1. Top
  2. >元気になる
  3. >体の健康
  4. >生活習慣改善(健康)
  5. >2~3月が「隠れ高血糖」のピーク!春に持ち越さない体調管理テク
HbA1c トップ

2~3月が「隠れ高血糖」のピーク!春に持ち越さない体調管理テク

高血糖リスクの重要指標である「HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー、以下ヘモグロビンA1c)」。実は、1年のうちで2~3月が最も悪化すると言われています。知らず知らずのうちに進む「隠れ高血糖」の正体と対策を知って、春を軽やかに迎えましょう。

この記事をシェアする

年末年始の「ゴロゴロ、ダラダラ」。休みが長かった人ほど高血糖リスクあり!

ゴロゴロ、ダラダラしている女性

血液中のブドウ糖濃度(血糖値)が高い状態が「高血糖」。

高血糖が続くと糖尿病のリスクになるだけでなく、シワ・シミなどの肌トラブル、免疫力の低下、認知症の発症率増加など、日々の生活に影響を与える数多くのリスクを上昇させるとも言われているのです。

そんな高血糖のリスクが最も高くなるのが、2~3月です。
血糖コントロールの重要指標である「ヘモグロビンA1c」の季節変動を調査した研究によると、年間の血糖値はこの時期をピークにS字カーブを描いています。

HbA1c年間変動
Sakura H et al. Diabetes Res Clin Pract. 2010 を改変

「ヘモグロビンA1c」は、ここ1~2ヵ月の血糖値の推移を表す大事な指標。つまり、2~3月の高い数値は、年末年始の生活習慣が表れているとみることができます。

年末年始休暇の過ごし方について、休みの長さとの関係に着目して行った調査データ※によると、9連休以上休みを取ったグループの48.3%が「暴飲暴食(食べ過ぎ、飲み過ぎ)をしたと思う」と自覚しており、通常連休だったグループの回答36.9%に比べ、11pt以上の開きがありました。「運動量」についても、9連休以上グループの51.5%が「減った」と回答し、通常連休グループと約8ptの差がありました。
※「冬の生活実態調査」(日本生活習慣病予防協会) 調査期間:2026年1月10日~12日

日本生活習慣病予防協会代表で東京慈恵会医科大学客員教授の和田高士さんは、この結果を受けて、こうコメントしています。

「通常連休だったグループに比べ、9連休以上のグループの方が顕著に食生活、運動習慣、生活リズムすべての乱れが強くなっており、高血糖になっている可能性が明らかになりました。

血糖値の指標としては健康診断で実施される『空腹時血糖値』が知られていますが、『空腹時血糖値』はその時点での状態を表すものです。
一方、『ヘモグロビンA1c』は中長期的な数値であり、直前の食事や運動に影響されないため、血糖コントロールの重要指標とされています。

『ヘモグロビンA1c』の数値を年末年始の通知表としてチェックすることで、これからの生活習慣を改善するきっかけにしてほしいです」

糖尿病にはなりたくない!でも糖尿病の重要指標「ヘモグロビンA1c」を知らない人は約半数 

HbA1c 検査項目

先ほどの調査※で、健康診断の項目について質問したところ、認知度が最も低かったのは「ヘモグロビンA1c」(質問時は診断項目に合わせて「HbA1c」と記載)で、約半数の46.4%の人が「知らない」と回答しました。生活習慣病の中で最もなりたくない病気の1位が糖尿病だったにも関わらず、血糖値の状態を知る上で重要な指標であるヘモグロビンA1cを知らない人が約半数いるという矛盾した結果になっています。
※「冬の生活実態調査」(日本生活習慣病予防協会) 調査期間:2026年1月10日~12日

糖尿病が疑われる人は男性が女性の2倍と多いことから、女性は高血糖に気を付けなくてもよいと思いがちですが、女性に糖尿病が少ないのは女性ホルモンのエストロゲンがインスリンの働きを助けているおかげ。エストロゲンが急激に減少する更年期以降は、女性の高血糖リスクが急上昇します。

