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日焼け止めを塗る女性

日焼け止めの塗りすぎはNG!?焼けない&白浮きしない「正しい塗り方」

夏に欠かせない日焼け止めですが、何となく塗るだけでは十分な効果を得られないことも。塗りすぎも避け、適量を正しい塗ることが、肌を紫外線から守る秘訣です。正しい塗り方や選び方など、詳しく見ていきましょう。

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日焼け止めが必要な理由

紫外線が肌に与える影響

紫外線は、肌にさまざまな悪影響を及ぼします。そのため、日焼け止めは1年を通して欠かせない存在です。

紫外線には、肌表面に炎症を起こしてシミやそばかすの原因となる「UV-B」と、肌の奥深くまで届いてシワやたるみなどの老化を進める「UV-A」があります。いずれも、浴び続けると肌が赤くなったり、乾燥してくすみやシミの原因になったりすることも。日焼け止めはこうした紫外線をブロックし、肌をダメージから守ってくれる心強い存在です。

また、紫外線は夏だけでなく、春や秋、さらには曇りの日や室内にも降り注いでいます。日常的な紫外線の影響を防ぐためにも、日焼け止めはスキンケアの一環として取り入れておきたいアイテムです。

日焼け止めを塗りすぎると良くないって本当?

日焼け止めは、紫外線から肌を守るためにとても効果的なアイテムですが、「塗りすぎはよくない」といった声を聞くことがあります。特に骨の健康を意識している女性は、「骨のためには日光を浴びて」と聞いたことがあるのではないでしょうか。

確かに、紫外線と骨の健康は密接に関係しています。ここでは、紫外線対策を行いつつ、骨の生成も妨げないための習慣を紹介します。

過度な対策で「ビタミンD」が作れなくなる?

日光を浴びる女性

百害あって一利なしと思われがちな紫外線ですが、実は「ビタミンDの生成を促す」という働きを持っています。

ビタミンDは、カルシウムの吸収や骨の成長を促進し、血液中のカルシウムの濃度を調整する栄養素。つまり、骨の健康をキープするうえで欠かせない存在で、不足すると骨密度の低下や骨粗しょう症のリスクが高まると言われています。

食材からも摂取できる一方、「日光を浴びると体内で作られる」というのはビタミンDの特徴の1つです。2017年の大阪樟蔭女子大学などの研究チームの調査では、20代女性が週に3日以上日焼け止めを塗った際に、血中のビタミンD濃度が「欠乏状態」になったことが判明しました(※)。ただし、これは「ただちに病気になる」数値ではないと言います。

日常用の日焼け止めでは、ビタミンD低下のリスクは低いと考えて良いでしょう。ただし、食事や短時間の日光浴も組み合わせると安心です。

大阪樟蔭女子大学より

ビタミンDは食べ物からも摂取できる

ビタミンDを含む食べもの

日焼け止めを使っていても、ビタミンDは食事やサプリメントでしっかり補うことができます。特に多く含んでいるのは魚類で、次いできのこ類や卵、肉類からも摂取することが可能です。

<ビタミンDを多く含む食材>

  • サンマ
  • イワシ
  • ブリ
  • カレイ
  • 干ししいたけ
  • きくらげ
  • 卵  など

意識的に食べれば、紫外線対策と骨の健康は十分に両立させられます。食事だけでは不足しがちな場合には、サプリメントで補うのも一手です。

短時間だけ紫外線を浴びて「骨活」

日光浴する女性

ビタミンDを効率よく生成したいなら、短時間だけ太陽の光を浴びるのも効果的。たとえば、夏場なら木陰で30分ほど、冬なら1時間ほど屋外で過ごせば、ビタミンDの生成を十分にサポートできます。

長時間の日光浴は肌への負担が大きいため、あくまで短時間にとどめるのがポイント。心地よい日差しの下での「ちょこっと日光浴」で、骨も肌も健やかに保っていきたいですね。

肌を守る! 日焼け止めの正しい塗り方

日焼け止めの効果をきちんと発揮させるには、「ただ塗る」だけではなく、正しい方法で使うことが重要。ポイントを押さえて丁寧に塗れば、肌を守り、白浮きや塗り残しも防ぐことができます。

