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いびきをかく女性

女性のいびきの対策方法とは。原因や治し方と合わせて解説

自分ではなかなか気付きづらい、女性のいびき。家族から指摘され、ショックを受けたことがある人もいるのでは。原因やセルフケア、改善・治療法を学び、生活に取り入れて、いびき知らずの快眠を目指しましょう。

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いびきが起こるメカニズム

いびきが起きるメカニズム

いびきは、睡眠中に気道が狭くなり、そこを通る空気が粘膜を振動させることで起こります。

のどの筋肉は、疲れやアルコールなどさまざまな要因でゆるみます。すると「軟口蓋(なんこうがい)」や「口蓋垂(こうがいすい:のどちんこ)」、舌(舌根部)などが気道へ落ち込みやすくなります。すると気道が狭まり、振動音としていびきが生じてしまうのです。

仰向けなどの姿勢の影響のほか、鼻詰まりにより口呼吸になると、さらに気道が狭くなり、いびきが出やすくなります。

女性のいびきを引き起こす原因

いびきをかくのは男性、と思い込んでいませんか? 特に更年期以降は、いびきをかく女性は増加傾向。女性のいびきの原因を見ていきましょう。

女性特有のホルモンバランス

女性のいびきには、女性ホルモンの変化が影響することがあります。たとえば、閉経後は黄体ホルモン「プロゲステロン」の分泌が減少。このプロゲステロンには呼吸中枢を刺激する働きがあるため、減少するとのどを支える筋肉がゆるみやすくなり、いびきをかきやすくなります。

加えて、妊娠中にもホルモンの影響や体重増加により、気道が狭まっていびきが増える場合があります。産後に改善するケースもあるものの、いびきが続くと妊娠高血圧症候群などのリスクも高まるため、注意が必要です。

肥満や首の太さといびき

肥満によるいびき

肥満は、いびきの大きな要因の1つ。体重が増えると、首周りやのど、舌の周りにも脂肪がつき、気道が圧迫されやすくなります。さらに舌が重くなり、睡眠中に気道へと落ち込むことで、いびきが発生しやすくなるのです。

女性は下半身に脂肪がつきやすい傾向があるものの、肥満になると上半身にも脂肪がつき、いびきにつながるケースも。適度に運動を行ったり、食生活を再検討したりして肥満対策を行うことが、いびきの改善にもつながります。

鼻炎・花粉症・風邪による鼻詰まり

鼻づまり

鼻炎や花粉症、風邪などが原因で起こるいびきも少なくありません。

鼻水や鼻詰まりが続くと、鼻の粘膜は炎症を起こして腫れ上がります。鼻の中が狭くなって呼吸がしづらくなり、口呼吸に頼りがちに。体の構造上、口呼吸を行うと舌の付け根部分(舌根部)が狭くなってしまい、いびきが発生しやすくなります。慢性鼻炎などで鼻の炎症が慢性的に続くと、いびきが習慣化してしまうことも。

症状が強い場合は、耳鼻咽喉科での検査・治療を受け、鼻の通りを良くすることをおすすめします。

お酒や睡眠、疲労などの生活習慣

寝る前にお酒を飲む女性

寝る前にお酒を飲む習慣がある人は、いびきをかきやすい状態かもしれません。

アルコールには、筋肉をゆるめる作用があります。のどの筋肉がゆるむと舌は気道に落ち込みやすくなってしまいます。

さらには、疲労もいびきにつながります。疲れていると筋肉がゆるみやすくなるため、お酒を飲んだときと同様に気道が狭まりやすいのです。

アルコールによって睡眠の質が下がると疲れが取れにくくなり、筋肉はさらにゆるみやすく。お酒はほどほどにとどめ、しっかりと休息をとることも、いびき対策として大切です。

いびきをともなう病気

「ただのいびき」と思っていたら、実は病気が隠れているおそれも。特に、大きないびきに加えて、睡眠中に呼吸が止まるような様子があれば、「睡眠時無呼吸症候群」などの疾患が疑われるため、放置するのは厳禁です。

ひどいいびきや日中の強い眠気が気になる場合は、早めに医療機関で相談するようにしましょう。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)

SAS(睡眠時無呼吸症候群)

睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome)は、眠っている間に呼吸が一時的に止まったり、浅くなったりする病気です。頭文字を取り、「SAS(サス)」と呼ばれることもあります。大きないびきに続いて呼吸が止まり、しばらくしてまた大きないびきや呼吸とともに呼吸が再開する……といったパターンが特徴です。

