
【上半身痩せダイエット】背中の肉を落とす方法&姿勢改善で若見え!
ふと目にした自分の上半身にハッとしたことはありませんか? その原因は体重増加だけではなく、姿勢の乱れや筋力低下が関わっているかも。姿勢や動作の専門家・理学療法士の視点から、上半身痩せについて解説します。
目次
上半身が太る原因は「背中」と「姿勢」!?

年齢とともに気になりやすい上半身太りは、体重増加だけが原因ではありません。上半身が大きく見える原因は多岐にわたりますが、特に多いのは以下の通りです。
- 姿勢が悪く、体が大きく見えている
- 余分な脂肪が多くついている
- 筋肉が必要以上に大きく肥大している
- むくみが出ている
上半身の引き締め方や若々しく見える姿勢改善のコツを見ていく前に、まずは上半身太りの原因について詳しく見ていきましょう。

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猫背になっている

猫背の姿勢は、上半身が大きく、厚く見えてしまう原因の1つです。
特にデスクワークなどで前かがみの姿勢が続くと、肩甲骨が外側に開き、巻き肩状態になります。巻き肩は、後ろから見ても横から見ても体の面積が大きく見える原因となってしまいます。
姿勢は、すぐにでも変えられます。まずは日頃から正しい姿勢を意識することが欠かせません。
肩甲骨まわりの筋肉が硬い
最近、デスクワークで同じ姿勢を長時間続けることが多くなっていませんか? 心当たりのある方は少なくないことでしょう。
同じ姿勢が長時間続くと、肩甲骨まわりの筋肉が硬くなるリスクが上がります。筋肉が硬くなると、血行が悪化します。すると基礎代謝の低下のほか、肩コリや姿勢の悪化を引き起こし、結果的に脂肪がつきやすい状態になってしまうのです。
並行して、首から肩にかけての筋肉が張ることで、上半身が大きく見えてしまします。そうならないためにも、肩甲骨まわりを意識して動かしたり、ストレッチを取り入れたりして筋肉の柔軟性を保つことが、スッキリとした上半身づくりの第1歩です。
むくみがある

上半身太りには、むくみも関係しています。長時間同じ姿勢で過ごすことや、塩分の多い食事などはむくみの原因になります。
マッサージやストレッチで血行やリンパの流れを促すことに加えて、バランスのよい食事や適度な運動を心がけることで、スッキリとした見た目を目指せます。
背中の筋肉を意識すれば上半身は痩せやすくなる

背中には「僧帽筋」「広背筋」「脊柱起立筋」などの大きな筋肉があります。こうした筋肉をしっかり使うことが、上半身ダイエットの近道です。
- 筋肉がついて代謝が上がる
- 姿勢が改善してボディラインが整う
- お腹まわりが引き締まる
- 自律神経が整う
こうした、背中を鍛えるメリットを詳しく紹介していきます。
筋肉がついて代謝が上がる

背中には面積の広い筋肉が多いため、鍛えることで基礎代謝が上がります。すると、必然的に脂肪燃焼の効率がアップします。
背中を鍛えるトレーニングは、筋肉を引き締めるだけでなく、血流を促してくれることも期待できます。継続的に取り組んで、痩せやすい体の土台を作りましょう。
姿勢が改善してボディラインが整う
背中を鍛えると姿勢が正され、ボディラインにも変化が現れます。たとえば、脊柱起立筋がしっかり働くようになると、猫背の改善につながります。
正しい姿勢で過ごせば体の重心が安定し、首や肩、腰への負担も軽減。肩コリや腰痛のケアにも役立ちます。また、姿勢が整うことでお腹やデコルテのラインがキレイに見え、全体的に若々しい印象へと近づけます。
お腹まわりが引き締まる

背中の筋肉と腹筋は、体幹を支えるために連動して働いています。背中を鍛えて体幹が安定すると、自然とお腹のインナーマッスルも働きます。
ただし、背中の筋肉を鍛えたからといって、同時に腹筋も鍛えられるわけではありません。背中のトレーニングと並行して腹筋運動を取り入れれば、ウエストまわりの引き締め効果がさらにアップ。プランクやドローインなど、体幹を意識した運動を組み合わせるのがおすすめです。
自律神経のバランスが整う
背骨のまわりには、自律神経が通っています。自律神経の働きが乱れると、筋肉は硬くなりがちに。特にデスクワークやストレスの多い生活では、自律神経が乱れやすく、背中の筋肉も硬くなりやすいものです。
トレーニングに加えて、ストレッチやマッサージ、入浴などで筋肉をゆるめれば、副交感神経が優位になりやすく、心身ともにリラックスしやすくなります。結果として、ストレスによる食べ過ぎも防ぐことができますよ。

