
バランスボールでダイエット!効果を高める使い方とおすすめの座り方
バランスボールを使ったダイエットは、手軽な運動の1つ。普段使われにくい筋肉を刺激し、体幹を鍛えるだけでなく、引き締まった体づくりも期待できます。効果を高め、安全に使うためのポイントをご紹介します。
目次
バランスボールはダイエットに効果がある!

バランスボールがダイエットに良いと言われるのは、不安定なボールの上でバランスを取ろうとすることで、お腹まわりや背中の筋肉、特に体幹のインナーマッスルが刺激されるからです。
体幹を鍛えることで、基礎代謝が向上し、脂肪燃焼を促進すると考えられます。また、バランスボールを使ったエクササイズでは、腹筋や腹斜筋などを意識的に鍛えられるため、お腹まわりの引き締めにも有効です。
ここでは、バランスボールダイエットでお腹痩せする具体的な理由を深掘りしていきます。
体幹などの筋肉を強化できる

バランスボールの上に座るだけでも、不安定な状態を保とうとして、自然と体幹の筋肉が使われます。
体幹は、腹直筋・腹斜筋・腹横筋といったお腹まわりの筋肉や、背中の筋肉の総称で、体の軸を支える重要な部分です。体幹が強化されると、姿勢が安定し、日常生活における体の動きがスムーズになる効果が期待できます。
さらに、体幹のインナーマッスルはエネルギー消費の高い筋肉が集まっているため、鍛えることで基礎代謝が向上し、痩せやすい体質につながることも。
バランスボールを使ったトレーニングを取り入れることで、体幹だけでなく全身の筋肉をバランス良く鍛えることも可能です。総合的に見て、エネルギー消費量が高い“痩せやすい体”づくりにつながります。
姿勢改善で見た目もグッと若々しく

30代をすぎると、加齢や筋力の低下により姿勢が崩れやすくなります。
特に、デスクワークやスマホ操作の時間が長いと、猫背や反り腰、骨盤のゆがみが定着してしまうことも。そこでおすすめなのが、バランスボールを使った「ながら姿勢改善」です。
不安定なボールに座ることで、骨盤が自然と立ち、背筋を伸ばす意識が無理なく身につきます。腹筋や背筋などの体幹が活性化されるため、正しい姿勢を保ちやすくなり、肩こりや腰痛の予防にもつながります。
姿勢が整うと、全身のバランスが美しく見えるだけでなく、見た目年齢もグッと若返った印象に。姿勢改善は、ダイエット効果に加えて“第一印象のアップ”にも役立つ、大人世代にこそ取り入れてほしい習慣です。
バランスボールを日常的に使用することで、自然と正しい姿勢を意識する習慣が身につくでしょう。
柔軟性アップで血流改善&むくみ対策にも

30代以降では、運動量の減少や筋肉のこわばりから体が硬くなる傾向があります。特に40代・50代になると、股関節まわりや背中の柔軟性が落ちて、血行不良や冷え、慢性的なむくみに悩む人も増えてきます。
そんなお悩みに役立つのが、バランスボールを使ったストレッチ。ボールの弾力を利用して背中を反らしたり、体を預けるようにして伸ばしたりすることで、関節や筋肉を無理なく気持ちよく伸ばせます。
柔軟性が高まると、血流やリンパの流れがスムーズになり、冷えやむくみの予防・改善にも効果的。さらに代謝もサポートされるため、ダイエットの後押しにもつながります。
年齢を重ねるほどに感じやすい体の重だるさやコリにこそ、バランスボールを取り入れて、しなやかで軽やかな体を目指してみましょう。
バランスボールダイエットを始める前に

バランスボールを使ったダイエットの効果をしっかり感じるためには、始める前にいくつかの準備をしておくことが大切です。
まずは、自分の体に合ったサイズのバランスボールを選ぶこと。サイズが合っていないと、正しいフォームを保ちにくくなり、トレーニングの効果が十分に得られないばかりか、思わぬケガにつながります。また、エクササイズを行うときは、周囲に障害物がない広めのスペースを確保し、すべりにくい床の上で行いましょう。
さらに、急に体を動かすのではなく、軽くストレッチをして体を温めてから始めると、筋肉への負担を抑えながら効率的にトレーニングを進めることができます。
自分に合ったボールのサイズを選ぼう

