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工藤孝文先生

漢方で心身の健康を守る「世界一のかかりつけ医」を目指す┃ホームドクター(20)

「世界一のかかりつけ医」を目指して地域医療に力を注ぐ工藤孝文先生。体の健康だけでなく、心を整えることも重要という観点から漢方を取り入れ、西洋医学だけに頼らない工藤先生の治療の真髄に迫ります。

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「からだにいいことホームドクター」とは?
「この健康法は自分に合っているのかな」「どうしてこんな不調が起きるんだろう」など、自分ではわからないけれど病院に行くほどではない“セルフケア以上、診療未満”のお悩みを、各科の名医と一緒に解決していく、健康応援プロジェクトです。

診断がつかない不調を抱える方に漢方の力を

工藤孝文先生
工藤孝文先生

工藤先生が医師を目指し治療に東洋医学を取り入れた理由は?

工藤先生 開業医の父が患者さんから感謝される姿を見て、子ども心に「父のようになりたい」と。兄と姉が医学部に進学したこともあり、なんの疑問も持たずに自分も医学の道に進みました(笑)。研修医時代は救急診療に携わり、命を救うべく手を尽くす現場にいました。そのなかで「脳梗塞(こうそく)や心筋梗塞で搬送される患者さんの大半には糖尿病や高血圧がある。予防が重要ではないか。その場だけでなく、長期にわたって患者さんに寄り添える『かかりつけ医』になりたい」と心が決まりました。そして、地域の基幹病院で糖尿病診療の専門性を磨き、32歳で実家のクリニックを継承。工藤内科では、診断がつかない不調を抱える方が多数受診されます。そんな方たちには、体質に合わせて漢方薬を処方すると症状が改善するケースが多く、積極的に漢方薬を取り入れるになりました。

「五月病」にも漢方薬は有効でしょうか?

工藤先生 症状や体質に合わせて服用すれば、高い効果が期待できます。春は日照時間が長くなって精神安定に関わるセロトニンの変動が大きいうえ、新生活が始まることで心身が疲れやすい季節。体の不調だけでなく、メンタルもフワフワと不安定になり、衝動的な行動に走る人も増えます。東洋医学では心と体は一体という「心身一如(しんしんいちにょ)」の考え方に基づいた治療を行い、漢方薬はメンタル面のゆらぎとそれに付随するさまざま体の不調を同時に緩和できる特徴があります。五月病のようにストレスによって弱って「肝(かん)」の働きを正すには、加味逍遙散(かみしょうようさん)や抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)などの漢方薬が役立ちます。加えて、イライラするときはミント、疲れたときには柑橘(かんきつ)類を食べるなど、食事面のケアで心身はさらに整いやすくなります。

工藤先生ご自身の健康維持法を教えてください。

工藤先生 恥ずかしながら、39歳のときに過労で倒れました。自分の心身に余裕がないと患者さんの困りごとに気づけないので、今は仕事量をセーブしています。東洋医学の「中庸(ちゅうよう)」という考え方になりますが、偏りがなく調和がとれた状態が心身の安定するところ。夜は思考がネガティブになるので、22時ごろには寝て、朝は5時台に起きる朝型の生活で、心身の疲労を回復。食事面では、我慢せずに食べたいものは食べます。ただし、食べすぎないようには注意しています。あとは、“失敗をためらわない”こと。今はネットでなんでも調べられる時代ですが、実際に行動することで、失敗しようと、嫌われようと得るものがあります。積極的には挑戦して“思い出を作る”ことが人生の糧になっています。

疲れを感じたときは1杯のビールでリセット!

ビールを飲む工藤先生

「ダイエットの敵では!?」と思われるビールを片手に、リラックス中の工藤先生。350ml程度なら飲みすぎにならず、原材料のホップが持つ疲労回復効果を期待できるそう。

取材・文/江山 彩 協力/ウィルウェイ
(からだにいいこと2024年6月号より)

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