
【大阪・関西万博イベント】ヨーグルト50年の味比べで「こんなに変化が!」と驚きの声
私たちがふだん食べているヨーグルトは、50年前の大阪万博ブルガリア館がきっかけで広まっていったことをご存じですか? 当時と現代の味を比べるイベントが、大阪・関西万博で開催されました。
目次
プレーンヨーグルトは大阪万博から始まった
腸活フードの中で、最もよく食べられているのがヨーグルト。朝食の定番という人も多いのでは。
いま私たちが食べているプレーンタイプのヨーグルトが日本でお披露目されたのは、1970年の大阪万博、ブルガリア館でした。食品メーカー・明治の社員が試食して「これが本場の味なんだ!」と感動したことから、ヨーグルトの新たな歴史が始まることに。というのも、当時の日本のヨーグルトは、寒天やゼラチンで固めて甘味をつけたおやつ的なものだったのです。
明治の開発担当者が何度もブルガリアを訪問するなどの努力を重ねて「明治ブルガリアヨーグルト」ができたという経緯があります。
50年の進化をヘルスケアパビリオンで食べ比べ
以来50年の時を経て、ヨーグルトは大きな変化を遂げました。腸活ブームの中で、健康づくりに役立つ食品のトップランナーに。さらに味も大きく変わっているのです。その進化を実感してもらうイベントが大阪・関西万博で8月7、8日の両日に開催されました。

食べ比べイベントは、東ゲートから入ってすぐ「大阪ヘルスケアパビリオン」内、公益社団法人 日本栄養士会が実施する「未来の栄養・食のデモンストレーション」のコンテンツとして出展されたもの。

「明治ブルガリアヨーグルト」の食べ比べセットの配布を始めると、すぐに人だかりの行例ができて大人気に。用意した1日約2,000食(2日間計 約4,000食)がすべてなくなる大盛況となりました。
「濃厚でなめらか!こんなに変わっていたとは」と驚きの声
実食の感想を、来場のみなさんにお聞きしました。

■大阪市内からお越しの60歳の女性は「今の方が味が濃厚で、舌触りもなめらか。昔の方は酸っぱくて、こんなにも味が変わっていたのかとびっくりしました。当時は外国の女性が出ているCMで高級感があり、これが本場のヨーグルトなんやなあと思いました。いまは日常的に食べています。ヨーグルトで乳酸菌を摂ると、それだけで元気に健康になった気がしますね」
■東京都から来場していたご家族は、感想に違いが。酸っぱいのが苦手という13歳のお兄ちゃんは「50年前の方は好きじゃない」と渋い顔。一方、44歳のお母さんと、10歳の弟さんは「酸っぱいのが好きなので、50年前の味はけっこうおいしく食べられる。自然な感じの味で好み。どっちもおいしい」と、いずれも高評価でした。
50年前のヨーグルトは酸味が強く、現代のものはまろやかでコクがあり、なめらかで食べやすい、といった声が目立ちました。
乳酸菌はそのままにミルクの風味やコクを加えてブラッシュアップ

明治の担当者によると、感じる味の変化は、ミルクの風味やコクを加えたブラッシュアップによるもので、酸味を抑えているわけではないのだそう。
発売から50年目の2023年にも、新たな新製法「くちどけ芳醇発酵」を導入し、口どけとなめらかさを向上。ヨーグルトの味や食感を変えるには乳酸菌を変えなければならないという、従来の常識を覆しながら、進化を続けているのです。
腸にいいだけじゃない!栄養のプロも認めるヨーグルトの実力

「未来の栄養・食のデモンストレーション」を主催する、公益社団法人日本栄養士会の下浦佳之専務理事が、食文化としてのヨーグルトについてこう語ります。
「腸の健康にいい発酵食品としてだけでなく、タンパク質やカルシウムなど不足しがちな栄養素がまとめて摂れる高機能の食品という点に注目したいですね。日本人は体質的に牛乳が苦手な方が多いですが、ヨーグルトなら大丈夫というケースが多いのもポイントで、世代を問わず広くおすすめできます。元々は西洋のものですが、発酵食品で酸味があり、脂っこくもないので、日本の伝統食品とも相性がいい。調理の必要がなく、手軽に摂れるので、災害時の栄養補給にも活用されています。これからますます伸びていく食品でしょう」
未来の食を考える展示物をチェック
イベントブースでは、栄養士会が考案した食にまつわる興味深い展示品も。
「100歳までに食べる健康な食のオブジェ」は、100年生きたときに摂る食材の量を模型で表したもの。

100年生きるために必要な食事量は、1日1,620g×365日×100年=約59トンにも。
穀類、野菜、乳製品、魚といった食材を球体につめこむと、身長160cmなら3倍ほどの高さに。これだけの量が体の元になることを考えると、食事の質の良し悪しがこれからの健康状態を左右することを強く感じさせられます。
また、48都道府県の郷土料理に、持続可能な未来の食材を掛け合わせた「未来に残すべき和食」の展示も。

ヨーグルトという西洋の食を取り入れて、日常の健康食として活用する一方、ユネスコ無形文化遺産にもなっている和食の良さを途絶えさせず後世につなげていきたい。そんな、食の歴史と未来を考える、意義深いイベントとなりました。
[ 著者 ]