寝ている本人は気付きにくいものの、呼吸停止を繰り返すことで体内の酸素量が低下。それを補おうとして心拍数が上がるため、体には大きな負担がかかります。続くと睡眠の質が大きく低下し、朝起きても疲れが取れなかったり、日中に強い眠気を感じたりします。

さらには、放置すると高血圧や心臓・脳の病気など、さまざまな健康リスクが高まることがわかっています。いびきが大きい、寝ている間に呼吸が止まっていると言われた、日中に強い眠気があるなどといった悩みを抱える人は、一度医療機関で検査を受けてみることをおすすめします。

甲状腺機能低下症(橋本病)

甲状腺機能低下症

甲状腺機能低下症は、体の代謝をコントロールする「甲状腺ホルモン」の分泌が少なくなる病気。「橋本病」と呼ばれる自己免疫疾患は、甲状腺機能低下症の代表となる疾患の1つです。

ホルモンの分泌が低下すると新陳代謝が落ちるほか、筋肉が通常よりもゆるみやすくなることで、いびきが出やすくなります。

この病気は女性に多く、加齢とともに増加傾向です。いびきのほかに、疲れやすい、体重が増えた、むくみ、寒がりなどの症状を伴うこともあります。思い当たる症状がいくつかある場合は近くの医療機関に相談し、血液検査で甲状腺ホルモンの値を調べてもらいましょう。

重度のいびきによる健康リスク

大きないびきが毎晩続くような場合、単に睡眠の質を下げるだけではなく、体のあちこちにさまざまな悪影響を及ぼすリスクがあります。特に睡眠時無呼吸症候群が隠れているケースでは、体への負担が思っている以上に大きくなることも。

ここでは、重度のいびきがもたらす可能性のある健康リスクについて解説していきます。

慢性的な睡眠不足や疲労感

肩こり

いびきが大きい、または睡眠時に呼吸が止まっているような状態だと、脳はそのたびに浅い覚醒状態になってしまい、ぐっすりと眠ることができません。結果、いくら「たっぷり寝た」と思っていても、朝起きたときに疲れが残っていたり、日中に眠気が続いたりといった不調につながります。

「最近なんだか疲れやすい」「日中にぼんやりして集中できない」など、慢性的な睡眠不足による症状が現れていませんか? もしかしたら、それがいびきのサインかも。睡眠の質が下がると、心身ともに十分な回復ができず、日常生活の質も低下してしまいます。まずは自分の眠りの状態を振り返ってみて。

生活習慣病のリスクを上げる

睡眠時に繰り返されるいびきや無呼吸は、体内を酸欠状態に陥らせます。そのため、心臓や血管に余計な負担をかけることがあります。これが高血圧や心筋梗塞、脳卒中といった疾患のリスクを上げることがわかってきました。

さらに、睡眠の質の低下は血糖値や脂質代謝の乱れにも関係。糖尿病や脂質異常症といった生活習慣病のリスクを高める要因にもなります。いびきは、単に睡眠だけの問題にとどまるものではないのです。

日常生活への影響

居眠り運転

いびきが原因で睡眠の質が下がると、仕事や家事をはじめ、毎日の生活にも支障をきたしてしまいます。たとえば日中に強い眠気から車の運転中に居眠りしてしまうと、思わぬ事故につながる危険も。また、いびきの音が同じ部屋で眠る家族やパートナーの眠りを妨げ、人間関係にストレスを生むケースも珍しくありません。

さらに、睡眠不足が続くと、イライラしやすくなったり、気持ちが落ち込みやすくなったりと、心の健康に悪影響を及ぼすことも。いびきは「よくあること」と見過ごされがちですが、自分だけでなく周囲の大切な人の健康を守るためにも、しっかり向き合っていくことが大切です。

女性のいびきセルフチェック

睡眠中に起こるいびきを自覚するのは至難の業。「まさか自分がいびきをかいているなんて」と、気付かない人も多いものです。

しかし女性の場合、ホルモンバランスの変化、疲れやストレスなど、さまざまな要因が重なって、年齢とともにいびきをかきやすくなることがあります。最近、なんとなく眠りが浅い、疲れが取れにくいと感じているならば、以下の項目にいくつ当てはまるかをチェックしてみて。

