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真夏の安眠テクトップ

リベンジ夜更かし、寝落ちしてもOKな「真夏の安眠テク」

近年、注目を集める、“リベンジ夜更かし”や、寝落ちしやすい人でも快眠を諦めるのはまだ早い! 夏は、ただでさえ睡眠の質が低下しやすい季節ですが、ぐっすり寝る手段はまだまだあります。日中も夜も充実した毎日が送れますよ!

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近年増加中「リベンジ夜ふかし」「寝落ち」問題

リベンジ夜ふかしと寝落ちを中心に、睡眠のトラブルを引き起こす原因と、睡眠の質を高める秘策について医師の白濱龍太郎先生に話を聞きました。

睡眠は疲労を回復し、免疫力を高めるなど、健康を維持する上で欠かせない要素のひとつ。歳を重ねると、睡眠を促すホルモンである「メラトニン」の分泌量が減少し、自然と睡眠の質が低下しやすくなります。ところが、30~40代の女性でもなかなか寝付けない、夜中に目が覚めてしまう、目覚めが悪いなど、睡眠に悩む人は増えています。

「リベンジ夜更かし」の悪循環に注意 

リベンジ夜ふかしをしている女性

自分の時間を楽しみたくて、就寝を先延ばしする、リベンジ夜ふかし。眠たいのに寝たくないという思考が働き、日中の忙しさで我慢したことを夜の自由な時間を使ってストレスを発散、不満を解消しようとする行動です。

特に気をつけてほしいのは、深夜までスマホでSNSや動画などを視聴すること。スマホのブルーライトを浴びると、脳が覚醒して眠りに必要なメラトニンの分泌が抑制されて寝付きが悪くなったり睡眠が浅くなったりします。

さらに、テキストメッセージや静止画よりも動画視聴は脳がさらに刺激をもとめるため、時間を奪われやすく、眠りにつくのが遅くなります。結果、睡眠不足につながり、日中のパフォーマンスが低下。それがさらなるストレスを増加させ、また夜更かしを繰り返すという悪循環に陥ってしまいます。

【対策】
リベンジ夜更かしは、ストレスや欲求不満により起こりやすい傾向があります。無理にやめようとせず、まずは、寝室を暗くする、パジャマに着替えるなど寝やすい環境づくりから。ストレッチなどで少し体を動かし、お風呂に入るなどリラックスできる時間を持つことが大切です。寝室にスマホを置かないようにするのが有効ですが、スマホを見るなら、時間を決めてかわいい動物などポジティブな内容の動画で気分転換するのはよいでしょう。

「寝落ち」は深い睡眠とは言えない 

スマホ寝落ちしている女性

眠ろうという意識や準備ができてない状態なのに、気づいたら寝ていた…。いわゆる寝落ち。疲労やストレス、睡眠不足などが原因で起こることがあります。

特に夕方以降の昼寝は、夜の睡眠に影響します。体内時計の自然なリズムにより夕食後は体がリラックスモードに切り替わるため20~21時頃はうたたねや寝落ちしやすくなります。ただ、この時間帯に眠ってしまうと、深い睡眠に入りにくく、夜中に目が覚めるなど、睡眠の質の低下を招きます。

また、ソファーなどで横たわったまま寝落ちすると肩コリや腰痛を引き起こすだけでなく、お風呂に入るタイミングを逃してしまい、自律神経のバランスも乱れやすくなり、睡眠に影響を及ぼします。

寝落ち・気絶のように眠ることは一見熟睡しているように見えますが、実は、深い睡眠に移行する前に意識が途切れてしまうため熟睡感が得られません。寝落ちの原因として日中突然強い眠気に襲われ眠ってしまう「ナルコレプシー」などの睡眠障害が隠れている可能性もあるので注意が必要です。

【対策】
寝落ち対策には、寝る前にアラームをセットする習慣を。23時など就寝時間にアラームをセットしておくと不意に寝てしまったとしても一度起きることができ、再度寝ることで睡眠の質を改善できる可能性があります。単なる寝落ちだと軽視せず、「日常的に睡眠不足の状態が続いていないか」「心身に疲労が蓄積していないか」を振り返り、生活リズムや睡眠の質を見直すことが改善の一歩につながります。

知っておきたい!睡眠の質を左右する3つの症状

次のような病気が潜んでいると睡眠の質が低下し、満足できる睡眠がとれていない可能性があります。 

不眠の悩みイラスト

その1 睡眠相後退症候群(DSPS)

