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足がつっている女性

布団の中で伸びをすると足がつる原因は?対処法や予防法を紹介

布団の中で伸びをすると足がつることに悩んでいる方もいるのではないでしょうか。本記事では、足がつる原因や対処法を解説していくので、興味がある方はぜひご覧ください。

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そもそも足がつるのはどうして?こむら返りのメカニズムを理解しておこう

女医が解説する

こむら返りを経験したことのある方は多くいるでしょう。しかしなぜ起こるのか、そのメカニズムについてはご存知でしょうか。

こむら返りの主な原因は、突然筋肉が強く収縮することです。異常な収縮が生じ、元に戻らないことで痛みが伴います。いきなり体勢を変えたり、体を動かしたりする際に起こりますが、他にも栄養不足や冷え、脱水などが原因で起こるケースもあるのです。

たまに足がつる程度であれば問題ありませんが、頻繁に起こる場合は、椎間板ヘルニアや糖尿病などの疾患による影響も考えられます。

布団の中で伸びをすると足がつる原因

足がつっている

布団の中で伸びをすると足がつる原因は、主に下記が考えられます。

  • 水分やミネラル不足
  • 筋肉量の減少や疲れ
  • 疲労の蓄積
  • 体の冷え
  • 仰向けで寝ている
  • 妊娠中

それぞれの原因について詳しく解説していきます。

水分やミネラル不足

水をのむ女性

1つ目の原因は、水分やミネラル不足が挙げられます。ミネラルとは、水などに含まれているカリウム・マグネシウム・ナトリウムなどを指します。体内のミネラルが不足すると、筋肉を伸縮させる神経の伝達が乱れ、筋肉がけいれんを起こしやすくなります。水分やミネラルは、全身の神経伝達や筋肉収縮に関わっているのです。

また水分不足と聞くと、夏場など汗をかく時期に生じやすいイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。しかし、水分不足は季節問わず起こります。人間は、寝ている間にコップ1杯分もの汗をかいているため、季節に関係なく意識的に水分補給を行いましょう。

筋肉量の減少や疲れ

足の筋肉量が減少することも、こむら返りの原因です。人間の筋肉量は20代がピークで、それ以降は徐々に減少していく傾向にあります。それに加え、運動不足などによっても筋肉量は減ってしまいます。

その結果、ふくらはぎなどの筋肉が減ることで、ポンプ作用がうまく働かず、足がつりやすくなってしまうのです。他にも足の疲労が蓄積することで、筋肉の伸び縮みがうまく行えず、つりやすくなってしまいます。

体の冷え

足や指先をはじめ、体が冷えていると血液が足の先まで届きづらくなります。血液の循環が悪いとビタミンやミネラル、酵素などが十分に筋肉に回らず、足がつる原因につながります。

また冷えて血行が悪くなると、筋肉の伸び縮みといった神経からの命令を受け取るセンサーもうまく作用しなくなってしまうのです。他にも冷えは、不眠や肩こり、月経不順などを引き起こす原因にもなるため、できるだけ体を冷やさないようにすることが大切です。

仰向けで寝ている

仰向けで寝ている場合も、足がつりやすくなる傾向にあります。就寝中に足の甲とすねが一直線になり、それらが長時間続くことで感覚器官が衰退するのが原因です。他にも重い掛け布団を使うと、足先が伸ばされることで、足がつりやすくなってしまいます。

足がつるのを避けたい場合は、仰向けで寝るのを控えたり、できるだけ軽い掛け布団をかけたりするなどして就寝するのがおすすめです。

妊娠中

妊娠中は、常に骨盤内の血管が圧迫されているため、血流が滞りやすい状態です。その結果、足がつりやすくなってしまいます。

また妊娠中は、体のバランスが大きく変わります。今まで使っていなかった筋肉を使ったり、バランスを取ったりすることで足に負担がかかることもこむら返りが起こる原因です。特に妊娠中期〜後期に多く見られる症状といわれています。

布団の中で足がつったときの対処法

足がつった時の対処

布団の中で足がつった際には、焦らずに対処することが大切です。足がつった際の対処法は、主に下記が挙げられます。

  • ストレッチやマッサージ
  • 水分や電解質を摂取する
  • 漢方薬を飲む

足がつった際は、まず伸ばすことが大切です。焦らずにゆっくりと足を伸ばすのがポイントです。筋肉が収縮している方向とは逆に伸ばし、しばらく耐えましょう。急激に伸ばしてしまうと筋肉が余計に収縮してしまうため、注意してください。

他には、こむら返りの改善を期待できる、芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)を使用するのもおすすめです。医療機関を受診しなくてもドラッグストアで購入できるため、よく足がつる人は常備しておくとよいでしょう。

またこむら返りは、水分や電解質不足によっても引き起こされるため、水分補給も行うのがベストです。

布団の中で足がつらないようにするための予防方法

水分補給をしながら運動をする女性

布団の中で足がつらないようにするには、事前に予防ケアを行うことが大切です。日常生活に簡単に取り入れやすい予防方法を6つ紹介します。

つりやすい部位のストレッチを行う

頻繁に足がつる場合は、つりやすい部位のストレッチを行いましょう。足がつる人の多くは、ふくらはぎや太ももの裏、足先などの部位を伸ばすのがおすすめです。ストレッチを行うことで、血行促進や疲労解消、むくみ改善なども期待できるため、積極的に取り入れていきましょう。

