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食後の眠気は血糖値スパイク?糖尿病予防のために今できる6つのこと

食後に現れる強い眠気は、もしかして糖尿病の始まり? そんな疑問に専門医が回答。放置すると怖い「血糖値スパイク」や、糖尿病の初期症状、食事や運動など、今からできる予防法について、医師・松本和隆さんが答えてくれました。

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食後の強い眠気は糖尿病と関係がある?

食後、急激に眠気が訪れ、仕事や家事が進まない…という経験は誰にでもあるのではないでしょうか。これは糖尿病の始まりでは? と心配になる人がいますが、糖尿病ではなく健康な人でも食後に眠気がやってくるのは自然な現象です。

食後に訪れる眠気の原因は消化によるもの

ごはんを食べると人間の消化管(胃や腸)では、消化が始まります。一時的に胃や腸に血液が集中することで、脳にまわる血液が不足。脳がボーっとして、眠気が現れます。

糖尿病になると食後の高血糖が眠気につながる

誰でも食事を摂ると、食後の血糖値が上がります。血糖値とは、血液中を流れるブドウ糖(糖)の値のこと。健康な人は、すぐに膵臓から血糖値を下げるホルモン「インスリン」が分泌して血糖値をおさえてくれます。

しかし糖尿病になると、このインスリンの働きが低下。膵臓からインスリンが出るタイミングが遅れ、一時的に血糖値が高い状態=高血糖が続きます。そのため血糖値が下がるまでの間に、頭がボーっとするなどの眠気におそわれることがあります。

糖尿病になると低血糖でも眠気に

寝ている女性

糖尿病になると、高血糖だけでなく、血糖値が下がったあとの低血糖にも注意が必要です。膵臓はインスリン分泌の遅れを取り戻そうと一生懸命がんばり、インスリンが過剰に出てしまうことがあります。

そうするといったん下がった血糖値がさらに急降下。血糖値が一時的に下がり過ぎることを低血糖といい、これもボーっとする、強い眠気を感じるなどの症状につながります。

食後に訪れる「血糖値スパイク」とは?

糖尿病ではなく健康な人でも気をつけたいのが「血糖値スパイク」。血糖値スパイクとは、「食後に急激に血糖値が上がってインスリンの働きで下がる→また食後に上がって下がる」という、食事のたびにジェットコースターのように“血糖値の乱高下”を繰り返すことをいいます。

健康な人でも気づかないうちに体の中で血糖値スパイクが起こっている可能性があり、これが繰り返されることで血管が傷つき、糖尿病はもちろん、生活習慣病のリスクにつながることがあります。

糖尿病とは?

そもそも糖尿病には、1型糖尿病と2型糖尿病の2種類があります。1型糖尿病と2型糖尿病は、1:9の割合で2型糖尿病のほうが圧倒的に多くなります。

1型糖尿病

インスリンは膵臓から分泌されます。1型糖尿病は、自分の免疫細胞が膵臓の細胞を攻撃してしまい、インスリンが作れなくなってしまう病気です。

2型糖尿病

いわゆる一般的に糖尿病といわれるのが、2型糖尿病。食生活を含めた生活習慣が原因で、インスリンが正常に働かなくなり、血糖値が高い状態が続きます。

糖尿病の初期症状は?

ジャンクフード

糖尿病の初期の頃は、残念ながらほとんど症状がありません。悪い生活習慣が続くと、自覚がないうちに進行してしまうこわい病気です。以下のような糖尿病の典型的な症状が現れる頃には、もはや“糖尿病予備群”ではなく、糖尿病が進行しています。

糖尿病になると現れる典型的な症状

  • のどが渇く、水をたくさん飲みたくなる
  • 尿が多い
  • 体重が急に減ってきた

これらは、糖尿病の典型的な症状。このような症状が出てからでは遅いのです。年齢や性別に限らず、そうなる前に健康診断で日ごろからチェックすることが大切です。

糖尿病は健康診断で分かる?

糖尿病は、健康診断の血液検査で測る「空腹時血糖」がひとつの目安になります。空腹時の血糖値が「109mg/dL以下」なら正常、「110mg/dL以上」になると異常、「126mg/dL以上」になると糖尿病とされています。

ただしこれは、空腹時の血糖値。糖尿病がどうかを調べる検査は、「ブドウ糖負荷試験」といい、75グラムのブドウ糖が入った水を飲んだあと、インスリンの変化を測定します。

糖尿病が原因で起こる「三大合併症」とは?

