便秘・お腹の張り・ガスの詰まりに「腸出口マッサージ」
便秘やガス張り対策に、定番の「大腸の入り口:右下腹から始め、左下腹の出口に進む」マッサージをしていませんか? 実は逆回りの「出口からの刺激」の方が効くのです。逆マッサージで腸の不調をスルッと軽くして!
目次
便秘の腸は「渋滞中の高速道路」
便秘している腸には、高速道路の渋滞をイメージしてみて。途中の車の流れがどんなにスムーズになっても、最終出口が詰まっていたら渋滞は解消しません。腸も同じ、たまった便やガスは、出口付近から少しずつ出口へ向かって流すことで、スムーズに排出が促せます。
そこで腸を8分割して、各ポイントを順にさすっていく「腸出口マッサージ」を。毎日の習慣にすると、詰まり知らずで快便な「美腸」に変わります!
腸の入口付近から刺激して、たまった便やガスが出口へ向かって流れ出しても、その先がまだ詰まっていてはノロノロとしか進めません。
腸の出口付近から順番に刺激していけば、流れ出した便やガスは障害物にさえぎられることなく、スムーズに出口まで運ばれ排出されます。
便秘知らずになる「腸出口マッサージ」のやり方
マッサージのポイントは8つ。強めポイントと弱めポイントを意識して。
「腸出口マッサージ」の手順
マッサージポイントの図の1の上に、片手の親指以外の指をそろえて当て、もう片方の手を重ねる。矢印の方向へ3回、お腹に圧をかけながらさする。続けて2~8の順に同様に行う。便やガスがたまりやすい、1、4、8は強めにさすると効果的。これを2周行う。
仕上げに腸の流れに沿ってマッサージ。8の上に片手の親指以外の指をそろえて当て、もう片方の手を重ねたら、お腹に圧をかけながら1に向かって一気にさする。これを2周行う。
腸出口マッサージ 3つのポイント
(1)マッサージはトイレに行く直前か就寝前に
腸出口マッサージは即効性があり、行ったら5~10分後に便意を催すことも多々。そのため、トイレに行く直前に行うことがおすすめ。また、就寝前に行えば翌朝は快便になる効果も。
(2)詰まりやすいところや硬いところは強めに
腸の中でも入口、出口、お腹の左側上部は、特に便やガスが詰まりやすい部分。また、触ると硬いところも詰まっている部分。これらは特に強くさすったり、回数を増やすのがおすすめ。
(3)リラックスして腸を活性化させる
リラックスして副交感神経が優位になると、腸の動きが活発になり、より排出がスムーズに。座って体を左右に細かく揺らすと心が落ち着くと同時に、腸にも刺激が加わって効果的です。
さらにスルッと出る! 前と後に+テク
(+1)マッサージ前に「肛門キュッパッ」
●肛門を開け閉めしてこわばりをほぐす
肛門の筋肉がこわばっていると、排便が妨げられます。マッサージ前に肛門に意識を集中し、キュッ、パッ、とリズミカルに開閉。しっかりほぐしておきましょう。
(+2) マッサージ後に「サイドつまみ」
●お腹の横をつまんでさらに流れよく!
仕上げに、流れが滞りがちな腸のサイドラインを刺激。お腹の両側を親指とその他の指で挟み、指の位置をすこしずつずらしながら、ろっ骨と腰骨の間をまんべんなくつまんで。
お腹がガスで張って触ると痛いときは、はじめから強く刺激しないで、手のひらで軽く刺激することから始めてくださいね!
イラスト/しおたまこ
(からだにいいこと2014年11月号より)
[ 監修者 ]