そのため、女性も「これまで健康診断で問題がなかったから」と思わずに、特に50代以降は「ヘモグロビンA1c」を意識するようにしましょう。

「いまのヘモグロビンA1cを知りたい」という方は、検体測定室(ゆびさきセルフ測定室)を設置している薬局やドラッグストアで測定できます。どこに設置されているかは、検体測定室連携協議会が運営するサイト「ゆびさきセルフ測定室ナビ(https://navi.yubisaki.org/)」から検索できます。すぐに結果がわかるので、気になる人は活用してみるとよいでしょう(有料)。

ゆびさきセルフ測定室ナビ

高血糖リスクの放置は危険。「運動」「食べ方」「食品」で今すぐ対策を

高血糖状態が一時的なものであれば心配ありませんが、高血糖が続くと心配なのは糖尿病(2型糖尿病)の発症リスクが高まることです。もともと日本人は、欧米人に比べて体質的に糖尿病になりやすく、さらに最近は世界中で若い人の糖尿病が増加していたり、やせ型の方でも糖尿病を発症することがわかってきました。冬の高血糖リスクを放置せず、高血糖になりにくい生活習慣を心がけるようにしましょう。

運動/まずは座りっぱなしの時間を減らすことから。無理なく続けられる運動習慣を

スクワット

寒い時期は体を動かすのがおっくうになりますが、これが冬の血糖値の上昇に関係していると考えられています。

まずは「体を動かさない時間」を減らしましょう。例えば、30分ごとに5分間立ち上がるだけでも、血糖を下げる作用があることが証明されています。

血糖コントロールのためにおすすめの運動は、ジョギングやウォーキングなどの「有酸素運動」と、階段上がりやスロースクワットなどの「レジスタンス運動」を両方行うこと。通勤や家事のついでにできるものなど、無理なく続けられるメニューを選ぶとよいでしょう。

食べ方/夜遅い食事や朝食抜きは高血糖のもと。食事の時間にも注意

朝食

血糖値を上げにくい食べ方としては、ごはんなどの主食より先に野菜やたんぱく質を食べる方法が知られていますが、他にも注意したいのが「食べる時間帯」です

夜遅くに食事をとると、健康な人でも夜間から翌朝にかけて高血糖状態が続くことがわかっています。さらに朝食を抜くと昼食を食べた時に血糖値が急上昇するため、高血糖の悪循環に。

一方、朝食を8時前に食べている人の方が9時以降に食べている人より糖尿病になりにくいという最近の研究もあります。「夕食は夜9時まで」「朝食は朝8時まで」を心がけましょう。

夕食が夜9時以降になりそうな時は、夕方おにぎりなどの炭水化物をとり、帰宅後に主食以外の野菜やおかずを食べることも血糖コントロールには有効です。

食品/オーツ麦などの穀類や、ヨーグルトを食生活に取り入れて

ヨーグルト

食物繊維には血糖改善作用があることが広く知られています。実際に、全粒小麦や玄米、オーツ麦、ライ麦、大麦などの穀物食物繊維を多く摂る人ほど、「ヘモグロビンA1c」が低い傾向にあることがわかっています。1日20gを目安に摂るように心がけましょう。

また、最近注目を集めているのがヨーグルト。ヨーグルトを習慣的に食べている人は、食べていない人に比べて糖尿病の発症リスクが低いという研究結果(下記参照)が報告されています。日本の厚生労働省にあたるFDA(米国食品医薬品局)はこれを受けて、「ヨーグルトを食べる習慣が2型糖尿病リスクを軽減する」という表示を食品に記載することを2024年に認可し、話題になりました。

食事を大きく変えるのはハードルが高くても、ヨーグルトをひとつ加えるだけなら、今日からでも始められます。

Salas-Salvadó et al., The Journal of Nutrition, 2017

年末年始の休みが長かった人や、冬のダラダラ生活を自覚している人は、まずは手軽な血糖対策から始めてみてはいかがでしょうか。

この記事に興味を持ちましたか?
はいいいえ

この記事をシェアする

編集部オススメ記事

Recommend Article Recommend Article オススメ記事

オススメ記事をもっと見る