新発見「3大フサフサ成分」で細胞から育毛を促進
育毛や白髪などに効果的な成分が、食べ物に含まれていることが最新の研究によって明らかになりました。3つの「フサフサ成分」で栄養を効率よく摂取して、健やかな髪を手に入れましょう。
目次
食材のパワーで黒く太い髪が復活
食べ物の成分が育毛などに効果があることが、研究によって明らかに!
「唐辛子に含まれる『カプサイシン』の摂取が薄毛や白髪の対策になります」と、医師の岡嶋研二さん。毛根に働きかけるインスリン様成長因子(IGF-1)が増加。育毛や黒髪の育成に有効だと判明しました。
弘前大学大学院医学研究科特任教授の中根明夫さんによると、「鮭の鼻軟骨由来の成分『プロテオグリカン(PG)』にも育毛効果が。毛母細胞に栄養を送る毛乳頭細胞と、血管形成を促すたんぱく質『血管内皮細胞増殖因子』を増やす働きがあります」
ザクロなどの「ウロリチン」は、老化の抑制に関わる長寿遺伝子を活性化。「毛を産生する毛包幹細胞の活性化を促し、髪を育てる力の復活につながります」と、九州大学大学院農学研究院教授の片倉喜範さん。
有効な成分を効率よく摂取して、薄毛も白髪も遠ざけて!
内側からのケアは“豊かな髪”に必須!
口から得た栄養成分が毛根に直接働きかけ、髪の元となる細胞へアプローチして活性化。毛周期が正常化します。最新の研究でわかった成分をおいしく日常にとり入れて。
育毛スイッチON! カプサイシン+イソフラボン
IGF-1を分泌し黒い髪が復活!
カプサイシンを摂ると、胃腸の知覚神経が刺激され、その刺激が神経ネットワークを介して全身に伝播。頭皮に伝わると、毛根のインスリン様成長因子-1(IGF-1)が増え、毛母細胞や色素細胞が活性化し、薄毛や白髪を改善します。あわせてイソフラボンを摂取すれば、効果が倍増。
治療前は髪が細く、パサパサでツヤのなかった50代女性。サプリで有効成分を摂取して4ヵ月後、太くコシのある髪に生まれ変わりました。
フサフサ豆知識「カプサイシン」+「イソフラボン」
夜間は、成長ホルモンの分泌量増加に伴い、IGF-1も活発化。そのため、夕食にカプサイシンを摂るとより効率的です。
1日の摂取量はキムチ約30gと豆腐1/2丁か納豆1パック。イソフラボンは多いほど良く、発酵食品は特に効果的。
【カプサイシン】キムチ
【イソフラボン】豆腐
【イソフラボン】納豆
育毛効果を発揮! プロテオグリカン
鮭の鼻軟骨成分が髪を作る細胞を増やす
「プロテオグリカン(PG)」が毛根に作用すると、髪の成長を支える毛乳頭細胞が増殖するということが明らかに。マウスに経口摂取したところ、体毛の伸びが速くなり、面積が増加。今後、医療用としての活用が見込まれます。
マウスのPG摂取の有無を比較すると、約22日後から20%近く育毛効果に差が出ました。
フサフサ豆知識「プロテオグリカン」
PGは育毛のほか、表皮細胞の増殖、ヒアルロン酸やコラーゲンの産生を促す働きも。シワなどにも効果が。
毛乳頭細胞
栄養などを毛母細胞に受け渡し、コントロールする毛乳頭細胞が増殖。毛髪が太く成長します。
髪の老化を防ぐ! ウロリチン
長寿遺伝子を活性化し育毛サイクルを加速
ザクロ などに含まれるエラグ酸が腸内代謝によって「ウロリチン」を生成。ウロリチンをマウスの肌に塗布する実験で、髪を作る毛母細胞の長寿遺伝子の一種・テロメラーゼ逆転写酵素(TERT)が増強。育毛が加速する事実が判明!
毛母細胞でのTERT増強効果(マウスでの育毛試験)
ウロリチンと水を塗ったマウスの毛母細胞の数の比較では、2倍ほどの差が出ています。
※出典/Front Cell Dev Biol .8:566617(2020)をもとに改編。
フサフサ豆知識「ウロリチン」
ウロリチンは腸内代謝物。体内で作れる量には個人差があるため、サプリなどで補うのがおすすめ。
ご紹介した食品を食べておいしくフサフサに!
撮影/古谷利幸(F-REXon) モデル/西秋愛菜
(からだにいいこと2024年10月号より)