
お茶はダイエットに効果的?瘦せたい人におすすめの飲み方・選び方
お茶はダイエットの強い味方! 種類や飲み方次第で、脂肪燃焼や食欲抑制効果が期待できます。今回は痩せたい人におすすめのお茶の選び方と飲み方をご紹介。お茶を味方につけて、理想のボディへ近づきましょう!
ダイエットに良いお茶の種類と成分

「最近、ちょっと体重が気になる……」という方におすすめしたいのが、毎日の習慣に取り入れやすいお茶の力。実はお茶の種類によって、脂肪燃焼を助けたり、便秘を解消したりと、ダイエットに嬉しい様々な影響があるんです。
緑茶は、カテキンが脂肪分解を促進し、カフェインが運動パフォーマンスを高めます。脂肪吸収を抑える烏龍茶は、食事のお供に最適。便秘解消には、マグネシウム豊富なルイボスティーがおすすめです。
また、プーアル茶は腸の動きをスムーズにし、黒豆茶はカリウムでむくみ解消、アントシアニンで代謝アップを助けます。リラックス作用のあるハーブティーには、食欲を抑える働きが。
目的や好みに合わせてお茶を選び、毎日の生活に加えてみましょう。
緑茶:カテキンとカフェインがダイエットをサポート

緑茶に含まれる、ダイエットを後押しする主な成分は2種。
まず1つには、緑茶に豊富に含まれるポリフェノールの一種である「カテキン」。食事から取り込んだ脂肪は通常、「リパーゼ」という消化酵素によって分解され、体内に吸収されます。カテキンは、このリパーゼの働きを抑えることで脂肪の分解と吸収を抑制。余った脂肪分は便として体外に排出され、体脂肪の増加を防ぎます。
さらにカテキンは、脂肪の燃焼を促進する効果も報告されています。体内に取り込まれた脂肪は、肝臓や筋肉で「脂肪酸」という形になってからエネルギーへと作り変えられます。このルートの1つが「β(ベータ)酸化」。カテキンには、このβ酸化に関連する酵素を活性化させる働きがあるのです。
2つ目に「カフェイン」は、中枢神経を刺激し、エネルギー消費を高めます。また、脂肪細胞に作用し、蓄積された脂肪の分解を促進。運動前に緑茶を飲むことで、より効率的な脂肪燃焼を促します。
ただし、カフェインの影響には個人差があり、過剰な摂取は不眠や動悸を引き起こす可能性も。適量を守ることが大切です。

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烏龍茶:ウーロン茶ポリフェノールが脂肪燃焼を促進

烏龍茶は茶葉をある程度発酵させ、途中で発酵を止める独特の製法で作られています。烏龍茶に含まれる「ウーロン茶重合ポリフェノール(OTTP)」は、カテキンと同じように脂肪の吸収を妨げ、体内脂肪の蓄積を抑制。
さらに、ウーロン茶ポリフェノールは、エネルギーの消費量を高めます。私たちの体には、脂肪を燃焼させるための酵素があり、ウーロン茶ポリフェノールがこれらの酵素の働きを活性化。筑波大学の研究によると、朝昼2杯(1杯350ml)を飲むと、睡眠中に脂肪の燃焼を促すことがわかっています。
参考:筑波大学|日中に烏龍茶を飲むと睡眠時の脂肪燃焼が促進される(2020年12月23日)/PDF
ルイボスティー:ミネラルの力でむくみを改善
ルイボスティーにはマグネシウムや亜鉛などのミネラルが豊富に含まれています。なかでも「カリウム」は、体内の余計な水分を排出し、むくみを改善。
また、ルイボスティーに含まれる特有の成分「アスパラチン」は血糖値の上昇を和らげ、糖尿病の予防に役立つとされています。
黒豆茶:食物繊維が便通をスムーズに

黒豆には「不溶性食物繊維」が含まれています。食物繊維は腸内で水分を吸収して膨らみ、便のかさを増やすことで腸のぜんどう運動を促進。腸内環境を整えます。
さらに、豆の皮に多く含まれる「アントシアニン」は強い抗酸化作用を持つほか、血流も良くしてくれる成分。体の隅々まで栄養が行き渡りやすくなり、代謝アップを助けます。また、脂肪の蓄積を抑え、ダイエットに役立ちます。
ほかにも、黒豆茶はカリウムが豊富なのも魅力 。カリウムは体内の余計な水分を排出し、むくみを改善してくれます。体がすっきりとし、代謝がスムーズに。
プーアル茶:没食子酸が脂肪を分解
プーアル茶は緑茶を原料とし、微生物の力で時間をかけて発酵・熟成させたもの。独特の色や香り、風味が特徴です。
プーアル茶の成分のうち、ダイエットに大きく関係するのは、緑茶にも含まれるカテキン。脂肪の排出を促します。
一方、ポリフェノールの一種である「没食子酸(もっしょくしさん)」は、プーアル茶に多く含まれる成分。脂肪の吸収を抑え、食後の血糖値や中性脂肪の上昇を穏やかにするとされています。高い抗酸化作用もあり、アンチエイジングなどにも良い影響が。
そのほか、プーアル茶にはカフェインも含まれていますが、コーヒーなどに比べると少量です 。
ハーブティー:アピゲニンがストレスによる過食を防ぐ