バランスボールのサイズは、使う人の身長に合わせて選ぶのが基本。座った時に、股間節の角度が約90~110度になるサイズのボールを選ぶと、バランスの良い姿勢を維持しやすいのでおすすめです。
一般的なサイズの目安は以下の通りです。
身長 | ボールサイズ |
1m35cm未満 | 30~35cm |
1m35cm~1m54cm | 45cm |
1m55cm~1m69cm | 55cm |
1m70cm~1m84cm | 65cm |
1m85cm~2m04cm | 75cm |
柔軟性やエクササイズの目的によって、最適なサイズは変わることもあります。
なお、椅子の代わりとしてバランスボールを使う場合は、デスクの高さとのバランスも考えて選ぶようにしましょう。体に合ったサイズのボールを選ぶことで、体幹をしっかりと鍛え、バランス感覚も養いやすくなります。
バランスボールを使う前の安全点検

バランスボールは手軽に使える反面、正しく使わないと転倒やケガのリスクも。体の変化や筋力の低下を意識しながら、安全に始めることが大切です。
以下の4つのチェックポイントを、エクササイズ前に必ず確認しましょう。
1.ボールに傷や穴がないかチェック
小さな傷や劣化は、破裂の原因になることも。空気を入れる前後で、表面にヒビや破れがないか確認しましょう。
2.周囲に十分なスペースを確保
家具や壁にぶつかると危険です。転倒しても安心なように、1~2畳分のスペースを確保してください。
3.滑りにくい床で使用する
フローリングの上では滑りやすくなるため、ヨガマットやカーペットの上で使用すると安定します。
4.空気の入れすぎ・少なすぎに注意
空気の量は、ボールが弾みすぎず沈みすぎない程度に調整を。メーカー推奨のサイズや圧力を守ることが大切です。
この一手間が、安全で快適なバランスボールダイエットの第1歩になります。初心者の人こそ、しっかり確認してから始めましょう。
バランスボールを使った部位別トレーニングのやり方

バランスボールを使ったトレーニングは、気になる部位を集中的に鍛えたい人にぴったりの方法です。不安定なボールの上で動くことで、普段あまり使われない筋肉にも刺激が入り、より効果的なエクササイズが期待できます。
ここでは、「ながらトレーニング」「お腹」「太もも」「二の腕」といった目的別に、自宅で手軽にできるトレーニングをご紹介します。
バランスボールの特性を活かし、無理をせず、自分のペースで続けていきましょう。
デスクワーク中もOK! 椅子代わりに“ながらトレーニング”

「忙しくて運動の時間が取れない……」という人にこそおすすめなのが、バランスボールを椅子の代わりに使う方法です。テレビを観ながら、パソコン作業をしながらといった“座っているだけ”の時間が、自然と体幹トレーニングの時間に変わります。
不安定なバランスボールに座ることで、腹筋や背筋などの体幹が無意識に働き、姿勢の安定や筋力アップに効果的です。継続することで、腰まわりや下腹部が引き締まってきたと感じる人もいます。
ただし、長時間同じ姿勢を続けるのは体への負担になることも。30分に一度は姿勢や座り方を変えたり、軽くストレッチを挟んだりするのが理想的です。
使用時は、足裏がしっかり床につき、ひざが90度になる高さにボールを調整するのがポイント。正しい姿勢で座ることで、体幹をより効率よく刺激でき、美しい姿勢づくりにもつながります。

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お腹の脂肪を落とす! 無理なく続けて下腹スッキリ
年齢とともに気になり始める、ぽっこりお腹やたるんだ下腹。加齢にともなう代謝の低下やホルモンバランスの変化により、運動してもなかなかお腹がへこまない……と悩む人も多いでしょう。
そんなときこそ、バランスボールを使ったお腹まわりのエクササイズがおすすめ。床で行うよりも不安定なため、自然と体幹や腹筋に刺激が入り、脂肪燃焼や引き締め効果が高まります。
以下の3つの基本メニューは、初心者でも取り入れやすく、継続しやすいエクササイズです。
<バランスボールクランチ>

- バランスボールの上に仰向けになり、ひざを立てて足裏を床につける。
- ボールの丸みに沿って、おへそを覗き込むように上体をゆっくりと起こす。
- 腹直筋を意識しながら、ゆっくり元の姿勢に戻す。
※腰を反ってしまうと、腰痛の原因になるので注意しましょう。
<レッグレイズ>

- 仰向けに寝て、両脚でバランスボールを挟む。
- 内ももと下腹部を意識しながら、脚をゆっくりと持ち上げる。
- 腰が反らないよう注意しながら、ゆっくり下ろす。
※ひざは曲げず、できるだけ伸ばしたまま行いましょう。
<バランスボールプランク>

