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肩こり

肩こりに効くツボは?正しいセルフケア方法や注意点についても解説

肩こりや肩が重いという悩みに役立つのがツボ押しです。この記事では、肩こりに効く代表的なツボの位置や押し方、セルフケアとして取り入れる際の注意点まで詳しく解説します。

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ツボ押しは肩こりに効果的?

肩こりは多くの人が悩む不調のひとつですが、ツボ押しを取り入れることで症状の軽減が期待できます。ここでは、肩こりの状態を確認するチェックリストや原因、ツボ押しの効果について詳しく見ていきましょう。

肩こりの症状チェックリスト

チェックリスト

肩こりは軽視されがちな症状ですが、放置すると日常生活に支障を及ぼす場合があります。まず、自分の症状をチェックすることが重要です。

  • 肩を上げにくい
  • 肩を回しづらい
  • 頭痛がする
  • 吐き気がある
  • 手足がしびれる

可動域が狭くなっているか、動かすたびに重だるさや違和感を感じるか確認しましょう。また、後頭部からこめかみにかけて頭痛が頻発したり、肩こりに伴い吐き気や手指のしびれが出る場合も注意が必要です。

肩や首のこわばりが日常生活に影響している場合は、早めに対処しましょう。

肩こりの主な原因とは

スマホを見る女性

肩こりは、多くの人が経験する不快な症状ですが、その原因はひとつではありません。

肩は自由度が高く、多くの筋肉が関わるため、頭や腕の重さを支えるだけで常に負荷がかかります。さらに、長時間のデスクワークやスマートフォンの使用、猫背などの姿勢不良は肩甲骨のずれを招き、筋肉の緊張を強めます。

また、運動不足や冷え、精神的ストレスによる血行不良もこりを悪化させるでしょう。加えて、眼精疲労やかみ合わせの問題、四十肩・五十肩、ホルモンバランスの変化、基礎疾患も肩こりに関係しています。

ツボ押しが肩こりに効果的だといわれる理由

ツボ押しは肩こり改善に効果的なセルフケアとして注目されています。

東洋医学では、体内のエネルギー(気)が健康維持に重要とされ、その気の流れである経絡上にツボ(経穴)が配置されていると考えられています。ツボを適切に刺激すると経絡の流れが整い、血行が促進されるため、肩や首の筋肉のこりや張りが和らぐのです。

さらに、ツボは皮膚の表面に位置し、神経を通じて体内部にも作用します。局所的な緩和だけでなく、全身の巡りを整えるサポートにもなります。

肩こりのツボを刺激するメリット

肩こりのツボ押しには、心身のリラックスや血行促進など多くのメリットがあります。特別な道具を使わずに自宅で手軽にできるため、日常的なセルフケアとして取り入れやすい方法です。

セルフケアとして手軽にできる

肩こり

肩こりのツボ押しは、手軽に取り入れられるセルフケアとして非常に便利です。特別な道具を使わず指先だけで刺激できるため、場所や時間を選ばず実践できます。

自宅や職場、通勤中の移動時間など、ちょっとした隙間時間に行えるのもメリットです。さらに、整体やマッサージのように費用がかからず、忙しい人でも無理なく続けられます。

短時間でも血行を促し、肩や首の筋肉のこりを緩和できるため、日常的なケアとしておすすめです。

血行促進や筋肉の緩和が目指せる

肩こりのツボ押しは、血行を促し、筋肉の緊張をゆるめるのに役立ちます。後頭部の天柱や風池を刺激すると、首こりや頭痛の緩和が期待でき、肩や首の重だるさを軽減できます。

ツボ押しによって血流が改善されると、酸素や栄養が筋肉に届きやすくなり、老廃物の排出も促進されるでしょう。さらに、緊張して硬くなった筋肉がほぐれると、肩周りが軽く感じられ、日常生活の動作も楽になります。

このように、定期的なツボ押しは肩こりケアの効果を高める手段として有効です。

他の関連する不調への効果も期待できる

肩のマッサージ

肩こりのツボ押しは、首や肩のこり改善だけでなく、関連する不調への効果も期待できます。

例えば、風池(ふうち)は肩こりに加えて眼精疲労や不眠の改善に役立ち、玉枕(ぎょくちん)は目の疲れや鼻の不調にも作用します。ひとつのツボで複数の症状にアプローチできるため、効率的なセルフケアが可能です。

また、首や肩周りの筋肉をほぐすことで自律神経のバランスが整いやすくなり、血流や全身の巡りも改善されます。その結果、肩こりの軽減だけでなく、心身のリラックス効果も得られ、日常生活の質向上につながります。

肩こりのツボを刺激するデメリット・注意点

ツボ押しは手軽なセルフケアですが、正しく行わないと逆効果になる場合もあります。ここでは、ツボ押しを行う際に注意すべきポイントや知っておきたいデメリットについて解説します。

