
三段腹を原因から解消!お腹痩せに効く簡単エクササイズって?
お腹まわりの脂肪が段になり重なってしまった「三段腹」。見た目の問題だけでなく、健康にも影響を及ぼすため、適切な対処が大切です。自身の状態に合わせた対策を見つけて、引き締まったお腹を取り戻して。
目次
痩せているのに!? 三段腹になる原因とは

「お腹以外は痩せているのに、なぜか三段腹になってしまう」というケースは珍しくありません。実は、三段腹の原因は、単に脂肪の蓄積だけではないと考えらます。姿勢の悪さや運動不足による筋力低下、内臓下垂など、複数の要因が絡み合っている場合があるのです。
自身の生活習慣を振り返りながら、どの原因が当てはまるのか確認してみましょう。
脂肪の蓄積
三段腹のもっとも一般的な原因の1つは、お腹まわりの脂肪の蓄積です。
脂肪には、大きく分けて「皮下脂肪」と「内臓脂肪」の2種類があります。このうち、三段腹の直接の原因になるのは皮下脂肪だと考えられます。
皮下脂肪は、皮膚と筋肉の間に蓄えられる脂肪で、お腹やお尻、太ももなど下半身につきやすい特徴があります。女性の場合、一般的に皮下脂肪がつきやすい傾向があるようです。手でつまめるのが特徴です。
一方、内臓脂肪は皮下脂肪よりも奥の、胃や腸などの内臓まわりに蓄積される脂肪で、お腹まわりに多くつきます。直接触れることはできず、お腹まわりが張り出したような、いわゆる「太鼓腹」になるのが、内臓脂肪が多い人の特徴です。
自身の体脂肪率や生活習慣を確認し、三段腹の原因が脂肪の蓄積にある場合は、適切な対策を講じましょう。
姿勢のゆがみ

姿勢のゆがみも、三段腹を引き起こします。特に長時間座る生活を送っていると、姿勢が崩れやすく、お腹が押しつぶされて三段腹になりやすくなります。
背中が丸まった猫背の姿勢や、お尻を前に滑らせた体制で座ると、骨盤が後ろに傾き、腹部が圧迫されてしまいます。この姿勢を続けると、肋骨と骨盤の間のスペースが狭まり、お肉が前面に出てきて段になってしまうと考えられます。
また、スマホをうつむき気味で見るときにも、目線が下がって頭が前に落ちるため要注意。猫背になりやすく、お腹がたるむ原因になることがあります。痩せている人であっても起こりうる現象です。
かがむと三段腹が気になる場合や、座るとお腹が圧迫されると感じる場合は、姿勢の改善を意識してみると良いでしょう。

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インナーマッスルの衰え・内臓下垂

インナーマッスルの衰えも、お腹の悩みに深く関係しています。インナーマッスルとは、体の奥深くにある筋肉で、内臓を支えたり、正しい姿勢を保ったりする大切な役割を担っています。
特に腹部のインナーマッスル「腹横筋」は、コルセットのように内臓を支える筋肉。ここが衰えると内臓が本来の位置で支えられなくなり、「内臓下垂」を引き起こすことがあります。内臓下垂が起こると、痩せている人でもお腹がぽっこり出て見えたり、三段腹になりやすくなったりする場合があります。
内臓下垂は、内臓の機能低下にもつながる可能性があり、脂肪がつきやすい状態を招くことも。お腹まわりのインナーマッスルを意識的に鍛えることが、内臓下垂の改善につながります。
三段腹を改善するための習慣
三段腹を改善し、すっきりとしたお腹を目指すには、日々の習慣を見直すことが大切です。食生活の改善や正しい姿勢の意識、そして内臓脂肪と皮下脂肪への対策をバランス良く取り入れることで、より効果的な改善につながります。
食生活を見直してダイエットを行う

三段腹の改善には、食生活の見直しと適切なダイエットが欠かせません。無理な食事制限や偏った食生活は、かえって太りやすい体質を招くことがあるため、バランスの取れた食事が重要です。
朝食は糖質を多めに、夜は糖質を控えてバランスよく、しっかり噛んで食べることを意識しましょう。夕食が遅くなる場合は、夕刻にひとまず炭水化物を摂取して、帰宅後に野菜とタンパク質を食べるのもおすすめです。
食べる順番としては、野菜などの食物繊維や汁物から先に、次におかずなどのタンパク質、最後に主食の炭水化物の順で食べると、血糖値の急上昇を抑えることができます。お腹まわりに脂肪が蓄積されにくくなると言われています。ぜひ、今日から意識してみてください。
正しい姿勢を意識する
美しいお腹を手に入れるためには、日常生活における正しい姿勢の意識が必須。特に、座る時間が長い現代において、姿勢のゆがみはお腹のたるみや三段腹の原因となり得ます。
意識的に姿勢を正すクセをつければ、腹筋や背筋が自然と鍛えられ、姿勢が安定します。すると、お腹のラインも引き締まりやすくなりますよ。
坐骨をしっかり立てて座る

