
ゴーヤは美容に良い?美肌になれる栄養効果と食べ方を解説
ゴーヤは苦みのある野菜として知られていますが、実はビタミンやミネラルをはじめ、美容にうれしい栄養がたっぷり。美肌づくりに役立つ成分や、効果的な食べ方をわかりやすく紹介します。ぜひ毎日の食卓に取り入れてみて!
目次
ゴーヤに含まれる主な美容成分
ゴーヤには、美肌をサポートする栄養素がたっぷり。ビタミンCや食物繊維など、美容にうれしい成分をピックアップしてお伝えします。
ビタミンCがコラーゲンの生成をサポート

ゴーヤに含まれるビタミンCの量は、トマトに比べて約5倍。ビタミンCは、紫外線やストレスなどで増える活性酸素から肌を守るだけでなく、シミやくすみの原因となるメラニンの生成も和らげる働きがあります。
また、肌のハリや弾力に関わるコラーゲンを作るうえで、ビタミンCは重要な存在。コラーゲンは、皮膚の弾力やハリを保つために必要なたんぱく質です。ビタミンCが不足するとその生成が滞り、肌の老化やシワの原因になってしまいます。
さらにビタミンCは加熱に強く、スープや炒め物にしても栄養を取り入れられる優秀な栄養素。ゴーヤを食べることで、肌の調子が整いやすくなります。
ビタミンA・Eの抗酸化作用がターンオーバーを促進

ゴーヤには、肌の調子を整えるビタミンAとEが含まれています。どちらも抗酸化作用があり、紫外線やストレスなどによって発生する活性酸素から細胞を守ってくれるのが特徴。酸化ダメージが減ると、肌のターンオーバーもスムーズに進みやすくなり、古い角質がたまりにくくなります。
ビタミンAは、皮膚や粘膜の機能を正常に保つ働きがあり、肌の乾燥やざらつきの対策などの美容にも役立つ成分です。一方、ビタミンEは血行を良くし、肌全体に必要な栄養を届ける手助けをしてくれます。その結果、顔色が明るくなったり、くすみの軽減にもつながったりなどの美肌効果が期待されています。
こうしたビタミン類は体内では作れないため、日々の食事から取り入れて。
カリウムが顔のむくみを予防

顔のむくみはたるみの一因。むくみが慢性化すると、肌のハリを支える組織が緩み、たるみの原因となる可能性があります。むくみは一時的な悩みにとどまらず、見た目の印象を左右する要素に繋がるのです。
ゴーヤに含まれるカリウムは、顔のむくみ予防に頼もしい味方。体内の余分な塩分を排出し、水分バランスを整える作用があります。特に塩分の多い食事を摂りがちな現代人にとって、カリウムの摂取はむくみ予防に効果的です。
マグネシウムが肌のバリア機能を強化
ゴーヤに含まれるミネラルの一種・マグネシウムは、肌のバリア機能を支える大切な栄養素。
マグネシウムには、ヒアルロン酸など保湿に関わる成分を助ける作用があり、水分の保持やターンオーバーの乱れを防ぐ役割も。また、紫外線や環境ストレスによる酸化ダメージを和らげる働きも報告されており、美容の面では頼れる存在です。
肌表面のバリアが整っていれば、乾燥や刺激を受けにくくなり、外的ダメージからも肌を守りやすくなります。敏感肌や乾燥が気になる人には、特に注目したい栄養素です。

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ゴーヤが肌にもたらす効果

ゴーヤは、ビタミンCやミネラルが豊富で、肌の潤いやハリを保つ力をサポートしてくれる野菜です。内側からの美容を意識したい人は要チェック。
紫外線ダメージから肌を守る

夏の食材として知られているゴーヤは、紫外線が増える季節に活躍します。
紫外線を浴びると体内では活性酸素が発生。これが肌細胞を傷つけてシミやくすみ、乾燥などの原因になります。
ゴーヤは抗酸化力の高い食材。ゴーヤに含まれるビタミンCやポリフェノールは、活性酸素の働きを抑え、肌へのダメージを和らげる助けになります。
毎日の食事に抗酸化力の高い食材を取り入れることは、紫外線から肌を守る習慣づくりの第一歩。夏の強い日差し対策にも、ゴーヤを取り入れてみて。
肌のハリや潤いをキープ
年齢とともに気になり始める肌のハリや潤い。外側からのケアだけでなく、内側からの栄養も、美しさを保つうえで欠かせません。
ゴーヤに豊富なビタミンCは、コラーゲンの生成を助ける働きがあり、肌の弾力やなめらかさを保つ美容のサポート役として知られています。
また、ゴーヤの成分は肌のターンオーバーを整え、水分が逃げにくい健やかな肌環境を維持するうえでも役立ちます。
ゴーヤの健康面での効果