ツボ押しが禁忌となるケースもある

妊婦

ツボ押しは肩こり改善に有効ですが、場合によっては行わない方が安全です。

発熱時や体調不良時、食後、飲酒後、すぐの刺激は体に負担をかけるため避けましょう。また、押す部位に傷や炎症、湿疹がある場合は悪化の可能性があります。

妊娠中は刺激を避けたほうがよいツボもあるため、自己判断での刺激は避けることが重要です。無理に押すと体調を悪化させるリスクがあるため、必要に応じて専門家に相談し、安全に配慮して行いましょう。

効果には個人差がある

ツボ押しは肩こり改善に役立つ方法ですが、効果には個人差があります。

体質や体調、筋肉のこり具合によって、感じ方や効果の現れ方が異なるため、誰もが効果を実感できるわけではありません。また効果を感じられない場合でも、無理に強く押すと筋肉や神経を傷めるリスクがあります。

そのため、自分の体の反応を確認しながら刺激することが大切です。必要に応じて、医師や鍼灸師などの専門家に相談することで、安全かつ効果的に肩こり対策を進められます。

根本的な改善にはつながらない

ヨガ

ツボ押しは肩こりの一時的な緩和には有効ですが、根本的な改善にはつながりません。肩や首の負担を減らすには、日常生活での姿勢や習慣を見直すことが不可欠です。

例えばデスクワーク中は画面の高さを目線に合わせ、背筋を伸ばして椅子を活用することが大切です。また、30分ごとの軽いストレッチや、規則正しい睡眠、食事、朝日を浴びる習慣で自律神経を整えましょう。

さらに、週2~3回の軽い運動やヨガ、深呼吸や瞑想によるストレス管理を組み合わせることで、肩こりの再発防止につながります。

肩こり改善に効果的なツボ10選

肩こりに効く代表的なツボを押すことで、筋肉の緊張をほぐし血行を促進できます。ここでは、肩や首のこりに効果的な10のツボとその押し方を詳しく紹介します。

肩井(けんせい)

ツボ_肩井

肩井は、肩こり改善で知られる代表的なツボです。

首の骨の根元と肩先を結んだ線の中間あたりに位置し、肩の中心付近を押すと気持ちよさを感じるのが特徴です。

肩こりの定番のツボであるため、セルフケアの最初に刺激するのに適しています。押す際は、右肩なら左手、左肩なら右手の中指や人差し指を使うと効果的です。

さらに、押しながら腕を軽く動かすことで血行が促進され、筋肉の緊張がよりほぐれやすくなります。

風池(ふうち)

ツボ_風池

風池は、肩こり改善に効果的なツボのひとつで、耳の後ろの骨から少し下のくぼみに位置しています。

首の後ろ側の上部で、親指の幅4本分ほど外側にずれた場所にあります。肩こりだけでなく目の疲労や頭痛の緩和にも効果が期待できるでしょう。

刺激することで首や肩の血行が促進され、筋肉のこりや眼精疲労を和らげる効果があります。押す際は、左右の親指の腹をツボに当て、他の指で頭を包み込むように支えます。

首を少し後ろに倒し、親指を押し上げるように刺激すると、より効果的に血流を改善できるでしょう。

天柱(てんちゅう)

ツボ_天柱

天柱は、肩こりや首こりの改善に効果的なツボで、首の骨の両サイドのくぼみに位置しています。

髪の生え際から親指幅2本分ほど左右外側にあり、頭痛や目のかすみなどの症状緩和も期待できます。刺激すると首や肩の血行が促進され、眼精疲労からくる肩こりにも有効です。

押す際は、左右の親指の腹をツボに当て、他の指で頭を包み込むように支えます。首を少し後ろに倒し、親指を押し上げるように圧をかけると、筋肉の緊張をより効率的にほぐせます。

膏肓(こうこう)

膏肓は、肩こり改善に効果的なツボで、肩甲骨の内側、背骨から指4本分外側に位置しています。

左右の肩甲骨の間に両手の親指を当て、同時に押すことで肩周りの筋肉をほぐせます。手が届きにくい場合は、テニスボールやゴルフボールを使い、床に寝転がって刺激する方法も有効です。

呼吸に合わせてゆっくり圧をかけると、より深く筋肉に作用し、こりの緩和が期待できます。また、ボールを転がすことで肩甲骨周りの筋肉を効率的にほぐせます。

肩中兪(けんちゅうゆ)

ツボ_肩中兪

肩中兪は、肩井と並んで肩こり改善の代表的なツボです。肩こりだけでなく、腕のしびれや痛み、背中のこわばりの緩和にも効果が期待できます。

肩中兪の位置は、頭を前に倒した際に首の後ろで突出する骨のやや斜め下あたりです。押すと肩や背中の血行が促進され、筋肉の緊張が和らぐでしょう。

刺激する際は、反対の手の中指をフックのように引っかける要領で押すと押しやすく、効果的に筋肉をほぐすことが可能です。肩こり対策として日常的に取り入れやすいツボのひとつです。

曲池(きょくち)

ツボ_曲池

曲池は、五十肩や慢性的な肩こりの改善に有効なツボで、腕に位置しているため人目を気にせずセルフケアできます。

手の平を上向きにしてひじを内側に曲げると、ひじの内側のシワに沿った親指側の端が曲池です。このツボを押すことで、肩や腕の血流が促進され、筋肉のこりや張りを和らげる効果が期待できます。

