
足つぼダイエットで痩せる!代謝アップにおすすめの反射区とその効果
足裏には、ダイエットに有効な足つぼ(反射区)が点在。ここでは、代謝を上げたりむくみを改善したり、さまざまな役割を持つつぼを厳選して紹介します。気持ちよ~く刺激するだけで、健康効果を得られますよ。
目次
足つぼダイエットの基礎知識
足の裏からのアプローチで痩せることを目指すのが、足つぼダイエット。まずは「足つぼ」自体に関する基本を解説します。
足つぼ(反射区)とは何か

足の裏を刺激する施術には、アメリカでまとめられた「リフレクソロジー」と、東洋医学に基づく「ツボ(経穴)」のマッサージとがあります。これら2つは、まったく別のものです。
リフレクソロジーは、手足や耳など体の末端に存在する「反射区」というエリアを刺激するもの。この反射区には、全身の臓器や器官の状態が反映されていると考えます。つまり、反射区を刺激すれば、対応する臓器を間接的に活性化させることが可能です。
一方、東洋医学のツボは「気」の巡りに働きかけ、全身のバランスを整える効果を持つもの。反射区のようなエリアではなく、1カ所の“点”で捉えます。手足などの末端に限らず、全身に点在しているのも違いの一つです。
一般的に「足つぼ」と言った場合、多くのサロンなどではリフレクソロジーにおける「反射区」を意味します。本記事でもこれ以降、足の裏に多く存在する反射区を「足つぼ」として解説します。
ダイエットへの活用方法

さまざまな臓器とピンポイントでつながり、健康増進に働きかける足つぼ。ダイエットに対しても、一定の効果が期待できます。
痩せることを目的とするのであれば、消化器系の反射区を丁寧に刺激するのがおすすめ。体内のエネルギー消費をスムーズにし、脂肪が燃焼しやすい体質へと導きます。
また、足の裏をほぐすと血行が促進。全身がポカポカと温まり、代謝が上がります。お風呂などで体を温めてから行うのも良いでしょう。

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足つぼを押すと痩せる仕組み
体の土台である足裏には、負担も老廃物もたまりがちです。反射区への刺激を意識的に行うだけで、血流の改善をはじめとした健康・ダイエット効果を得られます。足つぼマッサージが痩せやすい体質づくりにも貢献する理由を見ていきましょう。
血流が良くなり代謝アップ

足は心臓からもっとも遠く、血流が滞りやすい場所。足裏をほぐせば血の巡りが改善し、全身の巡りも良くなります。血液に乗って酸素や栄養が全身に行きわたるようになり、代謝が上がると考えられます。
血流が良くなると、こり固まっていた筋肉もやわらかくほぐれて本来の機能が復活。正しい姿勢を取りやすくなるため、腰痛や肩コリの緩和も期待できます。
排出力を上げてむくみを改善

体の最下部に位置する足裏には、体液や老廃物がたまりがち。反射区の刺激で血流が良くなれば、体液は心臓に戻りやすくなり、むくみが和らぎます。
腎臓や膀胱といった臓器につながる反射区を押せば、むくみはさらに改善しやすく。足裏をほぐしたあとにはコップ1杯ほどの水分を摂ると、その水分が体内をきれいにする手助けとなってくれます。
ストレス軽減してドカ食いを防止
足つぼ刺激には、リラックスを促す作用も。特に、サロンなどでリフレクソロジーの施術を受けた場合には、脳がリラックス状態であることを示す「アルファ波」が高まるというデータもあります(英国式リフレクソロジー クイーンズウェイの研究より)。
ストレスを軽減することで過度な食欲がおさえられ、ドカ食いや間食を減らすことも期待できます。
ダイエットにおすすめの足つぼ(反射区)
足の裏には、60~70もの反射区が存在しています。それぞれが全身の臓器や器官と対応していますが、なかでもダイエット効果を求める人におすすめの反射区を紹介します。

