頭痛を素早く改善!耳のツボ3点を刺激する耳ストレッチ
ズキズキ痛む頭痛やギューと締め付けられるような頭痛…。こうした頭痛を和らげる「耳ストレッチ」をご紹介します。耳の皮膚の下には脳に影響する神経が集中しているため、短時間のストレッチで素早く頭痛を改善します。
目次
脳に影響する神経が集中する耳をほぐせば頭痛が和らぐ!

突然おそってきたり、なかなか治まらなかったりする頭痛。看護師の市野さおりさんは「耳周辺の筋肉のコリや力みが取れる耳のストレッチで頭痛が軽くなります」と言います。その理由は耳の構造にあるそう。
「耳の外側~鼓膜までの『外耳(がいじ)』の皮膚のすぐ下には血管やリンパ管があります。その下には脳や臓器の働きに関わる4つの神経が通っていて、脳と直接つながっています」
そのため、耳へのアプローチには即効性も期待できるそう。「肩コリや頭痛などの不調がある人の耳は、神経や血管が皮膚に癒着し、硬くなっています。耳の皮下脂肪は薄いため刺激が伝わりやすく、短時間触るだけでも耳は十分ほぐれます。すると、頭痛の一因となっている耳周辺の緊張や力みが和らぎ、痛みが改善されます」
耳をほぐすと頭痛が和らぐ理由
耳には神経や血管、ツボが集まっているから
耳の皮膚下には、神経や太い血管があります。さらに、耳は全身の反射区でもあり、ツボも多数。軽くほぐすだけで血流や機能が改善し、頭痛予防や痛みの緩和に効果があります。
「耳ストレッチ」では、3つのツボをストレッチします

①耳垂(じすい)
耳の一番下に垂れたやわらかい部分。耳たぶ。
②対珠(たいじゅ)
耳の穴と耳たぶの間あたりにある突起。
③耳輪(じりん)
耳の輪郭で、一番外側のやわらかい部分。
5秒+5秒+2秒「耳ストレッチ」のやり方
【耳垂】耳たぶを指で軽く挟み、力を入れずに下に引っ張る

親指と人さし指で耳たぶを軽く挟み、挟んだまま耳たぶを下に引っ張る。力を入れずに、5秒間かけてゆっくり行う。
【対珠】対珠の突起をつまみ、指先で優しくほぐす

親指と人さし指で対珠の突起を軽くつまむ。力を入れずにつまんだまま、指を動かして5秒間優しくほぐす。
【耳輪】爪で切り込みを入れるように耳の上端を上に引っ張る

耳輪の一番高い部分を親指と人さし指でつまむ。つまんだまま、爪で切り込みを入れるようなイメージで耳輪を上に2秒間引っ張る。
ポイントは力加減。重めのイヤリングがぶら下がるイメージで
効果を高めるポイントは力を入れないこと。耳たぶを引っ張るときは、耳たぶに重めのイヤリングがぶら下がるくらいの強さが目安。また、ほぐすときは2枚重ねのティッシュペーパーを1枚はがすような感覚で優しく触る。
マスクで耳が痛いときに試してみて!

マスクのゴムひもが耳を圧迫して痛い……。そんな耳の痛みに効く耳ストレッチをご紹介。マスクをつけたままでもできるので、日中に数回行い、痛みやストレスを和らげて。
(1)耳の後ろで数カ所小さな円を描く
耳の裏側のつけ根部分を6~7カ所に分け、それぞれ中指で小さな円を描くようにほぐす。
(2)指で耳輪を挟んでほぐす
親指を耳の裏側に当て、人さし指で耳輪を挟む。下から上へ優しく広げるようにほぐす。
頭痛の7割は重だるい痛みが続く緊張性頭痛とズキズキ痛む片頭痛の混合型。ご紹介した「耳ストレッチ」は、どちらの頭痛にも素早く効果を発揮してくれる方法です。頭痛の予防にもなるので、頭痛もちの人にもおすすめです!
(からだにいいこと2022年2月号より)

