ハーブティーは、豊かな香りによるリラックスの効能だけでなく、ダイエットの強い味方にもなってくれる心強い存在。多くのハーブには、代謝を促進したり、食欲を抑制したりする成分が含まれています。
特にダイエットに役立つ成分の1つが「アピゲニン」。アピゲニンは、カモミールティーに豊富に含まれるポリフェノールの一種で、健康に良いとされる報告は様々。
研究によると、アピゲニンは脳内のGABA受容体に作用し、鎮静や抗不安の効果をもたらす可能性が示唆されています。つまり、ストレスによる食べ過ぎを抑制できると考えられます。さらに、アピゲニンは脂肪燃焼を促進する働きも。
ダイエット中におすすめのお茶の飲み方とコツ
ダイエットを助けてくれる、様々な種類のお茶を解説してきました。飲み方に一工夫を加えると、さらにそのメリットはグッと高まります。コツを押さえて、ダイエットを効率よく進めましょう。
脂肪の吸収を抑えるなら食事中や食後がおすすめ

脂肪の吸収を穏やかにしたいなら、食事と一緒に、または食後にお茶を飲む習慣を取り入れてみて。特に烏龍茶に含まれるウーロン茶ポリフェノールは、脂肪を体内に吸収されにくくしてくれます。脂っこい食事の最中や直後に冷たい烏龍茶を飲むのがおすすめです。
プーアル茶にも、カテキンや没食子酸などが含まれ、同様に脂肪の吸収を穏やかにします。
しかし、お茶はあくまでダイエットを後押しする存在。バランスの取れた食事と合わせて飲むことが大切です。
運動前に飲んで脂肪燃焼をサポート
運動前にお茶を飲むと、脂肪燃焼の効率がアップします。特に緑茶に含まれるカフェインとカテキンが、その働きに大きく関わっているのです。
運動の20~30分前に温かい緑茶を飲むことで、これらの成分が効率よく作用し、運動による脂肪燃焼を後押し。ただしカフェインには利尿作用があるので水分不足にならないよう、運動中はこまめに水やスポーツドリンクを飲みましょう。
お茶をホットで飲んで体温を上げる

温かいお茶を飲むと、内臓が温まって血行が促進されることで、一時的に体温が上昇します。体温が上がると代謝が活発になり、エネルギー消費量が上がります。
特に、脂肪燃焼を補助するカテキンは、温めると吸収率がアップ。夏であっても、温かいお茶を飲むことがダイエットの近道になります。
一方、カフェインを多く含むお茶には利尿作用があるため、1日じゅうお茶ばかり飲んでいては水分不足に陥ることも。また、体温を上げる効果を持続させるには、お茶だけでなく、適度な運動やバランスの取れた食事も重要。
寒い季節はもちろん、冷房で体が冷えやすい夏場にも、ホットのお茶は手軽にできる温活としておすすめです。
ダイエット中にお茶を飲む際の注意点
ダイエットのサポートとしてお茶を飲んだとしても、飲み過ぎるとカフェインで眠れなくなったり水分不足に陥ったりすることも。せっかくのお茶のパワーを無駄にしないために、賢く生活に取り入れて。
一度に飲み過ぎない
ダイエット目的でお茶を飲むなら、量を意識することも大切です。健康に良いお茶も、一度に大量に飲むと、体調不良につながる可能性も。
例えば、カフェインを多く含む緑茶や紅茶を短時間に大量に飲むと、中枢神経系の刺激により、めまいや心拍数の増加、不安、震え、不眠などを引き起こすことがあります。
また、利尿作用のあるお茶を水分補給のつもりで過剰に摂取すると、体内の水分が失われ、脱水症状を起こす場合も。
一度に大量のお茶を飲んだからといって、ダイエットに有効な訳ではありません。こまめに適量を飲むように心がけましょう。緑茶であれば1日1L程度を目安に、ゆっくりと時間をかけて味わえば、満足感も得られやすくなります。
夜はカフェインレスを選ぶ

お茶をダイエットに取り入れるならば、特に夜の時間帯にはカフェインレスのものを選びましょう。
カフェインは覚醒作用があり、睡眠の質を低下させてしまいます。質の低い睡眠は、食欲を増進させるホルモンの分泌を促し、ダイエットの妨げになることも。
そのため、夕食後や就寝前には、カフェインを含まないお茶がおすすめ。ルイボスティーや黒豆茶はノンカフェインでありながら、ミネラルをはじめとした栄養素を豊富に含んでいます。こうしたお茶を飲んで体を温めれば、心身がリラックス。スムーズな入眠を促し、質の高い睡眠へと導きます。

