手首のツボで整える!自律神経や動悸が気になる日におすすめのセルフケア
手首まわりのツボは巡りや自律神経のバランスに関わり、心身の不調を整えるサポートになると考えられています。手首にある代表的なツボをやさしく刺激して、疲れやストレスをため込みにくい状態を目指しましょう。
手首にあるツボ8選
手首は気の流れが集まる場所とされ、全身の不調を整える入り口のような役割を果たしている部位です。そのため、手首のまわりには、東洋医学で古くから重視されてきたツボが集まっています。
ここでは、自律神経の乱れや動悸、不眠、肩こりといった悩みに効果が期待できるツボを8つご紹介します。症状に合わせて使い分けることで、より効果的なセルフケアにつながります。
ストレス・動悸に|大陵(だいりょう)

大陵は、手のひら側の手首の真ん中あたり、手首のシワの中央に位置するツボです。手首を曲げたときにできるシワを目印にすると見つけやすいでしょう。心包経という経絡に属しており、心臓の働きを助け、精神を安定させる効果があるとされています。
ストレスを感じたときや、緊張で動悸が気になるときに押すと、心が落ち着きやすくなります。仕事のプレゼン前や大切な場面の前に、深呼吸をしながらゆっくりと押してみてください。
親指の腹を使って、心地よいと感じる程度の強さで5秒ほど押し、5秒休むというリズムを5回程度繰り返してみてください。押すときは、手首に対して垂直に圧をかけるイメージで行うと、ツボに効果的に刺激が伝わります。
上半身のむくみの改善に|陽池(ようち)

陽池は、手の甲側の手首にあるツボで、手首を反らせたときにできるくぼみの中央、ちょうど手首のシワの真ん中あたりに位置しています。三焦経(さんしょうけい)という経絡に属し、体内の水分代謝を調整する働きがあるとされています。
陽池は、特に上半身のむくみに効果を発揮します。顔のむくみが気になる朝や、長時間のデスクワークで腕がだるく感じるときに刺激すると、余分な水分の排出を促すのに役立ちます。また、冷え性の改善にも役立つとされており、手足の冷えが気になる方にもおすすめです。
押すときは、反対側の手の親指を使い、やや強めに3秒押して3秒離すという動作を繰り返してみてください。押している間は、ゆっくりと息を吐きながら行うと、リラックス効果も高まりますよ。
自律神経を整える|内関(ないかん)

内関は、手のひら側の手首のシワから、指3本分ほど肘側に上がった場所にあります。手首のシワから肘に向かって、自分の指で測ると見つかりやすいでしょう。2本の腱の間にあるくぼみが目印です。
内関は心包経に属し、自律神経のバランスを整える効果が高いことで知られています。ストレスや不規則な生活が続くと、自律神経が乱れがちです。内関を刺激することで、交感神経と副交感神経のバランスが整い、心身の不調が和らぐ効果が期待できます。
吐き気や乗り物酔い、胃の不快感にも効果があるとされており、旅行の際にも覚えておくと便利なツボです。
押すときには、親指でゆっくりと押し込むように刺激し、1回の刺激につき5秒から10秒ほど圧をかけ続けてみてください。
肩こりの緩和に|外関(がいかん)

外関は、内関とちょうど反対側、手の甲側の手首のシワから指3本分ほど肘側に上がった場所にあります。2本の骨の間のくぼみを探すと見つかります。三焦経に属するこのツボは、肩から腕にかけての気の流れを改善し、コリや痛みを和らげる効果があるとされています。
デスクワークやスマートフォンの長時間使用で肩がこっているとき、外関を刺激すると肩周辺の血流が改善され、筋肉の緊張がほぐれやすくなります。肩こりだけでなく、寝違えや首の痛みにも効果が期待できます。
押すときは、反対側の親指を使い、やや強めの圧で円を描くようにマッサージすると、より効果的です。肩を回しながら刺激すると、さらに血流が促進されて、こりの解消につながります。
肩こりに効果的なツボは、こちらの記事でも紹介しています。
不眠に効く手首のツボ|神門(しんもん)

