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冬の免疫力に!東洋医学的6つのポイント|田中友也さん 季節の養生法

神戸にある漢方相談薬局「CoCo美漢方」田中友也さんが、“季節の養生法”をお届けする新連載。今月は「冬の免疫力」。体のバリア機能を高める6つのポイントを紹介します。

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バリア機能を高める「衛気(えき)」とは?

立冬が過ぎ、暦のうえでは冬は始まりました。気温の低下、空気の乾燥と共に心配なのが、風邪やインフルエンザ。今年は感染症も心配ですよね。

東洋医学で「免疫力アップ」に大切なのが、「衛気(えき)」といわれる「気(エネルギー)」の一種。「衛気」は、粘膜や皮膚を守り、ウイルスをはじめ、花粉やほこりなどの外敵が体内に侵入するのを防ぐ働きがあります。

この「衛気」が不足すると、体のバリア機能が低下し、ウイルスが侵入して風邪をひきやすくなります。目に見えないところで体を守ってくれる「衛気」は、冬の体調管理には欠かせません。

免疫力に欠かせない「衛気」不足チェックリスト

免疫力に欠かせない「衛気」不足チェックリスト

あなたの免疫力は? 「衛気不足」がわかるリストで、チェックしてみてください。多く当てはまるほど、体のバリア機能が低下しています。

【衛気不足チェックリスト】
□風邪をひきやすい
□厚着していないのに、汗がだらだら出る
□疲れやすく、息切れしやすい
□肌のツヤや弾力がない
□咳き込むことが多い
□体温が低い
□冷え性で冷房が苦手
□冷たい風に当たると体調を崩しやすい
□花粉症などアレルギー体質だ

「衛気」を作る 東洋医学的6つのポイント

東洋医学で、「衛気」を作るのは「脾(ひ)」と「肺」といわれます。「脾」は胃や腸の消化器系のことで、胃腸が「衛気」を作り、「肺」がそれを全身に巡らせます。胃腸と肺をいたわる、6つのポイントをまとめました。

(1)「脂もの、甘い、濃い」食事を避けて胃腸の負担を軽く

「脂もの、甘い、濃い」食事を避けて胃腸の負担を軽く

免疫力に大切な「衛気」は、胃腸の働きがカギを握っています。胃腸をいたわるためには、「肥甘厚味(ひかんこうみ)」の食事を避けること。これは文字通り、脂っこいもの、甘いもの、味付けが濃いものをあらわします。また、冷たいものも胃腸にとっては負担に。

「衛気」を作るためには、温かくてあっさりした胃腸にやさしい食事をとりましょう。「パワーをつけなくちゃ!」と脂っこい焼肉を食べるより、野菜たっぷりの温かい鍋がおすすめです。

(2)黄色い食べ物で「脾(胃腸)」をいたわる

黄色い食べ物で「脾(胃腸)」をいたわる

「脾(胃腸)」にいいのが、黄色い食べ物。かぼちゃやさつまいも、トウモロコシ、にんじんなどを、食事に摂り入れてみてください。胃腸の負担を軽くするために、調理は油で炒める、揚げるよりも、煮たり蒸したりするのがいいでしょう。

また、黄色い食べ物以外でも、豆や穀物、きのこも胃腸の働きを高めます。

(3)「肺」をうるおす白い食べ物を

「肺」をうるおす白い食べ物を

「脾(胃腸)」で作られた「衛気」を、全身に巡らせるのが「肺」の役割。乾燥に弱い「肺」をうるおす力があるのが、白い食べ物といわれ、冬に多い空咳も防いでくれます。豆腐、レンコン、山芋、大根、白菜、梨、松の実といった白いものを積極的に食べましょう。

冬の時期は、スーパーに並ぶ食材も白いものが多いと思いませんか? 旬のものを食べることは、自然と季節の体調管理につながるのです。

(4)朝一番の深呼吸で肺を元気に

「肺」は、他の臓器よりも上にあり、最初に外の空気が侵入してくるため、弱りやすい臓器です。「衛気」を全身に巡らせるためにも、呼吸で肺を鍛えておくことが大切。

朝は、目覚めたらバタバタと準備をして出かけがちですが、まずはグ~っと伸びをして、ゆっくり深呼吸を。朝一番の新鮮な空気を肺に入れて心肺機能を高めましょう。休日は、リラックスしながらご近所を散歩するのもいいでしょう。

(5)睡眠で「衛気」をチャージ

免疫力のためには、冬は特に睡眠をおろそかにしないこと。忙しいと、つい睡眠時間を削りがちですが、眠ることも「衛気」をチャージする大切な時間。夜更かししない、眠る前はスマホ断ちをしてリラックスするなど、なるべく早く眠ることを心がけましょう。

(6)免疫力におすすめのツボ

免疫力に効果的なツボを2つご紹介しましょう。

足三里(あしさんり)

ツボの場所:ひざのお皿のすぐ下、外側のくぼみに人さし指をおき、指4本をそろえて、小指があたるところ。

足三里

「足三里」は、胃腸の調子を整えるほか、疲労回復、病気の予防、足のむくみや疲れなどに効果的。骨の方に押し込むように、親指でグッと力を込めて、イタ気持ちいい強さで押しましょう。

「長寿のツボ」ともいわれ、松尾芭蕉も足三里にお灸を据えながら、奥の細道を完成させたといわれています。

合谷(ごうこく)

ツボの場所:親指と人さし指の骨が交わったところから、やや人さし指寄りのへこみ。

合谷ツボ

風邪の引きはじめのほか、肩こり、ストレス、歯の痛み、眠気など幅広い症状に効果のある「万能のツボ」といわれ、とても優秀なツボのひとつ。爪を立てないように親指をツボに当て、イタ気持ちいい強さで押しましょう。「5 秒押してゆっくり離す」を両手5回程度、行います。

今月の養生ポイント:食べ物で「後天の精」を補って元気に

冬になるとすぐ風邪をひきやすい人と、寒くてもいつでもパワフルで元気な人がいますよね。人は誰でも、両親から生命エネルギーをもらってこの世に生まれてきます。これを「先天の精」といい、生まれ持った「精」には個人差があります。

もうひとつ、生まれてから食べ物で補うのが「後天の精」。しかし、体に入れるものがジャンクフードばかりだと、エネルギーを十分に補えず、虚弱体質になったり、冷えやすく風邪をひきやすくなったりします。

ジャンクフードもたまにはOK。でも普段は、体にやさしい食養生で、エネルギーをしっかりチャージして、免疫力を意識しましょう。


イラスト/植松しんこ

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