フィリピン発! ココナッツ花蜜100%の蒸留酒「ランバノグ」が販売
フィリピンのケソン州で伝統的に作られているヤシ酒『ランバノグ』が、日本向けに商品化され、10月1日に販売がスタートしました。ほのなか甘みで飲みやすく、添加物は一切不使用、しかも糖質ゼロという点も魅力。そして、この商品を買うことは、現地のココナッツ農家の「生活」と「伝統」を守ることにもつながるのだそう。いったいどんな商品なのか、詳しくご紹介します。
ランバノグ」とは
フィリピンのマニラから約150キロ南にあるケソン州は、フィリピンでも代表的なココナッツの産地。そこで伝統的に作られているのが「ランバノグ」というヤシ酒です。
ココナッツの「実」ではなく「花蜜」が原料!
”ココナッツ”と言えば、茶色い大きな「実」をイメージされる方が多いかもしれません。『ランバノグ』の原料は、その「実」ができる前の「花蜜」なんです。ココナッツは背の高い樹木で、花も地上から約20メートルの高さに咲きます。その「花蜜」を収穫するために活躍するのが、”木登り職人”と呼ばれるエキスパート達。木を1本1本を登ったり下りたりするのはとても大変なので、上空に竹筒を取り付けて、木から木へと移動しながら、1日に3~4回、花蜜を集めます。
ヘルシーなナチュラルスピリッツ
集められた「花蜜」は、自然発酵させてから、単式蒸留器で2回、およそ6時間かけて蒸留します。添加物は一切使わず、100%「花蜜」だけで作られているんです! しかも、糖質はゼロだからとっても得ヘルシー!
アルコール度数は40℃で、ストレートで口に含むと熱い喉越しに衝撃を受けると同時に、ほのかな甘みとさわやかな香りに包まれます。ロックやソーダ割り、カクテルベースなど様々な楽しみ方ができるのも特徴です。
「ランバノグ」離れが進み、農家の貧困が加速していた原産地
そもそもなぜ、フィリピンのお酒を日本で販売することになったのでしょう?輸入代理店の「ココウェル」代表・水井裕さんにお話を伺いました。
「近年、フィリピンでは、価格を抑えるために他のアルコール類を混ぜるなど質の悪い「ランバノグ」が出回り、「ランバノグ」離れが進んでいました。それにより、生産工場や、花蜜を集める農家の生活は苦しくなっていきました。そこで、現地の農家と、蒸留工場と契約し、日本向けに良質な「ランバノグ」を作るプロジェクトを立ち上げたのです。
当社は、私が学生の頃にフィリピンへ留学をした際、現地の環境問題を学ぶとともに、それ以上に深刻な貧困問題に触れたことから、「何か解決できることをしたい」という思いで2004年に設立した会社です。「ランバノグ」の生産・販売も、フィリピンのココナッツ農家の「生活」と「伝統」を守ることにつながればという強い願いを込めて行っています」
ココナッツ製品・ココナッツオイルの専門店|ココウェル【公式】
美味しく楽しんで、ちょっと”いいこと”
「ココナッツの蒸留酒」というめずらしさに興味を持たれた方も、バックグラウンドに共感された方も、ぜひ気軽にクラフトスピリッツの魅力に触れてみてください。これからの季節は、ココナッツシュガーに漬け込んだレモンと「ランバノグ」をお湯割りにしたホットもオススメですよ!