
「14時間ファスティング」で効果的にダイエット!やり方&注意点
さまざまなダイエット法がある中、近ごろ注目されている「ファスティング(断食)」をご存知でしょうか? 本記事では、無理なく続けやすいと言われる14時間ファスティングの、基本的なやり方や注意点を紹介します。
目次
14時間ファスティングの基本的な考え方

「14時間ダイエット」とも呼ばれる14時間ファスティング。1日のうち14時間は食事を摂らずに過ごし、残り10時間の間に食事を済ませるというシンプルなダイエット法です。
このダイエットでは、胃や腸などの消化器官をしっかりと休ませ、体の内側からリセットを図るのが目的。内臓を休ませることで消化吸収の負担が減り、代謝が上がることでダイエット効果も期待できます。
「1日の食事を10時間以内に収め、それ以外は一切食事を摂らない」というルールさえ守れば、他はある程度自由なので、これまでダイエットで思うような成果が得られなかった人でも取り組みやすいと注目されています。
「16時間ダイエット」との違いは?
14時間ダイエットと16時間ダイエットは、どちらも断食ダイエットの一種。両者の違いは、断食時間の長さにあります。
16時間ダイエットでは、断食時間が1日16時間である一方、14時間ダイエットはそれより2時間短い14時間です。「16時間は長くてしんどいな……」と感じる人でも「14時間なら挑戦してみよう!」と、始めやすいのが特徴です。

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14時間ファスティングのやり方

先述の通り、14時間ファスティングの基本は「1日の食事を10時間以内に摂る」「残りの14時間は食事を控える」というシンプルなルールです。
断食を行う14時間のうちは、基本的に食べ物は一切口にせず、水分補給のみで過ごします。このリズムを習慣的に取り入れれば、体は脂肪をエネルギーとして使いやすい状態になり、自然とダイエット効果が期待できるとされています。
では、実際に14時間ファスティングをどのように行っていくのか、やり方を紹介します。
14時間の「断食時間」を設定する

まずは、1日の中のどこに14時間の断食時間を設けるかを決めましょう。
たとえば20時に夕食を終えた場合、翌朝の10時までが断食時間になります。一方、「朝ごはんを8時に食べたい」という場合、夕食は18時までに終わらせればOK。このように、自分の生活リズムに合わせて調整するのが、14時間ファスティングを成功させるコツです。
断食時間中は食事を避けますが、水分はしっかり摂ることが大切。水や炭酸水、無糖のお茶などがおすすめです。
ブラックコーヒーや紅茶などは低カロリーですが、カフェインが入っています。カフェイン入りの飲み物は、睡眠の質を低下させてダイエットを妨げる可能性があるため、ファスティング中は控えましょう。
10時間以内に食事を済ませる

14時間の断食を終えたら、次の10時間の間に食事をすべて済ませます。
この時間内であれば、食事のタイミングに厳密なルールはありません。ただしダラダラと食べるのではなく、2~3回に分けて規則正しく食べましょう。
また、バランスの取れた食事を意識することもダイエット成功のポイント。夜遅い時間の食事は脂肪をため込みやすくなる可能性もあるため、できれば20時ごろまでに食事を終えるのが理想です。
夕食が21時以降になる場合は、朝食を少し遅めにするなど、自分の生活スタイルに合わせて調整してみましょう。
14時間ファスティングで期待できる効果
14時間ファスティングを実践していると、体にさまざまな良い変化が現れてきます。単にダイエットが実現できるだけでなく、体の内側から整っていくような感覚を得られる場合もあるでしょう。
ここでは、14時間ファスティングで期待できる効果について解説します。
代謝が上がって脂肪が燃焼しやすくなる

断食を始めると、体はまず糖質をエネルギー源として使用。その後、脂肪をエネルギーとして利用し始めます。この切り替えがスムーズに行われるようになると、脂肪の燃焼が促され、内臓脂肪が減少します。
次第に体重も減少し始めれば、いよいよダイエット効果を実感できるようになります。
「オートファジー」による体の変化

