医師が教える「何もしないをする」で脳を休ませ、疲れ知らずに!
やることが多すぎて頭がパンパン…。そんなときこそ、あえて「何もしないをする」と、頭がリフレッシュして作業をテキパキ進められるように。そのワケと実践方法を、脳神経外科医の菅原道仁さんに教えてもらいました。
目次
「何もしないをする」は、現代人にとって最高の休み方

毎日やることが山積みなのに「何もしないをする」なんて、何を言っているの?と思うかもしれませんよね。
実はこの言葉、ディズニー映画「プーと大人になった僕」に出てくるセリフとしても有名です。プーさんは、あえて「何もしない」をやることが最高の何かにつながると言い、何もしない時間も大切だと伝えています。
「何もしないをする」とは、目的を持たずに、ぼーっと時間を過ごすこと。これは、脳科学的にきちんと意味のあることなのです。
脳神経外科医の菅原道仁さんによると「意図的に外部からの情報を減らすことで、脳の容量を回復させ、脳疲労の防止につながる休息法」なのだそう。
「ただし、テレビやスマホを見ながらダラダラ過ごすのは『何もしない』ことではありません。脳に情報が入り続けるため、かえって脳疲労の原因に」と、菅原さん。
そこで「何もしないをする」時間の上手な取り入れ方を教えてもらいました。
ぼーっとすることで「DMN(デフォルト・モード・ネットワーク)」が働き、脳疲労を防ぐ
現代人はネットニュースやSNS、動画など、絶えず大量の情報にさらされています。また、あれもこれも同時進行のマルチタスクに追われています。
情報処理や判断、対人関係での複雑な対応などが続くことで、脳はバテバテのお疲れ状態に。
しかし「何もしないをする」と、脳の疲労を回復させる仕組みが働くのです。
ぼーっとしているとき、脳内では「DMN(デフォルト・モード・ネットワーク)」と呼ばれるネットワークが活性化します。すると、無意識のうちに記憶や感情が整理され、脳がスッキリ! 集中力や判断力がアップして、ミスやイライラは軽減。仕事や家事を効率よく進められるようになります。

またDMNは、別々の情報を結びつけて、新しいひらめきを生み出す働きもあります。仕事などで成果を出しやすくなるのです。
ただし、注意点もあります。DMNが活性化されると、脳が「自分自身を見つめる」、「相手の気持ちを想像する」といった方向に働きやすくなります。すると、過去の失敗や未来の不安など“負の思考”が浮かび上がってくることも。
そうなってきたら、ぼんやりするのをスパッとやめましょう。DMNが長時間活性化しすぎないようにするのがポイントです。
それでは、忙しい人でも取り入れやすい「何もしないをする」実践方法をご紹介しましょう。
脳へのご褒美!何もしないをする実践法5選
特に忙しい日こそ、何もしないことを取り入れて、脳をリフレッシュしましょう。できるものから、今すぐ試してみて。
(1)スマホの通知はオフにして、パソコンは開かない

「さあ、これから何もしない!」という時間は、スマホの通知をオフにして、反射的に反応するのを防ぎましょう。通知は、脳を休憩モードから仕事モードに引き戻します。画面を見るだけでも脳は処理を始めてしまうので、スマホは見ない、パソコンも開かないようにすることが「何もしないをする」の基本です。
(2)仕事や家事の合間に5~10分だけ休む

集中した作業を続けているときほど「何もしない」が有効です。ひと区切りついたところで作業を止め、5~10分ほど、植物を眺めたり空の雲を追ったりと自然に目を向けてみて。軽いストレッチも◎。頭を使わない気分転換は、DMNネットワークを活性化してくれます。
(3)散歩をしたり、公園のベンチで景色を楽しむ
散歩したり、公園のベンチでくつろぐときは、何も考えずにぼんやりと景色や鳥の鳴き声に気を向けましょう。景色を見て「きれいだな」と感じるのはOK。でも「昨日よりいいな」と比べたり、他人のSNSと比較するのは禁物です。分析や評価はせず、ただ見て、ただ聞き、感じるだけに。
(4)お風呂に入ってぼんやりする

お風呂は「何もしないをする」のに最適な場所。38~40度のぬるめのお湯にゆっくり浸かって、ぼんやりと過ごしましょう。浴室の照明を少し落とし、お湯の温かさや入浴剤の香りなど五感を使ってリラックスして。
(5)夜寝る前に目を閉じて“無”になる
就寝前にも、何もしない時間をとりましょう。部屋を少し暗めにし、目を閉じて呼吸だけを数えて。鼻から吸って口から長く吐く「1対2呼吸法」(3秒吸って6秒吐く)がおすすめです。スマホのブルーライトは脳を覚醒させるので、ベッドに持ち込まないで。
休むことに理由はいらない。疲れてなくても「何もしない」をして
真面目で責任感が強い人ほど「休むこと=怠けている」と感じやすいもの。でも、休息は、明日を笑顔で過ごすための前向きなアクションです。休むことに理由も罪悪感もいりません。疲れていなくても、積極的に「何もしないをする」を取り入れてみて。
「ただし、休んでも疲れや落ち込みが続き、日常生活に支障が出ている場合は、更年期障害や貧血、うつ病などが隠れている可能性があります。医療機関への相談も検討してみてください」と菅原さん。
自分の心と体を、もっと大切にしてあげましょう。
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