歳を重ねるにつれて肌のハリやシワ、表情筋の衰えなどが顕著になりますが、実際の年齢よりも若々しく見せるためにはどのような工夫が必要なのでしょうか。見た目年齢に影響する要因と、その対策を探ってみましょう。

60歳の平均顔とは？

顔のパーツの配置やバランスが、顔の印象に大きな影響を与えます。一般的な平均顔は、額から眉頭、眉頭から鼻下、そして鼻下からあご先までの比率が顔の縦の長さを3等分したもので、目の横幅は顔の横幅の5分の1程度とされています。

さらに、目と目の間隔は片目の横幅の約1.2倍という数値も重要です。日本人女性の顔はこの基準を踏まえ、目から鼻下までの長さによって短いグループと長いグループに分けられます。

歳を重ねると、目尻や口角が下がり、唇も薄くなり、顔の立体感が失われ、あごのラインがぼんやりとして全体的に印象が薄くなるでしょう。これにより、優しさが漂う一方で、20代のようなシャープできりりとした印象は失われるのです。

見た目年齢が老けて見える原因

60代になると、さまざまなエイジングサインが出てくるため、見た目年齢が老けて見えてしまうでしょう。ここでは、見た目年齢が老けて見える原因を詳しく紹介します。若々しい印象をキープするためにも、原因をしっかり確認しておきましょう。

紫外線によるダメージ

紫外線は肌に重大な影響を与えます。紫外線は、日焼けやシミを引き起こすだけではありません。紫外線が老化の一番の原因とされており、肌の深層部まで届き、線維組織を破壊してしまいます。若い頃に頻繁に日焼けをしていた人は、肌の老化が早まりやすく、シミやたるみが目立つでしょう。

特にUVAは真皮にダメージを与え、コラーゲンやエラスチンの破壊を招き、肌のハリと弾力の低下につながります。紫外線対策は肌の健康と若々しさを保つために欠かせない要素です。

骨の萎縮

顔の見た目年齢が老けて見える原因のひとつに、骨の萎縮があります。年齢を重ねると脂肪は付きやすくなる一方、骨は痩せていき、顔の骨格はその影響を受けます。

骨は皮膚や筋肉の支えとなっており、骨の萎縮によって皮膚や脂肪、筋肉が相対的に余ることで、顔のたるみが生じるでしょう。そのため、顔の骨の健康を保つことが若々しい印象を保つために重要です。

靭帯のたるみ

顔の靭帯のたるみも、見た目年齢が老けて見える原因のひとつです。靭帯は骨と皮膚を支える重要な役割を果たしており、年齢とともにその弾力性が失われることで、顔の皮膚にたるみが生じます。

靭帯の緩みによって、顔の輪郭が崩れ、特に頬やあごの部分が下がり、老けた印象を与えるでしょう。肌のハリや引き締まった印象を保つためにも、靭帯のたるみに注意が必要です。

シワ

シワも見た目年齢が老けて見える原因のひとつです。歳を重ねるとともに、表情による動きや皮膚の弾力性の低下によってシワが増えてきます。特に目元や口元の表情ジワは顔の印象を大きく左右し、老けた印象を与える要因となるでしょう。

シワ対策は、日常的なスキンケアや適切な保湿、栄養バランスの良い食事、十分な睡眠などが重要です。また、美容医療や美容機器を活用したケアも有効です。シワを予防し改善するためには、定期的なスキンケアを取り入れましょう。

表情筋を鍛えるフェイシャルエクササイズも効果的です。これらの対策を継続的にすることで、若々しい印象を保ち、見た目年齢が若く見えるでしょう。

60歳が若く見えるメイク方法

メイクを工夫するだけでも、顔の印象を若々しくできる場合があります。60代特有の悩みをメイクでカバーしましょう。ここでは、60代が若く見えるメイク方法について紹介します。

口紅でグラデーションをつくる

60歳でも若々しく見せるためのポイントは、口紅でグラデーションをつくることです。

まず、リップライナーを使って口の輪郭を丁寧に整えます。次に、唇の外側に濃いめの色の口紅を塗り、内側に向かって明るめの色を薄く重ねましょう。この方法で唇に立体感を与えると、薄くなった唇が寂しい印象にならず、豊かな表情に演出できます。

