンパの流れの停滞
一時的に内ももが太く見える原因として、リンパの流れが低下したことによる「むくみ」も挙げられます。
太ももの付け根あたりには、リンパや血液の通り道が集まる重要な場所があり、体の中でも特に滞りやすい部分。ここは大きな血管や神経が通っているほか、下半身のリンパの流れにもかかわる部位です。
こうした部分が圧迫されるとリンパの流れが停滞し、余計な水分や老廃物がたまり、脚周りが膨張したように感じられることがあります。
また、長時間同じ姿勢を続けていることや、塩分の多い食事、水分不足、ホルモンバランスの乱れなども、むくみを引き起こし、脚全体を太く見せてしまいます。
姿勢のゆがみ

姿勢の崩れや骨盤のゆがみも、内ももに余計な脂肪を蓄積させる一因となることがあります。
姿勢が乱れると筋肉のバランスが崩れ、血行やリンパの流れが停滞。結果的に代謝が落ち、下半身に脂肪がつきやすい状態になってしまいます。
さらに骨盤のゆがみは、内ももだけでなく、外ももが張って見える原因にもつながります。太もものラインをスッキリ見せるためには、日頃から正しい姿勢を意識することが欠かせません。特に、座りながら脚を組みがちな人は、まずそのクセを止めるところから始めてみて。

女性ホルモン力UPのカギは、脊椎下部にある仙骨にありました。腹部や下半身に伸びる血管が集中…
ホルモンバランスの影響
女性の場合、年齢を重ねるにつれて「痩せるのが難しくなった」「太りやすくなった」と感じることがあります。これには、女性特有のホルモンバランスが大きく影響しています。
女性ホルモンのうち、卵胞ホルモンと呼ばれる「エストロゲン」は脂質の代謝と深く関係しています。更年期に差し掛かるとこのエストロゲンの量が徐々に減少し、内ももをはじめとした下半身に脂肪がつきやすくなるのです。
筋肉量の不足

内ももの筋肉、特に「内転筋」が衰えることで、たるみやすくなり、太もも全体が太く見えてしまうことがあります。
内転筋は、日常生活では使われにくい筋肉の1つ。そのため、意識的に動かさないと徐々に筋力が低下していきます。
筋肉が減ると基礎代謝も落ちやすくなり、太りやすい体質へとつながってしまいます。
内もも痩せのカギは“内転筋”にあり!

内ももを引き締めたいときに、ぜひ注目してほしいのが「内転筋」です。
内転筋は、恥骨筋・短内転筋・長内転筋・大内転筋の4つの筋肉から構成される筋肉の総称。脚を閉じる、股関節を安定させる、歩行時の足の振り出しなど、下半身を支えるうえで大切な役割を果たしています。
内転筋が衰えると、内ももがたるみやすくなるだけでなく、O脚やX脚の原因につながるほか、場合によっては「変形性膝関節症」というひざの疾患につながるリスクもあります。
内転筋を意識的に鍛えれば内ももがキュッと引き締まり、脚のラインが整って見た目もスッキリ。歩く・立つといった日常の動作もスムーズになります。
内もも痩せに効果的な筋力トレーニング
ここからは、内ももを引き締めたい方におすすめの筋トレをご紹介します。
いずれも、内転筋にしっかりアプローチできるトレーニング。座りながら・寝たままできるものもあるので、無理のない範囲で取り入れてみてくださいね。
ワイドスタンススクワット

通常のスクワットよりも足を大きく開いて行う「ワイドスタンススクワット」は、内転筋を刺激できるトレーニング。内ももだけでなく、太もも全体やお尻の筋肉も同時に鍛えられるので、脚全体の引き締めに効果的です。
<やり方>
- 肩幅より広めに足を開き、つま先をやや外側に向けて立つ。
- ひざとつま先の向きをそろえながら、腰をゆっくり下ろす。
- 両ひざが90度になる位置まで腰を落としたら、ゆっくりと最初の姿勢に戻る。10回×2~3セットを目安に行う。
ブルガリアンスクワット

椅子を使って行う「ブルガリアンスクワット」も、内ももに効率よくアプローチできるスクワットの一種。太ももやお尻にしっかり負荷をかけられるうえ、バランスを取ることで体幹も鍛えられます。
ヒップアップを含め、下半身全体の引き締めに有効な動きです。
<やり方>
- 立った姿勢から片足を後ろに引き、椅子や台の上に足の甲を乗せる。
- 前の足に体重をかけたまま、お尻をゆっくりと下ろす。ひざがつま先より前に出ないよう注意。
- ゆっくりと上体を起こし、元の姿勢に戻る。10回×2~3セットを目安に行う。
バウンドスクワット

内ももの引き締めにおすすめのスクワットを、もう1種類紹介します。
「バウンドスクワット」は、反動を使って内転筋を鍛える動き。内転筋に継続的な刺激を与え、より効率的に筋肉を働かせることができます。反動を使いすぎず、小刻みに動かすのがコツです。
<やり方>
- 肩幅より広めに足を開き、つま先をやや外側に向けて立つ。
- 太ももが地面と並行になるまで、ゆっくりと腰を落とす。
- 背すじを伸ばしたまま、腰を小刻みに、バウンドするようなイメージで上下に動かす。10回×2~3セットを目安に行う。
サイドランジ

