ポカポカ腸になって勝手に全身ヤセ!お手軽食材を使う「おうち薬湯」
腸が冷えていると、脂肪をため込むデブ菌が活性化して太りやすくなります。腸を温めるのに最適なのが、「おうち薬湯」。お手軽食材を使うだけで全身がポカポカし、代謝アップ。デブ菌が弱まり全身ヤセができます。
お手軽食材の「薬湯」で腸を温めてヤセ体質に
「脂肪が減らない人は、冷えた腸内でデブ菌が勢力を強めているかもしれません」と、医師の石原新菜さん。
通常、腸の温度は皮膚表面より約1度高くなっています。ただし、健全な腸内環境をキープできるのは腸が37~40度の間。体が冷える時期は、“冷え腸”になりがちです。
「腸内では良いもの・悪いもの含め、大量の細菌が集まって腸内フローラを形成しています。冷えた腸では脂肪燃焼を促すヤセ菌がうまく働けず、代わりに脂肪をため込むデブ菌の影響が強く出て、太りやすいんです」
そこで、腸を手っ取り早く温める、おすすめの方法を紹介。
「家庭の食材を活用するだけで、自宅のお風呂が薬効の高い『薬湯』に大変身。しょうがを入れると毛細血管の血流が良くなり、全身がじっくり温まります。
末端から熱が届いて“ポカポカ腸”になれるうえ、代謝もアップ。塩やみかんの皮も温め効果が高い食材。入浴するだけでデブ菌が弱まって、全身ヤセできますよ」。
おうち薬湯のやり方
「薬湯」と聞くと、自宅では難しそうだと思う人も多いかもしれません。スーパーに売っている食材でも、おうちで手軽に薬湯を楽しむことができるのです。くわしい材料と作り方を紹介します。
しょうが風呂
【材料】
しょうが…1個(約60g)
水切りネット…1枚
【作り方】
生のしょうがを皮ごとスライスしたら、水切りネットに入れてしっかり口をしばる。入浴する15分ほど前に、浴槽に入れておく。
しょうがの成分で血流も代謝もアップ
辛味成分のジンゲロールが毛細血管の血流を促進。腸が温まるとともに、代謝も上がります。温熱効果が高い分、肌への刺激も強いので、入浴後はシャワーで洗い流しましょう。
塩風呂
【材料】
塩…1~2つかみ(50~60g)
【作り方】
入浴時に塩を入れてかき混ぜる。できれば精製塩は避け、粗塩など海水に含まれるミネラル分が残っている「天然塩」を使用して。
塩の成分が肌に膜を作って保湿
湯に溶けた塩は皮脂と結びついて膜を作り、全身をベールのように覆います。この膜によって熱が逃げずに腸まで保温。かゆみが出なければ、洗い流さずに上がると肌の乾燥も防げます。
みかん風呂
【材料】
みかんの皮…2~3個分
水切りネット…1枚
【作り方】
みかんの皮は2~3日乾燥させ、肌を刺激する成分を減らす。水切りネットに入れて口をしばり、入浴する15分ほど前に、浴槽に入れておく。
香りでリラックスすれば腸がもっと元気に!
香り成分のリモネンにはリラックス効果があります。腸はリラックス時に活発に動いて熱を生むので、腸内が温まりデブ菌が弱体化。入浴後はシャワーで洗い流して刺激成分を残さないようにしてください。
「薬湯」に入るとヤセる理由1
腸が温まるとデブ菌の働きが弱まる
ヤセるには、脂肪をため込むデブ菌を減らすことが不可欠。腸が温まると、ビフィズス菌や乳酸菌、酪酸産生菌などのヤセ菌が活発になります。「短鎖脂肪酸」という酸を作り、デブ菌の働きを弱めます。
「薬湯」に入るとヤセる理由2
血流が良くなって全身の代謝がアップ
体を外側から温めることで皮膚下の毛細血管が広がって、全身の血流が促されます。するとスムーズに酸素や栄養素が運ばれて、代謝が活性化。脂肪が燃えやすい“ヤセ体質”になれます。
お風呂ヤセの+αテク
腸を動かして代謝を上げる「ひざ倒し」
入浴中にひざを左右に倒すと、腸が大きく動いてエネルギー消費が増加。脂肪が効率良く燃えます。お腹まわりがすっきりするほか、お尻の筋肉も刺激されてヒップアップ効果も。
【やり方】
浴槽内でひざを立てて座り、ひざを左右に倒す。これを20回繰り返す。
撮影/神尾典行 モデル/落合恭子 イラスト/中根ゆたか
(からだにいいこと2023年4月号より)
[ 監修者 ]