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2208月号アラフォーお口ケアTOP

アラフォーからのお口ケア|「唾液力アップ」で美と健康が手に入る!

口腔内環境はもちろん、全身の美と健康に大きく影響するのが、唾液の量と質。アラフォーから低下する“唾液力”を底上げすると、 免疫もストレス耐性もグーンとアップ。さらに、老化や肥満の対策にも効果的です。

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まずは、あなたの唾液力チェック!

唾液の量と質はアラフォーから徐々に低下します。それぞれ3つ以上チェックが入ったら、唾液力低下のサイン。今すぐ唾液力を鍛える習慣を取り入れて!

唾液の“量”をCheck!

唾液の量は健康のバロメーター。マスク生活で口が開きがちだと、ドライマウスを引き起こします。

唾液の量 チェックリスト

唾液の“質”をCheck!

唾液を分泌する唾液腺には、腸管との密接な関係があります。腸内環境が整うと、免疫力を上げる成分がより多く分泌されます。

唾液の質 チェックリスト

お口は健康の“入り口”! 唾液力アップで心身が元気に

「唾液は口内環境だけではなく、全身の美容・健康に影響を及ぼすとわかっています。量と質の両面から『唾液力』が上がれば、体も心も元気になりますよ」と話すのは、歯科医師の槻木恵一(つきのきけいいち)さん。

「成人で1日1~1.5Lほど分泌される唾液には、虫歯予防や自浄作用のほか、味覚を感じるなどの働きがあります。さらに、質を高めることで免疫力向上やストレス耐性の強化、細胞の老化抑制など、知られざるパワーが凝縮しています」

しかし、唾液の量と質は、アラフォーから徐々に低下してしまうのだとか。

「女性ホルモン『エストロゲン』の低下により、唾液の分泌量は40歳前後から減少。体や心がバランスを崩しやすくなります。体の入り口であるお口が健康でないと、雑菌を体内に取り込むリスクも。腸活などの効果も出にくくなってしまいます」

特に暑くなる時期は体内の水分が不足しがちで、唾液力が低下しやすい状態。意識して唾液力を底上げすれば、お口からキレイで元気になれますよ!

キレイと元気を作る、唾液のチカラ

美と健康は唾液がつかさどる!? 唾液には知られざるパワーがいっぱい隠されていました。

虫歯や歯周病、口臭は菌の増殖が主な原因。唾液の分泌量が増えれば自浄作用が強まり、菌の増殖を抑制。就寝中は分泌量が減少するので、歯磨きをして菌と食べかすを除去して。

ストレスの耐性がついて心が安定しやすくなる

唾液腺からは脳の神経細胞をストレスなどのダメージから守り、再生を促す成分「BDNF」が分泌。脳のストレス耐性の回復や強化、うつ病を予防する成分として、注目されています。

唾液腺から出る糖たんぱく「ラクトフェリン」には、脂肪の合成を抑制し、分解・代謝を促す作用があります。さらにビフィズス菌を増殖させ、腸内環境を改善。代謝アップに◎。

細胞の再生・増殖を促し肌のハリツヤを改善

唾液中には、細胞の活性化や修復を促すたんぱく質「グロースファクター」が20~30種類も含まれています。肌細胞の再生や増殖を促して、肌のハリツヤをアップします。

睡眠ホルモンが作られ快眠できるように

脳で作られる「メラトニン」は夜間に多く分泌され、睡眠を誘発。眠りの質を改善するほか、体内時計も調整する作用が。メラトニンは唾液腺でも作られ、唾液中にも含まれています。

口内では1日50~100mgの抗菌物質「IgA」が分泌。細菌が体内に侵入する前に口内でブロックして感染症を予防。腸内の善玉菌には作用せず、腸内環境も整える効果も。

唾液の量を増やすには?

口腔内を良い環境に保つために、まずは十分な量の唾液が分泌されていることが大切です。唾液腺を調整する自律神経へのアプローチもおすすめです。

汗をかいたら水をコップ1杯飲む

汗をかいたら水をコップ1杯飲む

暑くなると体内の水分は不足しがち。汗をかいたり、のどの渇きを感じたりしたら、水をコップ1杯飲んで。利尿作用があるカフェインを含むコーヒーなどやお酒は、かえって体内が水分不足になるのでNG。

ツボを押して唾液の量を調整

唾液は自律神経によって分泌量が調整されています。ストレスを抱えていると自律神経が乱れるので、整えるツボを押すのもポイント。口の中が乾いたり、唾液が出すぎていると感じたりしたら試して。

唾液の分泌を促す「口そう点」を押す

唾液の分泌を促す「口そう点」

[口そう点(口内点)]唾液の分泌促進、口内炎の痛みを緩和。ストレスケアや免疫力アップに最適。

手のひら側にある中指の付け根の中心部にある「口そう点」に親指を当てる。そのまま5秒ほど押し込む。左右各10回行う。

唾液の分泌を整える「中泉(ちゅうせん)」と「外関(がいかん)」を押す

唾液の分泌を整える「中泉(ちゅうせん)」と「外関(がいかん)」

[中泉(ちゅうせん)]感情をコントロールし、自律神経を整える。心身の緊張をゆるめる作用も。
[外関(がいかん)]自律神経を整え、水分代謝を促す。疲労回復や頭痛にも効果的。