リップグロスで若々しい印象に

リップグロスも活用しましょう。

まず、唇の輪郭を明確にするために、濃いめのリップライナーを使用します。特に上唇の輪郭をしっかりと整えることで、口元全体にメリハリを与えられます。

次に、リップグロスを唇全体に塗布しましょう。リップグロスは光沢感を与え、唇を豊かに見せてくれるため、若々しい印象を強調します。色味は自然なピンクやベージュ系がおすすめです。

リップグロスのさりげない輝きが、年齢に関係なく健康的で若々しい印象を与えてくれます。

60代が見た目だけでなく内面も若々しく生きる方法

若々しさは見た目だけでなく、内側からにじみ出てくるものです。ここでは、見た目だけでなく、内面から若々しく生きるポイントを紹介します。心身ともにケアすることで、いつまでも若々しさを保ちましょう。

食生活

健康で若々しい生活を送るためには、バランスの取れた食生活が重要です。朝・昼・夜の3食でビタミンB1・B2や鉄、カルシウムなどの栄養素をバランス良く取り入れましょう。

特に糖質の代謝に必要なビタミンB群や、筋肉の維持に欠かせないたんぱく質を意識的に摂取することが重要です。また、食事の際はよくかむことも大切です。よくかむと消化吸収が促進され、胃腸に負担をかけずに済みます。栄養素が効率良く体内に取り込まれ、健康維持に役立つでしょう。

さらに、低栄養状態に陥らないよう注意が必要です。特にたんぱく質の不足は体重減少や筋肉の低下を招き、疲労感や免疫力の低下につながります。バランスの取れた食事でたんぱく質を積極的に摂取し、健康な体と心を維持することが、60代でも若々しく生きる秘訣です。

適度な運動

健康な生活を送るためには、適度な運動を取り入れることも重要です。運動は血流を促進し、体内の代謝を活発にします。特に疲れを感じやすい60代では、定期的な運動が疲労の軽減に効果的です。

運動は、無理のない軽いものから始めましょう。例えば、ウォーキングやゆったりとしたストレッチなどがおすすめです。ウォーキングは特に手軽で効果的な運動方法です。

大股で歩くと全身の筋肉が活性化され、心肺機能も向上します。また、日常生活でも意識して階段を使うことで、運動量が自然に増加し、筋肉も鍛えられます。

さらに、ストレッチも重要です。筋肉の柔軟性を保つために、お風呂上りや就寝前に行うと効果的です。筋肉が柔らかくなることで日常生活での動作が楽になり、けがの予防にもつながります。

十分な睡眠

健康で活力ある生活を送るために、十分な睡眠を取りましょう。睡眠は体を休めるだけでなく、脳の機能を回復させる重要な役割を果たします。特に60代は、疲れを感じやすいため、良質な睡眠の確保が健康維持の鍵です。

一日に必要な睡眠時間は個人によって異なりますが、平均して6～7時間は眠るようにしましょう。

また、睡眠の質も重要です。寝室の環境を整え、快適な寝具を使用することで、深い眠りにつけます。良質な睡眠を得ることで、疲労回復や免疫力の向上にもつながるでしょう。

日常生活でストレスや緊張を感じている場合は、寝る前にリラックスする習慣を取り入れるのも効果的です。深呼吸や軽いストレッチ、リラックスした音楽を聴くなど、自分に合った方法で心身を落ち着かせましょう。

まとめ

見た目年齢や若々しさは、年齢によって変化していきます。60代になると、顔の輪郭がぼやけ、シャープさがなくなってしまいます。

いつまでも若々しい印象を保ちたいなら、生活習慣や紫外線対策、バランスの取れた食事、適度な運動が重要です。さらに、メイクでのアプローチも、見た目年齢に大きな影響を与えます。

これらのポイントを押さえ、生活に取り入れると、60歳でも内面・外見ともに若々しく輝くことができるでしょう。