薬を飲む女性

糖尿病になると、それによって引き起こされる合併症が現れやすくなります。主な合併症は、目に現れる「糖尿病網膜症」、腎臓の働きが悪くなる「糖尿病腎症」、神経にも影響が出てしまう「糖尿病神経障害」の3つ。これらを「三大合併症」といいます。

糖尿病網膜症

糖尿病は、血管が傷ついて固くなる「動脈硬化」を引き起こします。目の中にはマスクメロンのように毛細血管が走っています。この血管が動脈硬化を起こし、ポキっと折れやすくなるのです。すると光が目の奥に届かなくなり、視力が低下、最終的に悪化すると失明につながります。

糖尿病腎症

二つ目は「糖尿病腎症」。腎臓にもたくさんの血管がありますが、動脈硬化を引き起こし、細胞が正常に働かなくなります。腎臓は変形してゴツゴツした形に。老廃物をろ過する働きが弱くなり、体に毒素が溜まってむくみやすくなったり、心臓をはじめとする各臓器に負担がかかったりします。

糖尿病神経障害

同じく動脈硬化により、体の神経にも悪影響があります。「糖尿病神経障害」は、末端から始まることが多く、足がしびれたり、感覚がなくなったりします。神経が働かなくなると、足をケガしても気づかないことがあり、そこから菌が入って感染症を引き起こすことも。

糖尿病は、動脈硬化の始まり。これらの「三大合併症」のほかにも、血管が詰まることにより脳梗塞や心筋梗塞、狭心症などが起こりやすくなります。糖尿病になると、さまざまな病気につながることを覚えておきましょう。

糖尿病予防のために今できる6つのこと

いま自覚症状がないと、「自分は大丈夫」と思い、つい乱れた生活を送り続けてしまいますが、年齢問わず油断は禁物です。将来糖尿病にならないために、そして“糖尿病予備群”にも入らないために、食事や運動習慣を見直してみましょう。糖尿病予防のためのポイントを紹介します。

【食事】ベジファーストを心がける

サラダ

食事のときは野菜から先に食べる“ベジファースト”を。食物繊維が豊富な野菜類は、血糖値の上昇がゆるやか。糖質の多い炭水化物から先に食べると、急激に血糖値が上がってしまいます。

【食事】腹八分目におさえる

食べすぎは血糖値の急上昇につながります。お腹が苦しくなるまで食べるのではなく、食事は腹八分目にセーブ。満腹の一歩手前でストップしましょう。

【食事】早食いをやめる

早食いは急激に血糖値を上げるため「血糖値スパイク」を引き起こす原因に。できだけゆっくりよく噛んで食べ、楽しみながら食事を。

【食事】1日3食を均等に

忙しいと、夜にドカンと多く食べてしまいがち。これもあまりおすすめできません。1日3食、なるべく均等の食事量、カロリーを摂るよう意識しましょう。

【運動】食べてすぐの運動で血糖値をおさえる

食後1時間以内に軽い運動をスタートするのがおすすめです。血糖値は食後約1~1.5時間後にピークを迎えます。このときに散歩やウォーキングなど、有酸素運動を取り入れると、糖がエネルギーとして消費され、血糖値がゆるかやに。

【嗜好品】タバコやお酒をひかえる

タバコは交感神経を刺激して血糖値を上昇させます。また、お酒は分解するのに膵臓が関係。飲み過ぎは膵臓を疲弊させインスリンを分泌する細胞を壊してしまいます。タバコはやめて、お酒は飲み過ぎに注意を。

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糖尿病・糖尿病予備群かどうかを調べるには?

血液検査

健康診断で再検査が必要といわれたら、糖尿病専門医がいる病院もしくは、内科を受診してください。いま健康な人でも、もしかしたら糖尿病予備群の可能性もあります。病院では、尿や血液などで検査をします。

まとめ:食後の眠気が気になる人は、今日から糖尿病予防する生活を

糖尿病は自分が気づかないうちにじわじわと進行する病気です。食後に眠気が訪れるのは健康な人でも自然なことですが、中には糖尿病予備群となる人もいるかもしれません。

これをきっかけに食生活や運動習慣を見直し、将来糖尿病にならない健康的な生活を送りましょう。また、気になる人は、病院やクリニックを受診してみることをおすすめします。

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