
低カロリーで栄養満点「きのこ」ダイエット!おすすめの種類や食べ方
手軽で身近なきのこは、栄養豊富で低カロリーとダイエットにおすすめです。その種類はとても多く、それぞれに含まれる栄養素も異なります。本記事では、きのこを上手くダイエットに用いる方法を詳しく解説します。
目次
きのこがダイエットに適している理由
きのこがダイエットに適していると言われるのには、いくつかの理由があります。低カロリーであることに加えて、食物繊維やビタミン、ミネラルなど、ダイエットに役立つ栄養素が豊富に含まれているためです。
こうした栄養素が体内で様々な働きをして、健康的なダイエットをサポートしてくれます。
ここでは、きのこが持つダイエットに役立つ効果について解説します。
低カロリーでボリューム満点

きのこは、種類によって差はあるものの、100gあたり約20~30kcal前後と非常に低カロリーな食材です。約90%が水分であるため、たっぷり食べても摂取カロリーを抑えることができます。
料理のかさ増しにも有効で、カロリーの摂りすぎを予防し、満足感を得ながらダイエットを進められる頼もしい食材です。
食物繊維で腸内環境改善、血糖コントロールにも役立つ
きのこには、食物繊維も豊富に含まれています。食物繊維は腸内で水分を吸収して膨らみ、便のかさを増やすことで腸を刺激し、便通を改善してくれます。お通じが良くなることで腸内環境が改善すると、代謝も向上。痩せやすい体質になります。
さらに、食物繊維には糖の吸収を穏やかにする働きもあり、食後血糖値の急上昇を抑えてくれます。食後血糖値の急上昇は、インスリンを多量に分泌させ、脂肪を溜め込むように働くため、肥満につながってしまいます。それを予防する食物繊維を多く含むきのこは、血糖コントロールの面からもダイエットに有効です。
「キノコキトサン」で脂肪燃焼

「キノコキトサン」は、きのこに含まれる食物繊維の一種。脂肪の吸収を抑えたり、脂肪の分解を促進したりすることで、内臓脂肪を減らす効果が期待できます。
また、コレステロールの吸収抑制や血糖値の上昇を抑える作用もあるため、ダイエットに役立つ栄養成分です。
カリウムでむくみ軽減
きのこには、カリウムも多く含まれています。
カリウム自体に脂肪燃焼効果はなく、ダイエットに直接的な効果があるわけではありません。しかし、カリウムには、体内の余分なナトリウムや水分の排出を促す作用があります。それによってむくみが改善し、見た目をすっきりさせるサポートをしてくれます。
ダイエットにおすすめのきのこの種類

きのこには多くの種類があり、それぞれ食感や風味、含まれる栄養素も異なります。
ダイエットをより効果的に進めるためには、それぞれのきのこの特徴を知り、目的に合わせて選んだり、いくつかの種類を組み合わせたりしながら食べるのがおすすめです。
ここでは、ダイエットに特におすすめのきのこを紹介します。
まいたけ

独特の歯ごたえと豊かな風味が特徴のまいたけ。まいたけには、糖質や脂質代謝に関わる栄養素の「ナイアシン」や食物繊維など、ダイエットに効果的な栄養素が含まれています。
さらに、まいたけ特有の成分「MXフラクション」は、脂肪やコレステロールの分解を促進し、体脂肪の減少をサポートすると言われています。
他のきのこと同様、腸内環境の改善や血糖値コントロールにも役立つため、ダイエットにはおすすめの食材です。
えのき

えのきは、ビタミン、ミネラル、食物繊維を豊富に含んでいます。特に、糖質をエネルギーに変える際に必要な「ビタミンB1」は、きのこの中でも含有量がトップクラスです。
三大栄養素の代謝に関わるビタミンである「ナイアシン」 も含まれており、えのきを食べることで体内のエネルギー代謝を手助けしてくれます。
食物繊維も豊富で低カロリーなえのきは、まさにダイエットにぴったりのきのこと言えるでしょう。
エリンギ

エリンギは、独特の弾力のある食感が特徴的なきのこです。この食感は、食物繊維によるもの。エリンギはきのこの中でも特に食物繊維が豊富で、便通を改善したり、腸内環境を整えたりすることで痩せやすい体づくりに貢献してくれます。よく噛むことで満腹感を得やすく、食べすぎを防ぐのにも効果的です。
さらに、エリンギには中性脂肪の吸収を抑制する効果もあるため、ダイエットにおすすめです。
ぶなしめじ
クセがなく、どんな料理にも合わせやすいぶなしめじ。うまみ成分である「グアニル酸」を多く含有しているため、料理に加えれば風味が増し、薄味でもおいしく感じられます。脂質代謝を促すビタミンB2も豊富で、ダイエットに効果的なきのこです。
また、食物繊維の一種である「β-グルカン」が豊富なのも特徴の1つ。便通改善のほか、血糖値の急上昇を抑えて脂肪の蓄積を防ぐと同時に、コレステロールを吸着して体外へ排出する効果も期待できます。
しいたけ
しいたけもビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富で低カロリー。ダイエットにおすすめの食材です。
しいたけには「エリタデニン」というしいたけ特有の成分が含まれており、血中コレステロールの上昇を抑制する働きがあります。食物繊維も豊富で、便通改善や血糖値の上昇を抑えると言われます。
さらには、ビタミンDも比較的多いのが特徴。骨を丈夫に保つために必要なカルシウムの吸収を助けてくれる効果も期待できます。ビタミンDは干すことで栄養価が上がるため、乾燥させて使うとより多くのビタミンDを摂ることができます。
肥満だけでなく、さまざまな生活習慣病の予防に役立つため、健康維持にぜひ取り入れたいきのこです。

