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加藤京一先生

最先端の医療機器を駆使する「病院の技術者」たちの世界┃ホームドクター(7)

普段なかなか知ることのできないドクターの素顔に迫る連載の第7回。今回は、診療放射線技師として第一線で活躍する昭和大学教授、加藤京一先生です。

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「からだにいいことホームドクター」とは?
「この健康法は自分に合っているのかな」「どうしてこんな不調が起きるんだろう」など、自分ではわからないけれど病院に行くほどではない“セルフケア以上、診療未満”のお悩みを、各科の名医と一緒に解決していく、健康応援プロジェクトです。

父のすすめで放射線技師になり、約40年の大学病院勤めが始まる

加藤京一先生

加藤先生が診療放射線技師を目指したきっかけを教えてください。

加藤先生 高校生のとき、最初は親戚に多かった柔道整復師を目指していました。白衣を着ていたらもう
かりそうという「崇高」な考えで(笑)。しかしある日突然、父が「レントゲンの学校に行け」と。「診療放射線技師も白衣着ているからいいか」と単純に考えて、上京して受験。父の知人のつてもあって、夜は専門学校に通い、昼は昭和大学で働くことになりました。すべて人の縁ですね。

診療放射線技師かつ医学博士という方は珍しいと思うのですが。

加藤先生 私は「大学病院の技師はオピニオンリーダーであるべきだ」と考えています。臨床現場にいる人もさまざまな研究を行い、結果を論文として発信するのが仕事だと。私も、循環器の医師の研究室に在籍させてもらい研究し、博士号を取得しました。そして2012年からは大学の教員も兼務しています。

そして、循環器の専門家となった。

加藤先生 はい。診療放射線技師は一般に、CTならCT、MRIならMRIとその分野を縦に極める人が多いです。私も長らく血管撮影という分野が中心でした。しかし、循環器は横断的にCTでもMRIでも撮影するので、広い視野で知識を得ることができて本当によかったと思っています。最近は横断的な技師が増えてきた印象ですね。

「放射線が怖い」ならば診療放射線技師に気軽に相談を

近年、診療放射線技師が主人公のテレビドラマ※がありましたね。

加藤先生 技師の間では「やっときた!」と話題です。ありがたいことに放射線の学部を志望する若者も増えたようです。技師は最先端の機械を駆使してすごい仕事をしているはずなのに、まだ一般には「レントゲンを撮る人」くらいの認識だと思います。

※『ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~』(フジテレビ)

確かに、医療というと医師や看護師を真っ先に思い浮かべます。

加藤先生 認知されにくいですね。法律上、技師は医師の具体的な指示のもと業務を行うことになっており、歴史的な背景もあります。ただ、装置の整備や放射線管理など技師ならではの重要な仕事もあります。昭和大学は、医師や技師などの医療職がチームになって患者さんのために協力し合うという考えで、「チーム医療といえば昭和大学」といわれます。最近では各学部が連携し、医学、歯学、薬学、保健医療学など他職種での実習などが盛んに行われ、その特色が生かされています。

診療放射線技師という立場から、読者へメッセージをいただけますか。

加藤先生 乳がん検診の受診率が低いので、とにかく受けてほしい。「痛いから」「放射線被ばくが怖いから」という理由が多いと聞きますが、病気の予防や早期発見ができます。診療放射線技師は撮影技術の向上について日夜研究し、患者さんに優しい撮影を目指しています。被ばくが怖い人はぜひ技師に相談を。その不安に対して丁寧に答えるのも私たちの大事な仕事です。ご自身、大切なご家族、愛する人のために、ぜひ検診を受けてみてください。

ドクターズアドバイス

趣味でも友人でもいい 心を癒やす「椅子」を用意して

加藤京一先生
バンドを楽しむ加藤先生。診療放射線ROCK技師。矢沢永吉の大ファン。

加藤先生 最近、「椅子」を用意することが大事だと思うようになりました。休む場所、逃げる場所、癒やしの場所となるもので、趣味でも友人でもなんでもいい。自分を支えるものはいっぱいあるほうがいいですね。今は昔と比べて窮屈な時代になり、気を抜ける場所が減ったように思います。私は50歳過ぎから音楽バンドを始めました。

協力/メディコレ
(からだにいいこと2022年4月号より)

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