14時間ほど食事を控えていると、「オートファジー」と呼ばれる体の機能が活性化し始めると言われています。
オートファジーとは、細胞の中にある古くなったたんぱく質や不要な物質を分解し、新しいたんぱく質を生み出す“細胞のリサイクル機能”のこと。この働きが高まると、細胞が生まれ変わるように整います。すると肌の調子が良くなったり、体の機能がスムーズになったりといったうれしい変化が期待できます。
また、オートファジーには免疫力の向上や老化防止などの効果もあります。ファスティングによってオートファジーが活性化すれば、健康維持にもつながるのです。

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14時間ファスティングを行う上での注意点
14時間ファスティングは比較的続けやすいダイエット方法ですが、体に無理なく、より安全に取り入れるため注意すべきポイントがあります。
断食直後の食事内容に気を配る

断食を終えた直後の体は飢餓状態になっており、食べ物が入ると血糖値が急上昇しやすい傾向があります。そのため断食直後は、糖質の多い食事や脂っこい食事は避けましょう。
最初に摂るのは、血糖値の上がりにくい野菜中心の食事がおすすめ。また、味噌汁や豆腐など、消化の良いものをよく噛んでゆっくり食べるのが理想です。
何か1つの食材に偏るのではなく、主食・主菜・副菜のそろったバランスの良い食事内容を心がけましょう。
水分補給はこまめに行う

食事からの水分摂取がなくなる断食時間中は、意識的な水分補給が欠かせません。カロリーのない飲み物であれば摂取可能なので、水や無糖の炭酸水、ハーブティー、ルイボスティー、麦茶などノンカフェインの飲料がおすすめです。
十分に水分補給を行えば、体内の老廃物の排出をサポートでき、デトックス効果にもつながります。ただし、冷たい飲み物は胃腸への負担になることもあるため、できるだけ常温かぬるめの飲み物を選ぶようにしましょう。
体調管理に気を配る
ファスティングを始めると、空腹感だけでなく、だるさや頭痛といった症状を感じることがあります。
これは、体が新しいリズムに順応しようとしているサインでもありますが、体調がすぐれないときには無理は禁物。中断する勇気も必要です。
特に、持病がある人や体力の低下を感じている人は、自分の体と相談しながら慎重に取り組みましょう。
14時間ファスティングが合わないケース

14時間ファスティングは多くの人に取り入れやすい方法である一方、すべての人に適しているダイエット法ではありません。以下のような人は、医師に相談したうえで行うようにしましょう。
- 18歳未満の成長期にある人
- 妊娠中・授乳中の女性
- 糖尿病などの持病がある人
- 低血糖になりやすい体質の人
- 激しい運動を日常的に行うアスリート
また、実践中に強い空腹感や倦怠感、頭痛などの体調不良を感じた場合は、すぐに中止してください。
ダイエットは「続けること」が大切。無理をするとかえって体調を崩してしまうこともあるため、体の声に耳を傾けながら取り組むようにしましょう。
まとめ

14時間ファスティングは、1日のうち14時間は食事を一切摂らずに過ごして消化器官を休ませ、体内をリセットしたり、代謝を上げたりすることでダイエットに役立てる方法。16時間ファスティングよりもハードルが低く、ファスティング初心者でも挑戦しやすいのが魅力です。
脂肪燃焼を促す、基礎代謝を上げる、オートファジーの活性化など、体にうれしいさまざまな変化が期待できます。
ファスティングによるダイエットを行う際は、正しい方法を習慣化して続けることが何より大切。断食中の水分補給や飲み物の選び方など、基本のルールを守りながら取り組みましょう。
また、体質や体調に合わない場合は無理せず、自分が心地よく続けられるペースで試してみてください。
[ 監修者 ]