神門は、手のひら側の手首の小指側にあるツボです。手首のシワと、小指側の骨の出っ張りが交わる場所の少し手のひら側に位置しています。小さなくぼみがあるので、指で探してみてください。心経という経絡に属し、その名の通り、精神を安定させ、心を落ち着かせる効果があるとされています。
眠りにつきにくい夜や、夜中に目が覚めてしまうときに神門を刺激すると、心が穏やかになり、自然な眠気を促してくれます。不安感や緊張が強いときにも効果的で、心を鎮めて気持ちをリラックスさせる助けになります。
就寝前のリラックスタイムに、ゆっくりとした呼吸に合わせて優しく押してみてください。強く押しすぎると逆に刺激になってしまうので、心地よいと感じる程度の優しい圧で十分です。
神門のツボについては、以下の記事でも詳しく紹介しています。
本記事では、神門(しんもん)のツボについて、探し方や押し方、期待できる効果を詳しく解説しま…
頭痛・首肩こりに|列欠(れっけつ)

列欠は、手首の横ジワから指2〜3本分ほど肘側へ上がった、前腕の親指側(橈側)にある骨の出っ張りの近くにあります。親指を立てたときに、浮き上がる2本の腱の間のくぼみが目印です。
肺経に属する列欠は、頭部への気の流れを改善し、頭痛や首のこりを和らげる効果があるとされています。特に、緊張型頭痛や後頭部の重だるい痛みに効果的です。
首や肩のこりから来る頭痛の場合、列欠を刺激することで、頭部への血流が改善され、痛みが軽減されることがあります。また、風邪の引き始めの頭痛にも効果が期待できます。
押すときは、反対側の親指と人差し指で挟むようにして、やや強めの圧で5秒ほど押し続けてみてください。
不安やストレスに効く|通里(つうり)

通里は、手のひら側の手首のシワから、小指側に指1本分ほど肘側に上がった場所にあります。神門よりもやや肘寄りに位置しており、心経に属するツボです。
心の通り道を整えるという意味を持ち、精神的な緊張や不安を和らげる効果があるとされています。漠然とした不安感や、イライラした気持ちが続くときに通里を刺激すると、心が穏やかになり、気持ちの切り替えがしやすくなります。
神門と合わせて刺激することで、より高いリラックス効果が期待できますよ。仕事の合間や、気持ちが落ち着かないと感じたときに、ゆっくりと深呼吸をしながら優しく押してみてください。1回につき5秒ほど押し、5回程度繰り返すと効果的です。
動悸・寝汗に効く|陰郄(いんげき)

陰郄は、手のひら側の手首のシワから、小指側に指半分ほど肘側に上がった場所にあります。神門と通里の間に位置し、心経に属するツボです。
心臓の働きを整え、動悸や胸の不快感を和らげる効果があるとされています。突然の動悸や、夜間の寝汗が気になるときに刺激すると、心臓の高ぶりが落ち着き、症状が緩和されることもあるでしょう。
また、精神的な興奮や緊張による動悸にも効果的です。更年期障害による動悸や寝汗にも用いられることがあります。
押すときは、親指の腹を使って優しく圧をかけ、ゆっくりとした呼吸に合わせて刺激しましょう。強く押しすぎないように注意し、心地よいと感じる程度の強さで行うのがコツです。
神戸にある漢方相談薬局「CoCo美漢方」の田中友也さんが、“季節の養生法”をお届けする連載…
手首の痛みや腱鞘炎に効果的なツボ
パソコン作業や家事、育児などで手首に負担がかかり、手首が痛むと感じる人も多いかもしれません。同じ動作を長時間くり返したり、手首に無理な角度で力がかかったりすると、腱鞘炎が起こることがあります。
ここでは、手首の痛みや腱鞘炎に効果が期待できるツボを2つご紹介します。ただし、痛みが強い場合や長期間続く場合は、整形外科などの医療機関の受診を検討してみてください。
腱鞘炎に効果的なツボ|陽谿(ようけい)

陽谿は、手の甲側の親指の付け根、手首を親指側に曲げたときにできる2本の腱の間のくぼみにあります。親指を立てると、2本の腱が浮き上がって見えるので、その間を探してみてください。大腸経に属するこのツボは、手首周辺の炎症を和らげ、痛みを軽減する効果があるとされています。
親指や手首の使いすぎによる腱鞘炎の痛みに、特に効果的です。痛みがあるときは無理に強く押さず、優しく円を描くようにマッサージする程度にとどめましょう。予防のために日頃から刺激しておくのもおすすめです。
手首の痛みを和らげるツボ|曲池(きょくち)