ゴーヤは美容以外にも、夏バテや生活習慣病などの健康面にも力を発揮します。具体的にどんな成分に効果があるのか掘り下げて解説します。
夏バテ対策にぴったり

夏が旬のゴーヤ。食欲が落ちたり、体がだるくなったりといた夏バテの予防にもぴったりの食材です。
ゴーヤ特有の苦味成分・「モモルデシン」には胃液の分泌を促す作用があり、弱った消化機能を整えて食欲の回復をサポート。さらに、ゴーヤにはカリウムやマグネシウムといったミネラルも含まれており、発汗で失われやすい栄養素を効率よく補えるのも特長です。
ゴーヤにはビタミンCが多く含まれ、抗酸化作用によって疲労の原因となる活性酸素の働きを抑え、免疫力の維持にもつながります。
日々の食事にゴーヤを取り入れることで、夏場に起こりがちな不調を遠ざけて。
生活習慣病を予防

ゴーヤは生活習慣病の予防に役立つ成分を持つ、頼れる野菜。注目すべきは、血糖値の上昇をゆるやかにする苦味成分「モモデルシン」「チャランチン」。これらにはインスリンの働きをサポートする作用があり、食後の血糖急上昇を抑える助けになります。
また、ゴーヤに含まれるカリウムは、余分なナトリウムを体外に排出することで血圧の安定に寄与。さらに、食物繊維やポリフェノール類がコレステロール値の調整にも関わり、動脈硬化の予防効果も期待されています。
ゴーヤを小まめに食べることで、糖尿病や高血圧、高脂血症といった生活習慣病のリスク軽減につながると考えられます。食べやすい調理法を工夫しながら、継続的に取り入れることが大切です。

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腸内環境を改善
ゴーヤは、豊富な食物繊維を含むことで知られ、腸内環境の改善に役立つ野菜です。特に不溶性食物繊維が多く含まれており、便のかさを増やして腸のぜん動運動を促進し、便通を整えてくれます。
また、食物繊維は腸内細菌によって発酵され、「短鎖脂肪酸」という物質を生成。これにより腸内が酸性に傾くと、善玉菌が増えやすい環境が整います。
腸内環境の改善は、肌の調子や免疫力の向上にもつながるため、美容や健康維持においても重要です。
ゴーヤをおいしく食べるポイント

ゴーヤは栄養豊富ですが、独特の苦味が苦手という方も多いかもしれません。しかし、ちょっとした下ごしらえでぐっとおいしく食べられるようになります。
苦味を和らげる下ごしらえ
ゴーヤの独特な苦味は、適切な下ごしらえで和らげることができます。
まず、縦半分に切って種とワタを取り除き、薄切りにします。その後、塩をふって軽く揉み、10分ほど置いてから水で洗い流すと、苦味成分が抜けやすくなります 。
さらに、塩と砂糖を併用する方法も効果的。ゴーヤ1本に対して塩小さじ1/2、砂糖小さじ2を加えて揉み込み、5〜10分ほど置いた後、水分を捨てて調理に使います 。
また、苦味成分「モモルデシン」は水溶性のため、熱湯でさっと湯通しすることで苦味が和らぎます 。
栄養を活かす調理方法

ゴーヤの豊富な栄養素をむだなく摂るには、調理法がカギとなります。ビタミンCは熱に弱いイメージがありますが、ゴーヤに含まれるものは比較的熱に強く、炒め物やスープにしても栄養が損なわれにくいのが特徴。
苦味が気になる場合は、塩や砂糖で軽くもんでから湯通しすると和らぎますが、長時間の加熱は食感と栄養を損なうため、加熱は短時間に留めるようにしましょう。
また、油と一緒に調理することで、脂溶性のビタミンAやEの吸収率がアップ。豚肉や卵と組み合わせるゴーヤチャンプルーは、栄養バランス的にも優れた一品です。
サラダにして生で食べる場合は、薄切りにして塩もみし、しっかり水気を切ると食べやすくなります。調理の工夫次第で、栄養もおいしさも最大限に引き出せます。
まとめ
ゴーヤは独特の苦味がありますが、美容を意識する人にうれしい働きをしてくれる頼もしい野菜。
紫外線が強くなる時期や肌の調子を内側から整えたいときなど、日々の食事に少しずつ取り入れることで、美肌効果を感じやすくなります。
下ごしらえや調理法を工夫すれば、食べやすくなり、おいしく続けられるのでは。毎日の習慣にゴーヤを取り入れて、無理なくキレイを目指しましょう。
[ 監修者 ]

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