■朝起きたとき、のどがカラカラに乾いている
睡眠中に口呼吸になっている可能性があり、いびきをかいているサインかもしれません。

■パートナーや家族に「いびきがうるさい」「息が止まっているようだ」と指摘された
自分では気付かなくても、周囲の人が気付くことで発覚するケースは珍しくないものです。

■寝ても疲れが取れず、日中に強い眠気がある
睡眠の質が低下しているサイン。いびきが関係していることもあります。

■鼻が詰まりやすく、口呼吸に陥りやすい
口呼吸は気道を狭め、いびきをかきやすくする要因の1つです。

■高血圧と診断されている
いびきをかいている間は体内が酸欠に陥るため、心拍数や血圧が上昇。高血圧と診断される場合はあります。

■最近太った、肥満と指摘されている
肥満による気道の圧迫も、いびきを引き起こす原因として挙げられます。

これらの項目に2つ以上当てはまる方は、いびきが慢性化しているおそれも。放っておくと健康に影響が出ることもあるので、気になる症状があれば、早めに耳鼻咽喉科や睡眠専門外来などを受診することをおすすめします。

また、近年はスマートフォンの睡眠測定アプリでいびきを録音・計測できる場合も。「もしかして……?」と思ったら、こうしたアプリを使ってみるのも一手です。

いびきは決して恥ずかしいことではなく、体からの大切なサイン。まずは自分の状態を知ることから、心地よい眠りへの一歩を踏み出しましょう。

女性のいびきを改善する方法

女性のいびきを改善するには、原因に応じたさまざまな方法を取ることができます。生活習慣の見直し、市販グッズの活用、そして必要に応じて医療機関での治療も選択肢の1つです。

生活習慣の見直し

生活習慣の改善

いびき対策ではまず、日々の生活習慣を見直すことが非常に大切。肥満や疲労といった、いびきにつながる要因を取り除けるような生活を送ることが必要です。

規則正しい生活によって十分な睡眠時間を確保し、リラックスする時間を十分に設けることが疲労の蓄積を防ぎ、いびきの軽減につながります。

女性の場合、ホルモンバランスの変化がいびきに影響することもあります。体調やライフステージに応じたケアを意識すると良いでしょう。

肥満解消のために運動する

肥満改善

首やのど、舌の周りについた脂肪は気道を狭め、いびきを引き起こします。そのため、適切なダイエットを行うことはいびき対策としてかなり効果の高い方法です。

適度な運動を取り入れることで、体重をコントロールできるように。肥満自体も睡眠時無呼吸症候群のリスクを高めることが知られているので、いびき対策としては二重に効果的です。継続的な運動は心肺機能の向上にもつながるので、呼吸の安定にも役立ちます。

効果が出るまでに時間がかかることもありますが、焦らずコツコツと取り組みましょう。

お酒を控える

寝る前にお酒を飲む習慣がある人は、それを控えるだけでもいびき対策になることがあります。

アルコールにはのどの周囲の筋肉をゆるめる作用があり、いびきを悪化させる原因の1つです。特に仰向けで寝た場合、ゆるんだ舌がのどの奥に落ち込みやすくなり、気道をふさぐことでいびきが発生しやすくなります。

寝酒が習慣化していてなかなかやめられない場合、まずは飲む量を減らしたり、寝る直前の飲酒を避けたりするだけでもOK。少しずつ取り組むことで、睡眠の質の向上といびきの軽減につながります。

睡眠環境を調整する

いびきを軽減するためには、睡眠環境を整えることも大切です。特に、自分に合った枕の高さを見つけることは有効。枕が高すぎたり低すぎたりすると、首の角度に影響し、気道を狭める原因となることがあります。クッションやタオルを使い、寝姿勢をサポートするのも効果的です。

また、寝室の空気が乾燥していると、のどや鼻の粘膜が乾燥して、いびきをかきやすくなることがあります。加湿器などを使い、適度な湿度を保つように心がけましょう。部屋の温度や照明も、快適な睡眠を得るために整えておきたいポイントです。1日のなかでも長い時間を過ごす場所ですから、寝室の環境は快適に整えておきたいですね。

鼻呼吸へと切り替える

口呼吸は、睡眠中に舌が沈下して気道を狭めるため、いびきの原因になりやすいとされます。鼻呼吸を習慣づけることも、いびき対策になると考えられます。

日中から意識的に鼻呼吸を行うと、睡眠中も自然と鼻呼吸ができるようになる可能性があります。ただし鼻詰まりがあると鼻呼吸はしづらくなるため、鼻炎や風邪など大元の原因を解消することが優先です。

