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お風呂に入る女性

「温冷交代浴」の5つの効果とは?自宅でできるやり方を専門家が解説

アスリートが取り入れているとして話題となった「温冷交代浴」。自律神経を整える効果が期待でき、疲労回復やダイエットにもいいと注目されています。温冷交代浴のメリットと自宅で行う際のやり方を専門家に聞きました。

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「温冷交代浴」とは?

「温冷交代浴」とは、名前の通り温かいお湯と冷たい水に交互に入る、または温かいシャワーと冷たいシャワーを交互に浴びる入浴法のことです。

古くはギリシャ、ローマ時代から、健康法のひとつとされてきたともいわれています。最近では、温冷交代浴が疲労回復に効果があるという研究結果が発表されたことで、ここ10年ほどでますます注目度がアップ。多くのトップアスリートが活躍するスタンフォード大学のスタンフォードスポーツ医局も、その効果を認めて提唱しています。

温冷交代浴で自律神経が整うって本当? 健康効果は?

お風呂に浸かる女性

温冷交代浴で期待できるポイントは、自律神経を整える作用です。

私たちの体じゅうに張り巡らされている末梢血管の周りには、「平滑筋(へいかつきん)」という筋肉があるのですが、交感神経が優位になると「血管平滑筋」が収縮して、血管が固く細くなり、血圧の上昇をもたらします。季節の変わり目や、日ごろからストレスを感じている場合、交感神経が優位になるため、注意が必要です。

そんなときに温冷交代浴を行うと、短時間で血管の収縮と拡張が繰り返され、いわゆる自律神経のトレーニングが行われます。そのため、季節の変わり目などのちょっとした変化にも、しっかりと対応できる自律神経の強さを作ることが可能になるといえます。

温かいお湯と冷たい水に交互に入る温冷交代浴。具体的には次のような効果があげられます。

疲労回復効果

アスリートが取り入れる理由にもなっているのが、疲労回復効果。温冷効果による血管の収縮で血流がスムーズになり、体全体の血液循環が高まります。すると、血流量も増加。ダメージを受けた筋肉の緊張をゆるめたり、老廃物を排出したりして、体の疲労をすばやく回復させます。

冷え改善効果

手

温冷交代浴には、冷え改善効果も期待できます。自律神経がうまく働いていないと、外気に合わせた体温調整が難しく、暑さや寒さを感じにくくなります。反対に自律神経が整うと、温度調節機能が正常になり、冷えを感じたら体を温めてくれる働きが作動します。

また、血管が収縮・拡張することで血流がよくなり、手足の先まで血液が運ばれるため、冷えの改善が期待できます。

ダイエット効果

温冷交代浴で血流がよくなると、体に溜まっていた不要な水分や老廃物がスムーズに流れます。代謝が落ちる原因にもなるむくみが改善して、見た目もすっきり。ダイエット効果も感じることができるでしょう。

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安眠効果

人は体の内部の「深部体温」の温度差が大きいほど、眠りの質が高まります。深部体温は19〜 21時が最も高く、早朝4時頃が最も低くなります。

深部体温が高い時間帯に温冷交代浴をすると、体温が一時的に上昇し、入浴後はその反動でしっかりと下がります。体温が平熱に戻り、その後急降下するタイミングでベッドに入ると、スムーズに入眠できるだけでなく、睡眠の質そのものもアップ。

しかしながら温冷交代浴は、体への負担が大きいうえ、交感神経を優位にして覚醒させる可能性も。そのため季節にもよりますが、寝る2時間前を目安に入浴を終えていただくと良いでしょう。

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美肌効果

肌チェックする女性

血流がよくなるということは、当然美肌効果も期待できます。温冷交代浴により肌表面の血流が活性化すると、肌の生まれ変わり=ターンオーバーが整います。血流がよくなれば、細胞にしっかりと栄養や水分を届けることができ、いつでもみずみずしい若い肌をキープできます。

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自宅でできる「温冷交代浴」のやり方

自律神経を整えて、疲労を回復させたり、冷えを改善したりする効果がある温冷交代浴。温かいお湯と冷たい水に交互に入るといっても、自宅では浴槽がひとつしかありません。そのため自宅で行うときは、浴槽とシャワーを活用すればOK。安全に温冷交代浴を行うためのやり方をくわしくご説明します。

温冷交代浴のやり方

温冷交代浴は通常の入浴よりも交感神経を刺激し、体を覚醒させてしまうため、寝る直前ではなく就寝する2時間前までに入浴を終えるようにします。

  1. 入浴前にコップ1杯の水をゆっくりと飲んで水分を補給。脱衣所にもコップ1杯程度の水を用意しておく。
  2. 服を脱いで、事前に温めておいた浴室に入る。
  3. 全身にシャワーを浴びるか、かけ湯をする。
  4. 頭、顔をいつも通り洗う。
  5. 40℃のお湯に3分間、全身でつかる。
  6. 我慢できるくらいの温度(25 〜30℃目安)の冷たいシャワーを出す。ひじ下から手先まで、足はひざ下からつま先まで、両手・両足に同時に30秒浴びる。
  7. 再び40℃のお湯に3分つかり、同様に冷たいシャワーを手足にかける。これを3セット繰り返す。
  8. 最後にもう一度40℃のお湯に3分つかって、お風呂からあがる。最後の入浴はゆったりと呼吸を繰り返しながらリラックスして浸かる。
  9. 皮脂の多い部分だけ、手短に体を洗って流す。脱衣所でタオルで体ふき、脱衣所に用意しておいたコップ1杯の水を飲む。

温冷交代浴で絶対守るべきポイント

風呂上りの水分補給

温冷交代浴は通常の入浴と違い、刺激の強い入浴法です。そのためご紹介したやり方やルールをしっかり守って、安全に入浴するようにしましょう。

  • お湯や水の温度、入浴時間は必ず守る。お湯の温度が高すぎると血圧が上がったり、急激な気温の変化によって血圧が上下したりして、心臓や血管に疾患を生じるヒートショックを起こす可能性がある。
  • 入浴前後はもちろん、入浴中も、水分補給をしっかりする。
  • 就寝直前には行わない。
  • 風邪気味、気分・体調がすぐれないときは行わない。

温冷交代浴の気になる疑問

自律神経を整え、疲労回復効果のある温冷交代浴。自宅や銭湯などで温冷交代浴をするときの気になるあれこれにお答えします。

冷たいシャワーを浴びるとき、寒くないの?