曲池は、手首ではなく肘にあるツボですが、手首の痛みにも効果が期待できるため、合わせてご紹介します。肘を曲げたときにできるシワの外側の端に位置しており、大腸経に属しています。手首から腕全体にかけての痛みやこり、しびれを和らげる効果があるとされています。
手首の痛みが前腕にまで広がっている場合や、手首だけでなく肘も痛むときに、曲池を刺激すると症状が軽減されることがあります。また、腕全体の疲れや重だるさにも効果的です。
肘を曲げた状態で、反対側の親指を使ってやや強めに押してみてください。陽谿などの手首のツボと組み合わせて刺激することで、より効果が期待できますよ。
手首のツボ押しに関してよくある質問

ツボ押しは、間違った方法で行うと、かえって体調を崩してしまうこともあるため、正しい知識を持って実践することが大切です。ここでは、ツボ押しに関してよくある質問にお答えします。
強さの目安はどのくらいですか?
ツボを押すときの強さは、「痛気持ちいい」と感じる程度が基本です。痛みを我慢するほど強く押す必要はありません。むしろ、強すぎる刺激は筋肉を緊張させてしまい、逆効果になることもあるため注意が必要です。
人によって感じ方は異なるので、自分の体の様子に耳を傾けながら調整しましょう。特に、初めてツボ押しをする方は、弱めの刺激から始めて、徐々に強さを調整していくのがおすすめです。
また、体調が優れないときや疲れているときは、いつもより優しい刺激にとどめましょう。爪を立てずに、指の腹を使って押すことも大切なポイントです。
どのくらいの頻度でいつ行うのがいいですか?

ツボ押しは、基本的に毎日行っても問題ありません。むしろ、習慣として続けることで、体調を整える効果が高まります。ただし、1日に何度も繰り返し刺激するのは避け、1つのツボにつき1日2回から3回程度にとどめるのが適切です。
朝起きたときや仕事の合間、入浴後のリラックスタイム、就寝前など、自分の生活リズムに合わせて取り入れやすい時間帯を選びましょう。特に入浴後は血行が良くなっているため、ツボの効果を感じやすくなります。大切なのは、無理なく続けられるペースで行うことです。
ツボ押しをしないほうがいい場合もありますか?
ツボ押しは手軽で安全なセルフケアですが、しないほうがいいタイミングもあります。まず、食後すぐは避けましょう。胃腸の働きが活発な時間帯にツボを刺激すると、消化不良を起こす可能性があります。食後30分から1時間は空けてから行うのが理想的です。
また、飲酒後もツボ押しは控えてください。アルコールによって血行が促進されている状態でツボを刺激すると、めまいや気分不良を引き起こすことがあります。
そして、ツボによっては子宮収縮を促す可能性があるため、妊娠中の方は、医師に相談してから行いましょう。加えて、発熱しているときや、強い炎症がある場合、ケガをしている部位の近くのツボも避けるべきタイミングです。皮膚に傷や湿疹がある場合も、ツボ押しは控えましょう。
ツボ押しはあくまでもセルフケアの一つで、医療行為の代わりにはなりません。症状が改善しない場合や悪化する場合は、早めに医療機関を受診してください。
手首のツボの効果を知って日常生活に取り入れましょう

手首には、自律神経を整えたり、ストレスを和らげたり、さまざまな不調に働きかけるツボが集まっています。大陵や内関、神門などのツボは、現代人が抱えやすい動悸や不眠、不安といった症状に効果が期待できます。また、外関や列欠は肩こりや頭痛に、陽池は上半身のむくみに効果的です。手首の痛みや腱鞘炎には、陽谿や曲池が役立ちます。
ツボ押しを行うときは、痛気持ちいいと感じる程度の強さで、1日2回から3回程度の頻度が適切です。入浴後や就寝前、不調を感じたときなど、自分の生活リズムに合わせて取り入れましょう。手首のツボ押しは、特別な道具も場所も必要なく、いつでもどこでも実践できるセルフケアです。ぜひ、毎日の習慣として取り入れてみてください。
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