また、腕のツボであるため、デスクワーク中や通勤時など、短時間でも手軽に刺激できるのが魅力です。日常生活に取り入れやすく、肩こり予防や改善に役立つツボとして活用できます。

手三里(てさんり)

手三里は、五十肩や慢性的な肩こりの改善に役立つツボです。腕に位置しているため人目を気にせずセルフケアができます。

手の平を上に向けてひじを内側に曲げると、ひじの内側のシワに沿った親指側の端が曲池です。手三里はそこから親指幅2本分ほど手先にずらした位置にあります。

このツボを刺激すると、肩や腕の血行が促進され、筋肉の緊張やこりを和らげる効果が期待できます。また、腕のツボであるため、デスクワーク中や移動中など、ちょっとした隙間時間に押せます。

合谷(ごうこく)

ツボ_合谷

合谷は、手の甲に位置する手軽に刺激できるツボで、親指と人差し指の骨が分かれるあたりに位置しています。

経絡の末端にあるため、気の流れが滞りやすく、押すことで全身の巡りを整える効果が期待できます。首や肩、頭部のこりや痛み、眼精疲労などの改善に有効です。

手の甲にあるため、デスクワーク中や通勤中など、ちょっとした時間に押せます。幅広い症状に対応できるため、肩こり対策の基本のツボといえるでしょう。

列欠(れっけつ)

列欠は、手首の外側、親指側の骨の先端から約3横指上にあるツボで、手の太陰肺経に属する重要なポイントです。

呼吸器系の不調、例えば咳や喘息、息切れ、胸の痛みの改善に効果が期待できます。また、肩こりや頭痛、めまい、手首や腕のしびれ、関節の痛みの緩和にも役立ちます。

刺激する際は、反対の手の親指で優しく押すことが基本で、神経が通る部位のため強く押しすぎるのは避けましょう。肩こりや咳の症状がある時に取り入れると、血行や気の流れを整えやすく、セルフケアに適したツボです。

後渓(こうけい)

ツボ_後渓

後渓は、手の平と手の甲の境目、小指の付け根側に位置するツボです。手を軽く握ったときにできるシワの先端が目安となり、比較的見つけやすいのが特徴です。

押す際は、親指で骨の窪みの方向に5秒押して離す動作を5分程度繰り返します。さらに、押しながら首や肩をゆっくり回すと、首周りのこりがほぐれやすくなります。

肩こりや寝違え、腰痛の緩和だけでなく、目の疲れや充血、頭痛、精神的緊張の軽減にもぴったりです。

肩こりのツボを刺激する際の注意点

肩こりに効くツボ押しは手軽な方法ですが、安全に行うことが大切です。体調やケガの有無を確認し、正しい方法で刺激しましょう。

ケガや不調があるときはツボを押さない

肩こり

ツボ押しは肩こりの緩和に有効ですが、痛みやケガのある部位は押さないことが大切です。無理に押すと、筋肉や関節を傷めたり、症状を悪化させるおそれがあります。

ツボ押しは回数や強さが多いほど効果が高まるわけではなく、適切な刺激で行うことが重要です。ケガや炎症がある場合は、完治して体調が安定した日に改めて実施するようにしましょう。

安全に行うことで肩こり緩和の効果を得やすく、セルフケアを継続しやすくなります。自分の健康状態を確認しながら行うことがポイントです。

筋肉が温まっている状態で行う

ツボ押しは、首や肩の筋肉を温めてから行うと効果が高まります。蒸しタオルや入浴後など、筋肉が温まった状態で刺激すると、血流が促進され、こりや張りが緩みやすくなります。

さらに、ツボを押しながら軽く首や肩を動かすことで、血行がより良くなり、酸素や栄養が筋肉に届きやすくなるでしょう。

ツボ周辺を温めることで、刺激が体に伝わりやすくなり、肩こり緩和の効果を最大限に引き出せます。安全かつ効率的にセルフケアを行うために、筋肉を温めてから実践することが重要です。

肩こりがひどい・治らない場合は医療機関を受診する

医師に相談

肩こりが続く場合や改善しない場合は、自己判断でツボ押しだけに頼らず医療機関を受診することが重要です。

運動時に痛みが出る場合は狭心症、安静時でも痛む場合は骨や内臓の病気が隠れている可能性があります。症状が徐々に悪化する場合は早めに原因を特定することが必要です。

また、セルフケアで効果を感じられない場合は、医療機関や鍼灸院で施術を受けるのも有効です。専門家は肩こりの状態や悩みに応じた適切な施術ができ、安全かつ効率的に改善をサポートしてくれます。

まとめ

肩こり

この記事では、肩こりに効くツボと正しいセルフケア方法について詳しく解説しました。肩こりの原因や症状を把握したうえで、肩井や風池など代表的なツボを押すことで、筋肉の緊張をほぐし血行促進が期待できます。

ただし、ツボ押しはあくまで一時的な緩和策であり、体調やケガの有無に注意しながら行うことが重要です。症状が改善しない場合は、早めに医療機関や鍼灸院で専門家の診察を受けましょう。

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