【暮らし】助手を始めて3年、一人漬物デビューを目指して!
厳しい冬。雪かきで疲れた体を癒やしてくれるのは母特製の漬物です。物置の樽からガリガリにしばれた(凍るほど冷たい!)漬物を出して、温かい日本茶でいただく…まさに至福の時。この味にはなかなかたどりつけません。
母は漬物名人!
毎年11月に入る頃、母の漬物作業が始まります。材料をそろえたり、大根を干したり…。ご近所でも漬ける家が多いので、この時期はベランダに大根を干す光景がよく見られます。冬の風物詩です。
はさみ漬け(北海道の漁師町で愛されていた漬け物で野菜と海産物をはさんで漬けたもの)、にしん漬け(干物に加工したニシンと野菜を一緒に漬けたもの)、飯寿司(乳酸発酵させて作るなれずしの一種)、たくあん、べったら漬け、白菜漬け、粕漬け…。
その年によって漬ける種類は少し変わりますが、北海道ならではの漬物から一般的なものまで、物置には最終的に10個ほどの樽が並びます。
母いわく「漬ける作業より、それまでの準備が大変!」とのこと。私もここ数年、母の助手をしていますが、その言葉の意味がよくわかるようになりました。
まず、漬物用の野菜を確保し、必要に応じて干します。それと並行して、飯寿司やはさみ漬けに使用する魚を確保。この時期は特にスーパーのチラシを念入りにチェックし、母が「これだ!」と思う魚を確保するため、お店をはしごします(笑)。
漬けるときに使う昆布や南蛮を細かく切る作業も、思いのほか手間がかかります。漬ける前日になると、母から「テレビ見ながら手を動かして!」と声がかかり、家族総動員で昆布や南蛮を刻みます。
そんなこんなで材料をそろえ、下準備をし、ようやく樽に漬け込むことができるのです。
私が言うのもなんですが、母の漬物は絶品! できあがって知人に配ると「いろいろな人にもらうけれど、一番おいしい」と言われます。中には「もう少し食べたい」と丼を持ってもらいに来る人も。
母自身はそれほどたくさん食べるわけでもないのに、「みんなが喜んでくれるのが嬉しい」と、毎年漬け続けています。そんな交流を見ていると、こちらまで温かい気持ちになります。
助手を始めて3年。来年はマイ樽を用意して、自分でも漬けてみたいと思っています。野菜もできるだけ家庭菜園のものを使いたいので、冬の間に念入りに計画を立てよう!
「一人漬物デビュー!」、私が来年始めたいことです。
第1期からことWebライター/ぴこ
*この記事は読者自身の感想をもとに作成しています。