
不眠・イライラ・更年期のゆらぎもスッキリ!首を回して脳機能を活性化
日常生活の中で何かと疲れているあなたの脳。何かを考えて行動することで脳が疲れ、機能が低下してしまいます。その結果、自律神経が乱れ、不眠やイライラの原因に。首をぐるぐる回すだけで、衰えた脳が活性化。その方法をご紹介します。
目次
使いすぎて疲れた脳がさまざまな不調の原因に

「日常生活のなかで、脳は常に酷使されています」と、柔道整復師の石井克昇さん。「夕飯は何を作ろう」「明日の準備をしなきゃ」など、期限までに何かを考え行動することは、脳にとって戦いと同じ。そのたびに疲れ、機能が低下していきます。
「脳の機能が衰えると自律神経も乱れ、不眠やイライラの原因になります。また、女性ホルモンの分泌にも影響し、更年期症状が悪化することもあるのです」こうした脳の機能低下を改善するのが、石井さんが考案した「首ぐるぐる回し」です。
「筋肉や骨を動かすと脳を効率的に刺激でき、働きが良くなります。脳が活性化すると自律神経が整い、つらい不調もスッキリするはず。首を回して突っ張る部分が、脳の機能が低下している場所です。伸ばして刺激を与えると脳が元気になります」
不調の原因は脳の機能低下
心身のさまざまな不調が起こる

自律神経の乱れは、不眠やイライラ、肩コリ、腰痛といった心身の不調につながります。また、女性ホルモンの分泌が乱れると、更年期症状が強くなることもあります。
自律神経やホルモンのバランスが崩れる

自律神経の働きや女性ホルモンの分泌は、脳にコントロールされています。そのため脳の機能が低下し、右脳と左脳のバランスが乱れると、自律神経や女性ホルモンにも悪影響が。
脳が疲れて機能がダウン。左右のバランスが乱れる

脳は使いすぎると疲れて機能が低下。また、「直感で行動する/計画的に行動する」など脳の使い方のクセによって右脳・左脳どちらかの機能が大きく低下し、バランスが乱れます。
「首ぐるぐる回し」で改善する不調
<体の痛みやコリ> 筋肉が正しく機能し体のゆがみを改善

脳が活性化すると神経の流れが整い、筋肉が正常に働くように。その結果、背骨や関節をしっかり支えられるようになり、ゆがみが改善。姿勢も良くなり、腰痛や肩コリが改善します。
<更年期症状>女性ホルモンのバランスが整う

女性ホルモンの分泌は脳からの指令でコントロールされています。そのため、脳が正しく機能すると女性ホルモンの分泌も安定し、更年期症状の緩和につながります。
<不眠> 副交感神経が働き睡眠をサポート

不眠の人は交感神経が優位になっていることが多いもの。脳の機能が安定すると自律神経のバランスも整い、副交感神経への切り替えがスムーズになって眠りにつきやすくなります。
「首ぐるぐる回し」をやってみよう
首は脳に近く、多くの神経が集まる場所。はじめにしっかり伸ばして脳機能を活性化させましょう。
「首ぐるぐる回し」の前後に脳の左右差をチェック!
両足をそろえて立ち、手のひらを下に向けて両腕を前に伸ばす。手のひらと手の甲を交互に上へ向ける動きを30秒繰り返す。

上記のテストで、右手が動かしにくい場合は、左脳と右の小脳機能が低下ぎみ。左手が動かしにくい場合は右脳と左の小脳機能が低下している可能性があります。「首ぐるぐる回し」をする前後に行って手の動きの変化を確認してみてください。
「首ぐるぐる回し」のやり方
(1)首を回し、突っ張る方向を探す

両足をそろえ、正面を向いて立つ。首を前、右前、右、右後ろ、真後ろ、左後ろ、左、左前の8方向に傾けて、ぐるりと回し、突っ張ったり、伸ばしにくい方向を探す。突っ張る方向は、日によって変わることも。
(2)突っ張った方向に首を伸ばす

突っ張ったり、伸ばしにくかった方向に首を傾けたまま伸ばし、5秒キープ。
(3)丹田を押しつつ呼吸する

首を元に戻し、正面を向く。おへそから指4本分ほど下にあるツボ「丹田(たんでん)」を左の手のひらの中央で押しつつ、ゆっくりと鼻から息を吸い、口から息を吐き切る。
(4)丹田を刺激する

右手でこぶしを作り、「丹田」に当てた左手の甲を軽くポンとたたく。これで、さらに神経と脳に刺激をプラス。
首を反対側に回して、(1)~(4)を行う。
「首ぐるぐる回し」は、起床直後や寝る直前を避け、1日1回「首ぐるぐる回し」を行ってみてください。
(からだにいいこと2021年4月号より)
[ 監修者 ]