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オートミール ヨーグルト

オートミールとは?健康やダイエットに良い理由とおすすめの食べ方

特に朝食におすすめなオートミール。食物繊維を豊富に含む栄養満点の穀物で、健康やダイエットに効果が期待できます。オートミールの魅力や正しい食べ方について知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

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オートミールとはどんな食品?

オートミール 素材

オートミールは、穀物の一種である燕麦(エンバク)のもみ殻を取り除いて加工された食品です。オート麦やオーツ麦とも呼ばれ、シリアルの一種であるグラノーラの主原料としても知られています。

オートミールにはさまざまな形状があり、粉砕された「スティールカットオーツ」や外皮を粉にした「オーツブラン」、蒸して押しつぶした「ロールドオーツ」、さらに細かく砕いた「クイックオーツ」や「インスタントオーツ」などがあります。

この形状の豊富さが、オートミールの使い道を広げているといえるでしょう。日本でも注目を集め、主食としての利用やシリアルとしての食べ方、雑炊やチャーハンにも適した優れた食材となっています。栄養価が高く低糖質・低カロリーであるため、ダイエット中の方にもおすすめです。

オートミールの美容・健康面のメリット

オートミール 食べ方

オートミールは美容や健康にどのような利点があるのでしょうか。オートミールを食べるメリットについて見ていきましょう。

(1)食物繊維を豊富に含んでいる

オートミールは、豊富な食物繊維が特徴的です。まず、水溶性食物繊維が豊富に含まれており、これは水に溶ける特性を持っています。

腸内の善玉菌を増加させ、同時に血液中のコレステロールを低下させる効果が期待できます。この水溶性食物繊維は水分を保持し、溶けると柔らかいゲル状になり、便秘の改善が期待できるでしょう。

一方で、オートミールには不溶性食物繊維も豊富に含まれています。この不溶性食物繊維は水に溶けず、腸内で水分を吸収して膨張します。その結果、便のかさを増やし、腸のぜん動運動を活発化させ、便通を促進させるのです。

(2)ビタミンB群を豊富に含んでいる

オートミールはビタミンB群を豊富に含んでいます。特にビタミンB1やB2が豊富に含まれ、これらは身体がエネルギーを生成するために不可欠な栄養素です。

ビタミンB群は、3大栄養素である糖質・たんぱく質・脂質をエネルギーに変換するサポートをしてくれます。それだけでなく、脳への神経伝達物質を生成する過程にも関わっています。その結果、心身のエネルギー効率が向上し、活力溢れる毎日をサポートしてくれるでしょう。

さらに、ビタミンB群は免疫力を向上させ、肌の健康維持もしてくれます。オートミールの摂取は、美容と健康を同時に促進することが期待できます。

(3)鉄分やカルシウムを豊富に含んでいる

オートミールは鉄分やカルシウムを豊富に含んでいます。日本の厚生労働省が定める13元素のうち、オートミールが提供するミネラルは特に注目されています。

鉄分は、赤血球の中に存在するヘモグロビンの原料として不可欠です。鉄分が不足すると、貧血・疲れ・肌荒れなどの問題が生じる恐れがあります。オートミールの摂取は、これらの不調を防ぐ助けとなります。

また、カルシウムは骨や歯の主要成分です。骨密度の維持や成長に関係し、健康な骨と歯を保つのに役立ちます。

鉄分やカルシウムは身体にとって不可欠な栄養素であり、オートミールを通じてこれらのミネラルを効果的に摂取することで、美容と健康をサポートすることが期待できます。

(4)GI値が低い

オートミールの美容・健康メリットのひとつは、その低いGI値です。GI値(グリセミック・インデックス)は、食後の血糖値の上昇度を示す指標で、低GI食品は近年注目を集めています。

摂取した炭水化物は食後に血糖値を上昇させ、それに対して分泌されるインシュリンは脂肪生成を促進させてしまいます。低GI値の食品は、血糖値の上昇が緩やかで、それに伴うインシュリンの分泌を抑えてくれるのが特徴です。

オートミールはその代表的な「低GI食品」であり、白米のGI値が88であるのに対して、オートミールのGI値はわずか55です。この低いGI値により、血糖値の急激な上昇が抑えられ、太りにくい効果が期待できます。

オートミールを食べるとダイエット効果がある?