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ダイエットのためのきのこの食べ方とレシピ

ダイエットに有効なきのこですが、その効果を十分に得るためには、食べ方にも工夫が必要です。調理法や食べる量、そして食事全体のバランスを意識することで、きのこの持つ力を最大限に活かすことができます。
ここでは、ダイエット中のきのこの上手な食べ方と、日々の食事に取り入れやすいレシピの例をご紹介します。
おすすめの調理法・レシピ

きのこをダイエットに効果的に使うためには、油の使用量を抑えた調理方法がおすすめです。
茹でる、蒸す、焼くなどの調理方法を選ぶとカロリーを抑えられます。油を使う際は、少量に抑えるのがポイントです。
また、スープや味噌汁に入れると、きのこの持つうまみ成分や水溶性の栄養素を汁ごといただくため、無駄なく栄養を摂ることができます。温かい汁物にしてゆっくりと食べれば、満腹感を得やすくなり食べ過ぎを防ぐのにも有効です。
摂取量の目安
きのこはダイエットに良い食材ですが、食物繊維を多く含んでいるため、一度にたくさん食べすぎるとお腹が張ったり、便通が乱れたりすることもあります。
ダイエット目的できのこを食べる場合、1日100g程度が適量です。これは、えのきやぶなしめじであれば約1パック分に相当します。この量を参考に、毎日の食事に少しずつ取り入れてみてください。
冷凍保存でうまみをキープ

きのこは、生のままでも冷凍保存が可能です。石づきを取り、汚れを落としてから、使いやすい大きさに切ったりほぐしたりして、保存袋に入れて冷凍しましょう。
冷凍することできのこの細胞が壊れ、「グアニル酸」「グルタミン酸」などの旨味成分が溶け出しやすくなるというメリットもあります。さらには、脂肪を分解するといわれる「キノコキトサン」も冷凍することで増加するとされており、ダイエット効果も高まると考えられます。
冷凍きのこは、凍ったものをそのまま料理に使えます。常備しておくと、忙しい時でもサッと使えて便利ですよ。

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きのこを使ったレシピ例
きのこは様々な料理に活用でき、ダイエット中でも美味しく満足感のある食事を楽しめます。ここでは、きのこを使った簡単なレシピの作り方を紹介します。
きのこたっぷり味噌汁

きのこは何でも構いません。食べやすい大きさにしたきのこを、豆腐、わかめなどの具材と一緒に味噌汁にします。
普段の味噌汁にきのこを加えるだけの簡単な料理ですが、栄養価は格段にアップします。きのこのうまみで味も美味しく、ボリュームも出るため満足感が得られ、体も温めてくれるおすすめの一品です。
きのこのマリネ

数種類のきのこをさっと炒めるか、電子レンジで加熱し、酢や醤油、オリーブオイルなどでマリネ液を作って漬け込みます。冷蔵庫で保存可能で、箸休めや作り置きにも便利です。
きのこの炊き込みご飯

炊飯前の米に刻んだきのこ(まいたけ、しめじ、エリンギなど)と醤油、みりんを加えて炊飯するだけで、おいしい炊き込みご飯の出来上がりです。
きのこでかさ増しするため、ご飯の量を減らすことができます。食物繊維もしっかり摂れますよ。
きのこのソテー

お好みのきのこをフライパンでさっと炒め、塩こしょうやハーブでシンプルに味付けします。エリンギやしいたけなど、食感のしっかりしたものがおすすめ。油の量は控えめに、ヘルシーに仕上げましょう。
ほかにも、きのこは様々な料理にアレンジできる優秀な食材です。レシピを参考に、毎日の食卓にきのこをプラスしてみてください。
栄養たっぷりのきのこで内側からきれいに!

きのこは低カロリーでありながら、食物繊維やビタミン、ミネラルなど体にうれしい栄養素が豊富に含まれる食材です。ダイエットをサポートするだけでなく、腸内環境の改善やむくみの解消、美肌作りにも役立ちます。日々の食生活にきのこを上手く取り入れれば、無理なく健康的に、そしておいしくダイエットを続けることができるでしょう。
ただし、きのこは栄養価が高い一方で、含まれている栄養素には偏りがあります。「きのこだけ」を食べ続けるような極端なダイエットはおすすめできません。肉や魚、野菜など他の食材と組み合わせて、バランスよく食べるのがポイントです。
さまざまな種類のきのこを試しながら、自分に合った食べ方やアレンジ方法を見つけ、楽しく健康的なダイエットを続けていきましょう。
[ 監修者 ]