
夏バテ・疲れ、更年期症状、むくみ・便秘など悩み別のおすすめ薬膳食材はコレ!
漢方では、「気・血・水」が不足し、巡りが滞ることによって、夏バテやむくみなどの不調が起こると考えられています。本記事では、国際中医師が選ぶ、悩み別の「気・血・水」を補い巡りの良い体を作る薬膳食材をご紹介します。薬膳効果で弱った心と体を元気にして!
食べる薬で不調を改善!悩み別の薬膳食材

夏バテ・疲れ、更年期症状、むくみ・便秘のような、なんとなく不調はありませんか? 病院に行くまでもないような不調でも、東洋医学では診断を元に、改善の道を示してくれます。国際中医師の大久保愛さん監修の悩み別薬膳食材を参考に、巡りの良い体を目指してください。
〔気〕夏バテ・疲れにお悩みの方におすすめの薬膳食材

夏バテや疲れ、だるさといった症状は、エネルギー源である「気」が不足し、滞っている状態。胃腸に優しい食材を取り入れることで元気が復活。免疫力も高まり、疲れにくい体になります。
胃腸の動きをサポート! 体への負担を減らす
<トマト>
体にこもった熱を冷ます。クエン酸、リンゴ酸など胃粘膜の炎症を抑える成分を含む。
<キャベツ>
胃腸の粘膜の再生に役立つビタミンU(キャベジン)を豊富に含み、胃の痛みや不快感を和らげる。
<オクラ>
ペクチンなど、食物繊維が豊富で整腸作用がある。疲労回復や免疫力UPに効果的。
<にんにく>
アリシンが代謝を助ける。強い抗菌・抗ウイルス作用も。刻んだり、すりおろすと効果UP。
<豚肉>
鉄やタンパク質、ビタミンB群をバランスよく含み、疲労回復や滋養強壮におすすめ。
<さば>
タンパク質やビタミンB群、鉄、オメガ3脂肪酸などが豊富。心が疲れたときにも。
<しらす>
風邪をひいたあとなど、体力が落ちているときに。まるごと食材で心と体の栄養補給。
<納豆>
納豆菌は腸内環境を整えて免疫細胞を活性化させる。タンパク質も摂れる万能食材。
〔血〕更年期症状にお悩みの方におすすめの薬膳食材

漢方でいう「血」は自律神経と深く関わり、精神を安定させる役割を担っています。更年期によく見られるイライラや落ち込みは、血を補い、巡りをスムーズにする食材を取り入れて改善!
自律神経を整えて気分を安定させる
<パセリ>
鉄の吸収率を上げるビタミンCを非常に多く含む。また、自律神経を整え更年期症状を予防。
<あさり>
ビタミンB12や鉄は、タウリンが豊富で自律神経のバランスを整える。のぼせやほてりなどの症状を改善するのにも効果的。
<鮭>
アスタキサンチン、ビタミンD、ヘム鉄、EPA、DHAやたんぱく質、ビタミンB群も豊富で、心の安定に。
<いか>
高タンパク質なうえ、ビタミンB群や亜鉛、肝臓を支えるタウリンを含み、「血」を補う。
<鶏肉>
鉄の中でも吸収率の高いヘム鉄が豊富。イライラや落ち込みなど、更年期症状を和らげる。
<卵>
セロトニンの原料であるトリプトファンを多く含む。気持ちを切り替えたいときに◎。
<セロリ>
セロリの香りにはピラジンという物質が含まれ、血流を改善してくれる効果が。
<たらこ>
血行を促進するビタミンEが豊富。煮物やあえ物、スープなど、使い勝手がいい食材。
〔水〕むくみ・便秘にお悩みの方におすすめの薬膳食材

内分泌系を司る「水」が不足し、巡りが滞ると代謝機能が低下。手足のむくみや便秘の原因になります。頭痛や冷えにつながることも。水分バランスを整え、余分なものを排泄してくれる食材がおすすめ。
“排毒食品”を取り入れて老廃物をスッキリ流す
<アボカド>
ギネスで認められた「もっとも栄養価の高い果実」。オレイン酸や食物繊維、抗酸化物質などを含み、整腸やエイジングケアにも。
<干し椎茸>
むくみを改善するカリウムのほか、ビタミンDやエルゴステロールなどが免疫の強化に役立つ。
<しょうが>
生のしょうがには強い抗菌作用や免疫力UP作用が。加熱したしょうがは胃腸の働きを整える。
<ひじき>
黒い食材は水分の排出機能を高め、むくみを予防。新陳代謝を促すヨウ素と亜鉛、鉄、カルシウム、食物繊維を多くを含む。
<キムチ>
発酵食品には食材を分解して消化を助け、栄養素の吸収を高める効果が。腸内環境も整える。
<干しエビ>
高タンパク質、低脂質。血行を改善するビタミンE、アスタキサンチンを含み、体を温める効果がある。
<のり>
血を増やす鉄や葉酸を含み、タウリンが血液を貯蔵する肝臓の働きをサポート。
<白ごま>
白ごまは油分の含有量が多く、腸を潤す働きが。大腸を活性化して、便通を改善する。
(からだにいいこと2021年8月号を元に一部加筆・修正)
[ 監修者 ]