また、口呼吸を防ぐためのグッズとして、就寝中に使うマウスピースや口に貼るテープなども市販されています。こうしたアイテムも活用し、睡眠中にも鼻呼吸ができるようにしていきましょう。

横向きで寝る

眠る女性

仰向けで寝ると、重力の影響でのどや舌の組織が気道に落ち込みやすくなり、いびきをかきやすくなります。そのため、寝方や寝る向きを工夫するのは、有効ないびき対策の1つです。

横向き寝なら、舌が気道に落ちづらくなり、空気の通り道を確保できるように。背中にクッションや丸めたタオルを当てると、横向きの寝姿勢をキープしやすくなります。

うつぶせ寝も、いびき対策としては効果がある寝姿勢。一見息苦しそうに見えますが、実は呼吸が楽になる寝方です。ただし、枕に触れる顔の骨には負担がかかり、場合によっては歯並びや輪郭に影響が出るおそれもゼロではありません。自分に合った寝姿勢を探りつつ、根本的な原因改善も図りましょう。

今すぐできる! いびき対策のエクササイズとストレッチ

いびき対策として、特別な道具を使わずに自宅で手軽にできるエクササイズやストレッチも効果的です。口や舌、顎まわりの筋肉を鍛えたり、首の緊張をほぐしたりすることで、気道の通りがよくなり、いびきの軽減につながることが期待できます。今すぐできるものばかりなので、読みながらさっそくやってみて!

口・舌まわりのエクササイズ

舌エクサ

いびきの原因の1つは、口や舌周辺の筋肉が睡眠中にゆるんでしまうこと。これらの筋肉を鍛えるエクササイズは、いびき対策に役立ちます。下記のようなトレーニングを試してみて。

  • 舌を前に突き出し数秒キープしたら、舌先を上の歯の裏につけて数秒キープする
  • 口を閉じたまま舌を大きく動かし、歯の表面と歯茎を舐めるように1周する
  • 口を大きく動かし、「あーいーうーえーおー」と声を出す

こうしたいびき防止のエクササイズを1日に3~4セット行うことで、舌周りの筋肉が鍛えられ、いびきを軽減する効果が期待できます。毎日の生活に、無理なく取り入れてみましょう。

首まわりのストレッチ方法

首エクサ

首まわりの筋肉がこっていると、気道が圧迫され、いびきをかきやすくなることがあります。特にストレートネック(頸椎の自然なS字カーブが失われた状態)は、首が前に倒れやすく、仰向けで寝たときに気道が狭まる一因です。これにより、いびきや睡眠時無呼吸症候群のリスクが高まることが報告されています。

首や肩周りのストレッチは、筋肉の緊張をやわらげ、血流を促すことでいびきの軽減につながることも。以下のような動きを、心地よいと感じる範囲でゆっくり行いましょう。

  • 首をゆっくり大きく回す
  • 首を前後、左右にやさしく倒す

肩を軽く回すなどのストレッチも合わせて行うと、上半身全体の血行が促進され、より高いリラックス効果が得られます。寝る前の習慣として行えば、体の緊張がゆるみ、スムーズな入眠につながることも期待できます。

いびき対策グッズの活用方法

生活習慣の見直しと合わせて、市販のいびき対策グッズをうまく活用するのも、いびきの改善におすすめの方法です。

近年は、手軽に試せるグッズも数多く登場しています。自分に合ったものを選べば、睡眠の質の向上にもつながります。ここでは、女性にもおすすめのいびき対策グッズの特徴を紹介します。

枕の高さを整える

枕

いびき対策には、自分に合った枕を選ぶことや枕の高さを調整することが欠かせません。

合わない枕を使っていると、寝ている間に首やあごの角度が不自然になり、気道を狭める原因となってしまうこともあります。

理想的な枕は、仰向けで寝たときには首の自然なカーブを保ち、肩と背中が布団にきちんと接するもの。また、横向きで寝たときには首と背骨が一直線になる高さのものです。

市販の枕のなかには、いびき軽減を目的とした形状や、高さ調整が可能なものもあります。また、バスタオルを折りたたんで枕の下に敷けば、手持ちの枕のままで高さを簡単に調整することもできます。自分の寝姿勢や体格に合った枕を選ぶことが、快適な睡眠といびき対策の両方に繋がります。