ストレッチ方法

  1. 前屈の姿勢になって膝を少し曲げながら指先を持つ
  2. 指先を持ったまま10秒キープ
  3. 手が届くところまで膝を伸ばし、足首を持つ
  4. 足首を持ったまま10秒キープ

上記の工程を2〜3回程度繰り返しましょう。膝を伸ばして前屈の姿勢を取る際は、無理をせずに行える範囲で手を伸ばしてください。無理をすると膝裏やもも裏に痛みが残るため、伸びていると感じる程度で問題ありません。

水分やミネラルを積極的に摂取する

人間は寝ているだけでもコップ1杯分の汗をかくといわれています。就寝中の水分・ミネラル不足を防ぐためにも、積極的に水分補給を行いましょう。

就寝前の水分補給はしない方もいますが、就寝する30分ほど前にコップ1杯程度の水分を取るのは問題ないとされています。こむら返り防止のために、水分を摂取する習慣を身に付けましょう。

体を温めて血行を促進させる

体が冷えてしまうと足がつりやすくなるため、できるだけ体を温めましょう。寒い時期は、シャワーだけでなく、ゆっくりと湯船につかるのがおすすめです。湯船につかっている間は、足先やふくらはぎのマッサージを行うと、より効果的です。

またデスクワークや1日中立ちっぱなしなど同じ体勢で長時間過ごしている方は、休憩時間には少し体を動かすなどして、血行を促進させましょう。デスクワークの方は、足が冷えやすい傾向にあるため、レッグウォーマーやカイロで直接温めるのも効果的です。

適度な運動習慣を身に付ける

適度な運動習慣を身に付けることで、筋肉量の減少を防いだり、体の冷えを解消したりすることができます。運動習慣がない方におすすめなのは、ひと駅分のウォーキングやジョギングです。その他、エレベーターやエスカレーターを避け、階段を使うのもおすすめです。

いきなりランニングや無理な筋トレを始めても継続しづらいため、できることから試すのがポイントです。

また運動を行う際は、ストレッチや体操などウォーミングアップを行いましょう。ウォーミングアップが不十分だとこむら返りを起こす可能性があるため、注意してください。

こむら返りの予防を期待できる漢方を飲む

足がつった際には芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)を服用します。基本的には、症状が出た際に飲むものですが、就寝前や運動前などに服用することで予防効果も期待できます。

ただし継続的な服用や年齢、持病や薬の飲み合わせなどによっては、副作用が生じる可能性もあります。芍薬甘草湯を予防的に内服したい方は、医師や薬剤師に相談し、用法・容量を守って服用しましょう。

カリウムやビタミンなど足のつりを予防してくれる食材を摂取する

カリウムやビタミンなどの栄養素は、こむら返りの予防を期待できます。足がつる方は、下記の食材を積極的に摂取しましょう。

  • カリウム → バナナ・生のほうれん草・生のブロッコリー・ひじき
  • ビタミン → 豚肉・ウナギ・人参・かぼちゃ
  • ナトリウム → かつお・サバ・食塩・漬物

これらをはじめとした食材をバランスよく摂取することが大切です。カリウムやビタミンなどに意識が向き、栄養素が偏ってしまっては意味がないため、注意しましょう。

足がつるのは病気の予兆?考えられる疾患とは

布団の中で睡眠中に足がつる場合は、脱水や冷えなどが原因であることが大半です。多くの場合は、健康な人にも生じる症状です。

しかし頻繁に足がつったり、その他の症状が見られる場合は、疾患の可能性も考えられます。主にこむら返りによって考えられる疾患は、下記が挙げられます。

  • 甲状腺や副甲状腺の異常
  • 腎臓病
  • 糖尿病
  • 腰部脊柱管狭窄症
  • 腰椎椎間板ヘルニア
  • パーキンソン病

このような疾患の可能性も否定できないため、頻繁に症状が見られる場合は、医療機関に相談しましょう。

足がよくつる人が持つよくある質問

よくある質問

足がよくつる人が持つよくある質問を紹介します。

コーヒーを飲むことで足がつりやすくなることはありますか?

コーヒーを飲むことで足がつりやすくなるのは、カフェインによる利尿作用が原因です。

利尿作用によって体内の水分が排出されやすく、脱水症状になり、こむら返りが起こります。他にも、水分が排出された結果、ミネラルのバランスが崩れるのも原因として考えられます。

足がつるのを予防するのにポカリスエットは効果的ですか?

ポカリスエットなどのスポーツドリンクには、電解質が含まれているため、足がつるのを予防するには効果的です。さらに糖分には、疲労回復を促す効果があるため、こむら返りの予防につながります。

ただし、糖分が多く含まれているため、飲みすぎると糖尿病などの生活習慣病を引き起こす原因になりかねないため、適度に摂取するようにしましょう。

痩せると足がつる原因になることはありますか?

無理な食事制限を行っている場合は、足がつる原因になっている可能性があります。栄養素が偏ると体内の電解質のバランスが崩れ、こむら返りの原因になるためです。

こむら返りを防ぐためにも、無理な食事制限は控え、栄養素をバランスよく摂ることを心がけましょう。

まとめ

足のケアイメージ

布団の中で伸びをすると足がつる原因は、主に水分やミネラル不足、筋肉量の減少などが挙げられます。その他、体の冷えによってもこむら返りが起こることも。 足がつるのを防ぐには、適度に運動やマッサージをしたり、水分補給を行ったりするのが効果的です。もし足がつった場合に対処できるよう、芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)を常備しておくのもよいでしょう。

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