
堀田真由さん「よく笑って食べて、自分に戻る時間を大切に」|癒やされタイム
共演者が口をそろえて「いるだけで明るくなる」と口にする空気感の堀田真由さん。デビュー10年目という節目に、心と決意を新たにしているよう。演じること、そして自分らしさをキープする方法を語ってくれました。
目次
堀田真由さん

ほった まゆ
1998年4月2日生まれ、滋賀県出身。2015年にWOWOW『テミスの求刑』で俳優デビューし、NHK連続テレビ小説『わろてんか』で注目を集めた。近年の主な出演作には、ドラマ『アンチヒーロー』、『若草物語―恋する姉妹と恋せぬ私―』、『御上先生』、映画『バカ塗りの娘』、『劇場版 君と世界が終わる日に FINAL』などがある。
完璧な人なんていないから人生はおもしろい!
透明感あふれる堀田真由さんの最新出演作は、7月14日(月)よる10時にスタートした月10ドラマ『僕達はまだその星の校則を知らない』(カンテレ・フジテレビ系)。大森美香さんが脚本を手がける、完全オリジナルの学園ドラマです。
主演の磯村勇斗さんが演じているのは、独特の感性ゆえに不登校になったことのある人生に臆病な弁護士・白鳥健治。少子化により共学となった私立高校に“スクールロイヤー(学校弁護士)”として派遣され、不器用ながら学生たちの問題に取り組み、彼自身も成長していくストーリーです。
堀田さんは、学校が苦手だった健治の良き理解者となる3年桜組担任で国語教師の幸田珠々(こうだ・すず)を演じます。これまで生徒の役が多かったものの、デビュー10年という節目で初の高校教師役に「感慨深く思っています」と、決意も新たに取り組んでいるよう。
「私が学生の時にお世話になった先生方は、生徒の個性を大切にし、進路にも親身になってくださって、人生を指し示す『羅針盤』のような存在でした。当時から尊敬し憧れていたので、いつかそんな先生を演じてみたいと思っていました。でも実際に演じてみると、珠々という役には生徒には見えない悩みが多いので、ふと、完璧に見えていた先生たちにも、いろいろな悩みがあったのかもしれないなと気付きました。珠々もそうですが、完璧な人なんていないと思うので、だからこそ愛したいし、人生はおもしろいのかなと思いながら演じています」
“してもらったこと”を返したい
メインの生徒役には、大ヒット中の映画『国宝』で横浜流星さん演じる俊介の少年時代を演じた越山敬達さん、9月公開の話題作『宝島』でウタを演じる栄莉弥さん、映画『PERFECT DAYS』でカンヌ国際映画祭のレッドカーペットを経験した中野有紗さんら、計11名の勢いのある若手俳優が揃いました。
「皆さんキラキラした輝きとフレッシュさにあふれていて。あまりにまぶしくて、実はまだ少しだけ人見知りをしています(笑)」

生徒の一人、藤村省吾を演じる日向 亘さんにとって、堀田さんは“スター”なのだとか。集中力が途切れてしまいそうでセットから出られなかったときに、堀田さんがずっと見守ってくれたことに救われたそう。その真相について、照れながらも話してくれました。
「私自身が簡単にスイッチを入れることができないので、空気感をじんわりと作っておきたいタイプなんです。なので、そのお芝居を一緒にする方が近くにいてくれると、とてもうれしくて。自分が生徒役を演じていたときに、先生役の方がそういう姿を見せてくださったので、私もぜひ取り入れたいなと思ってその場にいました」
“推し”に救われ、癒やされる
堀田さんが演じている珠々先生の“推し”は、『銀河鉄道の夜』『注文の多い料理店』で知られる作家・宮沢賢治。名前が同じ「ケンジ」であることから、白鳥健治にも親近感を抱き、気になる存在になっていきます。
「珠々のテンションが唯一上がるのが、宮沢賢治です。彼女のデスクの上は、宮沢賢治一色。とても可愛らしいので、ぜひ美術にも注目していただけるとうれしいです」

そんな堀田さんご自身の推しは、シンガーソングライターで俳優のIU(俳優名はイ・ジウン)さん。是枝裕和監督の初韓国映画『ベイビー・ブローカー』のムン・ソヨン役としても知られています。
「歌手・俳優・音楽番組のMCと、マルチに活躍されているIUさんを昔からずっと応援しています。直接お会いしたことはありませんが、YouTubeなどを拝見していて、お人柄も素敵な方なんです。30代になり芸能生活も長いのに、謙虚で一生懸命な姿にすごく勇気をいただいていますし、素敵な歌詞にも救われています」
堀田さんの3つの“カギ”

メンタル安定のためにもよく笑う!
体のメンテナンスより、心を安定させることを大切にしていました。
「心のバランスが悪いと体にも影響を及ぼすような。なので、一番はメンタルを安定させることかなと思っています。秘訣は、よく笑うこと。もともと“ゲラ”なのですが、できるだけその日を楽しんで、よく笑うようにしています!」
おいしいものを食べてしっかり眠る
つらいことがあったとしても、できるだけポジティブに変換するためにしているのは、ごはんを食べに行くこと。
「おいしいものを食べることが大好きなんですよ。あと、睡眠をとることも年々切実になってきています。特別なことをするより、しっかり寝て、しっかりごはんを食べて備えることが、私には合っている気がします。私、仕事終わりの帰宅スピードがめっちゃ早いんです(笑)。そうやって自分の時間を捻出するのも大切かなと思うので、仕事が終わったらいち早く帰って“推し”の最新出演作を見たり、音楽を聴いたりするだけで、自分に戻れたと感じます」
夜空を見ること
本作のキーとなるのは「星」。今まで以上に堀田さんを魅了し始めています。
「先日、プラネタリウムに行ったのですが、携帯から離れて星空を見上げる時間にとても癒やされました。故郷の滋賀県は星座を探す授業があるほど、とてもきれいに星が見える場所なので、昔から空を見上げることも、星も大好きで。特に月が好きなのでモチーフのアクセサリーも持っていますが、この作品をきっかけに星を見ることが新たな趣味になりそうです」
【INFO】月曜22時連続ドラマ 『僕達はまだその星の校則を知らない』
カンテレ・フジテレビ系全国ネットで放送中

濱ソラリス高校に派遣されたスクールロイヤー、彼をサポートする国語教師、らつ腕な学院理事長、そして生徒たちが、法律や校則では解決しがたい若者たちの青春に、丁寧に向き合っていく学園ドラマです。
【出演】磯村勇斗、堀田真由、平岩 紙、市川実和子
<日高由起刀、南 琴奈、日向 亘、中野有紗、月島琉衣、近藤 華、越山敬達、菊地姫奈、のせりん、北里 琉、栄莉弥>
淵上泰史、許 豊凡(INI)・坂井真紀、尾美としのり・木野 花、光石 研、稲垣吾郎 ほか
【脚本】大森美香
【音楽】Benjamin Bedoussac
【監督】山口健人、高橋名月、稲留 武
【プロデューサー】岡光寛子(カンテレ)、白石裕菜(ホリプロ)
【制作協力】ホリプロ
【制作著作】カンテレ

「宇宙の一部になりたい」―――。独特の感性を持つがゆえに人生にも仕事にも臆病だった弁護士が、少子化による共学化で揺れる私立高校に『スクールロイヤー』として派遣されることになり、法律や校則では簡単には解決できない若者たちの青春に、不器用ながらも必死に向き合っていく学園ヒューマンドラマ
https://www.ktv.jp/bokuhoshi/
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撮影/楠本隆貴 取材・文/関口裕子
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