オートミール 健康

オートミールはダイエット効果があります。なぜダイエットに向いているのか、その理由を見ていきましょう。

お米よりもカロリーや糖質が少ない

オートミールは、お米と比べるとカロリーや糖質が低い特徴があります。1食分をオートミールに置き換えることで、白飯よりもカロリーを半分に抑えることが可能です。

また、糖質もオートミールが17.9gに対して白米は53.4gです。ダイエット中に推奨される1食あたりの糖質摂取量は20~40gであり、オートミールはこの制限に適しています。

腸の調子を考慮しながら、主食を1日1~2回程度オートミールに置き換えることがおすすめです。これにより、カロリーコントロールや糖質の制限が可能となり、ダイエット効果が期待できます。

満足感があり腹持ちも良い

オートミールは満足感と腹持ちの良さが特徴です。豊富な食物繊維が、食事をより充実感あるものに変え、満腹感をもたらします。

食べすぎも予防でき、つらい空腹感を和らげ、ダイエットをサポートしてくれる頼もしい存在です。

また、オートミールにはカルシウム・鉄分・ビタミン・ミネラルなども豊富に含まれています。

これらの栄養素は、バランスのとれた食事に不可欠であり、健康的に体重管理できるでしょう。食物繊維の効果により、腹持ちが良く、食べすぎのリスクを軽減できる一方で、栄養バランスも保ちながらダイエット効果を高めます。

オートミールはグルテンフリー?小麦アレルギーでも食べられる?

オートミール 小麦?

オートミールはグルテンフリーかどうか気になる方も多いのではないでしょうか。グルテンフリーの食生活を送っている方や小麦アレルギーの方は、以下をぜひ参考にしてください。

原料のオーツ麦はグルテンフリー

オートミールは基本的にグルテンフリーの食材であり、小麦粉のように水を加えてもグルテンを形成しません。その秘密は、オートミールの原料であるオーツ麦にあります。オーツ麦は小麦とは異なり、天然にグルテンが含まれていません。

しかし注意が必要なのは、全てのオートミールが必ずしもグルテンフリーであるとは限らないことです。製品によっては、生産ラインで小麦が混入する可能性があります。

生産・加工の過程で小麦が混入する可能性はゼロではない

オートミールは基本的にはグルテンフリーですが、小麦アレルギーの方が注意すべきなのは、生産・加工の過程で小麦が混入する可能性がゼロではないことです。

畑での栽培や輸送、製造の段階で小麦が同じ施設や機械で取り扱われることがあり、これが混入の原因となります。

小麦アレルギーの方が安心してオートミールを摂取するためには、製品選びが重要です。製品のパッケージに「グルテンフリー」の表示があるかどうか確認しましょう。

信頼性の高いメーカーは混入を最小限に抑える工夫をしていることが多く、そのような製品を選ぶことで安心してオートミールを楽しめます。

留意点を把握し、適切な製品を選ぶことで、小麦アレルギーの方もオートミールを安全に食せるでしょう。

オートミールの種類とそれぞれに適した食べ方

オートミール 種類

ひと口にオートミールといっても、さまざまな種類があります。ここでは、オートミールの種類と適した食べ方について紹介します。

(1)ホールオーツ

原麦の穀皮を取り除き、全粒のまま熱処理されたものです。浸水を必要とし、長い調理時間が特徴で、パンなどに混ぜて使用されることが一般的です。

硬いため、生のままでは食べることが難しく、主に調理して利用されます。ホールオーツはそのままでは食べづらい特性を持ちつつ、その風味や食感を生かしてさまざまな料理にアクセントを加えることができます。

(2)カットオーツ

ホールオーツを裁断した形状で、20分以上の調理が必要です。カットオーツを使ってつくられるおかゆはプチプチとした食感が特徴で、調理することで風味豊かな味わいが広がります。