土踏まずの内側:消化効率を上げる
土踏まずの付近には、胃や腸、すい臓、十二指腸など、消化器の反射区が点在しています。この付近を刺激すると、消化から排泄までの流れがスムーズに。必要な栄養をしっかりと吸収できる一方、余計な脂肪がたまりにくい体質作りをサポートします。
また、ダイエット中に悩みがちな胃もたれや便秘といった諸症状の緩和にも、効果が期待できます。このほか、過剰になった食欲をおさえることでもダイエットに貢献してくれる反射区です。
あぐらをかいて座ったら、こぶしの第二関節で、土踏まず全体を指のほうからかかと側へと押しほぐしましょう。その後、「特に気持ちいい」と感じる箇所を両手の親指で重点的にほぐすのがおすすめ。気持ちよさを感じる箇所は、特に疲れている可能性が高いです。
足裏の中央~かかと:むくみ改善・デトックス

デトックスと関係の深い臓器と言えば腎臓。腎臓の働きがおとろえると、体内に老廃物がたまってしまいます。こうした老廃物の排出を促すには、腎臓の機能改善が欠かせません。
腎臓の反射区は、足裏のちょうど中央に位置しています。両手の親指を重ね、グッと押し込むように刺激するのがおすすめです。
さらに、腎臓の反射区からかかとの内側あたりに向けては、尿管や膀胱の反射区もつながっています。泌尿器系の反射区をまとめてほぐせば、不要物を尿として排出でき、むくみの改善にも役立ちます。
親指の付け根:代謝を上げる

代謝アップを目指すなら、親指の付け根の盛り上がった部分(母指球)にある甲状腺の反射区を刺激して。
甲状腺は、のどぼとけの下にある器官で、蝶が羽を広げたような形をしています。全身の新陳代謝をつかさどるホルモンが分泌される場所です。甲状腺ホルモンが不足すると基礎代謝が落ち、摂取したカロリーをうまく消費できずに脂肪が蓄積してしまいます。さらには体力が落ち、疲れやすくなることも。
しっかり揉み込めば、甲状腺ホルモンの分泌が正常化。代謝を改善し、痩せやすい体質へと導きます。人さし指の第二関節を使うと、指先で押すよりも力を入れやすいのでおすすめです。
足の下半分:腸内環境を整える

大腸の反射区は、左右両方の足裏に広がっています。腸の形とちょうど同じように、右足裏の下部から上にかけて「上行結腸」、左足裏にまたがって「横行結腸」、左足裏の下部に「下行結腸」「S状結腸」のゾーンがあります。
便が動く様子をイメージしながら、人さし指の第二関節を使って押し流してみて。腸の排出力を高め、お腹がスッキリします。
足つぼマッサージのやり方
次に、足つぼの基本的な押し方を説明します。「足つぼマッサージ」というと、とにかく強くグリグリするイメージを持つ人もいるかもしれませんが、強すぎるとかえって肌を傷めてしまうことも。「痛気持ちいい」と感じる強さがベストです。
反射区の基本的な押し方

刺激したい反射区の位置によって、親指、指先、人差し指の第二関節などを使い分けます。ハンドクリームやオイルなどを塗って滑りを良くしたら、気になる反射区を「痛気持ちいい」と感じる強さでグッと押し込んで。1カ所を押し込むだけでなく、指の腹をゆっくりとすべらせて、押し流すようにほぐしてもOKです。
今回の記事で解説した反射区以外にも、足裏がゴリゴリ・ジャリジャリしているところがあれば、対応する臓器がお疲れぎみのサインかも。ぜひ重点的にほぐすことをおすすめします。
そして、マッサージを終えたら1杯の白湯を飲むのがポイント。水分を補うことで、デトックス作用がより高まります。
自宅で続けるコツ