脚を横に大きく踏み出して行う「サイドランジ」は、股関節周りや内転筋をしっかり使うエクササイズ。太ももやお尻の引き締めにも効果的です。
<やり方>
- 背すじを伸ばし、脚を腰幅に開いて立ったら、肩幅の1.5倍程度を目安に片足を真横に踏み出す。
- 踏み出した脚のひざが90度になるまで上体を下げる。このとき、ひざとつま先の向きをそろえる。
- ゆっくりと元の姿勢に戻る。10回×2~3セットを目安に行う。
立ったままできる「片脚ゆらゆら」
続いて、“ながら”でも行える内転筋トレーニングを紹介します。「片脚ゆらゆら」は、歯磨きやドライヤーをしながら行える手軽な筋トレです。バランスが取りにくい場合は腰に手を当てたり、壁に手を置いたりしながら行いましょう。
<やり方>
- 腰に手を当て、まっすぐ立つ(慣れてきたら手は腰に当てず“ながら”でOK)。
- 片足に体重を乗せて片足立ちになったら、もう片方の脚を左右にゆらゆらと揺らす。このとき、揺らす脚が前後にブレないように注意。10回揺らしたら、左右を入れ替えて同様に行う。
寝たままできる「脚パカ」

寝ながら太もも痩せを目指すなら、仰向けに寝た状態で、両脚を持ち上げてゆっくり開閉する「脚パカ」がおすすめ。下腹の引き締めも期待できるエクササイズです。
内ももを意識しながら行えば、内転筋をしっかりと鍛えることができます。簡単な動きだからこそ、丁寧に行うことを意識して。
<やり方>
- 仰向けに寝て、両脚を垂直に上げる。腰が反ってしまう場合は、丸めたバスタオルなどを置く。
- 両脚を左右にゆっくり開閉する。足が前後に倒れないよう注意しながら、10回繰り返す。
トレーニング器具の活用

筋トレの効果をさらに高めたい場合は、トレーニング器具の活用もおすすめ。スポーツジムに通っているなら、「アダクションマシン」などを用いるのが代表的な方法です。
自宅では、やわらかめのボールやクッションを使えば、座った状態で内転筋を鍛えることできます。
<やり方>
- 椅子に座って背すじを伸ばし、腹筋に軽く力を入れる。やわらかいボールなどを両ひざで挟む。
- 両脚の太ももで、ボールをゆっくりと押しつぶす。3秒ほどキープしたら、ゆっくりと元の姿勢に戻る。10回程度繰り返す。

内ももの「内転筋」は、骨盤や股関節とつながる筋肉。ほぐすことで、むくみが改善されて下半身ヤ…
運動前後のストレッチで血行を促進

内ももを引き締めるためには、筋トレの前後にストレッチを取り入れるのもおすすめ。ストレッチには筋肉の柔軟性を高める効果があります。血行が良くなることで、むくみの改善や疲労回復にもつながります。
運動の前にウォーミングアップの一環としてストレッチを行うと、体温を上げ、血行を促進して筋肉と関節を柔軟にしてくれるうえに、ケガのリスクを減らすことも期待できます。ウォーミングアップとしてストレッチを行う場合は、20秒程度を目安に行うと良いでしょう。
また、運動後のストレッチは筋肉の疲労回復や柔軟性向上、筋肉痛の軽減に有効です。しっかりと筋肉をほぐせば、筋トレの効果もより高まりやすくなります。運動後30分以内に30秒以上ゆっくりと伸ばすことで、スッキリとした脚へと近づきます。
ここでは、内転筋のストレッチのうち、手軽で取り組みやすい「合せきのポーズ」「四股踏みストレッチ」を紹介します。
<合せきのポーズ やり方>
- 床に座って両ひざを曲げたら、足の小指が床につくように両足の裏を合わせる。
- 両足の親指を持ち、できるだけ体に引き寄せる。
- 背すじを伸ばし、息を吐きながらゆっくりと上体を前に倒してキープする。
<四股踏みストレッチ やり方>
- 背すじを伸ばし、両足を肩幅の1.5~2倍程度に開いて立ち、つま先を外側(斜め45度ほど)に向ける。手は太ももに置くか、胸の前で合掌する。
- スクワットのように、ゆっくりと腰を真下に落とす。このとき、ひざとつま先の向きはそろえる。背中が丸まらないよう、胸を張る。
- 片方のひざを外側に軽く押し出すようにして、内ももを意識的に伸ばす。反対側も同様に行い、左右交互に10回程度繰り返す。
まとめ

ももが太く見える原因には、脂肪の蓄積やむくみ、姿勢のゆがみ、筋力不足など、さまざまな要素が関係しています。なかでも、太ももの内側にある「内転筋」を意識して鍛えることが、引き締まった内ももを目指すための大切なポイントです。
今回紹介したトレーニングは、どれも内ももにしっかりアプローチできる運動ばかり。日々の生活に少しずつ取り入れていけば少しずつ内ももが細くなっていきます。筋肉がつくことで、痩せやすい体質へと近づくことも期待できます。
効果が出るまでの期間は人によって異なるものの、トレーニングを地道に続けるうちに、見た目にもスッキリとした理想の内ももに近づいていけるはず。焦らずコツコツと、無理のないペースで続けてみてくださいね。
[ 監修者 ]