正しい座り方として、まず意識したいのが「坐骨をしっかり立てて座る」ことです。椅子に深く腰掛け、お尻の下にある2つの骨(坐骨)が左右均等に座面に触れていることを意識してみましょう。すると骨盤が正しい位置に保たれ、背骨も自然と伸びやすくなります。この姿勢を保つと腹部への圧迫が軽減され、三段腹の形成を防ぐことにつながるでしょう。
じっと座っていると、つい乱れた姿勢で長時間を過ごしてしまいやすいもの。坐骨を意識した座り方を定期的に確認し、姿勢が崩れないように心がけることが大切です。
ただし、いくら正しい座り方をしていても「座りっぱなし」では血流が滞り、代謝の低下から太りやすくなります。1時間に一度は立ち上がり、背伸びをする習慣をつけることも意識してみて。
スマホを机やひざの上に置かない

スマートフォンを使用するときにも、姿勢に注意が必要です。スマホを机やひざの上に置いて使用すると、自然と目線が下がり、頭が前に傾きやすくなります。この状態が続くと、猫背姿勢になりやすく、肋骨と骨盤のスペースが狭まり、お腹に段ができてしまう原因になる可能性があります。
スマホは目線の高さまで持ち上げるように意識し、画面が顔の前に来るように心がけましょう。はじめは違和感があるかもしれませんが、慣れると首や肩への負担も軽減され、美しい姿勢を保つことにつながります。
椅子の高さを調節する
正しい姿勢を保って三段腹を防止するなら、椅子の高さも重要な要素です。
ベストな椅子の高さは、座ったときにひざが股関節よりもやや低くなる程度。この高さの椅子に座ると、骨盤が立ちやすく、背筋を伸ばした姿勢を保ちやすくなります。さらに、足裏がしっかり床についていると、体重が均等に分散されて骨盤が安定し、自然と背すじが伸びますよ。
反対に、座ったときに股関節やひざが直角よりも浅くなるような低い椅子は、股関節が窮屈に感じられ、骨盤が後傾しやすくなる傾向があります。骨盤が後傾するとお腹が圧迫されて三段腹になりやすいため、注意が必要です。
座ったときにつま先を少し遠くにつく

座り姿勢を改善するもう1つのポイントが、「座ったときにつま先を少し遠くにつく」こと。いつものように椅子に座ったら、ほんの気持ちで良いので、つま先を遠くの床につけてみましょう。そして、つま先を床につけたまま、体を少し手前に引くように意識し、お尻を少し浮かせて座り直します。
この簡単な動作を行うだけでで、骨盤が自然と立ちやすくなり、背中が丸まるのを防ぐことにつながります。すると、お腹がたるむのを防いでくれるでしょう。最初のうちは意識が必要ですが、継続することで必要な筋力がつき、自然にできるようになることが期待できます。
内臓脂肪と皮下脂肪への対策

三段腹を改善するためには、内臓脂肪と皮下脂肪の両方に対して適切な対策を行うことが重要です。
いずれのタイプの脂肪にも共通して効果的なのは、有酸素運動と筋力トレーニングを組み合わせること。ウォーキングやジョギング、水泳などの有酸素運動は脂肪燃焼を促進し、筋トレは代謝を上げて脂肪が燃えやすい体質づくりに役立ちます。有酸素運動は15分以上継続すると効果的です。
特に、お腹まわりのインナーマッスルを鍛えると、内臓が正しい位置に保たれるため、見た目のぽっこりお腹を改善するのに役立ちます。効果を実感できるまでには少し時間がかかる場合もありますが、長期的な視点で対策を続けることが、理想の体型へとつながります。

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三段腹に効果的なエクササイズ

三段腹を効果的に解消するためには、お腹まわりの筋肉をバランス良く鍛えるエクササイズが有効です。特にインナーマッスルと腹筋全体にアプローチする運動を継続的に取り入れることで、内側から引き締まったお腹を目指すことができます。
インナーマッスルを鍛える運動
お腹の引き締めや姿勢改善を目指すなら、体の深層にある「インナーマッスル」のトレーニングが必須。内臓を支え、姿勢を安定させる重要な役割を担う筋肉です。ここでおすすめの運動をいくつかご紹介します。
<ドローイン>

日常生活でも手軽に取り入れられる、お腹をへこませることでインナーマッスルを鍛える方法です。特にお腹の深層にある「腹横筋」を鍛えることが期待できます。
- 息を大きく吸い込み、お腹を膨らませる。
- 息をゆっくりと吐き出しながら、お腹をへこませ、おへそを背骨に近づけるように意識する。
- お腹がへこんだ状態を10秒ほどキープする。呼吸は止めない。
両手をお腹の上にのせて行うと、腹部の動きがよくわかります。無理にお腹をへこませようとして腰を反らしたり、肩や首に力が入ったりしないように注意しましょう。
<デッドバグ>
ドローインの後に行うのがおすすめ。簡単にできて、腰の負担も少ないトレーニング法です。呼吸を止めずに、自然な呼吸を続けながら左右交互に行うことで、腹横筋や体幹の安定性をより高めることができます。
- 仰向けに寝たら、ひざと股関節を90度に曲げて宙に浮かせる。両手は天井に向け、両腕を肩の真上に伸ばす。
- お腹に力を入れたまま、片腕だけを頭の方向へバンザイするようにゆっくり動かす。腰が床かから浮かないように注意して、左右10回×2セット行う。
<プランク(板のポーズ)>

