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土と腸は同じ!小さな生き物たちが健康をつくる

社会起業家ジョン・ムーアさんの“笑顔になれる暮らしのヒント”をご紹介します。 野菜や植物たちが生まれ育つ土。目に見えない土壌の中の世界には、命を育む仕組みがあります。そう、まるで私たちの腸の中のように、小さな小さな生き物たちが健康を支えています。

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この記事の監修:ジョン・ムーアさん

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社会起業家、オーガビッツアンバサダー。英国公認教師、オーガニックフード・ガーデニング教師。英国シェフィールド大学卒業後、教師を経て、電通に入社。その後、パタゴニア日本支社長などを歴任。現在は一般社団法人シーズ オブ ライフ代表理事として活動中。

植物も人間も、目に見えない小さな生き物に支えられている!

植物たちが育つ土壌について、少し“深く”観察してみましょう。私たちは草木や花など、土の上の世界ばかりに注目していますが、目に見えない土の中にも、命を育む仕組みがあります。

みなさんは土の匂いを嗅いだことがありますか? 私は畑や植物を調べるとき、必ず土の匂いと味をチェックします。なぜなら、匂いで土が健康かどうかわかるからです。

健康な土は“おいしい”匂いがします。それは土壌に棲む無数のバクテリアが生きている証拠。バクテリアは土壌内の有機物や鉱物、ゴミなどを食べて糞をします。それを他のバクテリアが食べて糞をし、またそれを…と10回ほど繰り返されることで土ができます。
 そして同時に、植物が元気に育つための環境(pHや湿度など)や栄養もつくられるのです。また、バクテリアにとって最適な環境や栄養は、植物の根がつくります。土が植物を育て、植物が土をつくる。つまり、植物とバクテリアは共に支え合う「共生関係」にあるのです。

このような仕組みは、私たち人間の体の中にもあります。「腸内細菌」です。近年、腸内に棲む細菌たちのはたらきが健康に大きく関わっていることがわかってきました。そう、土と腸は同じ。植物も人間も、目に見えない小さな小さな生き物たちが、健康を支えてくれているのです。

しかし現在、化学肥料や農薬などにより土壌汚染が進んでいます。そして、「F1」種という人工的につくられた種が増え、植物とバクテリアの関係にも変化が起こっています。健康な土を育むことが難しくなっているのです。私たちの“土”はどうでしょう。腸内細菌たちが元気でいられる生活や環境になっているでしょうか? 人間も植物も一人では生きていけない。今こそ、共生している小さな仲間たちに目を向け、ライフスタイルを見直していきましょう。

オーガニック豆知識

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健康な土は生命力にあふれた豊かな匂いがする。

ジョンさんからの一言

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ジョンさんがアンバサダーを務めるオーガビッツとは?

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日本で最も多くのアパレルブランドが参加するオーガニックコットン普及プロジェクト。オーガニックコットン100%にこだわらず10%の商品を100倍の人に届けるという「逆転の発想」で現在約100ブランドが参加。一枚の服を通しておしゃれに参加出来る社会貢献活動としても注目されている。

取材・文/坂田奈菜子

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