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40代からの上半身引き締めエクササイズ

年齢を重ねるにつれて、基礎代謝は低下しやすくなります。特に40代になると、若い頃と同じ運動量では体型を維持しにくくなりがちです。以前よりも背中や二の腕、お腹まわりが気になるようになってきた人も多いのではないでしょうか。
こうした変化に対応するためにも、筋肉量を保って姿勢や代謝をサポートするための筋トレが欠かせません。ここでは、アラフォー以降の女性が無理なく取り組める、上半身引き締めにおすすめのエクササイズをご紹介します。
肩甲骨を動かす運動

肩甲骨まわりを意識的に動かす運動は、上半身、なかでも背中のぜい肉が気になる方にぴったりのエクササイズです。
肩甲骨まわりの筋肉をゆるめることで、血行が促進。肩や首のコリが改善し、自然と正しい姿勢をとれるようになります。
両腕を上げてひじを曲げ、肩甲骨をグッと寄せるように下ろす運動や、両手を肩に置いてひじで大きく円を描くように回す運動などがあります。
テレビを見ている最中や、デスクワークの合間でも気軽にできるので、毎日の習慣にしやすいのが魅力。継続して行えば、背中がスッキリ見え、姿勢の改善にもつながっていきます。
背中を鍛える運動

背中にある「広背筋」「僧帽筋」「脊柱起立筋」などの大きな筋肉を鍛えると、基礎代謝のアップが期待できます。しっかり背中を使うことで、引き締まった上半身や美しい姿勢を目指せます。
自宅で手軽にできる運動には、次のようなものがあります。
- バックエクステンション:うつ伏せになって上体をゆっくり反らす運動。背中全体に効果的です。
- バードドッグ:四つんばいになり、片手と反対側の足をゆっくり持ち上げて伸ばす動き。背筋以外の体幹筋も一緒に鍛えられます。
- ローイング運動:タオルや軽いダンベル(またはペットボトル)を使って、ひじを引くように背中の筋肉を動かす運動。
2週間~1カ月ほど続けると、少しずつ変化を感じられるはずです。
お腹を引き締める運動

お腹まわりを引き締めて上半身全体をスッキリ見せたいなら、腹筋をバランスよく鍛えることがポイント。表面の筋肉である「腹直筋」だけでなく、お腹の深部にある「腹横筋」や「腹斜筋」などのインナーマッスルもしっかり働かせることで、内側から引き締まったウエストラインを目指せます。
自宅でできる簡単なトレーニングには、次のようなものがあります。
- クランチ:仰向けに寝てひざを立て、上体を丸めるように起こす運動。腹直筋に効果的です。
- レッグレイズ:仰向けに寝て、脚をまっすぐ伸ばして持ち上げる動き。下腹部の筋肉をしっかり使えます。
- プランク:うつ伏せになり、ひじをついて体を一直線にキープする運動。腹筋全体と体幹をバランスよく鍛えられます。
- ツイスト運動:体を左右にひねることで、腹斜筋を刺激し、くびれづくりにも◎。
それぞれの動きを行うときは、使っている筋肉を意識しながら、無理のない範囲で丁寧に行うことが大切です。正しいフォームで取り組むことで、より高い効果が期待できます。
日常生活で上半身痩せ! 姿勢改善のポイント
エクササイズだけでなく、日常生活での姿勢を見直すことも、上半身が痩せる方法の1つです。
特に40代以降は、体のクセやゆがみが定着しやすくなります。普段の何げない姿勢にも意識を向けることが、引き締めと姿勢改善の近道です。
姿勢を正すと、それだけでも見た目は大きく変わります。即効性があるので、ぜひ今日から試してみてください!
座っている時の正しい姿勢

長時間座ることが多いなら、座り姿勢に気をつけることも大切。下記のポイントを意識するだけで、上半身がスッキリとした印象に変化します。
- 椅子には深く腰掛ける
- 骨盤を立てるように意識する
- 坐骨でバランスをとる
- 背すじはまっすぐ、肩の力は抜いてリラックス
背もたれに寄りかからず、自分の筋肉で姿勢を保つことで、体幹が自然と働き、お腹まわりの引き締めにもつながります。
また、同じ姿勢が続くと筋肉がこわばりやすくなるもの。ずっと座って過ごすのではなく、30分に1回は立ち上がって体を伸ばしたり、軽くストレッチをしたりする習慣を取り入れるのもおすすめです。
立っている時の正しい姿勢

