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にごり酢セミナー

「いいにごり酢の日」特別セミナー/酢酸菌からの新・免疫対策に注目!

日ごと寒さが増し、風邪や体調不良が心配なこの季節。新しい免疫対策として、酢の「酢酸菌」が働くという注目情報が! そんな健康に役立つネタがつまった「11月25日は、いいにごり酢の日 特別セミナー」の様子をレポートします。

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にごり酢に豊富な「酢酸菌」で健康づくりを

お酢が健康にいいことはよく知られていますが、中でもいま注目なのが「にごり酢」。

酢を作るプロセスでは「酢酸菌」が働いて発酵が起こります。この酢酸菌には、すぐれた健康効果があることが次々と明らかになっています。

しかし、一般的な透明なお酢には、酢酸菌がほとんど含まれていません。実は製造過程でろ過されてしまっているのです。

にごり酢と一般の酢の違い

しかし、伝統的な製法による「にごり酢」には、酢酸菌が豊富にふくまれており、私たちの健康に大いに役立ってくれます。

そのすぐれた働きを、医師や研究者などの識者が解き明かし、さらに生産者らがその魅力を伝えるセミナーが開催されました。

お酢の「酢酸菌」が免疫スイッチ「TLR」をオン!

今年は、例年以上にインフルエンザの流行が早く、しかも多い年になっています。また「百日咳」「マイコプラズマ」「感染性胃腸炎」などの感染症が猛威をふるっており、同時流行の可能性も。

そんな中「今こそ知っておきたい免疫対策2025」として、耳寄りの情報を届けてくれたのが、イシハラクリニック副院長の石原新菜さんです。

石原新菜先生

乳酸菌やビフィズス菌、納豆菌といった発酵菌は、免疫に役立つことが知られています。

この発酵菌が関わる、新しい免疫対策として石原さんが提案するキーワードが「TLR」(トル様受容体)というもの。

このTLRは、外敵に反応して、免疫細胞に指示を出す司令塔です。そして、TLRの働きを引き出すのが、乳酸菌やビフィズス菌、納豆菌、酢酸菌といったさまざな発酵菌です。

乳酸菌などがTLRにはまることで、免疫スイッチがオンになり、免疫細胞が活性化して、体が感染症と闘う態勢になります。

人が持つTLRは10種類ほどあり、それぞれが違う働きをしています。そして対応する菌も種類が違うのです。たとえば「TLR2」にはまるのは、乳酸菌、ビフィズス菌、納豆菌です。

そしていま注目したいのが「TLR4」という、感染症のウイルスの免疫に働くもの。実は、これに対応できる希少な菌が「酢酸菌」なのです。しかも酢酸菌は「TLR2」にも作用します。 「TLRを鍵穴にたとえると、酢酸菌は、ほかの発酵菌が開けられない鍵穴も開けられる、いわば免疫を働かせるマスターキーなんです」と石原さん。

酢酸菌の作用

複数の感染症が同時流行するこの時期、酢酸菌の摂取でTLRの免疫スイッチを次々とオンにして、外敵の侵入に備えることが健康を守るカギに!

酢酸菌は生命活動に欠かせない物質を持っている

次に登壇したのは、キユーピー株式会社の免疫・認知プロジェクト次長、奥山洋平さん。キユーピーのトレードマーク、とんがりヘアで登場です。

奥山洋平さん

健康効果の高い酢酸菌について、10年以上研究に従事しているという奥山さん。酢酸菌が免疫に特別な働きをする理由を解説します。

酢酸菌と他の発酵菌との違いは「糖脂質」という細胞壁を持っていること。これは、免疫細胞にくっついて働く作用があり、細胞間の情報伝達をするなど、生命活動に欠かせない物質です。

研究の結果、この糖脂質により、他の発酵菌ではできないTLR4のカギを開け、さらにTLR2にも作用し、実際に免疫活性に働くことが明らかに。

「免疫に重要なTLR4にアプローチする食べ物の発見は長年の課題で、これを解決したのが酢酸菌だったんです」と奥山さん。

さらに感染症のみならず、花粉症や疲労、倦怠感、肌のムズムズなど、さまざまな悩みの改善が期待できることもわかっています。

たとえば、花粉症の悩みを持つ人を対象にした実験で、酢酸菌を摂ったグループは、摂っていないグループに比べて、鼻水や咳、鼻づまりによる頭重感などを抑えるという結果が得られました。