手の甲側、中指と人差し指の骨と手首のシワが交差する部分にある「中泉」、手首のシワから指3本分下にある「外関」を、親指で左右各20回押す。

抗酸化作用があるものを食べる

抗酸化作用があるものを食べる

活性酸素が体内に発生すると、唾液の分泌量も低下します。抗酸化作用のある食材を積極的に取り入れて。「ビタミンC・E」などが豊富で、食物繊維も含まれるキウイが取り入れやすい食材です。

大豆製品は寝つき改善にも◎

実は「イソフラボン」を含む大豆も抗酸化食品。アミノ酸の一種「トリプトファン」は幸せホルモン「セロトニン」の材料に。約15時間で眠気を促す「メラトニン」に変化し、寝つきを改善するので、朝食に取り入れて。

食材は少しだけ大きくカットする

発酵食品を食べるなど腸活を意識する

咀嚼(そしゃく)回数が増えると唾液腺を刺激し、分泌を促進。食材を少し大きめの乱切りにしてしっかり噛んで。大きすぎると飲み込んでしまうのでNG。食材の味を感じつつ噛むと、唾液量も増えます。

ナッツ類や硬い食材も“噛むトレ”に

硬めの食材を積極的に食べると、自然と咀嚼回数が増やせます。抗酸化作用のある「ビタミンE」を含むナッツ類は特におすすめ。

唾液の質を高めるには?

唾液には抗菌物質「IgA」をはじめ、健康にかかわる多くの成分が含まれています。質を上げれば若返り効果も!

発酵食品を食べるなど「腸活」を意識する

発酵食品を食べるなど腸活を意識する

発酵食品を食べて腸内環境を整えると唾液中の抗菌物質「IgA」が増え、免疫力がアップ。そのなかでもイチオシがヨーグルト。毎日110g摂取すると2カ月でIgA分泌量が急激に増えたという研究結果もあります。

軽いストレッチやウォーキングをする

軽いストレッチやウォーキングをする

軽い運動には、脳のストレス耐性を作る「BDNF」の濃度を上げたり、IgA濃度を上げたりする働きがあります。雑誌『からだにいいこと』や『からだにいいことWeb』に載っているような軽いストレッチやウォーキングがベスト。日中に光を浴びながら行ってみて。

日中は光を浴びて安眠スイッチをON
光を浴びると睡眠ホルモン「メラトニン」を合成。朝にメラトニンの材料「トリプトファン」を含む大豆製品やバナナなどを食べると◎。

水出しの緑茶を飲む

水出しの緑茶を飲む

緑茶に含まれる「テアニン」が、ストレスなどによる脳神経ダメージを防ぐ「BDNF」の分泌量を増加。カフェインを摂りすぎると唾液量が減るため、お湯でいれるよりもカフェインが抑えられる水出しが最適です。

作り方
夜、寝る前にボトルにお好みの量の茶葉と水を入れる。冷蔵庫に入れ、一晩おけば完成。その日のうちに飲み切って。

寝る前の舌磨きと朝食前の歯磨き

寝る前の舌磨きと朝食前の歯磨き

3日に1回、寝る前に食べかすや細菌が蓄積した「舌苔(ぜったい)」を除去しましょう。さらに、唾液の分泌量が減る就寝中は口内に細菌が繁殖しやすい状態なので、朝食前に歯磨きを。細菌をリセットして唾液の機能性を高めます。

舌磨きのやり方
15cmほどのガーゼを水で濡らして軽く絞り、指に巻く。舌に軽く当て、前後左右に優しく動かして汚れを拭き取り、うがいをする。

編集部おすすめの歯磨きアイテムで、唾液力アップ!
唾液の状態を整えるには、毎日の歯磨きが欠かせません。汚れを落とし、口内環境を整える「EXポリリン酸」を含むおすすめ商品をご紹介。

編集部おすすめ歯磨きアイテム

[左]薬用ポリリンジェルEX-W 60g ¥5,940 リジェンティス
歯に密着しやすいジェルタイプ。歯を傷つけず、ブラッシングによる汚れ除去をサポートすると同時に、新たな汚れが付着しにくい状態に。歯周病や口臭、虫歯の予防にも。

[右]薬用ポリリンデンタルリンスEX-W 500ml ¥3,080 リジェンティス
液体タイプで、ブラシの届きにくい歯のすき間などにも有効成分「EXポリリン酸」が届きます。うるおい成分配合で、口内のうるおいもキープ。

撮影/武井メグミ イラスト/植松しんこ
(からだにいいこと2022年8月号より)

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