立っているときの姿勢も、上半身の引き締めや見た目の印象に大きく影響します。
特に40代以降は筋力の低下や体のクセによって、無意識に猫背や反り腰になりやすく、肩や腰に負担がかかってしまうこともあります。
正しい立ち姿勢を意識すると、背中、腹筋まわりの筋肉をしっかり使えるように。自然と上半身の引き締めにもつながります。ポイントは以下の通りです。
- 脚は肩幅に開いて、両足裏でしっかり地面を踏む
- ひざは軽く伸ばし、ロックしない
- 骨盤は立て、背骨をまっすぐに保つ
- お腹に軽く力を入れ、下腹が前に出ないよう意識する
- 胸を軽く開き、肩はリラックスさせて下げる
- あごを引き、目線はまっすぐ前へ向ける
最初は意識するのが少し大変かもしれませんが、鏡でチェックしながら練習すると、少しずつ自然な姿勢が身についていきます。正しい立ち姿を身につけることで、背すじが伸びて見た目も若々しく、スッキリとした印象になりますよ。
その他の上半身痩せアプローチ
上半身を引き締めるためには、運動や姿勢の改善に加えて、日常生活の中で無理なく取り入れられる工夫を積み重ねることも大切。筋肉をやわらかく保つストレッチや、血行を促しリラックス効果のあるマッサージやヨガなども、上半身のコンディションを整えるうえで役立ちます。
ちょっとした空き時間に取り入れるだけでも、上半身の巡りが良くなり、むくみの改善や姿勢改善につながることがあります。体だけでなく心にも心地よい刺激を与えながら、無理なく理想のラインを目指していきましょう。

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ストレッチ

ストレッチは、上半身痩せをサポートしてくれる心強い習慣。肩甲骨まわりや背中の筋肉を意識して動かすことで、筋肉の柔軟性が高まり、血流が良くなる効果が期待できます。肩や首のコリを和らげたり、たまりがちな老廃物の排出を促したりと、うれしい変化も少なくありません。
仕事の合間に両手を組んで背伸びをしたり、ゆっくりと腕を回したりするだけでもOK。簡単な動きでも、継続することで肩甲骨の可動域が広がり、背中や肩まわりがスッキリと見えるようになる場合があります。運動の前後はもちろん、デスクワークの合間や就寝前など、リラックスしたい時間に行うのもおすすめです。
ストレッチは、硬くなりがちな筋肉をやさしくほぐし、しなやかな体づくりをサポートしてくれます。気軽にできるので、毎日の習慣に取り入れてみましょう。
マッサージ

マッサージも、上半身の引き締めを目指すうえで取り入れたいケアの1つです。特に背中や肩は、筋肉が緊張しやすい部分。軽くさするだけで血流やリンパの流れが促され、老廃物の排出やむくみの軽減に繋がります。
ボディクリームやオイルを使って滑りを良くしながら、背骨の両側や肩甲骨のまわりを中心に、心地よいと感じる力加減でほぐしてみましょう。筋肉がゆるむことで関節の動く範囲が広がり、筋トレの効果が上がります。
食生活の見直し
上半身痩せを含め、ダイエットを行うなら、食生活も見直していきたいところ。脂質や糖分の多い食事が続くと、体脂肪がつきやすくなります。余分な脂肪がつくと上半身も下半身もボリュームアップしてしまうのは、想像しやすいですよね。
栄養バランスの整った食事ができれば良いですが、すべての栄養素を意識しながら献立を作るのは手間がかかります。
まずは、3大栄養素といわれる脂質・糖質・たんぱく質のバランスを変えることから始めてみて。脂質・糖質の量を減らしてたんぱく質を多くとれるよう意識してみてください。最初は「豚バラ(脂質が多い)の代わりに豚赤身(脂質が少なくたんぱく質が多い)にしよう」くらいの意識で取り組んでみましょう。
短期間で痩せようと無理な制限をせず、楽しみながら続けられる食習慣を意識することが、上半身痩せを叶える近道です。
運動・姿勢・生活習慣の改善で、上半身痩せを実現しよう

「上半身太りの原因」「改善するためのエクササイズ」「正しい姿勢」などに焦点をあててお伝えしてきました。
結果的に「上半身が痩せない」と悩む人には、背中や肩まわりの筋肉を意識したエクササイズや、姿勢の改善がおすすめ。40代以降は代謝が落ちて痩せにくい傾向があるので、肩甲骨やお腹まわりを動かし、筋肉をつける習慣も大切になります。
さらに、ストレッチやマッサージで筋肉をほぐし、食生活を整えることで、むくみや血行不良の改善にもつながります。運動・姿勢・生活習慣をバランスよく取り入れながら、健康的で美しい上半身を目指していきましょう。
[ 監修者 ]