日焼け止めを塗る前に保湿を行う

保湿する女性

焼け止めを塗る前の準備として、入念な保湿は欠かせません。肌が乾燥したままだと、日焼け止めがうまくなじまず、白浮きやヨレの原因になることもあります。

まずは化粧水でしっかりと水分を補い、そのあと乳液やクリームでうるおいを閉じ込めましょう。肌を整えてから日焼け止めを塗ると、ムラなく密着しやすくなります。

化粧下地を使うときは、基本的に「下地の前に日焼け止めを塗る」のがおすすめ。下地の効果を下げないためにも、「保湿→日焼け止め」はセットだと覚えておきましょう。

必要な量を顔全体に丁寧になじませる

顔に日焼け止めを塗る女性

顔に日焼け止めを塗るときは、まず大きめのパール大程度を手に取り、おでこ・鼻の頭・右ほほ・左ほほ・あごの5点に置きます。その後、指の腹を優しく広げていきましょう。

中指や薬指の腹を使い、顔の中心から外側に向かって丁寧になじませるのがコツ。顔全体に塗り終えたら、ムラがないよう、同量を顔全体に再度塗るのがおすすめです。

体に塗るときは“たっぷり”を意識

体に日焼け止めを塗る女性

体に塗る場合は、顔よりも広い範囲になるため、やや多めの量を使うのが基本です。

首まわりやデコルテは、適量の日焼け止めを手に取ってから、指の腹で塗っていきます。首すじからあご下へ向けて、なでるように伸ばしていきましょう。あごを上げ、肌を軽く伸ばしてから塗ると、ムラができにくくなります。

それ以外の全身に塗る場合は、容器から直接、肌の上に線を描くように出してから、手のひら全体で大きく円を描くように優しく伸ばしていきましょう。

腕や足など露出しやすい部位は、特にムラなく、しっかりと塗ることがポイント。少量で済ませると効果が十分に得られなくなってしまうので、惜しまず“たっぷり”を心がけてくださいね。

塗り忘れやすい部分に注意する

顔に日焼け止めを塗る女性

日焼け止めを塗るとき、意外と忘れがちなのが細かい部分。顔まわりでは、髪の生え際や耳、小鼻の横、フェイスラインなどが見落とされがちです。また、唇もUVカットのリップクリームで保護するのをお忘れなく。

体では、首の後ろやうなじ、デコルテ、手の甲や足の甲、そしてひざの裏などが塗り残しやすい部位です。意外と日差しにさらされやすい場所なので、丁寧に塗りましょう。

日焼け止めの効果を保つためのポイント

日焼け止めは「ただ塗れば良い」というものではありません。効果をしっかり保つには、いくつかのコツがあります。紫外線から肌を守るため、覚えておきましょう。

朝のスキンケア時に塗っておく

スキンケアをする女性

日焼け止めを塗るうえでベストのタイミングは「スキンケアの後・メイクの前」。化粧水や乳液などが肌になじんでから日焼け止めを塗れば、日焼け止めがムラなく密着します。

日焼け止めを化粧下地として使う場合も、塗った直後にファンデーションを重ねるより、少し時間をおいてからなじませると、化粧ノリや持ちもよくなります。

室内でも窓から紫外線は降り注いでくるので、外出の直前に急いで日焼け止めを塗るよりも、スキンケアの一環として朝のうちに塗っておくのがおすすめです。

適切な量をムラなく塗る

日焼け止めの効果を十分に発揮するには、量と塗り方が大切です。つい少なめに使いがちですが、必要量をきちんと使わないと、パッケージに表示されたSPFやPA値通りの効果は得られなくなってしまいます。具体的な使用量については、パッケージに書かれた目安を参考にしましょう。

また、顔に塗るときは手のひらではなく指の腹を使うのがポイント。塗り残しを避けつつ、ムラが生じないよう、丁寧に密着させていきましょう。

こまめに塗り直しを行う

日焼け止めを塗る女性

時間が経つにつれ、日焼け止めはどうしても落ちてしまうもの。特に汗をかいたり、タオルで拭いたりした後は、肌に残っている日焼け止めの量がぐっと減ってしまいます。そのため、2〜3時間置きを目安に、こまめな塗り直しを心がけましょう。

メイクの上から使えるスプレータイプや、持ち運びに便利なスティックタイプの日焼け止めをバッグに入れておくと、外出先でも手軽に塗り直しができて便利です。

夏場の外出やレジャーのときは、特に頻繁な塗り直しが必須。室内で過ごしている場合でも、皮脂の分泌になどにより、気付かないうちに日焼け止めは落ちています。面倒くさがらず、3~4時間おきの塗り直しを行って。

日焼け止めのNGな使い方

日焼け止めを毎日きちんと使っていても、「なんとなく」で塗っていると、その効果を十分に発揮できないことがあります。実は、知らず知らずのうちにNGな使い方をしてしまっている可能性も。