“点”で考える東洋医学の「ツボ(経穴)」とは異なり、反射区は“エリア”で考えます。そのため厳密に「この臓器に効く足つぼはここだから……」と、正確性にこだわる必要はありません。気持ちいい部分を刺激すれば、場所が多少ズレてもOKです。
また、指で押し込む以外にも、ゴルフボールを使ったり、青竹踏みを活用したりするのも一手。足裏全体をまんべんなくほぐすことで血流を上げ、代謝アップを促します。
1日のうち、食事の直後以外ならばいつ行っても良いのですが、習慣化が難しいと感じる人は、お風呂上がりや寝る前のルーティンに組み込んで。足裏がやわらかくなっているので、おすすめです。
足つぼ刺激の注意点
ダイエットや健康に対して嬉しい効果を持つ足つぼマッサージですが、行うタイミングには注意が必要。下記のポイントを守って行いましょう。
食事や飲酒の直後は避ける

足裏を刺激するときは、食後1時間以上経ってから行うこと。食べ終えてすぐは、消化器官に血流が集中しています。反射区を押すと全身の血流が改善する一方、消化器の働きを妨げてしまうリスクがあるので要注意。
また、お酒を飲んだ後に足つぼをほぐして血流を上げてしまうと、アルコールの巡りが早くなります。こちらも避けたほうが良いでしょう。
妊娠中の足つぼ刺激はNG
足の反射区のなかには、生殖器につながるものも。場合によっては体調に影響することもあるので、妊娠中の足つぼマッサージは控えてください。
ケガや体調不良のとき
特に足をケガしているときは、反射区のマッサージはやめておくのが無難。刺激が加わったり、血行が良くなったりすることで、かえって痛みが増してしまうこともあります。
体調が悪いときも、足つぼマッサージはやめておきましょう。

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習慣化することで得られる効果

足つぼダイエットは、即効性に優れたものではありません。しかし習慣的に続けることで、体内環境は徐々に改善に向かいます。続けているうちに「痩せた」「疲れにくくなってきた」と実感できるでしょう。
体重が徐々に減少する
足つぼ刺激を続けていると、血流が改善。冷えやむくみの改善が期待できるだけでなく、内臓の働きが高まり、基礎代謝が上がると考えられます。
ただし、反射区によるダイエットだけで劇的な効果が出るわけではありません。健康的に痩せたいならば、適切な食事や運動に加えて足裏をほぐすことが必要です。
疲れが取れやすくなる

足裏がほぐれて血行が促進されると、新陳代謝がアップ。体内にたまった老廃物が排出されやすくなり、疲れた体のリフレッシュにつながります。前日の疲れが取れにくいと感じている人は、ぜひ試してみて。
巡りが良くなりリラックス
足つぼへの刺激で全身の血流が良くなると、自律神経のバランスが整い、副交感神経が優位になりやすく。ストレスを和らげる効果が期待できます。
また、1日のうちに短時間でもセルフケアの時間をとることは、日々の生活で蓄積したストレスを緩和するうえで大切なポイント。足に触れてほぐす足つぼ刺激は、自分自身と向き合い、いたわる時間としてうってつけです。忙しい毎日だからこそ、短時間で良いので足つぼマッサージを生活に取り入れてみましょう。
まとめ

足裏の反射区を刺激する、足つぼダイエット。それだけですぐに痩せるのは難しいものの、生活習慣の改善に加えて生活に取り入れれば、代謝を促進するほか、むくみの改善やストレス軽減にも効果が期待できる方法です。
今回は消化器や甲状腺など、ダイエットと関連の深い反射区にしぼって紹介しました。しかしこれ以外にも、足裏には嬉しい健康効果を持つ反射区が60~70も点在しています。「刺激すると気持ちいい」と感じる箇所を押し流すようにほぐせば、それだけでも血流が向上。基礎代謝アップなども見込めます。食後や飲酒直後など避けるべきタイミングには注意をしつつ、心地よくほぐす習慣をぜひ続けてみて。
[ 監修者 ]