お腹全体を引き締める効果があり、体幹を安定させたい方におすすめです。
- うつ伏せになり、両ひじを肩の真下に置く。
- つま先を立てて、頭からかかとまでが一直線になるように体を持ち上げる。
- おへそを背骨に引き込むように意識しながら、まずは5秒から始めて、慣れてきたら10秒、20秒と延ばす。
体が反ったり、お尻が上がりすぎたりしないように、常に体を一直線に保つことを意識しましょう。目線は両手の間か、やや前方に定めます。
腰を痛めやすい人は、無理のない範囲で時間を調整してOK。慣れてきたら徐々にキープ時間を延ばしていきましょう。
<効果的な腹横筋トレーニング>

座った状態でできる、腹横筋のトレーニング。すき間時間に行うのもおすすめです。
- 椅子に深く腰かけ、両手を腰に当てる。
- 右の坐骨(座るときに当たる骨)に体重をかけながら、左の骨盤をゆっくり上へ引き上げる。
- そのまま、左の坐骨が椅子から浮くように意識して持ち上げ続ける。
- 脇腹(腹斜筋)と腰(腹横筋)がギュッと縮まる感覚を意識して10秒キープ。
- 左右交互に、10秒×各3セットを目安に行う。
背中が丸まったり、体が横に傾いたりしないように、体幹をまっすぐにキープするのがポイントです。
腹筋全体に効く運動
腹筋全体をバランス良く鍛えることは、三段腹の改善だけでなく、引き締まったウエストラインを作るうえでも重要です。特にお腹の表面にある「腹直筋」や、脇腹の「腹斜筋」にアプローチする運動を取り入れることで、効率的に美しいお腹を目指せるでしょう。
<リバースクランチ>
下腹部のアウターマッスルの腹直筋に特にアプローチし、ぽっこりお腹の改善をサポートします。
- 仰向けに寝てひざを立て、かかとをお尻に近づける。両手は体の横に置く。
- 手は体の横から動かさず、息を吐きながらお腹に力を入れ、ひざを曲げてゆっくりと胸に近づける。このとき、お尻が床から少し浮くように意識する。
- 反動を使わず、ゆっくりと元の位置に戻す。
腰に痛みを感じる場合は、無理をせず、足を上げる範囲を小さくするか、エクササイズを中断してください。
<ツイストクランチ>

脇腹の腹斜筋を鍛え、くびれ作りに役立ちます。お腹まわりを全体的に引き締めたい方におすすめです。
- 仰向けに寝て、両ひざを立てる。両手は頭の後ろに軽く添える。
- 息を吐きながら、片方のひじと反対側のひざを近づけるように、上体をひねりながら起こす。反動は使わず、腹筋を意識して行う。
- ゆっくりと元の姿勢に戻り、反対側も同様に行う。
肩に力が入りすぎないように注意し、腰が反らないように腹筋でしっかり体を支える意識が大切です。猫背にならないように、あごを引いておへそを覗くように行うと良いでしょう。
<レッグレイズ>

下腹部の腹直筋や腹横筋、腹斜筋をダイレクトに鍛えることができる運動。ぽっこり下腹が気になる方におすすめです。
- 仰向けに寝て、両脚をそろえる。手は体の横かお尻の下に置く。
- 息を吐きながら、脚を伸ばしたまま天井に向かってゆっくりと持ち上げる。
- 息を吸いながら、脚を床につくギリギリのところまでゆっくりと下ろす。
腰が反らないよう、常にお腹に力を入れ、背中が床にぴったりとつくように意識しましょう。腹筋の力で脚をコントロールするように心がけてください。
また、腰に負担がかかりやすいエクササイズなので、無理のない範囲で行い、痛みを感じたら中断すること。初心者の方は、ひざを90度曲げた状態から始めると負荷を調整しやすくなります。
腹筋を引き締めて美腹を手に入れよう!

三段腹を改善し、引き締まった美しいお腹を手に入れるためには、日々の継続が何よりも大切。脂肪の蓄積、姿勢のゆがみ、インナーマッスルの衰えなど、三段腹になる原因はさまざまですが、それぞれに合った対策を講じれば、着実に変化を感じられるでしょう。
食生活の見直しや正しい姿勢の意識は、日常生活の中で手軽に始められる改善策です。自宅でも取り組みやすいエクササイズを含め、ぜひ自身のペースで挑戦してみてください。楽しみながら続けるうちに、「そういえば、お腹の段がなくなった」と気づける日が来るはずです。
[ 監修者 ]

- こども育脳教室コンパス-Compass-
- https://fuji-compass-lesson.jimdofree.com/