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肌の乾燥

秋冬のカサカサ肌、うるおい不足に。「乾燥トラブル」対処法とツボ|田中友也さん 季節の養生法

神戸にある漢方相談薬局「CoCo美漢方」田中友也さんが、“季節の養生法”をお届けする連載。今月は「肌の乾燥」がテーマ。秋冬のカサカサ肌をうるおす方法やツボを紹介します。

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肌が乾燥する原因は、“水”と“血”の不足

寒くなると感じる、肌の乾燥トラブル。肌がカサカサと乾いて小じわが目立ったり、化粧ノリが悪くなったりするのも、女性にとっては気になりますよね。パックやクリームで丁寧に保湿をしても乾いてしまう、という人も多いのでは?

東洋医学の考え方で「肌の乾燥」は、「水(すい)」と「血(けつ)」の不足が原因と考えられます。「水」は「津液(しんえき)」ともいい、体のあらゆる水分のこと。外気が乾燥しやすいこの時期は、体の中もカラカラ。水=うるおいが不足して、夏よりも乾きやすくなっています。

カサカサ肌

一方「血」は、体内の血液などを表し、顔の血色や肌つやに関係。睡眠不足が続く、スマホやテレビの見すぎで目を酷使する、考えごとや心配事が多いといった生活は、「血」を消耗しやすくなります。また女性は、毎月の生理でも「血」が不足。血色が悪くつやがなくなることで、肌が余計にカサカサして見えます。

さらに、乾燥しやすいこの時期は、五臓の中で「肺」が弱りやすい時期。東洋医学の五行色体表(※)で、肺は体の中で「皮膚」に対応。肺が弱ることでも肌トラブルが現れやすくなります。

※五行色体表…自然界や人間の状態を5つのカテゴリに分けた表で、東洋医学の診断に使用します。

肌の乾燥に効果的な食べ物は?

肌の乾燥には、不足している「水」と「血」を補うことが大切。うるおいアップには白い食材、血を補うには赤い食材を積極的に食べましょう。

「水」の不足に。体をうるおす白い食べ物

体をうるおすのは、白い食べ物。秋から冬は、大根や白菜など、スーパーにも白い食材がたくさん並びます。たっぷり使って、温かい鍋で食べるのがおすすめです。

白い食べ物…大根、白菜、レンコン、白きくらげ、山芋、豆乳、豆腐、ゆり根、松の実 など

「血」の不足を補う赤い食べ物

不足した血を補うのは、赤い食べ物。ベリー系や肉類のほか、一般的に「鉄分豊富」と言われる食材も血の不足をサポートします。

赤い食べ物…クコの実、ブルーベリー、いちご、小豆、レバー、小松菜、ほうれん草 など

肌をうるおす「小豆ときな粉の豆乳ドリンク」

豆乳ドリンク

体をうるおす豆乳ときな粉、血を補う小豆を混ぜた、スイーツ感覚のおいしいドリンク。

ゆで小豆ときな粉を入れたマグカップに、小鍋で温めた豆乳を注いで混ぜます。ゆで小豆は、無糖でも加糖でもどちらでもOK。甘さが足りないときは、うるおいアップ食材のはちみつを少量加えましょう。

・豆乳…約150~200cc
・ゆで小豆…約大さじ1~2
・きな粉…約大さじ1

辛い食べ物の摂り過ぎは、ますます乾燥肌に

肌の乾燥で悩んでいるなら、なるべく香辛料を使った辛い食べ物を控えましょう。辛いものには発散作用があるため、体を乾燥させ、ますますうるおい不足に。ふだんから辛いものが好きな人も、この時期はできるだけ避け、温かくてあっさりした食事を摂ってください。

肌の乾燥に効果的なツボは?

肌の乾燥トラブルに効果的なツボをご紹介します。肌と関係の深い肺を元気にする腕のツボや、体のうるおいや血を増やす足のツボです。仕事中はもちろん、テレビを見ながらなど、すきま時間でツボ刺激をしてみましょう。

肺を元気にするツボ「尺沢(しゃくたく)」

ツボ 尺沢

尺沢(しゃくたく):ひじを曲げた時にできるシワの上で、固い腱の親指側のくぼみにあるツボ。

押し方:腕と反対の手の親指で、やや強く、ひと押し5~10秒ほどを、3~5回くり返しましょう。

うるおいを増やし、みずみずしい肌へ導く「太谿(たいけい)」

太谿

太谿(たいけい):アキレス腱と内くるぶしの間のくぼみにあるツボ。

押し方:左右の足にあり、片足ずつ押します。親指を重ね、ツボを約7秒間しっかり押し続け、ゆっくりと指を離すのを繰り返しましょう。

血を補いうるおいある肌をサポート「血海(けっかい)」

血海

血海(けっかい):ひざのお皿の上、内側の角から指3本分上がったところ。

押し方:太ももを両手で包みます。親指を重ね、深呼吸しながらゆっくり押し、指を離すのを繰り返しましょう。床に座って、ひざを曲げた状態のほうが押しやすいでしょう。

肌の乾燥に効果的な生活とは?

次からは、肌の乾燥トラブルに効果的な養生法をまとめました。高級クリームや美容液に頼るのもいいですが、それよりも今やっている生活を少し見直すだけで、肌のうるおいがアップしますよ!

東洋医学的にも睡眠は一番の美容液に!

スマホやパソコンなど、目を酷使不足する生活が多い現代人は、常に「血」が不足気味。血はもちろん、水も補うのに最も大切なのは、ずばり睡眠。よく眠った翌日は、肌がつやっとしていると感じませんか? これは眠っている間にしっかり血や水が補填された証拠。夜更かししてパックするくらいなら、10分でも早く寝てしまいましょう。

乾燥に弱い「肺」をしっかり使う

肺

乾燥しやすく、五臓の中でも「肺」が弱りやすいこの時期。肺は肌のうるおいと密接に関わっているため、弱ったままではどんどんカサカサ肌に。時々深呼吸して、肺を思い切り伸び縮みさせたり、軽いウォーキングで心肺機能を高めたりすることで、肺が元気に。呼吸が浅くならないようにリラックスして過ごすことも大切です。

部屋は加湿して、空間にもうるおいを

肌の乾燥対策には、部屋の加湿も欠かせません。そもそも体全体に水が不足しているため、空間にも常にうるおいがある状態をキープしましょう。加湿器を使ったり、洗濯物を室内に干したりするのもいいでしょう。こまめな水分摂取もしっかり。

下着は綿やシルクの天然素材で乾燥予防

綿やシルクの服

肌が乾燥しやすい人にとっては、湿気を吸って発熱する素材の衣類は、実は不向き。肌が敏感な人ほど、ますます乾燥して、かゆみが出てしまうことも。顔だけでなく体もカサカサしやすい場合は、綿やシルクの肌にやさしい下着がおすすめ。天然素材は保湿性が高く、肌トラブルを予防できます。

今月の養生ポイント:がんばり屋さんで実は弱い「肺」を大切に

肺は、東洋医学で、美しい傘のことを言う「華蓋(かがい)」、かわいらしい、弱々しい意味の「嬌臓(きょうぞう)」などと呼ばれます。外から体内に入る邪気を、臓器の中で最初に受け止めてくれるのが肺であり、傘を広げたように他の臓器を守ってくれているのです。しかし、がんばり屋さんの割には、実はダメージを受けやすく弱い存在。肺は、うるおいを好み、乾燥を嫌います。美肌を保つためにも、乾燥しやすいこの時期は、セルフケアで肺を労わる生活を送ってくださいね。

イラスト/植松しんこ

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