足にシャワー

40℃の温かいお風呂で体を温めたあとなので、びっくりするほど冷たくはありません。手と足に30秒程度かけるだけなので、ブルブル震えるほどの寒さではないので大丈夫。シャワーの冷水は25〜30℃程度ですが、少し冷たいなと感じる程度です。

ご家庭のシャワーの冷水で、十分温度差の効果を得ることができます。冷たいシャワーを全身に浴びたり、寒さを我慢しながら冷水を長く浴びすぎたりするのはNG。正しいやり方を守りましょう。

銭湯で温冷交代浴をしてもいい?

銭湯でも温冷交代浴はできます。自宅のお風呂と同じように、「温かいお風呂→冷水のシャワー」を繰り返し行えばOK。内風呂と露天風呂がある銭湯ならば、温熱作用を高めるために、外気が寒い冬は内風呂で行う方がよいでしょう。

水風呂があるなら、手足だけ水風呂につけるのでもOKですが、施設によっては10度前後や10度以下という場合もあるので、冷たすぎると感じる際は、シャワーで冷水をかけましょう。

また、銭湯ではお風呂が40度以上の場合があります。その場合は、3分ではなく、1分や2分にするなど、体調を見ながら行ってください。

ただし、銭湯でも水分補給を忘れずに。体調がすぐれないときはやめましょう。

温冷交代浴はサウナの「整う」とは違うの?

サウナも温冷交代浴の一種といえます。サウナブームで最近よく聞くようになった「整う」とは、諸説ありますが、温冷差の刺激により、脳内に「β-エンドルフィン」や「オキシトシン」、「セロトニン」などの快楽物質が分泌し、気分が高揚した心地よい感覚を味わうことをいいます。

自宅でも次の方法で温冷交代浴をすると、サウナの「整う」感覚が味わえます。

自宅で“整う”を味わえる入浴法

  1. 浴槽に炭酸濃度の高い入浴剤(※)を入れ、事前にしっかり溶かしておく。
  2. 温冷交代浴の1〜4の手順を済ませる。
  3. 40℃のお湯に10分間、全身でつかる。
  4. 我慢できるくらいの温度(25 〜30℃目安)の冷たいシャワーを出す。ひじ下から手先まで、足はひざ下からつま先まで、両手・両足に30秒ずつ浴びる。
  5. 再び40℃のお湯に10分つかる。皮脂の多い部分だけ、手短に体を洗って流す。
  6. 浴室から出たら、すぐに体を拭いてバスローブや部屋着、靴下などを着こんで体温が1度以上下がらないように10分保温する。頭や首にもタオルなどを巻いて保温する。このとき水分補給を忘れずに。
  7. 保温で着用していた衣類を脱いで、ラクな姿勢で休む。

※…「高濃度炭酸」「重炭酸イオン」などと書いてある入浴剤をおすすめします。なければお好みの入浴剤でもOK。

ラクな姿勢で休んでいるときに、いわゆるサウナの“整う”まではいかなくとも、開放的な状態を味わうことができます。自宅のお風呂でぜひ試してみてください。

温冷交代浴を行う際、入浴剤は入れてもいいですか?

炭酸入浴剤

入浴剤を入れるほうがお風呂の温熱効果が高まるので、使ったほうがいいでしょう。炭酸ガス系や生薬系、温泉の素などがおすすめです。銭湯で温冷交代浴をする場合は、人工炭酸泉のお風呂があれば活用しましょう。炭酸パワーで温熱効果をしっかり感じられます。

温冷交代浴をやらないほうがいい人やタイミングは?

温冷交代浴は、通常の入浴と比べて温度差が激しく、刺激の強い入浴法です。リラックスする入浴法とは違います。

そのため、健康に不安のある人は注意が必要です。温冷交代浴をしてはいけない人と、避けたほうがいいタイミング、注意点をまとめました。

  • のぼせやすい人は家族に声をかけてから入浴する。
  • 風邪気味や生理中など体調がすぐれないときや飲酒後は避ける。
  • 食後、3時間以上あけて行う。
  • お風呂上がりにのぼせて転倒したことがある人はやめる。
  • 心臓が弱い人は、危険なのでやめる。
  • 起床直後や深夜は温冷交代浴をしない。

まとめ:温冷交代浴は自律神経を整え、疲労回復などにも効果的

温冷交代浴は、温度差を利用して血管の収縮をはかることで自律神経に刺激を与え、交感神経と副交感神経がスムーズに働く効果が期待できます。

疲労回復や、冷え改善、ダイエット、安眠、美肌など、その効果が期待できる入浴法です。自宅でもお風呂と冷水シャワーを使い、簡単に温冷交代浴を楽しむことができます。

体の疲れがなかなか抜けない人、血流をよくして冷えを改善したい人などにおすすめです。いつものお風呂の入り方を変えるだけで、体調がスッキリしますよ。温冷交代浴で健康的な毎日を過ごしましょう。

取材・文/工藤千秋

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