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散らかる空間で悩む人におすすめ「ものを戻しやすい収納のコツ」|西原三葉さん 汚部屋改善レッスン

部屋を片付けてもすぐに散らかってしまう…。それは様々なものの収納場所が適切ではないからかもしれません。使ったものを元に戻しやすい「収納のコツ」をくわしく解説します。

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部屋が散らかりにくくなる「3つの収納ルール」

部屋が散らかりやすい原因の一つに、「収納場所」が考えらえます。ふだん何気なく収納スペースとしているところを、ポイントをおさえて見直してみると、今よりものを戻しやすくなり、散らかりを予防できるかもしれません。3つのコツをご紹介します。

(1)動作・動線に合わせて収納場所を決める

散らかりにくくなる「収納のコツ」一つ目は、動作や動線に合った場所を定位置にすること。しかし、片付けが苦手な人は、そもそも“動作・動線に合う場所”と言われても分からないかもしれません。

そんなときは、部屋の中でものが溜まりやすい場所に注目してみてください。実はそこが、一番自分にとってものを片付けるのにラクな場所ということ。

私が片付けコンサルティングで伺ったお宅では、部屋全体が散らかっているのですが、よく見るとキッチンカウンターに書類が山のように溜まっていました。そこでカウンターの上に収納ボックスを設置。定位置に適したところを収納場所にして、ものを元に戻しやすい工夫をしました。

ものが溜まるところに収納設置 キッチンカウンター例

他にも、ソファの上に上着やバッグなどが散乱しやすいなら、その近くにものを放り込める収納ボックスやハンガーラックを置いたり、テーブルの上にものが溜まりやすいなら、その近くに収納できるものを用意したりします。

動作や動線は、部屋の作りやその人の習慣などによって様々。「これはここが定位置!」という決まりはありません。ものが溜まりやすい場所を目安に、自分に合った収納場所を検討してみてください。

また、「使う場所」と「戻す場所」の距離が離れすぎていると、使ったあとに収納するのが面倒になるので、なるべく近くにすることもポイントです。

私は以前、洗濯物を取り込んだあと、自分の部屋へ持っていくことが面倒でソファの上に放置しがちでした。今は洗濯物を干すベランダ(使う場所)と、収納するクローゼット(戻す場所)をすぐ近くに変更。このように、動作の距離を縮めることも、ものを戻しやすくなる収納の工夫といえます。

使う場所と戻す場所を近くに

(2)使用頻度によって収納場所を変える

二つ目のコツは、使用頻度によって収納場所を変えること。そう言われると難しいように感じるかもしれませんが、「よく使うものを、取り出しやすい場所に収める」というシンプルな考え方です。

取り出しやすい場所とは…

【高さ】

中>下>高 の順に取り出しやすい

中…棚やクローゼットでいうと中段あたりで、目の位置から腰くらいまでの高さ。手が一番届きやすく、最も取り出しやすい場所。

下…棚やクローゼットでいうと下段。しゃがんだり屈んだりして取り出す場所。体勢を変える必要があり、中段よりは取り出しづらい。

高…棚やクローゼットでいうと上段。高さがあり、背伸びをしたり踏み台などに乗らないと取り出せない場所。

中>下>高 の順に取り出しやすい パントリー例
食品や雑貨などのストックでごちゃごちゃだったパントリー。使用頻度が高いものを中段に配置し、その次によく使うものを下段に、一番出番が少ないものを上段に収納。

【引き出し】

手前>奥 の順に取り出しやすい

手前…入っているものが見えやすく、取り出しやすい。

奥…手前よりはものが見えづらく、取り出しにくい。

手前>奥 の順に取り出しやすい 引き出し例
キッチングッズが無造作に詰め込まれていた引き出しを整理。毎日使うおたまやしゃもじを手前に、時々しか使わないキッチングッズを奥に収納。

このように、ふだんからよく使うものやすぐ使うものは、「高さだと中段くらい」「引き出しだと手前」に収納するのがポイントです。

(3)アクション数を減らした収納を

三つ目の収納のコツは、アクション数を減らすこと。例えばクローゼットの中に収納ボックスがあり、その中にものを入れる場合、

  • クローゼットを開ける
  • 引き出しを開ける
  • ものを引き出しに入れる
  • 引き出しを閉める
  • クローゼットを閉める

という5つのアクションが発生します。片付けられる人にとっては当たり前のことですが、片付けが苦手な人は、アクションが増えるほどものを元に戻しづらいということに…。散らかりづらい収納テクとして、アクションをいかに減らすかもポイントになります。

【おすすめ1】投げ込み収納

毎日使うものや、適当に収納しても使い勝手が変わらないものは、「投げ込み収納」が向いています。例えば、タオルやパジャマ、下着、靴下など。フタのないボックスを用意して、“投げ込む”だけ。畳む必要もないのでワンアクションで済みます。

投げ込み収納例

【おすすめ2】扉を開けっ放しにする

クローゼットや押し入れなどの収納スペースは、「扉を開ける」というアクションが発生します。なるべくものを戻すのが億劫にならないように、ふだんは扉を開けっ放しにするか、扉をはずしてしまうのも手。来客があるときだけ締めればOK、としましょう。

【おすすめ3】壁面収納を活用

アクションを減らすために、壁面も有効活用できます。例えばキッチンなら、シンク下の扉を開けて鍋やフライパンをいちいち収納するのではなく、下の写真のように壁にかけておきます。収納の手間が省け、使うときも簡単です。

ラベリングで可視化例

さらに…ラベリングで可視化する

3つのコツを生かして収納場所が決まったら、収納スペースやボックスにラベリングしましょう。ラベリングとは、ものの名前を書いて貼っておくこと。

ラベリングで可視化することで、どこに何を戻せばいいのかが分かりやすくなります。

収納 ラベリング例

ラベリングをすると、大人だけでなく、お子さんも自分でものの定位置が分かりやすくなります。例えば「ランドセル」と書いたラベルと、四角に囲ったテープで可視化するといった工夫をしてみてください。

ラベリング ランドセル置き場例

ご紹介した収納のコツを実践しても、また散らかってしまう場合は、定位置が適切ではないのかもしれません。一度で決められなくてもいいので、散らかってしまったら、再度「ものが溜まりやすい場所」はどこなのかを考えてみましょう。ものが戻しやすくなる工夫を、一つでもいいので今日から試してみてください。

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