
からこと編集部がチェック! 夜間熱中症を防ぐための“からだにいいモノ”3選
きびしい猛暑で、毎日寝苦しい夜が続きます。そこで要注意なのが、寝ている間に起こる熱中症です。発見が遅れて重症化しやすいという「夜間熱中症」を防ぐポイントをお伝えします。
目次
熱帯夜の不調を7割が実感している!
熱中症といえば、日中の炎天下で起こるイメージですよね。でも実際は、6割近くが家の中で発生しています(※1)。

中でも、注意してほしいのが「夜間熱中症」です。夜間熱中症とは、気温が下がる夜の時間帯にも発生する熱中症のこと。
外気温が低くなっても、室内は昼に暖められた壁や天井から熱が放出されます。夜も室温が下がらないため、熱中症を引き起こすことに。また、睡眠中は水分が補給されないため、脱水症状になりやすいのも原因となります。
その症状として多いのは、めまいやたちくらみ、こむらがえり、筋肉のけいれんなど。1人で寝ている間に起こると、誰にも気づかれないまま症状が進み、重症化するケースも多いのだとか。
調査(※2)では、熱帯夜の睡眠時や起床時に「体の不調を感じることがある」人が、全体の約7割もいました。こうした不調は、熱中症の初期症状の可能性も。

一方、約3人に1 人は、熱帯夜に積極的な「熱中症対策をしていない」と回答。暑さが年々ひどくなる中、夜間熱中症の対策をしないでいると、本当に命取りになりかねません。
※1 総務省消防庁「熱中症による救急搬送者数」(2024/7/22~7/28)
※2 「熱帯夜の睡眠時の熱中症対策とエアコン使用に関する意識調査」(ダイキン工業)
夜間熱中症は水分と室温に注意!
そこで、救急医学を専門とする医師の三宅康史さんに予防策を伺いました。
「まず、熱帯夜ならエアコンは必ず使いましょう。設定温度の目安は28℃ですが、体格や性別などで体感温度は違います。28℃以下で、自分が過ごしやすい温度に。また、冷たい空気は低いところにたまるので、設定温度より寝ている場所が冷えすぎて、切ってしまうことも。扇風機などで空気を攪拌して、快適な温度を保ちましょう」

なお、高齢者は、感覚器の変化で暑さを感じにくくなりがちです。本人が「ちょうどいい」と言っても、設定温度は28℃を超えないよう、周りが注意するのも大切。
もうひとつ重要なのが、寝る前の水分補給です。
「体内の水分量が少ないと、熱の影響を受けやすく、熱中症に直結します。寝る前に水分を摂ると、夜中トイレに起きてしまうので控えるという方がいますが、これは危険です。就寝前に1杯、夜中トイレに起きて1杯、朝起きたら1杯の水分補給を習慣にしてください」

水分摂取には、飲み方にコツがあります。大量にがぶがぶ飲むのはNG。
「水分は、点滴のようにちょっとずつ体に入れるのが最も吸収率がいいんです。一気に大量に飲むと、体は『水分を摂り過ぎたから捨てないと』と反応して、トイレが近くなってしまいます」
また、体温調節を行う自律神経の働きを良くするため、規則正しい生活、バランスの良い食事、体を動かすといった、健康的な生活は基本です。
「夜間熱中症を防ぐための心得は、快眠にもつながります。すると体が整って、昼の熱中症を防ぐことにもなる。猛暑を元気に乗り切るため、ぜひ実践してください」
編集部が見つけた、効率のよい水分摂取ができる飲み物や快眠グッズも取り入れて、夜間熱中症を防いでいきましょう。
夜間熱中症を防ぐための“からだにいいモノ”3選
就寝中に失う水分を少しずつ効率的に補給する夜用ドリンク
水やスポーツドリンクと比べ、水分がゆっくり吸収される“夜用ドリンク”。就寝前でも安心して飲用できます。2種の植物由来甘味料「高純度羅漢果エキス」と「パラチノース®」を配合、すぐれたミネラル※バランスで、熱帯夜の水分・糖質補給に最適です。
※ナトリウム・カルシウム・カリウム・マグネシウム

看護師の声から生まれた「三日月型冷却剤」
使いやすい氷枕がほしいという、看護現場の声を反映して開発された冷却剤。ゲル素材で、体にやさしくフィットします。首、脇、鼠径部など、太い血管の通っている部分に当てて効率的よく体をクールに。

宇宙テクノロジーでヒンヤリが続く冷感マット
宇宙服にも使われる素材「PCM」が、熱の吸収と放出をくり返して冷感を持続します。使用2分で、体感温度は-8.5℃に。寝返りで体の触れていない部分は温度が下がり、冷却効果が復活、熱帯夜を過ごしやすく。

デザイン/加藤さよ子
[ 著者 ]