1. Top
  2. >元気になる
  3. >体の健康
  4. >うがいに効果はある?うがい研究者が教える正しいやり方

うがいに効果はある?うがい研究者が教える正しいやり方

昔から感染症予防には「手洗い」「うがい」といわれていますが、うがいの正しいやり方を知っていますか? 効果的なやり方と、感染症を防ぐ理由を解説します。

この記事をシェアする

風邪予防のために習慣にしている人も多いうがい。今回は、うがいによる感染症予防の効果的な方法について、予防医学の専門家である川村孝さんにお話を伺いました。

Q. 風邪や感染症対策にうがいは、効果がありますか?

A. うがいは、風邪予防に効果が期待できます。

「うがいは風邪予防になるのか」を研究したところ、水でうがいした人は、うがいをしなかった人と比べて、風邪を引いた人数が約40%少ないことが分かりました。

「インフルエンザや新型コロナウイルス感染症の予防に有効かどうか」はまだ証明されていませんが、風邪には十分な効果が発揮されるでしょう。

うがいの風邪予防を検証する臨床実験

研究では、全国18地域で384名のボランティアの参加者を集め、くじ引きで

(1)水でうがいをする人
(2)ヨード液を使ってうがいする人
(3)うがいをしない人

3つのグループに分け、それぞれ、2カ月間続けてもらいました。

その間、参加者に毎晩寝る前に日記を書いてもらい、風邪に関する症状の有無や程度を記入してもらいました。

Satomura K, Kitamura T, Kawamura T, et al. Prevention of upper respiratory tract infections by gargling: a randomized trial. Am J Prev Med 2005; 29: 302-307. (37732)
viaSatomura K, Kitamura T, Kawamura T, et al. Prevention of upper respiratory tract infections by gargling: a randomized trial. Am J Prev Med 2005; 29: 302-307.

うがい日記をもとに3つのグループ内で風邪を引いた人の割合を調べたところ、「水でうがいした人は、うがいをしなかった人と比べて、風邪をひいた人が40%少ない」という結果が出ました。

一方、

・ヨード液でうがいをした人は、うがいをしなかった人と同じくらいの人数が風邪をひいた
・水でうがいをしたひとは、ヨード液を使ってうがいした人やうがいをしなかった人と比べて、風邪をひいても症状が軽かった

こともわかりました。

このことから「風邪予防のためにうがいをするなら、水うがいが効果的である」といえるでしょう。

Q. なぜうがいは風邪対策に効果があるの?

A. 風邪に感染しにくい口内環境にしてくれるから。

うがいをすることで、口内のウイルスや汚れを洗い流せると考える人が多いのですが、そうではありません。

風邪やインフルエンザのウイルス、新型コロナウイルスなどは、のどの細胞の「レセプター」(受容体)にくっつき、すぐに細胞内に入ってしまいます。そのため、一日に何度かうがいしたぐらいではウイルスは洗い流されません。

感染には「プロテアーゼ」という酵素が必要ですが、それは口腔内の細菌や空気中のホコリから供給されます。うがいによってそれが洗い流されることが要因と考えられます。

 (37745)

また、口内が酸性に傾いていると、感染しやすいともいわれています。口内を感染性が高まる酸性から中性にもどしてくれるのが、うがいなのです。

そのほか、水道水には塩素が含まれているため、水うがいをすることで塩素がウイルスを殺してくれる効果も期待できます。

Q. うがいの正しいやり方を教えてください

A. クチュクチュうがいの後に、ガラガラうがいを。

【やり方】

(1)しっかり手洗いをする。
(2)少量(20cc程度)の水で、15秒ほどクチュクチュうがいをし、口の中の水を捨てる。
(3)もう1度、少量の水を口に含む。上を向いてしっかり息をはきながら、今度はガラガラうがいをする。息が続く限りできるだけ長めに。口の中の水を出し、(3)をもう1度くり返す。

 (37746)
 (37747)

【ポイント】

初めにクチュクチュうがいをするのは、あらかじめ口の中の食べカスやネバネバを取り除くため。

この工程で次に行うガラガラうがいの効果を高めることができます。

ガラガラうがいでは、できる限りのどの奥まで水が届くように、口内に“渦”を作る感覚でうがいしましょう。

Q. うがい液を使った方が効果がありますか?

A. うがいは水で。うがい薬(ヨード液)を使うのは、風邪予防の面ではむしろ逆効果になります。

うがい薬として一般的に使われている茶色の液体は、ヨードを含んでいます。

ヨード液は“最強の消毒液”ともいわれていて、口内の菌をすべて殺してしまいます。

もともと口内には、良い菌も含めたたくさんの常在菌が存在し、それぞれがバランスを保っています。

そのため、これらの常在菌をヨード液で殺菌してしまうと、善玉菌までもがなくなってしまい、かえって口内が無防備になってしまいます。

うがいするときに、消毒液を使うのをおすすめできません。水で十分です。

Q. いつうがいをするといいの?

A. 1日3回はやるようにしましょう。

風邪予防には、こまめにうがいをするのがベターですが、1日3回のうがいで十分な予防の効果があります。

・帰宅後の手洗いと同じタイミング
・歯磨きのとき
・トイレで手を洗うついで

などのタイミングで、最低でも1日3回はするようにしましょう。もちろん、もっとたくさんやってもOKです。

最後に、うがいはお金がかからず、風邪予防に効果てきめんのとても身近な健康法です。
誰でも毎日続けることで、自分の体をウイルスから守ることができます。自己流でやっていた人も、この機会にうがいのやり方を見直して、ウイルスに負けない体を作りましょう。

イラスト/加藤友佳子

鼻うがいのやり方は?感染症予防や鼻づまりに効果的な方法|からだにいいことWeb

この記事をシェアする

Recommend Article Recommend Article オススメ記事

オススメ記事をもっと見る