硬い性質からそのままでは食べることが難しく、通常はパンや他の料理に混ぜて利用されます。カットオーツは調理時間をかける手間がある分、その風味や食感を生かしてオートミールの魅力を楽しめるでしょう。

(3)ロールドオーツ

蒸したオーツ麦をローラーで平らにし、ローストしたオートミールの一種です。5分ほどの調理時間で、粘り気がほどよく、さらっとした食感でありながらかみ応えも感じられます。

おかゆやお米の代わりにでき、シリアルとしても楽しめるでしょう。短い調理時間とバランスの良い食感から、ロールドオーツは忙しい朝の食事やヘルシーな食事の一部として利用されることがあります。おいしさと栄養を兼ね備え、さまざまな食べ方で楽しめるオートミールの一種といえるでしょう。

(4)クイックオーツ

カットオーツを蒸し、ローラーで薄くしてから焼釜でローストしたオートミールの一種です。2分ほどで簡単に調理ができ、食感が少し残ります。そのままでも食べられ、ヨーグルトにひたしてオーバーナイトオーツにすることも可能です。

手軽な調理が特徴で、朝食やスナックとして利用されます。クイックオーツは食事のアレンジがしやすく、忙しい生活に対応したオートミールです。

(5)インスタントオーツ

カットオーツを蒸し、クイックオーツよりもロールで薄くし、焼釜でローストしたオートミールの一種です。わずか1分ほどで手軽に調理でき、とろりとした食感が特徴的で、離乳食にも適しています。

そのままでも食べられ、ヨーグルトに加えてさらりとしたオーバーナイトオーツやスムージーに利用することも可能です。インスタントオーツは、バリエーション豊かな食べ方で栄養とおいしさを楽しめます。

(6)ベビーオーツ

カットオーツを蒸し、ローラーでクイックオーツよりもさらに薄くし、焼釜でローストしたオートミールをさらに細かく割り砕いたものです。

手軽に1分ほどで調理でき、細かい粒子で火が通りやすいため、離乳食などに最適です。ベビーオーツは栄養価が豊富で、幼児の成長に適しています。

そのままでも食べられ、ヨーグルトや果物と組み合わせて、子どもたちが喜ぶおいしいスナックや朝食をつくることが可能です。

オートミールを上手に取り入れよう!おいしい食べ方アイデア6つ

オートミール クッキー

ここでは、オートミールの食べ方を6つ紹介します。オートミールはさまざまな食べ方があるため、ぜひ参考にしてください。

(1)ヨーグルトに混ぜる

オートミールは、ヨーグルトに混ぜて楽しめます。クイックオーツ、ロールドオーツ、インスタントオーツなど、加熱せずに食べられる種類が向いています。

手軽にさらっとした食感が楽しめ、加熱の手間もかかりません。はちみつやメープルシロップで甘みをプラスしたり、お好みのフルーツを加えたりすることで、ヘルシーでおいしい朝食やスナックが完成します。

ヨーグルトとの相性は抜群で、栄養バランスも良いため、健康的な食事を楽しみたい方におすすめの食べ方です。

(2)お米のようにリゾットや雑炊にする

オートミールは、チャーハンや雑炊、リゾットなど、さまざまなアレンジが可能です。オートミール特有の風味が抑えられ、食べやすくなるのが特徴です。インスタントオーツやクイックオーツでもできますが、ロールドオーツを使用すると、ご飯に近い食感が楽しめ、より食べやすくなります。

お好みの具材や調味料でアレンジすることで、オートミールのヘルシーな特長を生かしつつ、リゾットや雑炊のおいしさを堪能できます。

オートミールの柔らかい食感が、これらの料理に新しい風味を加え、食事を楽しめるでしょう。

(3)スープに加える

オートミールをみそ汁やスープに加えると、手軽にヘルシーなアレンジができます。大さじ1杯程度が目安で、これを1杯のスープに混ぜるだけで栄養価がアップし、食事のバリエーションも広がるでしょう。