鼻腔拡張テープを活用する

鼻詰まりが原因となって起きているいびきに対しては、「鼻腔拡張テープ」を使うのも選択肢の1つ。鼻の通りを物理的に広げることで、鼻の空気の流れをスムーズにし、鼻詰まりによるいびきの軽減を図るグッズです。

薬局やドラッグストアでさまざまな種類が販売されています。正しい位置に貼ることで、より効果的に鼻腔を広げることができます。

自分に合ったマウスピースを作る

夜眠る女性

いびき対策用のマウスピースは、睡眠中に装着することで下あごをほんの少し前方に固定し、舌が気道に落ち込むのを防ぐもの。気道の空間を広げることで、いびきや無呼吸の軽減につながります。

マウスピースには市販のものもあり、安価で入手することができますが、自分の歯並びやあごの形に合ったものを使うことが大切。合わないマウスピースを使うと顎関節に負担がかかってしまうこともあります。また、人によってはマウスピースでの治療が向かない場合もあるので、医師の指導のもと、自分に合ったマウスピースを作ってもらうのが安心です。

口閉じテープや専用マスクをつけて寝る

睡眠中の口呼吸がいびきの原因となっている場合、口閉じテープや専用のマスクを活用すると、鼻呼吸を促し、いびきを軽減することができます。

口閉じテープは、唇に貼ることで就寝中に口が開くのを防ぎ、強制的に鼻呼吸を促します。専用のマスクをして寝るだけでも同様に、口呼吸ではなく鼻呼吸を促すことができます。ただし一般的なマスクでは、息苦しさからかえって口呼吸を誘発することもあるので注意が必要です。

こうしたグッズを使うことで、口やのどの乾燥を防ぐ効果も期待できます。ただし、鼻詰まりがひどい場合には無理に口を閉じると息苦しくなることも。鼻の通りが良いときに試すようにしましょう。

医療機関での治療方法

受診する

セルフケアや市販のグッズを試してもいびきが改善しなかったり、いびきがひどく睡眠時無呼吸症候群の可能性があったりする場合には、医療機関の受診をおすすめします。

医療機関では、いびきの原因を正確に診断し、症状に合わせた治療法を提案してもらえます。

病院を受診すべき状態とは?

自分のいびきについて気になる症状がある場合、早めに医療機関を受診してみましょう。

たとえば、いびきの音が大きくて家族から「うるさい」と言われたり、寝ている間に呼吸が止まっているようだと指摘されたりする場合は、睡眠時無呼吸症候群のおそれも。また、日中に強い眠気を感じることが多かったり、うっかり居眠りしてしまうことが続いたりするときにも注意が必要です。

こうした症状がある場合、自己判断せずに、呼吸器内科や耳鼻咽喉科などの専門医がいる病院に相談してみましょう。しっかりと検査を受けることで、いびきの原因や重症度がわかり、自分に合った治療につなげることができますよ。

医療の選択肢と治療法

医療機関では、いびきの原因や重症度に応じてさまざまな治療法が提供されます。

軽度のいびきであれば、マウスピースを使った治療が多く行われます。専用のマウスピースで下あごを少し前に出し、気道がふさがるのを防ぐ方法です。

重度のいびきや、睡眠時無呼吸症候群と診断された場合、「CPAP(シーパップ)療法」を行うことがあります。これは専用の機械を使い、鼻に装着したマスクから寝ている間に空気を送り込むことで、空気の通り道を確保する治療法です。

このほか、アレルギー性鼻炎や慢性鼻炎、副鼻腔炎などの原因疾患に対する治療を行うことも。また、自費診療ではほかの治療法が選択肢に入ることもあります。医師と相談し、納得したうえで治療を受けることが大切です。

まとめ

いびきは、日々の生活習慣や体調、さらには睡眠環境などさまざまな要因で引き起こされます。しかし、適切なセルフケアや対策を取れば改善が期待できることも多いです。

まずは生活習慣を見直してみること。エクササイズやストレッチを取り入れ、舌の筋肉を強化するのも一手です。市販のいびき対策グッズを活用することも有効で、枕やマウスピースなど、自分に合ったものを見つけることがポイントとなります。

自分でできる対策を講じても効果が見られない場合や、寝ている間に呼吸が止まるなどの状況に陥っている場合には、医療機関での治療を検討しましょう。

いびきを改善すれば睡眠の質が高まり、集中力が高まったり、疲労が取れやすくなったりと、日常生活にも良い影響を与えることができます。自分に合った対策を見つけ、より良い睡眠を目指しましょう!

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