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昼と夜の自律神経を整える女性

不調知らずの体質に!「自律神経」を整える東洋医学のセルフケア|田中友也さん 季節の養生法

神戸にある漢方相談薬局「CoCo美漢方」田中友也さんが、“季節の養生法”をお届けする連載。今月は「自律神経」がテーマ。ご紹介するセルフケアで自律神経を整えて、不調を寄せ付けない体を目指しましょう。

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自律神経を整えるには「陰陽」のバランスがカギ

全身のあらゆる働きをコントロールしている自律神経。無意識に呼吸をしたり、体温を調節したり、休みなく心臓が動いたりするのは、自律神経が働いているからです。自律神経には、活動的になるときに優位になる「交感神経」と、休息するときに優位になる「副交感神経」の2つの神経があります。

自律神経を東洋医学で解説するときにポイントになるのが「陰陽」のお話です。東洋医学では自然界に存在するすべてのものに「陰(いん)」と「陽(よう)」の関係があるとされています。例えば、月(陰)と太陽(陽)、女性(陰)と男性(陽)、お腹(陰)と背中(陽)など、相反した存在がバランスをとりながら調和していると考えられています。自律神経もこれと同じで、交感神経は「陽」、副交感神経は「陰」にあたります。

現代人は「陰陽」のバランスが崩れている

交感神経が優位になる昼は陽の気(エネルギー)が強く、副交感神経が優位になる夕方から夜は陰の気(エネルギー)が強くなります。昼は活動的になり陽の気を発散させて、夜は十分な睡眠をとり陰の気を補うことが、自律神経のバランスを整えるうえで最も大切な養生です。

しかし現代人は、昼に外に出て活動する機会が少なく、陽の気が発散しきれていません。そのため夜の時間帯にリラックスできず、テレビやスマホをダラダラ見たり、夜更かししたりしてしまうのです。発散すべき陽の気は体にたまり、休息不足で陰の気は常に不足気味。陰と陽の差が開き、どんどん自律神経のバランスが崩れやすくなります。

また、体よりも頭を使うことが多いことや慢性的な睡眠不足により、「気・血・水」のうち「血」を消耗しやすくなることも、陰陽のバランスを崩す大きな原因になっています。自律神経は全身をコントロールしているとお伝えしました。そのため自律神経が崩れると、不眠や疲労感、頭痛、肩こり、動悸、胃痛、下痢、便秘といった体の不調、イライラや不安といった心の不調につながりやすくなると考えられます。

自律神経を整える東洋医学的セルフケア

自律神経を元気にするには、メリハリのある生活が大切です。そのために取り入れたい朝・昼のセルフケア、夜のセルフケアをご紹介します。たった1日できたからといってすぐに不調が改善するわけではありません。1か月、3か月、半年…とコツコツ続けることで自律神経のバランスが整い、不調のない快適な体が取り戻せるでしょう。

【朝・昼】カーテンを開けて朝日を浴びる

カーテンを開ける女性

朝は、陰の時間帯から陽の時間帯に切り替わるタイミング。陽の気をチャージして1日の活動スイッチを入れるために、朝起きたらカーテンを開けて朝日を浴びましょう。光の刺激を上手に使うことで、目覚めもすっきりします。日が当たる窓際で出かける準備をするのも良いでしょう。

【朝・昼】日に当たりながら10分散歩

日が出ている昼の時間帯になるべく体を動かして、陽の気を発散させることが自律神経を整えるポイントです。そのためにおすすめなのが散歩。お昼休みに10分でもいいので外を歩いて体を動かしましょう。お昼は忙しくて時間がない人は、通勤時に駅まで歩くだけでもOK!

【朝・昼】ストレスを発散する時間を持つ

ストレスを解消することも陽の気を発散させることにつながります。デスクワークに集中している人は、ランチタイムに人とおしゃべりしたり、自分の好きな動画を見たりして気分転換を。昼は心も体も活動的に動くことを意識してみましょう。

【夜】湯船につかって全身をゆるめる

夜6時から翌朝6時までは陰の時間帯です。夜はなるべく仕事を持ち込まず、のんびり過ごすことが大事。お風呂はシャワーで済ませず湯船に浸かり、一日働いた心と体をゆるめましょう。入浴は、副交感神経の通り道となる首や腰を温めることができます。

【夜】息を吐いてリラックスする

交感神経から副交感神経に切り替えるのに効果的なのが呼吸法です。特に息を「吐く」ことに意識を集中させることがポイント。「ゆっくり息を吐き切って息を吸う」を数回繰り返すと、心が落ち着いてリラックスできます。お風呂あがりや寝る前の習慣にしましょう。

【夜】早寝を心がけてぐっすり眠る

睡眠は陰の気を補うための重要な時間です。睡眠が不足すると陰陽の差がひらき、自律神経のバランスが崩れやすくなります。そのため夜更かしせずに早寝することが最高の養生に。早く布団に入っても眠れない人は、昨日より10分早寝できればOKとして、徐々に前倒ししていきましょう。

自律神経のバランスを整えるツボ

首や腰には副交感神経の通り道があります。ご紹介する首や腰のツボを刺激して、自律神経のバランスを整えましょう。

ツボ 完骨 風池 天柱

完骨(かんこつ):耳の後ろの少し飛び出した骨の下にあるくぼみ。

風池(ふうち):耳の後ろの少し飛び出した骨と、盆の窪(首の後ろの中央のくぼんだ部分)を結んだ中間。少し凹んだくぼみ。

天柱(てんちゅう):盆の窪の両側、少し凹んだところ。

押し方:両手で頭を包むように支え、親指でツボを押します。お風呂で首まで湯船に浸かり、ツボ周辺を温めるのもおすすめです。

ツボ 命門 腎兪 志室

命門(めいもん):背中にあり、おへそのちょうど裏側の位置。

腎兪(じんゆ):命門より指2本分外側にずれた左右。

志室(ししつ):命門より指4本分外側にずれた左右。

押し方:命門・腎兪・志室のある腰周り一帯をもんだり、さすったり、トントンたたいたりして刺激。カイロや入浴で温めるのも効果的。

今月の養生ポイント:背中を温める日光浴で全身ポカポカに

東洋医学でエネルギーが流れる通り道のことを「経絡(けいらく)」といいます。全身にメインの14本の経絡があり、そのうち背中側にあるのが「督脈(とくみゃく)」で、自律神経が集中している背骨と同じところを通っています。

督脈は、別名「陽脈の海」といわれ、それだけ陽の気が集まっていることをあらわしています。そのため日光を背中に浴びると陽の気で効率よく全身が温まります。紫外線を気にして日差しを避ける人が多いかもしれませんが、日光浴は自律神経のバランスを整えて、元気な体をつくるためにぜひ取り入れて欲しい健康法です。

屋外での日光浴はもちろん、室内でも日の当たる窓際で読書や仕事をしたりするのも良いでしょう。ポカポカと温まる心地いい感覚を味わってみてください。お肌のためには、日焼け止めを塗るのをお忘れなく。

取材・文/釼持陽子 イラスト/植松しんこ

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