リベンジ夜ふかしや寝落ちなどが原因で生活リズムが乱れると、体内時計が実際の時刻よりも遅れてしまい「睡眠相後退症候群(DSPS)」という睡眠障害になることがあります。就寝・起床時間が遅くなる「昼夜逆転」のような生活になり、家事や仕事のパフォーマンスが低下します。朝寝坊、集中力が低下する、頭がボーッとするなど、生活に支障をきたすような症状が続く場合は、専門医による診察と治療を受けましょう。

その2 睡眠時無呼吸症候群

睡眠の質が悪化する原因のひとつに、眠っている時に呼吸が止まってしまう「睡眠時無呼吸症候群」が隠れている場合があります。いびきが出ている可能性があり、睡眠の質が落ち、十分な睡眠時間をとって寝ても疲れがとれない、日中の強い眠気や体のだるさを感じる場合は、クリニックでの治療を受けることで改善できます。

その3 むずむず脚症候群

むずむず脚症候群は、脚に不快な感覚が生じ、動かさないと眠れない神経系の病気。特に女性に多く見られる「鉄欠乏性貧血」がむずむず脚症候群の原因となる場合があり、夜間や安静時に悪化しやすく、睡眠を妨げる原因となります。貧血を予防し、快眠を得るためは、意識的に鉄分や水分を補給し血流を良くしましょう。

良い睡眠がとれないと将来の病気リスクが高まる

さまざまな研究で睡眠不足が高血圧、糖尿病、狭心症、心筋梗塞、さらには癌のリスクを高めるというエビデンスは数多く存在します。睡眠は時間と質の双方が大切。十分な睡眠時間を確保し、質の高い睡眠をとろうと意識することが健康増進につながります。

そもそも質の良い睡眠ってどんなの?

医学的には、メラトニンが正常に分泌され、脳が休まる深いノンレム睡眠とレム睡眠をバランスよく繰り返す状態を質の高い睡眠と定義します。

質の高い睡眠がとれていれば、免疫力を高めるように修復作業が行なわれ、朝起きた時にすっきりとした目覚めを感じ、日中のパフォーマンスが維持できます。

つまり、日中眠くなる、倦怠感がある、集中力が続かないなど、パフォーマンスが維持できているかどうかが良い睡眠がとれているかの指標になります。

真夏もぐっすり!すぐできる睡眠改善 

すっきり朝起きている女性

寝る前の時間を大切にし、ゆったりお風呂に入ること、着心地のよいパジャマなど。自分なりのこだわりを持つことで睡眠時間を満たす工夫をご紹介します。

帰宅したら早めのにお風呂に入り、パジャマに着替えておけば、うっかり寝落ちしたとしても、睡眠への悪影響を減らすことができます。

ぬるま湯に入る。照明はOFFに 

あひるがある夜の浴槽

寝る1時間半前に38℃程度のぬるま湯に浸かることで、深部体温が調整され、血流が改善されるので眠りやすくなります。筋肉の緊張がほぐれスマホ首の改善にも◎。入浴時に照明を暗くすることでメラトニンの分泌が活性化されるため、相乗効果でより心身のリラックス効果が高まります。

パジャマに着替える 

パジャマイメージ画像

普段着よりゆったりして、肌触りがよいパジャマを着ると、寝つきが良くなったり、寝返りもしやすくなったりして良い睡眠をとることにつながります。また、脳に「これから寝る」というスイッチを入れる効果が期待でき、睡眠モードに切り替わるのを助けます。血流を良くする機能性パジャマもおすすめです。

「早く寝る」ことへの意識改革 

ぐっすり眠っている女性

リベンジ夜更かしを繰り返し、寝落ち癖がついている人ほど、突然この日だけ早く寝ようとしたり、頭で「早く寝ないと」考えたりするだけでは、睡眠をコントロールすることは難しいもの。早く寝たいのであれば、入浴時間を早めるなど、生活全体のリズムを前倒しにし、1週間単位で睡眠パターンを調整することが理想的です。

睡眠は楽しむことだと捉えてみましょう。良質な睡眠は自分の体を労わることにもなります。脳も体も十分な休息をとることができ、免疫力もアップ。思考もボジティブになり、イライラも減り、夏もごきげんに過ごせますよ!

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