肌を紫外線からしっかり守るためにも、避けたいポイントを押さえておきましょう。

保湿しないまま塗ると白浮きの原因に

朝のスキンケアで保湿をせずに日焼け止めだけを塗ると、肌が乾燥しているため、日焼け止めが肌になじみにくく。結果、白浮きしやすくなります。紫外線散乱剤を使用した、肌に優しい日焼け止めほど白浮きしやすくなってしまいます。

日焼け止めを塗る前は、化粧水や乳液で入念に保湿を行うこと。肌にうるおいを与えておけば、日焼け止めが均一になじみ、自然な仕上がりになります。

少量を薄く塗るだけでは不十分

ベタつきが気になるからといって、少量だけ塗って済ませてしまうのはNG。どんなに高SPFや高PAのアイテムでも、必要な量を塗らなければ、その効果を十分に得ることはできません。

「ちょっとでいいかな」と思って薄く伸ばすと、肌をしっかり覆うことができず、紫外線が直接届く部分ができてしまいます。記載された適量を守り、惜しまず丁寧に塗るようにしましょう。

塗りすぎも白浮きを引き起こすことがある

顔に日焼け止めを塗る女性

では「多く塗れば塗るほど良いか」というと、それもまた不正解。大量に塗りすぎると、今度は白浮きの原因となってしまいます。

あくまで適量を、肌によくなじませることが大切です。

手でこすり合わせるとムラの原因に

日焼け止めを手に取ったあと、つい両手をこすり合わせてから塗っていませんか? この方法では、手のひらに広がった日焼け止めがすでに吸収されたり、ムラになったりしてしまい、肌に均等に塗ることが難しくなると言われています。

思わぬ日焼けを予防するためにも、こすり合わせるクセは止めるのが無難です。

シーン別・日焼け止め選びのポイント

紫外線の強さや浴びる時間、過ごす場所などによって、適切な日焼け止めの選び方は変わります。

「とりあえず高機能なものなら安心」と使い続けていると、かえって肌に負担がかかってしまうことも。シーンに合わせて、必要な効果を持つ日焼け止めをチョイスしましょう。

選ぶ指標は「SPF」と「PA」

「SPF」と「PA」

日焼け止めのパッケージに書かれている「SPF」と「PA」は、紫外線を防ぐ力の目安です。

SPF(Sun Protection Factor)は、肌が赤く焼ける原因となる「UV-B(紫外線B波)」を防ぐ指標。たとえば「SPF30」なら、何も対策しない場合を1とした場合、30倍の時間肌を守ることができます。数値が高いほど、防御力が強くなります。

もう1つの指標・PA(Protection Grade of UVA)は、シワやたるみの原因となる「UV-A(紫外線A波)」を防ぐ効果を示す指標。「+」が多いほど高い防御力があります。

日常使いにはSPF10~20で十分

通勤・通学やちょっとした買い物など、短時間の外出や室内で過ごす日が多い方は、SPF10〜20、PA+〜++程度の軽めの日焼け止めで十分。肌への負担が少なく、無用なトラブルを避けつつ肌を紫外線から守ってくれます。

夏のレジャーにはSPF40~50を選択

日焼け止め

海やプール、登山、屋外フェスなど、真夏の強い紫外線を長時間浴びるシーンでは、SPF40〜50+、PA+++〜++++といった高めの数値を選びましょう。特に汗をかきやすいアウトドアでは、ウォータープルーフタイプの日焼け止めを選ぶと、汗や水によって落ちにくく、効果が持続しやすくなります。

ただし、こうした高SPF・PAの日焼け止めは肌への刺激になりやすいもの。使用するのはレジャー時などに限定し、落とすときは丁寧にクレンジングを行うことを忘れずに。

日焼け止めの適切な使用を心がけよう

日光を浴びる女性

日焼け止めは、紫外線から肌を守り、シミやシワなどの肌老化を防ぐための心強い味方です。その効果をしっかりと引き出すためには、正しい使い方を知っておくことが欠かせません。

たとえば「とにかくたくさん塗れば安心」と思っていると、かえって肌への負担が増えたり、ビタミンD不足につながったりしてしまうおそれも。また、どんなに強い日焼け止めを塗ったとしても、ムラがあっては効果も半減してしまいます。

大切なのは、シーンに合ったSPFやPAの数値を選び、必要な量を丁寧に塗ること。そして、保湿をきちんと行い、汗や摩擦で落ちたときはこまめに塗り直しを行うことです。

日焼け止めを正しく使うことは、将来の肌を守るための“今できるスキンケア”。毎日の習慣として、上手に取り入れてみてくださいね。

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