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砂糖を控える
ダイエット目的でお茶を飲むときに、最も注意すべき点の1つが「砂糖を加えない」ことです。そのまま飲めばノンカロリーまたは低カロリーのお茶でも、砂糖を入れてしまうと、その効力は大きく損なわれてしまいます。
砂糖は、血糖値を急激に上昇させ、体内に脂肪が蓄積しやすい状態にしてしまいます。また、習慣的に甘いお茶を飲むと、カロリーオーバーにつながりやすく、体重増加の原因にもなりかねません。
ダイエットの成果を望むならば、お茶本来の風味を楽しみ、砂糖などの甘味料は控えるようにしましょう。どうしても甘みが欲しい場合は、ノンカロリーの甘味料をごく少量使用する程度に留めて。
お茶の選び方と続けやすいポイント
ダイエットを成功させるには、自分に合ったお茶を見つけることと、無理なく続けられる工夫が大切。味や香りはもちろん、メリットやライフスタイルに合わせて選ぶのがポイントです。毎日美味しく飲めるお気に入りを見つけて、習慣にしましょう。
目的に合わせた種類を選ぶ

自身の目的に合ったお茶の力を借りるのが、ダイエットのコツの1つ。
脂肪を燃焼したいなら、運動前に温かい緑茶を選びましょう。カフェインとカテキンの相乗効果を得られます 。
脂っこい食事には、脂肪吸収を抑える烏龍茶やプーアル茶を。便秘には食物繊維豊富な黒豆茶やミネラルを含むルイボスティー がおすすめ。むくみにはカリウムを多く摂取できる黒豆茶が良いでしょう。目的に合ったお茶を選び、ダイエットに取り組んで。
ペットボトルでもOK
ペットボトルのお茶も手軽で最適。急須で淹れる手間が省けるため、忙しい現代人には続けやすいのも魅力です。
例えば、脂肪吸収を抑える影響があるとされるウーロン茶ポリフェノールは、ペットボトルの烏龍茶でも摂取可能。また、カテキンを含む緑茶も同様に、ペットボトル製品で手軽に摂取できます。
ただし、砂糖や人工甘味料が添加されていない無糖のものを選ぶようにしましょう。成分表示を確認し、余計な添加物のないものを選ぶことが、ダイエットの観点からは重要です。
好みの味を見つけて継続しやすく

ダイエットのお供にお茶を飲むうえで、何よりも大切なのは「継続」すること。そのためには、自分が美味しいと感じ、毎日無理なく続けられる味を見つけることが大切です。
緑茶の爽やかな渋み、烏龍茶の香ばしさ、ルイボスティーの優しい甘み、黒豆茶の風味豊かな味わい、プーアル茶の独特な深み、ハーブティーの豊かな香りなど、お茶の魅力は様々。
色々な種類を試してみて、自分の好みに合うお茶を見つければ、飲むことが楽しみになり、自然と習慣にできます。美味しく続けられるお茶を見つけてみては。
「お茶サプリ」などで取り入れる際は適切な量を
お茶の成分を手軽に得られる「お茶サプリメント」も、ダイエットのサポートとして注目されています。しかし、サプリメントは濃縮された成分を含むため、過剰摂取には注意が必要です。
例えば、緑茶カテキンを凝縮したサプリメントの場合、飲み過ぎると胃腸障害を引き起こすことがあります。また、カフェインを多く含むサプリメントの過剰摂取は、動悸や不眠などの原因になることも。
サプリメントを利用するなら、必ず製品に記載されている摂取目安量を守りましょう。自己判断で過剰に飲用するのは厳禁です。
体調に異変を感じた場合は使用を中止し、医師や専門家に相談することが大切。手軽さだけでなく、安全性にも配慮することが、健康的な美ボディへの近道です。
まとめ

ダイエットを目的にお茶を飲むのは、手軽で続けやすい方法のひとつ。脂肪燃焼を助けたり、吸収を抑えたり、便秘やむくみを改善したりと、種類によって様々な効果が期待できます。緑茶は運動前に、烏龍茶やプーアル茶は食事中など、シチュエーションに合わせて選ぶのがポイント。
ただし、飲み過ぎには注意し、特に夜はカフェインレスのお茶を選ぶようにしましょう。砂糖を加えず、お茶本来の味を楽しむことも大切です。ペットボトルのお茶も便利ですが、購入する場合は無糖のものを選ぶのが吉。
何よりも、自分好みの味を見つけてコツコツ続けることが、お茶を取り入れたダイエット成功の鍵となります。お茶を上手に活用して、健康的な体を手に入れて。
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