- 両ひじをバランスボールに乗せ、うつ伏せの姿勢をとる。
- 肘の真下に肩がくるように調整し、床につま先を立てて体を支える。
- 肩・腰・かかとが一直線になるように姿勢をキープ。
- お腹に力を入れて、30秒~1分間静止する。
バランスボールを使ったエクササイズは、床で行う運動よりも不安定です。その分、体を支えるために多くの筋肉が同時に働き、自然と負荷がアップします。
特にお腹まわりの筋肉(腹筋や体幹)を意識しながら、呼吸を止めず、ゆっくりと丁寧に動くことが大切です。無理に回数を重ねるよりも、「正しい姿勢を保てているか」を意識して取り組むことで、引き締め効果を実感しやすくなります。
年齢とともに筋力や代謝が落ちやすくなる年代こそ、“がんばりすぎない、でも効かせる”バランスのよいトレーニングを意識して、少しずつ続けていきましょう。
内もも・裏もも・前ももをバランスよく強化して太もも痩せ
バランスボールは、太もも痩せを目指す人にも適しています。特に、内ももやお尻の筋肉を鍛えるエクササイズがおすすめです。
「ヒップリフト」は、太ももの裏側(ハムストリング)やお尻をしっかりと鍛えられる動き。バランスを取るために体幹も使われるので、全身の引き締めにもつながります。
内転筋を引き締めたいなら「内ももエクササイズ」がおすすめです。さらに、おなじみの「スクワット」もバランスボールを使って行うとフォームが安定しやすく、太ももの前側や内側にしっかり効かせることができます。
<ヒップリフト>

- 仰向けになって両ひざを曲げ、両足の裏をバランスボールに乗せる。
- お尻を持ち上げ、ひざから肩が一直線になるようにする。
- 息を吐きながらゆっくりとお尻を下ろす。2~3を繰り返す。
※腰が反らないように注意し、呼吸を止めずに行いましょう。
<内ももエクササイズ>
- 椅子に座り、バランスボールをひざの間に挟む。
- 内ももに力を入れて、ボールをギュッと押すように数秒キープする。
- 力を抜く。2~3を繰り返す(10~15回が目安)。
※呼吸を意識し、リズムよく行うのがコツです。

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<バランスボールスクワット>

- 壁と背中の間にバランスボールを挟んで立つ。
- ボールを転がすようにして腰を落とし、スクワットを行う。
- 太ももが床と平行になるまで腰を下げたら、ゆっくり戻す。2~3を繰り返す。
※ひざがつま先より前に出ないよう意識しましょう。
こうしたエクササイズを継続することで、太もも全体の筋肉をバランス良く鍛え、引き締まった美脚を目指せます。
二の腕痩せを狙い、たるみ改善&すっきりシルエットへ
年齢を重ねるにつれて、気になってくるのが“二の腕のたるみ”。特に上腕の裏側にある「上腕三頭筋」は日常生活であまり使われないため、意識的に鍛えないとたるみやすくなります。
バランスボールを使ったエクササイズは、そんな二の腕の引き締めにぴったり。体幹にも負荷がかかるため、全身のシルエット改善にもつながります。
<プッシュアップ>

- 両手をバランスボールに乗せて、腕立て伏せの姿勢をとる。
- ひじを曲げて体を下げ、胸がボールに近づいたら元に戻す。
※バランスが不安な人は、壁際で支えながら行うと安心です。
<フレンチプレス>
- バランスボールを両手で持ち、頭の後ろに構える。
- 腕を伸ばしてボールを頭上に持ち上げる。
- ひじを支点にして、ゆっくり上下に動かす。
※ひじを開きすぎないように注意し、二の腕に効いている感覚を大切に。
どのエクササイズも、1日1~2セットを目安に、無理のない範囲で続けてみましょう。数回でも「しっかり効いてる」と感じられる、質重視のトレーニングが、すっきり引き締まった二の腕への近道です。
まとめ:“座るだけ”から始める、無理のないバランスボールダイエット

バランスボールを使ったダイエットは、体幹を効率よく鍛えるだけでなく、姿勢の改善や柔軟性アップ、血行促進など、うれしい効果がたくさんあります。
椅子代わりに使う“ながらトレーニング”から、お腹・太もも・二の腕など気になるパーツをしっかり引き締める本格エクササイズまで、幅広く活用できるのも大きな魅力です。
始めるときは、自分の体に合ったサイズのボールを選び、まわりに危険がないよう環境を整えましょう。そして何より、「完璧を目指さず、自分のペースで続けること」が成功のポイントです。
今日から少しずつ、バランスボールを暮らしに取り入れてみませんか? 無理なく楽しみながら、軽やかで健康的な体を目指していきましょう。
[ 監修者 ]