食べる直前に加えると、さらっとした食感が楽しめ、スープに混ぜ込んで煮込むととろっとした食感に変化します。オートミールの風味がスープに絶妙なアクセントを加え、満足感もアップするでしょう。このシンプルでアイデア豊かな食べ方で、普段のスープがヘルシーでおいしいものに変身します。

(4)ハンバーグのつなぎにする

オートミールをハンバーグのつなぎに活用すると、食物繊維と栄養素がアップし、ヘルシーでおいしい仕上がりになります。

オートミールの特長である香ばしい風味が、ハンバーグに深い味わいを与えるでしょう。また、オートミールは保水性が高いため、ハンバーグがふっくらとジューシーに仕上がります。

食感もアップし、ハンバーグに特有のもちもち感を楽しむことが可能です。これにより、普段のハンバーグがよりヘルシーで栄養価の高いメニューに変身します。

(5)焼き菓子に混ぜる

オートミールを焼き菓子に混ぜると、香ばしさとヘルシーさが楽しめます。クッキーやマフィン、シリアルバーに加えることで、サクサク感とオートミール特有のプチプチ感が味わえるでしょう。

オートミールの食物繊維が焼き菓子にアクセントを加え、甘さと相性抜群です。さらに、ビタミンやミネラルが豊富に含まれるため、栄養もアップします。

お好みのドライフルーツやナッツをプラスすれば、食感のバリエーションも増え、自家製のヘルシースイーツが完成するでしょう。

(6)離乳食にも使える

オートミールは離乳食にも最適な食材です。ビタミン・ミネラル・食物繊維を豊富に含み、子どもの健やかな成長に貢献します。

オートミールは離乳食初期から導入でき、手軽な調理方法で栄養バランスの良い食事がつくれるでしょう。なめらかな食感と穀物独特の風味は、赤ちゃんにとって食べやすく、飽きのこない特長でもあります。

煮たりすり潰したりして柔らかく仕上げれば、赤ちゃんの成長段階に合わせて無理なく摂取可能です。親子で楽しみながら、ヘルシーで栄養価の高い離乳食をつくりましょう。

健康やダイエットのためにオートミールを食べるときのポイントや注意点

オートミール ポイント

オートミールは健康や美容に良い食材ではありますが、気を付けなければならない点もあります。ここでは、オートミールを食べる際のポイントや注意点を紹介します。

(1)過剰に摂取しない

オートミールを健康やダイエットの一環として取り入れる際には、摂取量に注意が必要です。一般的な摂取目安は1食30〜40gといわれています。

オートミールは豊富な食物繊維を含んでおり、適切な量を摂取することで腸内環境の改善や健康促進が期待できるでしょう。

しかし、過剰な摂取は逆効果となる可能性があります。食物繊維が過度に摂取されると便秘の原因となることがあり、また、栄養素の吸収を妨げることも懸念されます。摂取量を守り、適度な範囲でオートミールを取り入れることが大切です。

(2)食べ合わせで栄養面の欠点を補う

オートミールは栄養豊富ながら、一部の栄養素が不足しています。たんぱく質・脂質・ビタミンA・ビタミンCなどはその代表例です。これらの欠点を補うためには、食事のバランスが鍵となります。

たんぱく質は肉・魚・卵などの動物性食品から摂取可能です。これらをオートミールと組み合わせることで、必要なアミノ酸をバランス良く取り入れることができます。同様に、脂質は牛乳やヨーグルトなどの乳製品が効果的です。

オートミールを摂取する際には、さまざまな食材を組み合わせ、食事全体でバランス良く栄養素を摂りましょう。

まとめ

オートミールまとめ

オートミールは健康やダイエットに優れた食材です。豊富な食物繊維で腸内環境を整え、低GI値で血糖値の上昇を緩やかにしてくれます。

ビタミンBやミネラルも含み、美容や免疫力向上も期待できるでしょう。カロリー控えめで飽きずに食べやすく、ヨーグルトやスープに加えたり、おかゆやリゾットにアレンジしたりするとよりおいしく食べられます。

バランス良く食べ合わせることで栄養面の欠点も補え、健康的な食生活に役立つため、日々の食事に取り入れてみてください。

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