酢酸菌たっぷり!「にごり酢」との出合い

続いて登壇したのは、ウェルネスプロデューサーの岸 紅子さん。

岸 紅子さん

岸さんは、お子さんが生まれたときからアトピーや食品アレルギーを持っており、薬に頼らず健康な体を育む方法を模索する中、発酵食品にたどりついたといいます。

そして、発酵食品であるお酢の重要な健康成分「酢酸菌」について、一般的に流通している透明なお酢にはほとんど残っていないことを知るように。以来、食生活ににごり酢を取り入れ、さらに広める活動も積極的に行っているとか。

「大切なお酢を作っている蔵は、いま減ってきています。お酢づくりはとても手間がかかり、生産者の思いがのったものを、命の糧としていただいている。誰がどのように作っているかを知って食べてほしい。食べることは日常だが、生命を左右する重大なことだから」と岸さん。

にごり酢という、体にとってよりよい選択の重要性を提案しました。

にごり酢の造り手が語る熱い想い

最後に登場したのは、にごり酢の復活に尽力する、日本各地の生産者やメーカーのみなさん。

にごり酢作りの先駆けとなった、福岡県「庄分酢」の高橋清太朗さんが、その想いを語ります。

「自分の蔵で働き始めたころ、ベテランの職人から『瓶から出したばかりのにごった酢の風味がいいんだよ』と聞いたんです。地元のお客さんを相手に商売していた時代と違い、遠方のスーパーなどで売られるようになってから、にごりを理由にクレームがくるトラブルを避けるため、酢を透明にしたといういきさつがある。しかし創業当初の酢はその姿だっただろうし、風味がいいならそれを世に出したいと思ったんです」

そして2019年、約300年前の創業当時から一子相伝の作り方を忠実に守り、にごり酢を復活させたのです。

左から、高橋清太朗さん、中野貴之さん、谷尻真治さん
左から、福岡県「庄分酢」の高橋清太朗さん、福井県「とば屋酢店」の中野貴之さん、大阪府「タマノイ酢」の谷尻真治さん

「とば屋酢店」の中野貴之さんは、長年の課題だった“にごり”の活用に意欲を燃やしています。

「私たちの酢の製造法“壺づくり”では、できあがった酢は真っ白なんです。ろ過して透明にするんですが、取り除いた白い酢粕は栄養たっぷりだから、何とかできないかとずっと考えていました。そんな中、にごり酢復活の取組みを知り、開発をスタートしたんです」

また「タマノイ酢」は、30年前に黒酢のジュースを世に出した、お酢のアレンジで定評のある会社です。

「私どもは欧州からリンゴ酢を輸入していますが、現地では、クリアなものとにごったもの2種類がある。にごった方は“マザー入り”と称されて、風邪予防に飲むといった使われ方をしているんです。にごり酢のさまざまな可能性に期待をかけています」(谷尻真治さん)

まろやかなにごり酢が料理をさらに美味しく

今回は、お酢生産者のお三方が「酢酸菌にごり酢を味わう特別メニュー」として、にごり酢のアレンジメニューを紹介してくれました。

本格インド風のキーマカレーや、洋風デザートとの意外なコラボから、王道の魚の酢じめまで、多様な料理に姿を変えたにごり酢。

本格インド風のキーマカレー
左から時計回りに「にごり酢入り キーマカレー」「にごりりんご酢のクラッシュゼリーとヨーグルトスープ」「千葉産イサキのにごり酢締め」

いずれもまろやかな味わいで、お酢のツーンとくる強い酸味がなく、料理の味に深みを与える絶妙なパートナーという趣。お酢の酸味が苦手な人でも取り入れやすく、しかも健康効果が高いにごり酢をぜひ活用したい! と期待の高まるメニューでした。

にごり酢の購入は、近くのスーパーでなかった場合は、自然食品の店や、ネットショップで探してみてください。

11月25日“いいにごり酢の日”にイベントを開催

11月25日は“いいにごり酢の日”。全国でにごり酢が味わえるイベントが開催されます。

●日本最大級「にごり酢まつり」

全国の蔵元・コンブチャメーカーが一堂に集結し、試飲・販売が行われる。それぞれの蔵元による、個性豊かな酢酸菌にごり酢の味比べができるチャンス!

日時 :2025年11月25日(火)
場所 :BONUS TRACK内
世田谷代田 仁慈保幼園コミュニティスペース(東京都世田谷区代田2丁目32-16)
発酵デパートメント(東京都世田谷区代田2丁目36-15)
主催 :酢酸菌ライフ

このほか全国10カ所の銭湯で、湯上がりに酢酸菌にごり酢を味わえる企画も。

ぜひ参加して、からだにいいにごり酢の良さを味わってみて!

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